受注が伸び悩んでいたタイフーンは完全に勢いを取り戻しており、ドイツ、イタリア、スペインがTranche4を80機以上も新規発注、トルコも40機の新規導入を、カタールも12機の追加調達を進めており、スペインのディフェンスメディア=Infodefensaも「タイフーンの総生産は800機を越える」と報じている。
参考:Catar quiere otros 12 cazas Eurofighter, y el modelo ya se encamina a superar las 800 unidades
タイフーンに対する投資期待は熱を帯びている
英国、ドイツ、イタリア、スペインが共同開発したタイフーンは第5世代機と登場時期が重なったこと、冷戦終結後の国防予算削減の影響を受けたこと、海外入札でF-35Aと競合したため受注が伸び悩んでいたが、海外輸出機へのCaptor-E Mk0採用、ドイツとスペインも既存機へのCaptor-E Mk1導入、英国も既存機へのCaptor-E Mk2導入を開始し、ドイツはTranche1を更新するためTranche4を38機、トーネードECRを更新するため既存機を改造したEK仕様を15機、イタリアもTranche1を更新するためTranche4を24機、スペインもEF-18A+を更新するためTranche4を20機発注。
さらにドイツは「ジャマル・カショギ氏殺害事件」や「イエメン内戦」への関与を理由にサウジアラビアへのタイフーン輸出をブロックしてきたが、中東情勢の変化を受けて方針を転換したため「サウジアラビアへの追加輸出(48機)」が現実味を帯びてきており、カタールも「タイフーンを12機追加調達したい」と正式に表明、トルコもF-16C/DをBlock70/72にアップグレードする方針を転換してタイフーン導入(40機)に傾いており、トルコ輸出に否定だったドイツも交渉を許可しているため、この取引は実現する可能性が高い。
ポーランドも空軍近代化の最後ピースと呼ばれる「第3の戦闘機取得」を進めており、選択肢にはF-35Aの追加導入、F-15EXもしくはタイフーンの新規導入が浮上し、トゥスク首相は疎遠になっていた欧州主要国との関係強化を望んでいるためタイフーンを選択しても不思議ではない状況だ。
英国とドイツは「次期戦闘機が実用化される前に有人戦闘機と協調可能なウイングマンが必要になる」という認識で一致し、今年10月に締結した2ヶ国間の協定には「戦闘機に随伴するプラットホーム分野の協力」が含まれており、両国は有人機(タイフーン、F-35、GCAP、FCAS)に統合可能なウイングマンを共同開発する可能性が高く、タイフーンは2030年までにウイングマンを手に入れるかもしれない。
まだウイングマンが航空作戦にもたらす効果は未知数なものの、米空軍内部でも航空優勢の定義見直しが進められており、これまで通り「ステルスを活かしたスタンドイン」でアプローチするか、制空権を必要としない「長射程兵器によるスタンドオフ」でアプローチするかで意見が別れ、ここにウイングマンまで加わると「わざわざコストをかけて敵空域で制空権を確立する必要があるのか」という疑問にぶつかるため、高度で高価なステルス戦闘機による空からのアプローチ自体に何らかの変更が加えられても不思議ではない状況だ。
逆に第4世代機はデジタルステルス、消耗型アクティブRFデコイ、ウイングマンといった技術を採用することで戦場での有効性を回復することが出来るため、戦い方次第では第4世代機で十分という状況も生まれるかもしれない。
因みにスペインのディフェンスメディア=Infodefensaは「スペインのTranche4導入、イタリアのTranche4導入、トルコへの輸出が目論見通り進めばタイフーンの総生産は800機を越える」「サウジアラビアへの追加輸出はBCAP参加が実現するかどうかに左右される」と報じ、英国では国内の組み立てラインを維持するため「Tranche4を調達すべきだ」という声まであり、タイフーンに対する投資期待は熱を帯びている。
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※アイキャッチ画像の出典:Airbus
急に売れ出したけど、仕様が色々あってわけわからん。
生産やメンテンナンスは、大丈夫なのかな。
そして、イギリス、イタリア系の技術がF-3に流れるわけね。
F35が人気ないんだなとわかる
いい話聞かないもんなあ
安い機体で長射程ミサイルで安全に戦えるのをみると、危険をおかしてステルス機体で侵入するのはリスクが高いし
イタリアは開発国だけど、ドイツ、カタール、スペイン、トルコはF-35の取得に対して検討中、取得出来るか不明、取得取り消し組なんで人気とかは関係ないのでは?
F-35が勝手に七転八倒してるためにタイフーンが売れるというのも笑えない話ですわな
記事にあるような「有人機+ウイングマンで超遠距離からバカスカミサイル撃ちっ放しして帰投」がどこまで有効的なのかはわかりませんが、くっそお高いステルス機に全てを賭けるよりは健全に思えますね
タイフーンが800機を超える「可能性」だけで小躍りしているという記事を読むと、生産数が1000機を超え20カ国で採用されたF-35の人気がないとわかるんですか?
年間生産数もF-35の150機に対してタイフーンは20機なので大差ありますね。
タイフーンどういうわけか発注が伸びずスローペースな生産で粘っていたのでここから巻き返していきたいところ。
タイフーン自体は決して悪い戦闘機では無い(欠陥機だったのは初期の話)のですが、如何せん値段が高い…
あれを買える国ならF-35を買ってしまうので、政治的に米国兵器に頼り切りたくない国や、産業保持の大事な欧州諸国くらいしか買ってくれないところがありました。
量産効果が発揮出来ればF-35のように値段も徐々に安くなるはずなので、今後に期待ですね。
この記事に出てる国々のほとんどは既にF-35を導入している国々なので
本当にF-35があらゆる面で優れているなら、F-35の追加導入一択でしょ
でも現状はそうなっていないし、イギリスはF-35Bの調達数を削減する可能性あるし、アメリカ空軍でさえTR3機の受け取りを拒否してるし
自衛隊が3機種体制を敷いているように、いくら優れていても、単機種に統一したくない空軍はあるのでは無いでしょうか?
特にこの辺の欧州諸国は自前の戦闘機生産基盤を維持し続けなければなりませんから、それで追加購入しているのであって、「F-35はポンコツだ!」なんて思想でユーロファイターを買っている訳ではないです。米国の受け取り拒否問題も、検証作業が終わらない限り受け取らないというだけで、F-35計画自体を丸ごとキャンセルしている訳ではありません。
仮にF-35以外の機種で、欧州諸国の手に届くステルス機があったら、ユーロファイターじゃなくてそっち買ってるでしょうね。
えーと、この記事に出てる国で、既にF-35を導入出来てるのはイタリアだけですよ?
サウジアラビア、カタールは導入予定無し、ドイツ導入予定だけどいつ導入できるかは未定、トルコ、S-400の件で取り消し、ポーランドだけは2024年〜2030年からで、F-35の追加導入も考えてますし。
えーと、イギリスは既に導入してますしドイツはラインメタルが胴体部の製造に参加、来年から世界、ドイツ空軍向けのサプライチェーンに参加するのでいつ導入できるか未定というほど先の話でもないと思いますが
イギリスは確かに記事中に登場してますが「既存機へのCaptor-E Mk2導入を開始」なので要するに近代化改修。
ドイツは「核シェアリング用にF/A-18Eの代わりに仕方なく必要機数を導入」なので追加導入はしないでしょう。
これを「F-35の人気がない」根拠にするのは無理があるかと。
独伊西にとっては「国内産業への還元」の点でタイフーンとF-35では差が大き過ぎるでしょう。
ポーランドも記事にある通り親EU政権になったからタイフーン選ぶ可能性がある、という話なのでむしろ政治的な話。
トルコ、カタール、サウジは現状F-35を買えない国。
これらの国々がタイフーンを選択するのはF-35よりタイフーンが性能的に優れてるからだ、という主張にはいささか無理があると思いますよ。
紹介されている記事を補足すると、ユーロファイターは現在約700機生産されており、オプション込みで最大100機受注をとれるかもという内容です。
総生産数で1,000機達成し、年間生産数が110機で4000機の製造がみこまれているF-35の人気がないとおっしゃるのは雰囲気に流された感想でしょう。
受注数2000機越えのF-35が不人気とは認知が歪みすぎでは?F-16を超えるベストセラーになりつつあるのに何を言ってるんだか。
昔オスプレイが欠陥機だと強硬に批判していた輩のようだ。反米や軍事アレルギーを拗らせるとこうなるのか
わたし、あまりベストセラーの定義に詳しくないのですが、何と何と何が主に評価されるのでしょうか?
「総合的なスペックバランス」、「売れた数(契約件数)」、「各国の空軍で現役で配備されている数」、「各機の飛行時間の総和」、「敵機の撃墜数」などが思い浮かぶのですが。
F-16が上に挙げた様々な面で代表格であり、第四世代型のベストセラーというイメージは分かるのですが、F-35はどの数値でF-16を超えれば、名実ともに【先代を超えた名機】と言える感じですか?
肌感では「総生産数」「採用国数」「生産していた年数」「派生型の数」「市場内でのシェア率」など
F-35に関しては第5世代機の中で圧倒的な採用国数とシェアを確保している点でF-16を越えていると思う。第4世代機は古今東西様々な機種が開発され市場を争ったけど、第5世代機はF-35の一人勝ち。
Su-57や中国勢が伸びれば可能性があるけどだいぶ厳しそう。
ベスト「セラー」ですから売り上げ(≒生産数あるいは受注数)でしょう(なので受注数2000機のF-35が「(生産数で4500を越え受注数では5000を越える)F-16を超えるベストセラーになりつつある」と評する理由は私には分かりません)。
素人の印象になってしまいますが。
母機になるなら複座機でないと辛そうですね。
ミサイルを避けながら、僚機に指令をだせるのか?
将来的にF-35の複座機は出ないでしょうから、母機ならタイフーンの方が良いのかも。
「WSOを乗せられる機体ならFー15EXだって良いじゃん!」byボーイング
「Fー35が手が出ない?んーFー16Vも複座機ございますよ!」byLM
F-35の調達国数と生産数見てもそれ言える?
中東諸国にとって、戦闘機が高度な安全保障に関わる事を考えれば、(アメリカ製よりも)タイフーンの使い勝手はいいうえに保険になりますね。
ドイツ=サウジアラビアの関係改善を見ても、ウクライナ戦争~シリア政権崩壊の間だけでも、安全保障環境が劇的に変化している事が分かります。
第4.5世代戦闘機も、第5世代戦闘機と遜色ない電子機器を装備出来ますし、外装兵器・増槽もをステルス性を気にしないだけ気軽ですから使い勝手はいいだろうなと思います。
貿易取引、特に武器取引に関しては、軍事面・経済面の両面から安全保障強化にも繋がります。
あのシュミレーションに影響されすぎかもしれないけど、戦闘機ってそんなに重要かな。
滑走路の位置は隠しようがないんだし一生ミサイルで穴開けてればほとんど離陸できないんじゃない。
「長距離からのスタンドオフ」が多分正しいと俺は思うけど結局この路線って「別に戦闘機である必要はない」って結論になると思うよ。
F-15あたりがわかりやすいですが
第4世代以降の戦闘機は離陸距離が短く、
特に空対空戦闘なら滑走路が分断されても
離陸できる可能性が高いです。
対空戦闘で滑走路を攻撃する戦闘機や巡航ミサイルを排除後に
滑走路を復旧、戦闘再開されるでしょう
>>「長距離からのスタンドオフなら別に戦闘機である必要はない」って結論になると思うよ。
これには激しく同感ですが、
>>戦闘機ってそんなに重要かな。
に関しては、ミサイル飛来前に空中退避したり、分散したりして残存できる戦闘機はやっぱり重要なんです。
というのも、滑走路に弾を打ち込み続けるのは、実は相当の弾薬を摩耗するんです。例えば500ポンド爆弾を2発食らった滑走路って4時間そこらで復旧しちゃうんですよね。
リンク
一生ミサイルで穴を開け続けるとなると、それこそ敵の防空を貫通できる極超音速兵器or機動再突入体搭載の弾道弾を、数時間おきに無数の滑走路全てに打ち込み続ける必要が出てくるので、戦争序盤の弾薬備蓄が豊富な時にしかできません。超音速で自由に機動できる戦闘機の存在はなんだかんだ大切なんです。
無論、一時的に敵航空兵力を黙らせたり、地上撃破で摩耗させる分には長射程ミサイルで十分なので、その間に航空優勢を握って艦隊や地上兵力を移動させるなり、攻撃を行うなりに役立ちます。敵から攻撃をくらわんように飛行場へのバンカー整備が要になってきますね。
展開能力だけでも唯一無二の存在みたいよ
S-400やHIMARSのような車両ベースだと最大でも数十キロ程度でしか動けないところ、戦闘機だと音速並みの速度で展開できるから攻防において戦略的な価値は高いらしい
とはいえ敵防空圏に切り込めず安全圏での活動に限られるなら無人機でもいいって話になるんだろうけど、GCAPなどは友軍の情報を集積する空中指揮所のような存在を狙ってるっぽい
地上での撃破の問題はどうなんだろうね
2022年の侵攻直後はポーランドなどに緊急避難したらしいけど、その後は戻って活動してるから地上での無効化っていうのはなかなか難しいんじゃないかな
敵の対応能力が相対的に低いか奇襲が成立するならば、一定の効果は期待できるでしょうね。それ以外は一時的に戦力発揮を制限するしか期待できないのでは。
イスラエルのように現在において有効な防空システムを持つ敵には、遠距離からのミサイル攻撃は対処が困難な極超音速兵器等(本邦の12式地対艦誘導弾能力向上型はSAM等の回避能力を持つとも言われます)でないと効果は限定的になります。HGV等の極超音速兵器に対応可能なSAMの開発も日米で進行中ですが、いわゆる矛と盾の関係は今後も続くわけで、絶対はマズありません。
防衛省は今後必要な防衛装備としてスタンドオフ兵器と同時に次期戦闘機の開発を進めているわけですが、それは彼らが馬鹿や間抜けだからではないと思いますよ。
ミサイル程度じゃ、空軍基地の機能を失わせるのは難しい。
いやいや掩体運用されていない基地なら、駐機を破壊されて壊滅になりますよ。
そんな間抜けな国はめったに無いですけど()。
ウクライナ空軍は、着陸する場所をコロコロ変えることで対応しているそうですが。
発進した攻撃機が同じ基地に帰投することはまずないのだとか。
整備体制が死ぬほど大変になりそうですけど機数が少ないから何とか回っているのかな。
双発大型機のF-15でも機外積載なしの機内燃料フルで300mあれば離陸可能で燃料最小限に減らせば200mで離陸可能なんだが?
ランウェイ潰れてもタキシーウェイかエプロンからでも離陸可能だし、普通は戦闘機配備基地は陸路で大型車両の進入可能な道路と接続されてるから陸送で離陸可能な所ままで運ぶなりどうにでもなるでしょ
ミサイルで破壊するにしても、どうやって破壊するのか?になりますからね。
弾道ミサイルの場合は、イランが弾道ミサイルでイスラエルを攻撃した時を参考にしたら分かりますけど、まとも滑走路に当てれず、精度が低く、数日で修復、値段が数十億円しますし。
巡航ミサイルだと、精度は良いですが遅過ぎて着弾迄に察知されて戦闘機に飛ばれて、巡航ミサイル自体を戦闘機で迎撃されるし、弾道ミサイルより安くても数億円はしますからね。
>どうやって破壊するのか?
やはり頭にNがつく奴じゃないですかね。
精度が悪いなら面で破壊すれば!!!…… おやドアがノックされてるな?誰だろう…
雨製の、特に高度な兵器は、雨の都合で機能が制限されたり、最悪使えない可能性がある事をウクライナで見せつけられましたからね。
いくら高性能でも、戦闘に投入できない戦闘機はデモ機でしか無いですから。
一方で、ロシアからの安価な資源が入らなくて、経済が沈没しかかっている欧州が、綺麗事言ってられなくなったってのもあると思います。
どうなのでしょう。シロウト考えですが。
長射程スタンドオフミサイルの性能を生かすには、超?長距離のレーダーが必要なのでは?。
現状では、味方AWACSの探知能力の範囲でしか戦闘はできないのでは?。
味方AWACS探知範囲外を狙うなら、戦闘/攻撃機のレーダーを使う必要があるでしょう。
仮に、味方AWACS探知範囲内あるいはギリギリの位置に敵ステルス戦闘機が存在したら、
味方戦闘/攻撃機がレーダーを使用した途端に逆探知されて、撃墜されるのでは?。
であれば、必要な物は、現状AWACSの能力を超える何らかの探知手段では?。
トルコ、カタール、サウジとF-35導入が厳しい国の需要とイタリア、スペインの第4.5世代の更新需要だけで流石に好転と呼べるのか…
ボーイングのF/A-18,F-15系統が大転けしたから、御株を奪えただけで、F-16V、ラファールと比べたらアレなのは否めない…
F16Vはともかく、ラファールも米製兵器が導入できない国需要みたいなものではないですか?
共同開発機なのもあるけど、機数はタイフーンのが上だし、輸出国の数もラファールと遜色なくなってます
ウイングマンで使われる無人機の機体自体をセンサーがわりに使う案が一番候補として上がってますね、200〜300km先から運用出来るなら終末誘導にも余裕に使えますし。
無人随伴機自体もステルス性を重視するだけで無く、対空ミサイル等を撃ち尽くしたら、機体自体をミサイル代わりにする機体も計画されてますし。
F/A-18のラインを閉じて、F-15もイスラエル以外売れそうにないボーイングさんの一人負けなんじゃ…
ボーイングもいよいよ戦闘機から撤退かな
次世代機の開発予算なんて到底出そうにないし
T-7AのEMDで撤退すれば良いのに
ただ米軍としても戦闘機開発企業がLM一社のみになるのは避けたいのでは。
ボーイング救済策は政治的理由だけでもないような。
ノースロップの方が今のボーイングより良い物作れそうですね
ウィングマンが実用化されても、ステルス性の重要性は変えがたいんでないかな。ウィングマンより後ろに控えるだけなら戦闘機の機動性の意味は無いし、ウィングマンの前方に出て、ウィングマン迎撃に来た敵戦闘機を撃ち取るくらいは必要だと。
有人戦闘機の喪失(≒搭乗員の喪失)を大幅に減じ、航空作戦の原則である先手必勝の優越性を得る方策が敵に優越するステルス性であり随伴無人機なので、ウイングマンUCASの前方に有人機が展開するするのは本末転倒かと。
随伴無人機の運用は、喪失前提、喪失許容可能 及び 高生残性(高ステルス性や高G運動性)に大別できると思います。いずれの場合でも生残を有人機に優先する構想は無いでしょう。
ウィングマンを実用化する頃には敵もウィングマンを完成させてくると想定して、味方ウィングマンの後方にいる有人戦闘機が敵ウィングマンの更に後方に控える敵戦闘機を撃ち取るには今より遥かに長射程なミサイルを用意するか、危険を承知で味方ウィングマンの前に出て射程を稼ぐ他ないかと。
その想定だと、有人機の喪失リスクは、ステルス性の高低に関わらず、随伴無人機群の後方に位置するよりも大幅に高まるのでは。
戦術的に有人機がウイングマンUCASの前方に出る選択は無いと思います。想定状況の改善は有人戦闘機の生残性向上やUCASの改良等で対処されるべきかと。
その意味で、UCASと連携する次世代型ステルス戦闘機が跋扈する戦場では、同じくUCASと連携しても、4.5世代以前の戦闘機が生き残れる可能性は何れ激減すると想像されます。
しかしリスク回避だけでは先には進まないから、米軍などは敵防空網制圧みたいな、ステルス性が高まった今でもかなりリスクのある戦闘技術を猛訓練で会得してる訳です。
同様に敵戦闘機撃墜の為にはウィングマンの前方に出るリスクを冒さざるを得ないし、そのリスク軽減の為のステルス性ではないかと。
それでは、ウィングマンの性能が母機に制約されてしまうでしょう。
母機にウィングマンと同程度の機動性が無いと取り残されてしまいます。
タイフーンは超音速巡行できるのが売りです。
必然的にウィングマンも超音速巡行が可能になりますよ。
それとある程度後方にいるとはいえ、母機は優先的に狙われますから、逃げ足は速くないと拙いでしょう。
>戦い方次第では第4世代機で十分
KF-21「呼んだ?」
FCAS、GCAP「お前じゃねぇ座ってろ」