インドの英字新聞「The Hindu」は17日、調達予定だった韓国製複合防空システム「K30Biho」の調達計画をキャンセルすると報じている。
参考:Army tenders worth $2.5 billion for carbines, air defence systems cancelled
ほぼ決まっていたK30Biho輸出がロシア介入とインドの方針変更によって消滅か?
インドは低空を飛行する航空機や小型無人機などから自軍部隊や施設を保護するため自走式の近距離防空システムを調達することを決定、この要求に韓国が国産の「K30Biho(韓国:K30SAM 飛虎複合)」をロシアが「2K22M-1 ツングースカ」と「96K6 パーンツィリS1」を提案して最終選考が争われたが、ロシアの提案はインド側の要求を満たしていないとして韓国側の手を挙げた。
インドは2018年に韓国からK30Bihoを104輛、弾薬運搬車輌97輛、指揮用車輌39輛、対空ミサイル約4,000発、30mm機銃弾約17万発を調達する方針を決定したのだが、それ以降は具体的な進展がなく選考に破れた理由に納得出来ないロシアがインドに再検討を要求しているという噂まで飛び交ったが、韓国メディアの取材を受けた駐韓インド大使は「インドの決定を第三国が介入し覆すことは絶対にない」とロシア介入説を否定、韓国製の複合防空システム導入に向けて厳格で公正な手続きがインド政府内で進行中だと語っている。
しかし海外メディアは「ロシア介入は事実でインド側がK30Biho調達をためらっている」と報じており、インドの近距離防空システム導入は決定通り進むのか不透明な状況に置かれていたが、インドの英字新聞「The Hindu」は17日、調達予定だった韓国製複合防空システム「K30Biho」の調達計画をキャンセルすると報じた。
The Hinduが報じた内容によれば、インドのシン国防大臣は最近開催された会議で韓国からK30Bihoを調達することを中止して国内調達(Make in India)に切り替える決定したが、自力で自走式の近距離防空システムを国内開発して調達するのか、海外企業と合弁して国内生産方式で調達するかなど具体的な調達方法は明かされていないらしい。
このニュースに対して韓国側は「インド政府から公式な通知を受け取っていない」と述べているが、これが事実なら韓国は約25億ドル(約2,610億円)と言われていたインドへのK30Biho契約を失うことになる。
今回の情報が正しいのかは経過をもう少し観察する必要があるが、なぜインドは近距離防空システムを国内調達に切り替えたのだろうか?
最も可能性が高いのは、インドが最近になって防衛装備品に対する方針が変更した影響でないかと管理人は思っている。

出典:Venkat Mangudi / CC BY-SA 2.0 国産戦闘機「テジャス」
インドは今後5年間で海外から輸入している防衛装備品を段階的に輸入禁止にすることを発表、その輸入禁止リストには軽戦闘機、戦車、自走砲、各種装甲車両、防空システム、駆逐艦、対潜装備、固定レーダー、移動型レーダー、各種衛星、各種軍用トラック、小型無人航空機、各種火器などが含まれており、韓国のK30Bihoも輸入禁止リストに抵触した可能性が高い。
補足:この決定は韓国のK30Bihoだけではなく、現在進められているインド空軍の戦闘機調達プログラムにも大きな影響(提案されているF-21やグリペンなどの小型機が影響を受けるかもしれない)を与える可能性があり、日本が進めているインドへの防衛装備品輸出にも関連してくる。
要するにロシアの介入さえなければ2020年中にもインドへのK30Biho輸出が始まっていたのに、ロシア介入を受けてインド側が調達を先送りにした結果、防衛装備品の調達方針が変更され輸出の可能性が消滅してしまったという意味で、ほぼ輸出が確定してた韓国としては受け入れがたい決定だろう。
※アイキャッチ画像の出典:public domain K30Biho
やはり、インド時空に手を突っ込むのは避けた方が良いな……
三国同盟締結後に日本からドイツへ最新技術導入の要請したら、戦後明かされたドイツ側資料では、日本は条約に甘えすぎって切られてたとさ。
今回は韓国が切られた形だが、どの国もトランプ並みに内心は自国最優先です、インドは反中国の仲間だからとか、途上国だから与し易いだの油断してると、我が国もしたたかなインド商人から足下すくわれるって教訓で
日本は昔も今も、
敵は絶対の敵!
味方は絶対の味方!
みたいな極論がまかり通ってる気がする。
善悪二元論ですな
当時の日本は同盟を意義を純粋に捉えての最新技術提供の要請と理解しています。
対する当時のドイツ政府は先端の技術はたとえ同盟国といえども開示せず、まあ現代の第五世代戦闘機の製造方法に通じる対応であったかと推察します。
インドの場合は核開発の過程でアメリカの仕打ちを見、得た教訓を現在の政策に生かしていると考えれば理解がしやすくなるかと。
現代において背景は異なりますが、インド国産技術で作られた防空システムを実戦投入しあ場合、外国から導入したシステムであっ場合とで、これから予想される紛争での成績(およびその後の典型)を比較すると、興味深い知見を得られるのではないかと思われます。インドという点を差し引いても得られるものはあるかと。
紛争が起こらないことが一番ですが。
防衛産業は政府の判断でコロコロ変更されるから本当儲からないだろうなぁ
ちゃぶ台返しがヒドイ。
インドが持っている兵器開発技術は限られてるハズだから、国内生産するならパクるか、お雇い外国人に作らせてそれを元に20年かけるしかない。
でも気付いたらロシア製をしれっと買ってる可能性も。
その印象を改めないとインドにやられるって
いちおうは、戦闘機から戦車、潜水艦の先進国三種の神器を自主開発してる国なんだぞ、ぜんぶトラブルのかたまりだけどな
誰でもスタートにはしくじる、インドも必ず中国並みになると認識しないと
現状のインドだと技術が低すぎて、今の中国並みになるには果てしない時間が必要。
中国は旧ソ連の構成国(ウクライナやベラルーシ等)と軍事技術の協力関係を結び、
軍事技術を移転してもらったから、今ではほぼ全ての装備品を自国製にすることができた。
インドと関係の深いロシアでも軍事技術移転に非協力的なのか、
軍事技術移転されても技術を吸収できないのかは不明だけどね。
いつかインドは第二の中国になるでしょう。
軍事的にも経済的にも。
ただ、それがいつになるのか見当が付きません。
駐韓インド大使館前にK-30の銅像を建てて半万年の謝罪と賠償要求かな?
どっかで聞いたような話ですねぇ(笑)
インドの防衛装備品の段階的な輸入禁止措置は政治の軍事的な中立性は確保されると思うが
絶対的な防衛力の低下に繫がってる
群れなきゃ死んじゃうのがニンゲンなわけで、近い将来インドが酷い目に合わないか心配
確かにインドや最近国防相が武器購入を巡って不規則発言ばかり言っているインドネシアみたいに、輸出国に対して我儘放題言っていると何れ欲しい時に欲しい兵器を売って貰えなくなると言う「自業自得の結末」しか待っていないと思う
インドの防衛装備の段階的な自給自足は間違ってない。
しかし今の情勢だと、そんな悠長なことしてる場合ではないかもしれない。
もっとも、今その結論を出すのは早すぎる。その答え合わせが出来るのは数十年後だろう。
もう米製兵器以外は頼むから買ってくれ状態だな
US-2の輸出の話も結局頓挫したしな
まあ100億超えの飛行艇とか誰が買うんだって話だが
パーンツィリS1が要求を満たせず、K-30は満たした、というのもよくわからんのだが。カタログスペック、実戦経験などどう見てもパーンツィリの方が上に思える。お値段、技術移転のメリットを取ったが、中国との緊張が高まって、即戦力が欲しくなった?
K-30初期に全く命中しないって、議員だかの国会報告あったと思ったけど、結局どうなったのかなぁ?
中国との国境紛争が表面化した今
国産化を優先する様な、選り好みをしてる
時間的な猶予、余裕があるのかどうか。
なんだかんだ言っても、インドは核兵器持ってるからなー
リビア国民軍のパーンツィリ-S1近距離対空防御システム
トルコ軍のドローンに派手にボコられてたからね、仕方ないね。
インドは多大なる時間と金をかけつつも国内兵器生産を広げているし大したもんだ
実際に運用するインド軍兵士の評価はそこまでパッとしないとは聞くがそれでも凄い
その気になれば技術移転を提案すればすんなりと受け入れてもらえそうだが最先端の分野ではイヤンかな
や っ た ぜ
まあ素直にそういう気持ちも大事だけれどもさw
韓国の対空システムってロシア技術だよね?
だったらもろ競合だしこういうこともあるのかなと思ったけどね
他者に褒められるための国家も国民も存在していない
健康のためなら死んでもいい
そんな振る舞いは本末転倒 生存を他者の善意に依存するなど以ての外
忘れてないかねLGの蛮行を
制裁は忘れた頃にやってくる
いまのインド軍部の最重要課題は、国境付近一帯から中共軍を押し返すこと。
そこで、コンスタントに中共軍へ軍需品を納入しているロシアに、
中共軍との取引が、インドの不利にならないよう注文を付けた可能性はある。
今回のちゃぶ台返しは、ロシアがその見返りを要求してきた結果かもしれない。
私的にはロシアのモノより韓国のモノの方が上だいう判定そのものが怪しいと思う。
韓国が賄賂を送った相手が担当部署から外れたとか?
「やはり韓国は本当にすごい国だ」
いつもコメ欄で見るこの言葉がやけに虚空に響く
実際すごいぞ
賞賛する意味での「すごい」とは限らんけど
インドネシアの潜水艦に続きまたやられましたね。
同情します。
でもいままで同じようなことをしてきたのですから。
これで少しはやられた側の気持ちか理解…出来ないんだろうなぁ。
ロシア車両の対空レーダーはAESAだが韓国のはパラボラレーダー、その時点で失格。
そういえばK-9自走砲も輸出するはずがだどうなるのだろうか
最初の10両は韓国から輸入し、残り90両(+50両の追加オプション)をインド国内で生産するようだが、これはインド的にセーフなのか
兵装は30mm砲、なんとかってミサイル
射程は4㎞(ミサイルは8km?)、ターゲットは無人機など、なんて後回しでしょう?
中国コロナが爆増してるし、インド・中国の国境地帯での紛争では高地でも性能を発揮できる軽戦車の調達が優先されるだろうしね。
インドってちゃんとコンペを通過して選定した兵器なのにいきなり契約解除することはよくあるんや
DRDO(国防研究開発機構)ってところがあって
「DRDO長官は国外調達に対して拒否権を発動できる地位にある」という謎の法律があるんやけど
これを根拠に国内開発できもしねえくせに拒否権乱発してくるわけ
それでこの記事みたいなことがインドでは恒例行事なんよ
韓国やロシアには何も落ち度はないことを言っておきたい
>DRDO(国防研究開発機構
それって素晴らしい組織かも?
発展途上国ではワイロ、贈収賄は日常茶飯事
あの、フィリピン向けの韓国のフリゲートの様に
(Link16への対応が表面的には問題になってる)
ワイロによる決定をちゃぶ台返し・・・
もし韓国がこの輸出話を成就させたいのなら、インド側を変心させるほどの賄賂を贈ればいい。
100億円も渡せば、買収はほぼ成功するんじゃないかな。
なるほど、賄賂が少なかったんだな
おい、韓国もっと百億単位でインドに金を上げなさい
インドは必ずしも一筋縄ではいかない。日本も中国の敵だからとかいう単純な理由だけで接近すべきではない。
インドって南アジアじゃ中国のように横暴に振る舞ってる感がある(スリランカとか)。かつての大英帝国の末裔どな。
契約しても頻繁に反故になるなんて、商売としてまったく見合わない。兵器取引の嫌な悪習だな。
近い将来の中国との衝突を見越してなるべくロシアと良好な関係を維持したい、とかは関係ないのかな
もし管理人さんの言うように自国生産への方向転換が理由だとすれば、韓国が妥協してK30のライセンス生産や技術供与を許可すればまだ採用の可能性もある?
それにしてもアメリカみたいな大国じゃない国が兵器の輸出するのは色々大変だと思う。
販売相手国に対して必ずしも強い立場にないし、販売相手も野心的な新興国なことが多いから契約後に振り回されるんだよなあ
209型潜水艦の時は、まぁ似た者同士だしなーくらいに思っていたけど、契約はキチンとしとかないと駄目なんだよ。このブログを見ている方は周知の通り、契約書のおかげでインドは割高なラファールを、オーストリアは身の丈に合わないタイフーンを無理やり買わされているからね。もっともEU諸国は国際的な信用が有るから出来るってのもあるけどさ、国際法無視するような国じゃ何されても文句も言えんわな。
南朝鮮と親しい国と言えばちゅ。あ、察した。