ゼレンスキー大統領は31日「ロシア軍のミサイル迎撃もMiG-29提供もポーランドに拒否された」と発言、これにポーランドのシコルスキ外相が「支援を提供している国の中で我々は多くのことをしてきた」とやり返し、ウクライナメディアも「ポーランドがゼレンスキーの批判に反論した」と報じた。
参考:Зеленський: домовилися з НАТО, але Польща знайшла іншу причину не передавати МіГ-29
参考:Sikorski odpowiedział Zełenskiemu. “Zrobiliśmy więcej, niż jakikolwiek inny kraj”
参考:Сікорський відповів на докори Зеленського щодо МіГ-29
参考:Poland’s Sikorski hits back at Zelensky’s MiG-29 fighter jets criticism
相手の心象を悪くするような政治的アピールは極力控えた方が無難だと思う
ポーランドは空軍保有機の中からウクライナにMiG-29Aを10機提供したが、ゼレンスキー大統領は今年8月「残りの13機も提供して欲しい」「この戦闘機をウクライナは本当に必要としている」と発言、これ対してポーランドのコシニャクカミシュ国防相は「ウクライナのニーズは理解している。しかし、我が国の安全保障にとってもMiG-29は必要不可欠で後継機(F-35AもしくはFA-50)の取得後でなければ手放せない」と述べ、それ以降も両国間ではMiG-29提供にまつわる話が何度も登場し、ドゥダ大統領は10月29日「NATOがポーランドに領空保護提供するならMiG-29を引き渡す用意がある」と発言。
これでMiG-29のウクライナ提供に進展が期待されていたのだが、ゼレンスキー大統領は31日「我々は冬場のガス供給をリヴィウ州ストルイのガス貯蔵施設に依存しており、これを守るのに必要なシステムをもっていないため『ロシア軍のミサイルを撃ち落としてほしい』とポーランドに要請してきたが、彼らは『単独では対応できない』『NATOが支持するのであれば迎撃できる』と主張した。そのため『ガス貯蔵施設を保護するのに必要なMiG-29を提供してほしい』と要請したが拒否された。ポーランドは自国のニーズを満たすだけの戦闘機を持っていなかったためだ」と述べた。
さらに「我々はNATOの前事務総長と協議し、バルト三国に提供しているのと同じ領空保護をNATOが提供することで合意していた。その後に何が起きたのか?ポーランドは我々に戦闘機を提供したか?加盟国がポーランドに『ロシア軍のミサイルを迎撃すべきだ』と言ったか?結局何も変化はなかった」と語り、この件は非常に複雑なので全てを公の場で話す事はできないと付け加えたが、ゼレンスキー大統領の批判はポーランド側を刺激し、シコルスキ外相は「ウクライナに支援を提供している国の中でポーランドは多くのことをしてきた」と反論。
シコルスキ外相はゼレンスキー大統領の発言から数時間後「西側諸国はウクライナに2,000億ユーロもの援助を行っている」「その中でもポーランドはウクライナのため他の国より多くのことをしてきた」「我々はウクライナを支援するため努力しているが、同時にポーランドは最前線の国だ。ロシアは我々のことも脅しているため何でもできるという訳ではない」と述べ、ウクライナメディアも「シコルスキ外相はMiG-29に関するゼレンスキーの非難に反論した」と報じている。
ゼレンスキー大統領の焦りも理解できるが、NATOやポーランドに「ウクライナ上空でロシア軍のミサイルを迎撃しろ」というのは「ロシアとの戦争に直接関与せよ」と言っているも同義で、さらにポーランドへの領空保護提供にウクライナとNATOがいつ合意したのか不明だが、これは合意したからと言って直ぐに実行可能なものではない。
ポーランドとチェコはスロバキアにMiG-29を手放させるため領空保護の提供を申し出たが、安全保障の一部を他国に委ねるという行為を実現するには複雑な法的手続きが必要で、超特急で交渉を進めても協定締結まで4ヶ月もかかっている。
どちらにしても公の場でポーランドを批判しても物事が進展する訳でもなく、相手の心象を悪くするような政治的アピールは極力控えた方が無難だと思う。
関連記事:ポーランド大統領、ウクライナが要請した韓国製装備の提供を拒否した
関連記事:ポーランドとチェコが領空保護をスロバキアに提供、MiG-29提供へ前進
※アイキャッチ画像の出典:Julian Herzog / CC BY 4.0
ウクライナは西側戦闘機のパイロット確保に苦労してるけど
ポーランドの場合は移行しちゃって大丈夫のだろうか
ポーランド空軍は2000年代には既にF-16を導入される等、機材の西側化が長期的に進められているので計画通りでしょう
MiG-29の提供は代替機が導入される前に前倒しで10機退役させてウクライナに提供した形です
亡国の危機に瀕している立場として何でもかんでも欲しいというのは理解できますが、支援国の立場・状況を無視した要求は(営業テクニックだとしても)心象を悪化させる側面があるので避けるべきですね
というか、提供したとされる10機のMiG-29Aはどしたのよ?追加で13機あれば足りるというのか、F-16みたいに100機よこせというのか
「勝利計画」の時もそうですが、ウクライナに必要なのは具体的に何がどれだけあれば、何を出来てどうなるという地に足がついたプランを提示し、それを着実に履行する事だと思うのですよ
(批判する訳ではなく)仰る点、なんかもう文化の違いを感じますね。
ウクライナは西側諸国ではないので仕方ないのですが、ソ連・東側の交渉文化なのかなと異文化を感じます。
例えばですが、日本・台湾・韓国のトップリーダーが、アメリカの軍事支援をより多く得るために、アメリカを声高々に批判するというのは想像つかないんですよね…。
異文化と言えばウクライナが支援国を「パートナー」と呼ぶことで統一してるのがずっと気になってます。
言葉だけ聞いてると対等な協力関係みたいに聞こえますよね。
ソ連の中心構成国として、プライドなのかもしれませんが…。
無職・ニート、アルバイト・フリーターと呼び変えるのと似ていますね。
支援国は債権国、ウクライナは債務国ですから、仰る通り対等ではありません。
ゼレンスキーいつも批判してるな。ポーランドが言っている事はもっともで、そちらまで不安定化させるわけにはいかないでしょう。ポーランドの規模、あとロシアの隣という立地条件で、戦闘機10機の提供は、かなり頑張っていると思いますけどね。
この戦闘機が本当に重要なのは分かります。ウクライナからすれば、結局のところF-16よりも使いやすいでしょうし、運用も負担が少ないでしょう。これまでのような変な幻想から抜け出したら、使い慣れた機体が一番と思えるのが当然だと思います。
関係ありませんが、MIG-29は美しい機体ですよね。子供の頃、これが好きでプラモデルとか買ってましたが、F-16やF-15など西側ではない戦闘機を好む変わり者と思われてましたね。
失礼
ロシアの隣→ベラルーシのとなり。
カリーニングラード州(ロシアの飛び地領)と接してるから、普通にロシアの隣国でも合ってますよ。
ロシア軍においてMig-29系列の調達はあまり行われず、海外市場でもSu-27系列の方が人気がある。
Mig-29は雑な滑走路で運用が可能、運動性能は良好で模擬戦闘でF-16に勝利している。しかし小振りな機体に双発という構成は燃費と兵装搭載量で不利であり、Su-27ほどの多用途・拡張性が無かったのでロシアでも海外市場でも見放されたのでしょう。まあ東欧の小国であれば航続距離と兵装搭載量は大して求められず、整備の容易なスクランブル専用機としてはまだまだ使えそうです。
夏前後までF-16投入で戦況が一気に逆転するとかあちこちで盛り上がっていた頃が懐かしいですね(白目)
F-16はクルスクで投入された云々の情報がありますが検証できるものがないです…
前からささやかれていたロシアの攻撃で駐機してる時に壊滅させられたのかそれとも虎の子として数が揃うまで温存してるのか?どちらなんでしょうね…
そもそもまだ1個飛行隊を組める数しかない&パトリオットの誤射で飛行隊長が殉職という状態なので…
ウクライナ国やウクライナ人には同情するが、ウクライナ政府やウクライナ軍には正直嫌悪感ばかりだな
乞食にしたって、ここまで面の皮が厚いのかというか、3-5歳児のような駄々のコネっぷり
うちはうち、よそはよそです。
>3-5歳児のような駄々のコネっぷり
痴呆老人の傲慢な上から目線の駄々っ子や物言いに近いものを感じます。
「私は老人様だ、お前らはひれ伏して介護して当然だ、さっさとやれ!」という態度の老人はどこにでもいますし。
3-5歳児ならやがて分別を身につける見込みもあるけど、改善の余地がなさそうなところも老人のそれ。
ウクライナ=ポーランド、またやりあってるのですか。
ポーランドは政権交代があったところですし、国境の検問所封鎖など、ウクライナ支援が政治問題になっていたんですよね。
ポーランドは否定していますが、外交に関する人事に変化の可能性もある中で、ウクライナが批判するのは何のメリットもないと思いますよ。
(2024年3月15日 ポーランド、前政権任命の大使50人以上を交代方針 「報復」は否定 朝日新聞)
高過ぎる戦争目標に対して、頓珍漢な作戦命令と度の超えたマイクロ管理で部下を疲弊させ、組織全体が業務上横領と虚偽報告が日常茶飯事で、挙句手続きが遅いと融資先や出資者に当たり散らす大統領を民主主義の象徴である罷免させる機会が無いのは、災厄という他無いですね。
倒産は必至の情勢。民事再生は無理で、会社更生法か破産手続きにはいるか微妙な情勢。
相手が必要としている戦闘機を俺によこせだの俺の代わりにミサイルを撃ち落とせだの言いたい放題ですね。
まあそこまではウクライナが欲する防衛協力の要請ということで言うだけ言ってみる的な理解はできるのですが、それについての発表を行う神経が理解できません。
俺は悪くない他国が悪いといういつもの国民向けパフォーマンスなのでしょうけどあまりに非礼というものです。
こういうニュースが多いのでなんとなくゼレンスキーは文句ばっかり言っているような印象が強いですが、実際にはトランプと面会して上手くおだて上げたりと本人は硬軟使い分けできるんですよね。
こうやって大統領として発する対外的なメッセージが文句ばかりになってしまうのは、ゼレンスキー本人の問題というよりポドリャクほか大統領府の取り巻きの問題というような気もします。
トランプ前大統領との関係でいうなら有名な1日で終わらせる発言に無駄に反論し、そのせいか共和党の反対によってアメリカの武武器支援が止まるという惨劇が起きたので、上手くやれている印象は全く無いですが。
ハリスなら現状維持で継続(良くも悪くもウクライナ戦争は続き悲劇は続く)。
トランプなら大胆な変化がありそうで読めないな。どうなるんだろう。
物乞いが硬軟を使い分けようとするのが愚かで浅はか。
もともと対等な立場でも何でもないのだから、生殺与奪を握られてるも同然の相手の心象を悪くすることの利点などない。
トランプは人柄もよく知られてるので対応しやすかっただけで、むしろ、使い分け出来てないから支援国とよく揉めてるのではないでしょうかね。
使い分け出来るなら、今回も使い分ければ良かっただけですし、基本攻めしか知らない政権ですよね。
初期の頃の攻めの姿勢の成功体験が強烈に残っているのかもしれないですが。
でも日本では不屈の闘志を持った救国の英雄だから(棒)
ウクライナの政軍上層部は(汚職で)不潔の闘士ばかりに見えるんですがそれは
おもちゃ買ってもらえない子供の言動。
そうでなくともウクライナには戦車や自走砲の供給(有償で売り渡したものもある)をしたし、さまざまな支援はしたのにこの言動は恩をあだで返しているとしか言いようがない。
国境を完全に閉鎖されてバイバイされても、周囲からはしょうがないとみられるのではないだろうか。
>>(ウクライナは)冬場のガス供給をリヴィウ州ストルイのガス貯蔵施設に依存
これは結構ウクライナにとって不味そうに思えます。防空網が去年より相当に弱体化していることを考えると、ロシアがこれを破壊するのは難しくないでしょう。そうなればウクライナの越冬は極めて困難です。
個人的には、ゼレンスキー大統領が両国間で相互にエネルギーインフラを攻撃しない合意を結びたがっているように思えるのはこのガス問題に対する危機感もあるのではないかと考えています。そんな弱みがあるのならなぜクルスクを攻撃して、その時には始まっていたこの交渉を頓挫させたのかって?それは神のみぞ知ることでしょうね…
これは極めて個人的な印象ですがクルスク攻撃で「プーチンのメンツに泥を塗ってやった」みたいな話になってから、他国のウクライナに対する対応が冷え切ってるイメージがありますね。
作戦の成否どうこうより「交渉すべき相手にそういうこと言うやつってどうなの?」みたいなことになってる気がします。
FT誌がウクライナとロシアのエネルギー施設保護交渉がスタートしたと報じたら、ロシアは即座に否定しましたからね。
まあ、レバノンに一方的な停戦を迫る面の皮が厚いアメリカがバックにいますのである意味、クルクス侵攻も必然ですよね。実際、オースティンはクルクスを死守しろと入れ知恵してるみたいですし。
それに対してヨーロッパ側はうんざりし始めている印象はあります。恐らく、本音ではウクライナ支援を後悔している国もあるんじゃないかな、、、、
今まで西側は「ウクライナ国内を防衛するため」という名目で武器を供与してきたのですが、その西側に無断で供与された武器を持ち込んでクルスク侵攻をやらかした訳ですから対応が冷ややかになるのはむしろ当然かと思います。
もはや信用が無いんですよね。
だから長距離兵器の使用も許可されないし。
もはや、ゼレンスキーと欧米支援国は見ているものが違う気がしますね。
でしょうね
負けてるし支援国がそろそろ出口みつけたいなーって思ってる矢先にクルスク奇襲ですからね。
その希望を失わせて、Endless支援を想像したら、そりゃ嫌気もさしますよね。
確かに、国を守る約束を守らない英米に悪態をつくのはいいけど、ポーランドは違うよな。
クレクレ言うのは分かるんだけど
もっとウクライナも努力しろよ
44年の日本とか国家予算の85%を軍事費に突っ込んで国家総動員したのに
明らかに努力と真剣さが足りない気がする
最近のボグダン氏の発言にも「支援を貰うのは当たり前で、支援国が約束を守っていない」と受け取れる節があり、これがウクライナ国内の空気感だとすれば期待するのは無駄ですね。
まさに仰る通りです。
自分も、そこまでやって・汚職の金も没収したりしてから、クレクレ言ってきたのであれば理解できます。
日本人の現役世代、今でさえ5公5民~4公6民なんですよね。
ウクライナ政府・国民が、それ以上に努力できているのか?疑問に感じています。
(2023年11月14日 2024年国家予算案、歳出の半分を国防費が占める(ウクライナ) ジェトロ)
>さらに「我々はNATOの前事務総長と協議し、バルト三国に提供しているのと同じ領空保護をNATOが提供することで合意していた。その後に何が起きたのか?ポーランドは我々に戦闘機を提供したか?加盟国がポーランドに『ロシア軍のミサイルを迎撃すべきだ』と言ったか?結局何も変化はなかった」と語り、この件は非常に複雑なので全てを公の場で話す事はできないと付け加えたが、
すみません、恐らくゼレンスキー大統領の発言だと思うんですが
私が育ってきた常識と私が唯一誇りとする良識である「可能な限り他者に対して劣悪な偏見は持ちたくない」という正常化バイアスにより情報を処理しきれませんでした。
この人は一体何を言っているんでしょうか?
本当やるべきこと間違えてますよね。
今やるべきことは、戦争の出口を見つけることであって、支援国に噛みつくことじゃない。相変わらず、自分は悪くないアピールを繰り広げてますね。
もう勝敗は明らか。
ロシアは、今年のBRICS会議を自国で主催し、40を超える国々と有効的関係を築いている。
ウクライナは、支援国を罵倒し、侮蔑し、「勝利計画」に対する反応は冷ややか。
戦場の劣勢のみならず、外交の場でも劣勢となり、これは停戦交渉、和平の条件に多大な悪影響となる。
愚痴言って事態が好転するならやれば良いけど、被害者だから何しても良いわけでもない。
そろそろ自分達は被害者で世界を代表してロシアと戦っているから支援は当然って認識改めないと最終的に梯子外されるんじゃないかな?
NATOとかがガチで助けてくれるとしたら、防衛ラインとして最低限欲しい範囲を占領されそうな状態になれば、それ以上の侵攻阻止する為に何かしら理由付けて軍を出すんじゃないだろうか。
NATOにとって防衛ラインとして最低限欲しいラインはウクライナ国内のどこにもないと思いますよ。
ウクライナ国内のインフラはロシアによってかなり破壊されているようですし、もともとNATOとして防衛施設を保有していた場所でもないので、NATOの防衛ラインとして機能することはないですからね。
ウクライナの一部でも絶対に必要ならもっと早い段階で手を打ちます。ぼろぼろになってからでは遅すぎます。
「最高のセールスマン」と呼ばれた割に取引先を怒らせる事が多いですね、この人。
ゼレンスキー君にこの言葉を送ろう。「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」
「欲しがりません勝つまでは」
工夫だけでなく夫そのものが足りないです
言うのはタダ
戦果を上げれば報道でコレでもかと流すでしょうが音沙汰が無いのはキエフ辺りで防空でもしてるんでしょう。
前線で落とした落とされたの報道も最近は見ないので飛んで無いのか、そもそも配備されてないのか分かりませんが、最近ウクライナ空軍の活動がイマイチパッとしないのが気がかりですね。
今回のゼレンスキー発言はポーランドよりもNATOを非難しているように見えます
そもそも無謀な作戦に支援された戦力使うから西側の視線が冷たくなるのに