韓国はAEW&C追加取得に関する競争入札を進めているものの、過去の入札ではどの提案も要求要件を満たすことが出来ず、BoeingはE-7Aの価格が高騰したため3回目の入札参加を見送り、AEW&C追加取得の入札はGlobal EyeとGlobal6500 AEWの一騎打ちになった。
参考:Boeing E-7A Drops Out Of South Korean AEW Competition
韓国がどの提案をどんな理由で勝者に選ぶのか興味深い
韓国の防衛事業庁はAEW&C追加取得に関する競争入札を2023年に開始、これにBoeingがE-7A、SaabがGlobal Eye、L3HarrisがGlobal6500 AEWで応じたものの、どの提案も韓国の要求要件=性能、価格、納期などを満たすことが出来ず、これまで実施された2回の入札で勝者は選定されていない。

出典:SAAB
この件についてAviation Weekは8日「E-7Aの価格が高騰して韓国政府の予算=26億ドルに合わせて提示価格が調整することが出来ず、6月30日に締め切られた3回目の入札に提案を提出できなかった。韓国の調達規則ではプログラムに割り当てられた予算を20%以上超過する提案は評価対象外になる。そのため韓国が入札の要件を変更されない限り、AEW&C追加取得はGlobal EyeとGlobal6500 AEWの間で争われる」と報じ、E-7Aの将来性について以下のように指摘している。
“米空軍がコスト超過、遅延、生存性への懸念を理由に26機調達を中止したためE-7Aには厳しい視線が向けられている。同機の受注残は英国分の3機分しかなく米空軍はE-7Aの代わりにE-2Dを選択した。3回目の入札で再びSaabとL3Harrisの提案が拒否されれば4回目の入札にBoeingが復帰するかもしれない”
過去2回の入札で「具体的にどの部分の要件を満たせなかったのか」は不明だが、韓国空軍はE-7AとGlobal Eyeの能力を比較して「常時360度の監視能力でGlobal EyeはE-7Aに及ばない」「Global Eyeは前方と後方の監視能力に死角が存在する」「この欠点をカバーするにはジグザクに飛行する必要がある」と指摘したことがあるものの、Global Eyeは「常時360度の監視能力でE-7Aに及ばない=運用方法を工夫すればカバーできる」というだけで「性能が要件を下回っている」とは述べていないため、入札の勝者が選ばれないのは総合的な提案内容が一定のラインを越えこないからだろう。
特E-7Aは「同型機を導入済み」というアドバンテージがあるにも関わらず、入札の勝者に選ばれないのは「提示価格がプログラム予算を大幅に超過している」と強く示唆しており、特に韓国の防衛装備品輸入は政治的動機よりも競争入札の結果が優先され、空中給油機や中型輸送機の入札でもKC-46AやC-130JがA330MRTTやC-390に敗れているため、米国の同盟国、米軍との相互運用性、米国製だからという理由だけで勝者は決まらない。

出典:Republic of Korea Armed Forces
さらに韓国の防衛装備品輸入にはオフセットガイドラインが設定されており、AEW&C追加取得の入札者は「入札契約額の50%=13億ドル」の価値をもつオフセットを提案しなければならず、どの提案をどんな理由で勝者に選ぶのか興味深いものがある。
因みに韓国のオフセットガイドラインは「契約額に等しいオフセットの価値を要求する欧州諸国と比べる控えめ過ぎる」と国内から批判されている。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by 2nd Lt. Mark Goss





















その内トランプ大統領がアメリカ製を購入しろと圧力をかけそう
>「契約額に等しいオフセットの価値を要求する欧州諸国と比べる控えめ過ぎる」
うん。欧州国家が強欲だという視点は無いんだw。
アメポチニッポンにはオフセットという発想すら無い模様
逆だよ、貿易黒字のオフセットとして武器買ってんのさ。
だから予算増やしてアメ製武器を追加で買えって言われると買うものが無くて困った事態になる。
石破総理の言ったC-17欲しいもこの流れだったのかも知れんが議論の余地も無くいらない。
車は論外だしハリウッド映画も不人気だしアメリカから買うものなくてマヂで困るんだよね。
無難にミサイルの備蓄増やすのなら、文句はないのですが、派手な宣伝効果からは一番遠い買い物なのがまた。
輸送機買うんならマジでB-747でもかったほうがエアラインもサポートできるだけましだと思うの
思ったんだけど、日本がフォード級4番艦を買ってやるってのはどうだろう?日本の造船所か日本式工程管理のもとで建造する、アメリカが求めた場合日本が建造に要した費用の1.5倍をアメリカが払えば買い戻せるって条件つけて。
アメリカは有能でない造船所の工事遅延で際限なく増えていく建造費を抑えることが出来るし、日本は原子力空母の設計・建造ノウハウを手にすることが出来るというWINWINなディールに思えるんだけど。
日本はE-2D選んで正解だったね
まあ完全に結果論ですけど
あの時はE-2Dの方は居住性が最悪で長時間ミッションですと乗員の疲弊があるけれど、機材のアップデートは保証されているけれど、
E-7Aはあくまでもボーイングの自社開発で機材のアッデートはしないという選択肢という記憶でしたので、E-2Dば正解だったですね、
E-2Cの運用実績と簡易トイレが増設されたD型ですものね。
早期警戒機のE-2Dと早期警戒管制機のE-7Aは同じ土俵です比べるべきなのだろうか?
ペンタゴン自身がE-2Dで代替するゆーてますんで
米空軍のE-7調達中止問題、宇宙ベースに移行するまでE-2Dを活用する
リンク
日本はE-767が有るからそもそもE-7はいらないでしょう。
後継機種としてもE-767が寿命を迎える頃にはAWACSの概念が変わってそうですし。
結果的にだけど韓国は輸送機もAEWも同クラスが複数機種になってしまって整備が大変そう
E-7はどの道早期退役するだろうな
元からあるE-7は、飛べるようになったのかな?
E-2Dが提案もされてないのがちょっと意外でした。
E-2Dは、AEWであって AEW&Cじゃないからね。要求に合致しないんだろう。
韓国のような国土がさほど広いわけでも、縦深が深いわけでもない国でaewではダメ、aew&cが必要な理由ってなんでしょうね。
普通に地上司令部にデータ送って処理すればいいだけのように思えます。(小型であれば機体の生存性もそれだけ上がりますし)
E-7Aってこの見た目で全周監視できるの?頭と尻に別のレーダーがついてるのかな?死角が少ないってだけなのかな。
Global Eyeや Global6500 AEWと同様に、レーダーの構造上、前方と後方に死角があるので直進だけでは全周監視はできないそうだ。
支柱の左右面とレドームの前後端の4方向にレーダーが付いてるので探知能力の差こそあれど全周監視はできるはずです
たった1年前までは韓国国内外でE-7の導入は正解だったという話が蓋を開けてみればコレだもんな
ホンマ米帝製兵器は複雑怪奇や
他国に頼るということはそういう事
だから日本を含め大抵の国は多少性能が落ちても自国生産にこだわるんですよね