オーストラリアのマールズ国防相は15日、米国と英国のどちらから原子力潜水艦の調達するのか「2023年に発表する予定だ」と明かした。
参考:Defence Minister Richard Marles takes next step on nuclear submarines
オーストラリアは暫定的な通常動力型潜水艦の必要性についても2023年に最終的を下す
ワシントンを訪問したオーストラリアのマールズ国防相は15日、原子力潜水艦の導入計画について「AUKUSの枠組み内で進められている作業は順調に進捗している。我々が米国と英国のどちらから原子力潜水艦の導入するのか、いつ頃に取得できるのかを2023年に発表する予定だ」と明かした。
さらにコリンズ級潜水艦の退役と原潜取得までのギャップを埋める通常動力型潜水艦の取得についても「原子力潜水艦の導入時期が判明する2023年に最終決定を下す」と述べており、アップグレードを施したコリンズ級潜水艦→原潜というスケジュールで行くのか、コリンズ級潜水艦→暫定的な通常動力型潜水艦→原潜という緩やかなスケジュールで行くのか、アルバニージー政権の判断に注目が集まる。
因みにオーストラリアはトマホークの統合、ディーゼルエンジンを含む推進システム全体の交換、冷却能力のアップグレード、非貫通式潜望鏡への変更などを含む大掛かりなアップグレード(Life of Type Extension/LOTE)をコリンズ級潜水艦に施す予定だが、自由党は直輸入方式で原潜の調達(準備が整ったら国内建造へ切り替え)を急ぎコリンズ級潜水艦からの直接移行を訴えている。
しかし総選挙で勝利した労働党は「2038年までに国内で原潜を建造できるという前政権の計画は楽観的すぎる。原潜導入には時間がかかるのでギャップを埋める通常動力型潜水艦がもっと必要だ」と主張、暫定的な通常動力型潜水艦を導入して原潜の国内建造に必要なスケジュールに余裕を持たせたい立場だ。
労働党は国内産業への配慮から「直輸入方式での原潜調達」ではなく「国内での原潜建造」を優先したい意図があり、仮に暫定的な通常動力型潜水艦を導入する場合でも国内建造を主張している。
関連記事:豪前国防相が原潜導入計画を暴露、AUKUSのパートナーシップに悪影響か
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※アイキャッチ画像の出典:LA(phot) Mez Merrill/MOD
相変わらず。オーストラリアは懲りんずですね。
潜水艦の導入計画だけに、水面下で激しいせめぎ合いが繰り広げてるんだろうな
またカヌーの作り方で国会議員が内輪もめしてる。
そもそもカヌー自体、作れないのに。
日本と違って中国との距離があるオーストラリアですら原潜を保有しようと必死になってるし、現首相は否定的だが我が国も保有すべきなのだろうか
原潜の建造は価格が高い、技術的なハードルが高い、核廃棄物が生じる、という3つのデメリットがあるがそれを補って余りあるメリットが存在すると元海上自衛隊潜水艦隊司令の矢野一樹氏も主張してるわけですし
まぁ保有するとしたら改オハイオ級のようなSSGNかバージニア級のようなSSNになるのだろう(多分)
間違いなく原潜の能力は在来潜を超えるし日本でもあれば強力な戦力になる事は間違いなし
だけど個人的には導入には反対だなぁ
あまりに高いコスト、対中を考えた時に必要な絶対数を維持するのにどれだけ費用が必要か
今の経済状況ではとても支持できないや
寧ろ経済対策としての視点なら原潜建造を積極的に検討すべきかと。
国内でもトラック運搬可能な小型原子炉開発が始まっているのでそれに合わせ出資し、フランス式の低濃縮かアメリカ式の高濃縮かで大きく違いますが、潜水艦用に搭載可能なものが国内製造出来るか研究を始めるべきです。
1隻1500-1800億円程度として6-8隻調達すれば、各種関連産業にそれなりの経済政策になりますよ。
原潜の問題はコストではなく、潜水艦の乗員が確保出来るかでしょう。
従来型と同程度の人員が必要だとして、積極的に艦長職含め女性自衛官採用し引き上げないと。
原子力潜水艦を自衛隊が保有したら、現在の年1進水・就役と21隻体制は確実に崩壊し、メンテナンスもデスマーチが常になるでしょう(アメリカ海軍を見つつ)
せめてVLS搭載艦の開発……(望み薄)
VLS搭載潜水艦に関しては実現の可能性はかなり高いと思いますぜ
以前ここの記事にもなってましたがVLS搭載区画と思われる写真が造船所で撮られたり、報道でも潜水艦へのVLS搭載について言及されたりしてます。
話題になった造船所の写真は2012年ごろに撮影された浮き甲板の構造物の試験区画と思われるものだし、検討は結局検討なので期待してはいけない。
少なくとも5年はたいげい型の建造予約が入っているし、まだVLS研究が始まっていない。今から研究を始めると早くて10年、最悪20年かかるでしょう。
核による報復か、米軍のような長距離運用での作戦行動をするならともかく、日本のシーレーン確保が目的なら原子力潜水艦は不要だと思います。
「中国との距離があるオーストラリアですら」ではなく、「中国との距離があるオーストラリアだからこそ」原潜を求めていると思われます
その理由として「中国は第二列島線までの進出をおおやけにしている」、「第二列島線まで進出されたあとに自力で自国を守るより、第一列島線で日米に協力してそこで止めたほうがコスパがよく、国防上のリスクも低くなる」といった理由が考えられます
米にそれだけの建艦能力があるんでしょうかね。米海軍自身の予定数の調達や維持が可能か分からないでしょう。他国の物まで作ってあげられる余裕はない気がします。つまりイギリス製になるのではないかと。
>原潜の建造は価格が高い、技術的なハードルが高い、核廃棄物が生じる、という3つのデメリットがあるがそれを補って余りあるメリットが存在する
核兵器にはそれ以上のメリットがありますがね
もう殺しのライセンスみたいなもんじゃんあれ
まあ前政権の決定をひっくり返してまた調達中止とかしかねなかったのでまだマシですね…
もしまたゴタゴタ発生して導入延期しても何も驚かないわ…繋ぎで通常動力潜水艦導入するってのもどうせ国内建造か輸入で揉めまくって最終的にコリンズ級使い続ける羽目になりそう。それにそうりゅう型また提案してみるのも良いかもしれんけどオージーがこの有様じゃなぁ…
AUKUS拡張して英米豪印南アのアングロ・サクソン連合で割と世界征服成るよな。
日本の存在、いる?
中露に対する橋頭堡、西側有数の工業国かつインフラが整った優秀な策源地、そして太平洋に浮かぶ不沈空母たる日本を、いくら中距離弾道ミサイルの射程だからと言ってわざわざ味方にしない理由ある?ハワイは遠く、グアムは小さいんやで。
しかも日本はG7、クアッドの構成国であり、自由で開かれたインド太平洋の提唱国でもあるように国際政治においても重要な国ですもんね
中国と距離があるからこその原潜所有なのでは?
それに日本は潜水艦を22隻配備する体制をとっていますが原潜を導入するなら予算の都合上この体制の維持は不可能でしょう。
潜水艦22隻体制を放棄してまで原子力潜水艦を保有するメリットどのくらいあるでしょうか?
シンプルに考えるのであれば、原子力による水中での長期潜航能力・高速巡行能力を活かした軍事行動をとれるようになることかと。しかし運用する自衛隊が通常動力型の潜水艦にある程度満足していて、その能力を要求しないのであれば、わざわざ原子力潜水艦を保有するメリットはないかもしれません。
空と同様に UUV による戦術が有力となれば母艦ないしコントロールタワーとして原潜の速力や長期潜航能力が重要になるのではないでしょうか?
結局豪州の次世代SSN/SSGNはバージニア級かアステュート級準拠の二択なんですかね。国内製造基盤の構築から始めたら実際15年という納期は見通し甘いと自分も感じます。開発難航の可能性を無視して製造体制構築だけで考えるにしても、上の2機種は非常に大きいですから湾港施設や造船所から作り始めなきゃいけないというのは相当な大仕事になりますよ(これは海自潜水艦隊での原潜導入でも一番の障壁になる部分)。大きな計画遅延がなくてもこまごました遅れが重なって結局40年代中頃までずれ込むんじゃないかと思うし、中継ぎSSが必要になるという労働党の見解は間違ってないように思います(そもそも豪州が原潜を自国建造すること自体が持続性のない投資だと言えば…
中継ぎのSS/SSNを提供できる余力がある国というと相当限られますが、数年後から2040年代まで使って後は段階的に不要になっていくことを考えると転売しやすいHDW209や214を韓国あたりから新品調達するのが妥当な案なんですかね。同型の航続時間はアタック級で想定されたスペックよりいくらか短いので、それで豪州海軍が満足するかどうかは分からないですが(ただしコリンズ級もシステム構成の関係で潜航時間がかなり短いらしい)
あれだけ広い土地、多くの資源を有しながら工業力が低いのは人口不足なためとか。
確かに日本も造船所を作らなきゃならないといっても、原子炉技術も一応あって毎年潜水艦をほぼ自前で作っているのに対し、オーストラリアは下手すると鉄をはじめとする素材レベルから輸入しないといけない以上、その苦労は日本の比較にならん気はします。
イギリスにしろアメリカにしろ、部品を本国から運んで組み立てる工場作るのが15年でできる限界でしょうね。技術者の育成だって人口不足が足引っ張りそうでしょうし、東南アジアだか中東から移民連れてくるなんてやったら、それこそアングロサクソン同盟の信用問題になってしまう。
通常型を導入するにせよ、船体や機関などは輸入にして国内産業の関与を最小限にした方が良いのでは。まあ決めるのはオーストラリアだけども。
そうりゅう型の技術国内にただで寄越せとか無茶言って来ても驚かない自信がある
その決議を、国内の造船所で生産しない案は我が国の経済技術軍事に資しないと大仰なことを宣って、決めたあとに国会で否認するんやで。
あいつらの造船所は、タミヤのUボートのプラモデルを仕上げる能力すら持たないのに。
コリンズ級1番艦は1996年竣工なので、現在艦歴26年です。日本ではあり得ないことですが。
試しに米海軍のロサンゼルス級(フライトI)を見てみると、18年〜43年、平均31年でした。
これを準用すると、あと5年は使うのでしょうか。改修をする価値はなさそうですね。
最終艦は、2003年竣工で現在艦歴19年なので、残り12年でしょうか。
6隻のうち3隻があと10年以上なので、改修するならこの3隻かと想像します。
早急に原潜に移行したいなら、既存艦の(無理矢理)買収でしょうか。5年程度のうちに。
米国の場合、ロサンゼルス級は、起工から竣工まで4年掛かっているので、
新造艦を貰うならば、順番待ちを含めてかなり先になるかと思います。