インド国防省は国防常任委員会に「フランス主導の第6世代戦闘機開発計画に参加するため協議を開始した」と報告し、Defense Newsも21日「インドはフランスの第6世代戦闘機開発計画への参加を模索している」と報じたが、フランスが設計、開発、知的財産へのアクセスを認めるとは考えにくい。
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フランスが探しているのは対等なパートナーではなく、フランス産業が単独で開発する第6世代戦闘機計画への共同出資国か完成品の購入国
Times of India、Economic Times、Hindustan Times、NDTV、The Weekなどの印主要メディアは2026年3月「インドが欧州が主導する第6世代戦闘機プログラムのいずれかへの参加を検討している」と報じ、これは国防省が国防常任委員会に報告した内容に基づいており、まだ委員会の公式報告書は公開されていないがリークされた報告書には以下のように書かれている。
BREAKING ⚠️
India will join either the Tempest or FCAS 6th generation fighter programs, Indian MoD tells Parliamentary Standing Committee on Defence pic.twitter.com/EC9N4d8zSS
— Livefist (@livefist) March 18, 2026
“委員会は第6世代航空機の開発に2つのコンソーシアムが取り組んでいることの報告を受けた。1つは英国、イタリア、日本によるコンソーシアムで、もう1つはフランスとドイツによるコンソーシアムだ。空軍が先進的航空機の目標達成において後れを取らないようにするため、いずれかのコンソーシアムと協力して直ちに第6世代戦闘機の検討を開始する意向であると報告を受けている。先進中型戦闘機(AMCA)は設計が完了した段階で、その製造に関する議論が現在進行中である。委員会は世界的な戦闘機技術の進歩を考慮し、現在の安全保障情勢に対応するため航空技術のアップグレードが戦闘能力強化のため最優先であると理解している”
“委員会は省庁に対し、この点に関して道筋を描き出し、第6世代航空機の開発および取得のための計画プロセスを前進させることを勧告する。これにより今日の高度に航空中心的な現代戦においてインドの航空領域能力が最終的に強化されるであろう。この件に関する進捗は措置報告を提出する際に委員会に知らせてほしい”

出典:AIRBUS
国防省が国防常任委員会に報告した2つのコンソーシアムのうちフランスとドイツによるFCASは今年6月に有人戦闘機の共同開発を断念、これを受けて国防省は再び国防常任委員会に「フランスが主導する第6世代戦闘機開発計画、すなわち将来戦闘航空システムに共同参加するため協調的な取り組みを開始した」と報告し、ThePrint、The Hindu、Times of India、Business Standard、Hindu BusinessLine、ANIなどの印主要メディアも「インドが第6世代戦闘機計画に参加するためフランスと協議中」と報じ、Defense Newsも21日「インドはフランスの第6世代戦闘機開発計画への参加を模索している」と報じた。
ここまで来ると「フランス主導の第6世代戦闘機開発計画にインドが参加か?」となりそうだが、War Zoneは「インド議会の国防常任委員会は実権がない」と説明しており、国防省が「フランス主導の第6世代戦闘機開発計画に参加する」と国防常任委員会に報告したところで具体的な決定は何も下せず、政府が承認するまで第6世代戦闘機開発計画への参加は願望の域を出ないため、この交渉も非常に初期的な予備交渉=非公式な協議である可能性が高い。

出典:Armée de l’Air et de l’Espace
さらにアナリストらは「インドがフランスとの協力を模索する目的は次世代戦闘機開発に必要な高度な技術へのアクセスを得ることにある」「フランスとの協議では産業参画、設計、開発、知的財産へのアクセスといった問題に焦点が当てられる可能性が高い」と指摘しているが、フランスは戦闘機に関する設計、開発、技術移転には米国並に消極的で、インドも第6世代戦闘機開発の知見と多少の現地生産では到底納得しないため、第6世代戦闘機計画への参加が具体化するかどうかは微妙だ。
インドとフランスが進めているラファール114機の追加購入もAESAレーダー、ミッションコンピュータ、電子戦スイートのソースコード提供(自由な国産兵器の統合=特にブラモス統合、自主的な脅威ライブラリの更新、国産センサーや電子戦システムの組み込み、長期的な運用主権の確保)で対立しており、フランスは「限定的なソースコードの提供」「ダッソーが最終統合権限を保持する形」で話をまとめようとしているが、ここで揉めるとラファールの追加購入交渉は長引くことになるだろう。

出典:Dassault
FCASの有人戦闘機開発が決裂した原因もダッソーが「戦闘機を開発するのに我々以外の誰の能力が必要なのか?協力して利益を分かち合うことに反対しないが、戦闘機開発に関する技術を持っているのは我々だけだ」と主張して第6世代戦闘機のコア技術独占にこだわったためで、仮にインドが第6世代戦闘機開発に資金を出すといっても設計、開発、知的財産へのアクセスに応じるとは考えにくく、フランスが探しているのは対等なパートナーではなく「フランス産業が単独で開発する第6世代戦闘機計画」への共同出資国か完成品の購入国である可能性が高く、この部分でフランスが戦略的自立を捨てて相互依存を受け入れることは絶対にない。
もしフランスやダッソーが第6世代戦闘機の対等なパートナー(設計、開発、知的財産へのアクセス許可)としてインドを迎えるなら、どうしてドイツやスペインと協力できなかったという話になる。
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※アイキャッチ画像の出典:Dassault Aviation





















インドは「シーグリペン」の時も技術移転を断られたら採用を見送った前科がある事から、欲しいのは戦闘機そのものでは無く「技術」であると考えられます。
フランスにとっては記事にある通り、インドとの共同開発を行うメリットは無いので、ポシャる可能性が高いと思います。
冷静に考えて次世代戦闘機のコア技術なんて安保にも関わる超重要機密の塊なんだから、そらそうそう明かさないのも不思議じゃない
ドイツやスペインなんて歴史的軋轢も大きい隣国だしな
案外、距離のあるインドとの方が上手くやるかもね
インドもその辺分かってるから、次世代中型戦闘機(AMCA)のエンジン開発にロールス・ロイスと提携なんて話が出てるんでしょうね。
ただ将来の正規空母導入の為に艦載機が欲しいなら、空母運用のノウハウの提供を含めてある程度フランスの意向を飲む可能性はあると思います。
この手の話、完成前からすり寄ってくる国は信用できんな
完成してから来い
そう言えば数日前の記事でこう言う記事が出てましたね。
リンク
未来の「ステルス戦闘機」エンジンを共同開発へ!? ロールスロイスとインドの大手財閥と連携を模索
この記事を読む限り、AMCA完成の為にはフランスのサフラングループとの協力も模索してるとあるので、AMCA完成の為になりふり構わず動いているんでしょうね。
ロシアは財政的に空母を諦めるようだし
空母と艦載機をセットでフランスから手配というのは
インドとしてはあり得る選択肢では
> AESAレーダー、ミッションコンピュータ、電子戦スイートのソースコード提供
この手の記事でよく出てくる「ソースコード」は実際には内部の技術資料(設計ドキュメントや検証結果の資料、内部のノウハウの塊)なのではないかと思いますね。
ソースコードは最終成果物に過ぎず、どいった試行錯誤、設計の末の成果物なのか判断がつかないので。
他が第六世代戦闘機を完成させるまで干せば良いんじゃないかな?
欧州がアジア勢に札束で頬を叩かれ、すり寄ってくるところを見てみたい。一回泥を啜ればいいよ。