インドは中国の石油輸入で重要な航路となるアフリカ南部ルートを監視下に置くため「アガレガ諸島に軍事基地を建設している」と中東メディアのアルジャジーラが報じている。
参考:India building secretive base in Mauritius as it strengthens military ties with Australia
インドがアガレガ諸島に軍事基地を建設するのはアンゴラから輸入する石油の重要な輸送ルートを監視下におくためか
インドが極秘裏に軍事基地を建設している「アガレガ諸島」はマダガスカルから北東に約800km離れた場所に位置する珊瑚と砂で出来た島々でモーリシャス共和国の属領なのだが、インド政府はモーリシャス共和国政府は「島民のため共同でインフラを整備する」と主張して300人前後の島民しか暮らしていないアガレガ諸島の北島に3,000m級の滑走路や艦艇が接岸できる桟橋などを整備しており、これらの建造物は間違いなく軍事目的だと指摘している。
では「インドはアガレガ諸島に軍事基地を建設しているのか?」だが、同島から約1,500km離れた場所に位置するモザンビーク海峡は喜望峰ルートの商業貨物船やオイルタンカーにとって標準的な航路となっており、特に中国がアンゴラから輸入する石油の重要な輸送ルートなのでインドはこれを監視下に置くことを狙っている可能性が高く「各国が影響力の拡張を狙いホットスポット化しているインド洋全体を監視するにも完璧な位置で通信の中継や電子情報の収集拠点としても最適だ」と専門家が言っているのが興味深い。
インドのシンクタンク「オブザーバー研究財団」で上級研究員を務めるミシュラ氏は「アガレガ諸島の施設はインドの諜報機関の施設で滑走路が完成すれば海軍のP-8Iが展開するだろう」と話しており、中国にとって重要な喜望峰ルートの海上航路は空母打撃群の海外派遣が行えるようになるまでインド軍の支配下に置かれるという意味だ。

出典:人民海军成立72周年 中国海軍の空母打撃群
因みにモザンビーク海峡に最も近い中国軍の海外基地は直線距離で約3,000km離れたジブチの中国人民解放軍駐ジブチ保障基地なので、ここに艦艇を駐留させればモザンビーク海峡をカバー出来ない訳ではないがジブチとモザンビーク海峡を往復するだけでも時間がかかるので現実的ではなく、残念ながらアフリカ東海岸に面した国で中国軍の駐留を認めるような国(可能性があるとすれば新疆ウイグル自治区の問題で中国を擁護したソマリア)も今のところ存在しない。
※アイキャッチ画像の出典:Indian Navy / GODL-India
なるほど…。中国は原油の調達先を多角化しているが、5割は中東・北アフリカ地域からの調達でインド亜大陸の鼻先を通過する。アンゴラ(中国の輸入原油の8%を供給)だけはインド洋南部をから公海を抜けてマラッカ海峡まで通過できるが、基地化で喜望峰を抑えるとそれもできなくなると。シルクロード鉄道経由や中央アジアからの輸入は可能だけど、インドの一存で中国の原油調達の6割止められるのは強いな。
>「島民のため共同でインフラを整備する」と主張して300人前後の島民しか暮らしていないアガレガ諸島の北島に3,000m級の滑走路や艦艇が接岸できる桟橋などを整備しており
関係者以外立ち入り禁止で肝心の島民は使えないというオチなのかな?
インド洋にはディエゴガルシアという黒い先例がありますから
先住民は追い出されてスラム生活に落とされたという
米英も本質は少数民族弾圧の中華と同じだよ
実際現地の村長もディエゴを引き合いに出して基地化に反対の意思表明してたしこれには驚いた
ついこの間までほとんど貨幣経済化が進んでなくみんな鍵もかけず窓全開で寝転んでるようなのどかな場所だった
人口も面積もかなり小さいし一旦基地化を受け入れたら現地民の生活は激変するだろう
他国に対して援助の名目で橋や道路を作るが、
そのまま居座ってチャイナタウン化する中国みたいなものか。
いいね。
前々回の石垣島ミサイル配備の件といい、着々と的確な手を打っている。この調子で包囲網を敷いていこう
これは碁みたいな布石のゲームですからな、中国はスリランカやミャンマー、パキスタンに打ってくるですよ
アガレガ諸島(モ)の北島は、セーシェルのすぐ南に位置する。
セーシェルはインド寄りだが、観光立国だから、インドの軍事基地を受け入れ難いだろう。
そこで、インドはモーリシャスの小島に目を付けた、という話かもしれない。
しかし、中印って少なくとも印パみたく不倶戴天の敵でもなし、変に意地張らなければ暗に圧力かけられる羽目になることもなかったと思うんだけど
実際、インドはQUADでも一歩引いてるわけだし
散々言われてるけど中国って思ったよりも外交下手なのかねぇ
急激に国力が増したせいで自分たちが無敵の存在だと天狗になってる感はある。戦前の日本ぽいというか
とは言え近くの大国がさらに勢力を拡大するのもインドとしては面白くないのも確かだろうし
ちょっとした意地悪って感じで睨みをきかせてるのかもよ
山岳地帯の国境を中国軍にじわじわと実行支配されているインドからすれば全面戦争はやりたくなくても、何の対中アプローチもしなければ中国に弱腰と見られ、増長させるだけだしな
その実行支配、ただの誤字じゃなくて意味取り違えてないか?
>中国がインド北東部アルナチャルプラデシュ州で約100棟の居住施設とみられる建物を設置したことが衛星写真の分析で明らかになった。
>実効支配域を徐々に広げる手法は東シナ海や南シナ海と同様で、ヒマラヤ地域でも中国の拡張主義が改めて浮き彫りとなった。
リンク
>2021年01月25日
>中国と接し、1962年の中印国境紛争の舞台になったインド北東部アルナチャルプラデシュ州で、中国による集落建設が明らかになった。州は両国の係争地に当たり、今回の集落建設には、中国が実効支配地を作り、領有権の主張を正当化する狙いがあると受け止められている。
リンク
引用してて気づかないのかなぁ。
>実効支配域を徐々に広げ
>中国が実効支配地を作り
これらは全く問題ない。
だがお前が書いたのは↓だ。
>中国軍にじわじわと実行支配されている
まず「実効支配」の誤字なのは間違い無いだろう。
しかも「じわじわと実行支配されている」だ。
「実効支配」というのは「(実効性のある)支配」なので「実効」は省いても文としては成立するはず。
>支配域を徐々に広げ
>中国が支配地を作り
何の問題もない。
>中国軍にじわじわと支配されている
どうにも違和感がある。
>中国軍にじわじわと支配を実行されている
まだるっこしくて気持ち悪いが、文としての違和感は少し減る。
よって「実効支配」を本気で「実行支配(支配の実行?)」と取り違えてるんじゃないのか?と思った訳だ。
勘違いだったならすまない。ただの誤字なので直せ。
実行支配は「実効支配」の誤字だった
りょ
インドと中国が素手で戦闘した時にインドが勝って、中国の長老会議でキンペー追い落としの題材にされてるのを挽回する為に今なら一番限定的に勝てそうなインドに攻め込む準備してるのじゃないかと言われてる奴のインド側が反応したアクションかな?
インドはクワッド同盟に参加しつつ、独自の国防にも力を入れているな
あと、中国の一帯一路政策の一路戦略は、思いっきりインド洋を通るから
インドに阻止されたら終わりだし
その終着点のEUでは中国のコロナと人権と軍拡でものすごい拒否反応を
示しているから、この妄想戦略は終わりじゃないかとw
自国の兵站すらまともに出来ないインドが
どうやって海外基地維持出来るんだろ‥‥
この点は英海軍の海外基地でも感じた疑問だけど
かつての我が国もそうだよ、よくある話。海外進出しながら国内には供給不足が始まってる矛盾
恵まれた国なんて一握りさ
ああ、凄い納得・・・・確かに衰退する国の特徴であるな
他国から何らかの支援が入ると考えるのが自然ですね。新興国にとっては先進国の後ろ盾の象徴である駐留軍は周辺国に対し大きな影響力を持ちますから、対価を支払う価値があります。
今回のように戦略的な要衝での軍事基地は、中国に対抗する側にとっては必要不可欠なものです。クワッド内、もしくはそれ以外の国からも間接的な支援が入るのではないでしょうか。
南東アフリカ沿岸にインド軍海外基地を態々支援するって具体的にどこがですか?
インドって兵器体系が結構ロシア依存があるので、均等外交とはいえ
軍事に関してはロシアが手伝ってくれないと厳しい国なのですが。
そのロシア海軍が遠い南東アフリカ沿岸にまで兵站を引っ張るなんて難しいですし
(北極海ルート、ベーリング海峡、東地中海諸国、紅海で一杯一杯です)、
ロシアの兵器ドクトリンは南インド洋においての遠洋警備向きとは言い難いでしょう。
あと繰り返しですが、インドは国内ですら弾薬不足に陥ってるのに、海外基地って・・・・
完全に架空の話なんだが、その援助国が日本であってもいい
何も東アジアで正面から対峙するばかりが戦略ではないからね
政府にはそのくらいの大きな展望をもって欲しい
いつもの「ODAで現地水産業の開発を支援」する一方で、
ひも付きでないカネも別枠で与えて、現地主導で基地建設も支援(笑)
まずは滑走路が整うまで色々便利に使えそうなUS-2を人員付きで無償レンタルしてはどーかな。
こういうのは常時稼働してる必要なんてないんですよ。必要な時にきっちり稼働する設備さえ整えておけばいい。それに必要なのはあくまで資金です。