豪メルボルンでは11日にLand Forces 2024が開幕、BAE Australiaは全額自社負担で開発したATLAS CCV(無人砲塔システムと8x8UGVを組み合わせた自律型戦闘車輌)を公開、豪陸軍の採用やインド太平洋地域への輸出を想定しているらしい。
ATLAS CCVは海外輸出のハードルを下げるためITAR FREEとして設計されているらしい
豪メルボルンでは11日にLand Forces 2024が開幕し、BAE Australiaは無人地上車両(UGV)に分類される自律型戦闘車輌=ATLAS CCVを公開して注目を集めており、これはBAEが開発した薄型の無人砲塔システム=VANTAGE ATSと豪Supacat製の8x8UGVを組み合わせたもので、基本的な主兵装はブラッドレーと同じM242 Bushmaster=25mm機関砲(即応弾260発)だが、これを30mm機関砲に変更することも、モジュール設計の無人砲塔システムを自動式の120mm迫撃砲システムや対UAVシステムに変更することも可能だ。
Today, we launched the next evolution of land armoured vehicles. #ATLASCCV with VANTAGE ATS will give allied soldiers the competitive edge to maintain superiority in the land domain!#LandForces2024 #InnovationBeyondBoundaries #Autonomy #BAESystemsROAS pic.twitter.com/zuZvkPeiJf
— BAE Systems Australia (@BAESystemsAus) September 11, 2024
VANTAGE ATSには高度な各種光学センサーが組み込まれているため、自律的な脅威の検出、追尾、照準が可能(発砲だけは米方針に従い人間の判断が必要)で、このセンサーを使用してATLAS CCVを偵察・監視任務に使用することもでき、BAE Australiaは「オンロードとオフロードの双方で高度な自律走行が可能で、主力戦車や歩兵戦闘車といった有人車輌を補完する低コストの自律型戦闘車輌」「実績のある既存技術で構築され、任務内容や将来の脅威に合わせて構成の変更やアップグレードも容易だ」と説明。
ATLAS CCVの開発費用は全額BAE Australiaの負担で、豪陸軍の採用やインド太平洋地域への輸出を想定しており「現在の戦場で兵士が優位性を獲得するためATLAS CCVを開発した」「その結果、戦場で予想される危険で、退屈で、汚い任務を遂行する自律的プラットフォームが誕生した」「これは豪陸軍が沿岸地域で戦うのに適している」とアピールしている。
因みにATLAS CCVは海外輸出のハードルを下げるため「ITAR(国際武器取引規則)FREE」として設計されているらしい。
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※アイキャッチ画像の出典:BAE Systems Australia
この手のはホント難しいですよね、
高性能で高価なら従来型で良いし、安いのはおもちゃみたいのもあって使い捨てならそれで充分だし。
日本の防衛産業育成を考えれば、是非はひとまず置いておいて、こういったものも議論されるべきでしょうね。
オーストラリアは面積が広いものの、海洋国家なうえに大国とは、大きく距離があるのが特徴と思います。
国土防衛しやすい国ですので、防衛方針・防衛産業育成は、潜水艦の件にしても興味深く見ています。
>因みにATLAS CCVは海外輸出のハードルを下げるため「ITAR(国際武器取引規則)FREE」として設計されているらしい。
既に共通戦術装輪車ベース(多分24式装輪装甲戦闘車)で「対地偵察 警戒 監視用 ugv」なる物が開発されるみたいですよ
有人機に追従するタイプなのか、完全自律型なのかよくわからんですが、自律型致死兵器システム(LAWS)ならITAR(国際武器取引規則)FREEには出来ないはずなので、あくまで指示に対して自律機動・砲撃するタイプなんでしょうね
昨今の画像認識・自動運転の高性能化がどこまで兵器の形を変えていくのか興味は尽きないですが、自律兵器だらけの未来はそれはそれで怖いですわ
自律兵器と言えども燃料と整備が必要だからなあ。敵拠点へのミサイル撃ち込みが主流になりそう。
最後の写真はPR用に好条件でドローンで撮影したんでしょうけど、10万円台の普及機でも4k動画撮れちゃう時代なんですよねえ。
砂漠迷彩の仕事してない感は、迷彩が悪いんじゃなくて、カメラの性能が良すぎるんでしょう。
ドローン持ってますが、凄く写りは良いですね。
こりゃ、詳細に偵察されますわという感じです。
最近のカメラは、AIにより動体追尾や人体認識も凄いですから、自律型のヤバイの作れそうですね。
ウクライナに送って実戦を経験したら売れやすくなるかな?
まあロシアに鹵獲されて中国なんかに売られると困るからまず無いかな。
自律型戦闘車輌を作るにしても。
土台になる車両が必要なのでは。
記事の物は装輪式ですが、素人は装軌式のほうが良いように思えます。
日本で退役したばかりの60式次走無反動砲や、
ドイツのウィーゼル空挺戦闘車、
英国のCVRほどの大きさのものが必要では?。
Autonomous Tactical Light Armour System (ATLAS)
つまり軽装甲車輌と言いながらペイロード10tという事ですから無人砲塔が1.5tでも後8.5tも乗る車格が謎です。これは普通の2,8m幅の装輪装甲と同等のペイロードです。
どうも無人操縦システムで大型化したわけではない。ヘリ空輸性や軽歩兵の追従を目的としてない感じが強い。なのでオージーっぽく荒野の広域パトロール用ではないかと。
豪軍向けとしても歩兵追従型の火砲付きUGVは装軌型でしょうし車格も無人砲塔がやたらと目立つCVRTクラスのはずです。これは何やらコンセプトで行動距離の長さが重視されてる感が強いです。
また無人ですからシリーズHVで蓄電容量が非常に大きいとか完全電動化などもOPがあるはずです。そういった余力を内包してのペイロード10t車という事ではないかと。
”これは何やらコンセプトで行動距離の長さが重視されてる感が強いです”
なるほど、です。車体の中身も知りたいものです。
どこで、どんな使い方を想定しているのかな、と色々と妄想します。
見た目がかっこいい
1台ほしい
日本の防衛政策にとっても、こうした無人技術やモジュール設計は重要な示唆を含んでいます。特に、人的リソースが限られた日本にとって、自律型戦闘車両や無人技術は戦力の効率的な運用を可能にするため、将来的に防衛戦略に組み込むことで、日米協力や地域防衛の観点から大きなメリットがあるでしょう。また、ITARに依存しないシステムの導入は、日本の武器輸出三原則に基づいた新たな輸出市場への道を開く可能性もあり、国内産業の強化に繋がるでしょう。