インド太平洋関連

鉄棒で武装したインド軍と中国軍が衝突、両軍合わせて63人が死亡または重症

インド軍と中国軍が15日に軍事的衝突した結果、少なくとも両軍合わせて6人以上の兵士が死亡したと言われていたが、実際にはもっと多くの兵士が死亡していると報じらている。

参考:LAC face-off: 20 soldiers die in worst China clash in 53 years

インド軍兵士が20人死亡、中国軍側も43人の死亡者と重傷者が出た15日夜の衝突

インド軍と中国軍はカシミール州ラダック地域の国境沿いで対立状態が続いていたのだが、15日の夜に両軍の将兵が殴り合いを演じインド軍の士官(大佐)と兵士2人の計3人が死亡、中国軍側も3人から4人の兵士が死亡したと報じられていたが、実際にはもっと多くの兵士が死亡していると報じられている。

現地印メディアによればラダック地域のギャルワン渓谷で発生した両軍の殴り合いは数時間にも及び、死亡が確認された3人とは別に17人の兵士が運び込まれた病院で死亡、現在も多数の怪我人が病院で手当を受けており、現在も中国軍に捕らえられた士官や兵士が少なくとも数十人いるらしい。

追記:インド陸軍が公式に20人の兵士が死亡したことを確認したと発表した。

中国軍側の死亡者も当初伝えられていた3人から4人ではなく43人の兵士が死亡していたという情報も流れているが、この数字には重傷者を含まれているという情報もあるので未だ確定していない流動的な数字だ。

どちらにしても両軍合わせて60人近い死亡者が出たのは両軍とも900人以上の部隊が石、鉄棒、釘の刺さった竹棒などで殴り合いを演じたせいだと言われており、ここまでの人的被害が出たのは1967年の衝突以来、死亡者が出た衝突は40年ぶりらしい。

出典:Public Domain 人民解放軍地上部隊の兵士

中国軍側はインド軍の兵士が国境を2度越えて中国軍兵士を挑発したため物理的な衝突に発展したと説明しているが、インド軍側は中国軍側の発表は「虚偽」で先に挑発を行ったのは中国軍兵士だと主張して非難しており、互いに一歩も引かない構えだ。

但し、衝突が起こったギャルワン渓谷では現地の指揮官同士が会談して両軍とも兵士を後方に下げたと言われているため、直ぐに2度目の衝突が発生する状況ではないらしいが、両軍とも死亡者を出したため現地の指揮官同士の交渉程度で次の衝突を回避するのは不可能だろう。

果たして、このまま軍事的衝突が拡大するのか、外交ルートの交渉で軍事的対立を解消するのか注目される。

関連記事:インド軍と中国軍が国境地域で衝突、少なくとも両軍合わせて6名以上死亡

 

※アイキャッチ画像の出典:Public Domain インド軍兵士

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コメント

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    何時代の戦争なんだ……

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    石器時代かな?

      • 匿名
      • 2020年 6月 17日

      道具を使い出した分、時代が進んだ?

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    両国とも一応火器の使用は抑制してるんだな。確かにギャグ漫画みたいだけど、死者まで出るってこれかなりヤバいのでは?

      • 匿名
      • 2020年 6月 20日

      土人の鬼が、金棒つかうようなもの

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    指揮官同士が会談ってありますがこの手の時ってどっちの言葉で会話してるんでしょう
    通訳付き?

      • 匿名
      • 2020年 6月 17日

      英語かもね?

      • 匿名
      • 2020年 6月 17日

      ポケトーク

        • 匿名
        • 2020年 6月 18日

        あ、それいいね。

          • 匿名
          • 2020年 6月 27日

          インド側のコメントの方がより客観的且つ現実的。支那側は覇権主義の塊だ。習近平をこれでも国賓扱いするのか?

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    海上で船が舷側をぶつけ合うのと同じですね。相手への武器や火器の使用は明確な殺意の証明になり、後に国際的に糾弾され不利になるので先には使えず、チキンレースで相手がしびれを切らすのを待っていると。映像や画像で状況を瞬時に世界中に伝達できる現代だからこその現象ですね。

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    第三次大戦は石と棍棒で行われる
    アインシュタインは正しかった

      • 匿名
      • 2020年 6月 17日

      ちがうよ。第四次世界大戦だよ。
      第三次世界大戦は、核兵器戦争。

        • 匿名
        • 2020年 6月 17日

        あれは「第三次世界大戦はわからないが、第四次世界大戦は棍棒と石」だよ

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    もし映画化するならインドや中国の映画みたいに空飛んだり踊ったり派手なアクション映画希望

      • 匿名
      • 2020年 6月 17日

      1台のバイクに小隊全員が載って派手な爆発の中を颯爽と登場して欲しいですね(汗

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    これが大人のやることかよ、
    恥ずかしい

      • 匿名
      • 2020年 6月 17日

      大人だから銃を使わず殴りあいで済んでるのでは…

      2
    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    両国とも核兵器を持っていると戦争は功夫映画みたいになるのだなー。

    • 匿名
    • 2020年 6月 17日

    世界の経済界では、シナ人のペテンや恫喝が蔓延している、それが華僑華人の現実である。
    そこに、実効支配化するシナ人の軍事覇権化だ。まじめに、国際法でシナ人の取り締まりと始末を明記すべき時代に来た。
    赤い中華食堂にも、飽きるわ

      • 匿名
      • 2020年 6月 17日

      中華人民共和国、建国70年の記念行事 中国揺るがす「勢力ない」と習主席 BBC
      中国憲法と共産党の申し子である習近平。地球をさるのわくせいに・・・

      あほまるだしの習主席。人類の敵シナ人だわ。

      1
    • 匿名
    • 2020年 6月 19日

    中国軍、インド軍との衝突前に活動活発化 衛星写真が示唆 6/19
    ロイター

    だって、、

    • 匿名
    • 2020年 6月 19日

    棒人を差し置いて、
    インドでは、中共軍が釘だらけの棒で乱闘とは
    さすが、大朝鮮人はちがうな、こいつら国連の理事国??

    1
    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    シナって言う地域は、宗族と呼ばれ、今だ村同士の戦いで鍬や棒を持ってた戦いするらしいね
    そこいらのルーブル美術館のまえで、シナ人がうんこしても白人は説教も諦めるそうだ

    1
    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    さすが、教養と文明を捨てた文化大革命後のシナ人らしい

    1
    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    ともに核で武装したインド人と中国人は鉄棒でケンカするしかないと
    これがパワーバランスなんですかね

    2
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