インドはカルヴァリ級潜水艦の後継プログラムに50億ドル以上を投資する予定でドイツ、スペイン、韓国が手を挙げていたものの、Reutersは23日「スペインのAIP機関はインド海軍の要求要件を満たせなかった」「この大型契約の唯一の候補者にドイツが躍り出た」と報じた。
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参考:Centre okays Mazagon Dock & German maker Thyssenkrupp’s bid for multi-billion dollar submarine deal
参考:German-Indian JV emerges as sole contender for $5 billion India submarine deal
参考:Navantia pierde el contrato indio de submarinos por carecer de un sistema AIP probado en el mar
インドがP75-Iに投資する額は50億ドル以上と予想され、TKMSはインドの要求に応える新しい潜水艦を設計するらしい
インドのマザゴン・ドック造船所はNavalGroupから技術移転を受けてスコルペヌ型潜水艦(カルヴァリ級)を6隻建造し、2023年7月にモディ首相とマクロン大統領は「1998年に確立した戦略的パートナシップ関係を今後も発展させていく」と宣言して次の25年間をカバーする野心的なロードマップを発表、この一環として「インド軍向けのヘリコプターや潜水艦を含む防衛装備品の共同生産」で合意。

出典:Narendra Modi
現地メディアは「インドがスコルペヌ型潜水艦の追加建造(最大3隻)を行う」と報じたが、インドはドイツ、スペイン、韓国が受注を狙うカルヴァリ級の後継プログラム=P75-Iも進めており、TKMSはマザゴン・ドック造船所と、Navantiaはラーセン&トゥブロと提携して入札に挑戦する条件を整え、インド海軍関係者も視察のためドイツとスペインを訪問し「両者のAIP機関は共に要求を満たしていた」とメディアは報じていたものの、どうやらP75-Iを受注するのはスペインではなくドイツになるようだ。
現地メディアは「Navantiaが提案したAIP機関はインド海軍の要求要件を満たせなかった」「TKMSは大型契約を勝者として浮上した」「45日以内に入札結果に対する異議申し立てがなければ正式契約に向けた交渉が開始される」「P75-Iの1番艦は契約締結から7年後の引き渡しが予定されている」と、Reutersも「インド国防筋によればスペインのAIP機関はインド海軍の要求要件を満たせなかった」「この大型契約の唯一の候補者にドイツが躍り出た」と報じている。
スペインのディフェンスメディア=Infodefensaは「インド海軍は運用実績のあるAIP機関を要求していたが、視察のためスペインを訪問したインド海軍関係者に披露できたのは陸上で作動するAIP機関の様子で、当時の情報筋は『インド海軍関係者が実証された能力と認めた』と話していたものの結局は要求要件を満たせなかった」「TKMSが提案したのType214に搭載され運用実績のあるAIP機関だった」と敗因を報じ、Hanwha Oceanが入札に参加していたのかどうかは今のところ不明だ。
因みにインドがP75-Iに投資する額は50億ドル以上と予想され、TKMSはインドの要求に応える新しい潜水艦を設計するらしい。
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※アイキャッチ画像の出典:Thyssenkrupp Marine Systems
日本
自動車: 内燃&電化のハイブリッド
潜水艦: 海中では完全電化
欧州
自動車: 内燃捨てて完全電化のEV
潜水艦: 海中でも内燃を諦めない(AIP)
日本のバイアスが掛かってるからだろうけど、欧州人は
潜水艦と自動車を取り違えてると思うんだがな。
世界規模で二酸化炭素排出量を見れば、乗用車>>潜水艦じゃないですかね。
AIP排気は微細気泡化することで海水に溶融してしまいます。海水総量からすれば微々たる変化で問題にならないでしょう。
2019年の日本におけるデータですが、総二酸化炭素排出量の18.6%が交通由来で、その45.6%を乗用車が占めたそうです。
二酸化炭素排気量界隈の帝王こと戦車を輸出してる国が何か言ってるわ…
冗談はさておき、海中で内燃機関や燃料電池を動かすために液体酸素みたいな代物を用意するくらいなら、電池のがまだ安全です。それに電池は民需の強力なバックアップが心強い。自動車、電力供給と広く開発が進んでいる一方で、AIPはかなり特殊な業界でしか利用されてないのでは?ドローンもそうですが、民需の支えほど頼りになるものもない。
二酸化炭素排出量ではなく性能の問題でしょう。
ちなみに日本車は燃費がとても良いことで有名です。
インドは他国の兵器とチャンポンし過ぎてて、手を出すのは少し勇気がいるなぁ。
調達元の分散はいいんだけど調達効率は問題ありそうですわな
インドに関しては、英国(連邦)なのに英国からはほとんど調達しないしね。
まあこの問題は、連邦王国加盟してるのに調達してないのが腐るほどいるけど。
ドイツの潜水艦って一時期ネガキャン凄かったよな欠陥だ欠陥だって
その割にずっと人気だな
あれ韓国は?
それな。
事あるごとに如何に韓国型装備の方が日本製装備品より格上なのか説いていたので、ここでも是非ともご教授願いたいものだ。
この国は、ロシアの原子炉や閉サイクル蒸気タービンも使っていますね。
今度は燃料電池ということでしょうか。
原潜が良いのでしょうが、コストを気にしているのかな?。
ひょっとすると、今度はフランス辺りから原子炉を輸入したりして?。
運用方法は知りませんが、どちらかと言うと待ち伏せ特化のようにも思えるし。
米英が原子炉を提供することはない?だろうから。
時々話題?になるMHIのマイクロ炉は高温ガス炉の型式でしょうから、
潜水艦用にはリスクが高いかな?。
アルゼンチン(だったかな?)で、TR-1700型を基に造ろうとしていましたが。
潜水艦のセールスは好調でもドイツ海軍の稼働率問題は改善したんでしょうかねえ。
インド軍整備部「また調達元が増えた!!」
ロシア製フランス製イギリス製米国製
これに加えてドイツ製…あ、国産もあった
というか通常動力なら実績あるキロ級の追加購入じゃいかんのですかね