インド太平洋関連

北朝鮮、28日に試射したのは極超音速滑空体を搭載した極超音速ミサイル「火星8」だと発表

北朝鮮は今月28日朝に日本海に向けて弾道ミサイルを発射したが、これは一般的な弾道ミサイルでもなく変則的な機動で敵の迎撃を困難にさせる短距離弾道ミサイル「KN23(イスカンデルを模倣したタイプ)」でもなく極超音速滑空体(HGV)を搭載した新型だった可能性が浮上している。

参考:국방과학원 새로 개발한 극초음속미싸일 화성-8》형 시험발사 진행
参考:North Korea Releases First Photo of ‘Hypersonic’ Glide Vehicle Missile Launch

公開された写真と韓国軍の発表と合わせると、北朝鮮が極超音速滑空体を搭載した極超音速兵器を試射したというのは事実である可能性が高い

韓国軍は今月28日朝に日本海に向けて発射された北朝鮮の弾道ミサイルについて「これまで確認されていたものと比較して高度も速度も異なるため新型の弾道ミサイルかもしれない」と発表していたが、北朝鮮は29日に労働新聞を通じて「グライド・ビークルを搭載した新型の極超音速ミサイル火星-8/Hwasong-8の試射を行った」と明かして注目を集めている。

グライド・ビークルとは極超音速滑空体(HGV)のことで、ロケットで打ち上げられたHGVは地上ベースのレーダーが届きにくい大気圏上層をマッハ5.0以上の極超音速で飛行しながら目標に接近、しかも着弾までの飛行コースを突然変更(戦闘機のような高機動ではない)する能力を備えているため従来の防空システムでは対処時間が圧倒的に短くインタセプトコースの算出も困難だと言われており、現時点で兵器として実用化に成功しているのはロシアと中国のみだ。

出典:米政府説明責任局(GAO

西側諸国も極超音速滑空体を搭載した極超音速兵器の開発を急いでいるが、米国ですら開発を進めている「AGM-183A Air Launched Rapid Response Weapon/ARRW)」の試射に成功(HGVのコンセプトモデルはテスト飛行に成功しているものの兵器としてのAGM-183Aは2回連続で試射に失敗している)していない。

北朝鮮は試射を通じて「アクティブセクションにおける極超音速滑空体の操作性と安定性を確認、極超音速域での柔軟な機動性や滑空飛行の特性など技術的な指標を実証できた」と語っており、試射に成功した火星-8の写真も公開している。

出典:U.S. Army 米陸軍が開発を進めてる極超音速滑空体

そこまで鮮明な写真ではないが、火星-8の先端部には米陸軍が開発を進めている極超音速滑空体とよく似た小型翼を備える「HGVらしき飛翔体」が搭載されているのを確認できるので、韓国軍の発表と合わせると北朝鮮が極超音速滑空体を搭載した極超音速兵器を試射したというのは事実である可能性が高い。

但し米メディアは火星-8の大きさが小さいので射程は長くないだろうと予測しており「これが実用化されても影響を受ける範囲は限定的だ」と見ているが、極超音速滑空体をもっと大きなロケットに搭載すれば当然到達範囲は拡張されるので日本も決して無視できないだろう。

関連記事:米国、スクラムジェットを使用した極超音速巡航ミサイル「HAWC」の試射に初成功

 

アイキャッチ画像の出典:The Rodong Sinmun

フランス、ギリシャがNATO加盟国から攻撃を受けても即座に軍事支援を行うことを約束前のページ

中国、米空軍が脅威だと認識している空対空ミサイル「PL-15」の輸出バージョンを発表次のページ

関連記事

  1. インド太平洋関連

    MQ-9B導入を中止したオーストラリア、年内にUACVを発表すると表明

    豪国防省は「サイバーセキュリティ分野への投資を優先する」という理由でM…

  2. インド太平洋関連

    韓国、9月3日に次期戦闘機「KF-X」試作機を電撃公開か?

    韓国が開発中で現在プロトタイプ1号機を組立中の第4.5世代戦闘機「KF…

  3. インド太平洋関連

    視界外戦闘や精密攻撃に対応、韓国が攻撃機FA-50の能力向上に着手

    韓国の国防科学研究所(ADD)は空軍の要請を受けて国産の軽攻撃機「FA…

  4. インド太平洋関連

    対抗を止めれば次の10年を失う、2038年までの原潜保有を豪国防相が約束

    オーストラリアのダットン国防相は「南シナ海で中国に対する対抗を今止めれ…

  5. インド太平洋関連

    首都カーブルに繋がる南ルートの遮断にも成功したタリバン、34州都中20州都を支配下に収める

    カーブル州に隣接したローガル州全域がタリバンの手に落ちたと報じられてお…

  6. インド太平洋関連

    また同じ箇所が故障? 韓国海軍、新型フリゲート艦「大邱」の推進システムが再び停止

    韓国メディアは、今年1月に故障した韓国海軍の最新鋭フリゲート艦「大邱(…

コメント

    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    もう試作品を作って打ち上げたのか…
    事実だとしたらどこからそんな技術を持ってきたのか気になるところ

    13
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      ロシア以外にないでしょうね。なので現段階では自国で生産、量産できるかは別の話だと思います。

      15
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        極超音速滑空弾に関しては中国の方が実用が先じゃなかったか?
        あと火星ロケットは北朝鮮にしかないし北朝鮮はある程度は技術をモノにしてるとみるべき

        10
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    再突入体の開発に成功したという事をだろうか?

      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      極超音速滑空体は宇宙空間じゃなくて大気圏上層を飛ぶのよ

      12
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    アメリカはいいよ、太平洋を挟んでるんやから
    こちとら日本海しか挟んでないんやから、こうなると打つ手無しやね

    26
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    中国が対クアッドとして本格的に北に軍事力提供しだしたのかね
    北全体を中国のミサイルサイト扱いにすれば西側の中国の封じ込めのリスクが大きくなるし、それでいて北が殲滅されても中国には痛手にならない

    22
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      だよね
      中国が台湾進攻を考えた場合、中国が北朝鮮を遊ばせとく理由がないんだよね
      いざ米軍が台湾に兵を送る場合は日韓/フィリピンあたりが前哨基地になるわけで、その3か国のうち2か国の首にヒ首をあてることができるのが北朝鮮

      7
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    こマ?
    アメリカ超えてんじゃん。
    既存の弾道弾迎撃システムは既に時代遅れ?

    4
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      それはだいぶ前から言われてたので…
      ある意味においてイージスアショアの導入を見送ったのは正解かもしれないがだからと言って極超音速滑空弾を迎撃できるシステムが今西側には存在しないので相変わらず頭の痛い話である。

      24
        • 匿名
        • 2021年 9月 30日

        この射程ならpac-3とsm-6、THAADもギリギリ機能するラインだが、わざと性能落としてる線もあるから、それだと、THAADも意味を為さなそう。
        THAAD-ERはよ。

      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      既存の迎撃システムでは不規則に飛行航跡を変える極超音速誘導兵器に対し十分な迎撃成功率を見込めない。対極超音速誘導兵器迎撃システムとしては五十歩百歩で、すべからく合格ラインに遠いと言えるのかと。
      十分な合格ラインに達するSAMシステムの開発は技術的ハードルが高いとされています。
      極超音速誘導兵器がゲームチェンジャーになり得るという理由です。

      2
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    SM-3が役に立たなくてもPAC-3を日本中に敷き詰めれば余裕(お金はみんなが払ってくれ)

    4
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    極超音速滑空ミサイルなら材料になり得る軍事用の高品質の炭素繊維はどこから来たのかということになるね。
    中露が提供したのなら配備されたとしても少数だから必然的に核搭載ということになる。
    日本が小型衛星を用いた探知システムの整備を急いでいる理由でもある。

    4
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    というかアメリカは問題ない問題ないって言ってる場合か?
    なんで北朝鮮の方がはるかに堅実に開発進めててアメリカは失敗してるんだ?

    2
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      そりゃ北朝鮮は開発に成功してる国々の後ろ盾を得て開発してるし…

      3
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        下手すりゃ開発じゃなく丸ごと密輸した可能性も否定できんな
        中国からしたら先生攻撃されても大戦になるほど大事にならず痛くもない発射所(北挑戦)が作れるし、北からしたら自分の力として誇示できるwin-win

        8
          • 匿名
          • 2021年 9月 30日

          古来から中華別働隊な訳だし

          1
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    PAC‐3はイージス艦に搭載できないのか?
    このブログによると、PAC‐3は変則軌道にも対応できるとアメリカは思っているんだよね。
    高高度を飛ぶ場合は射程圏外だけど、巡航ミサイル型の極超音速ミサイルなら迎撃できるんじゃない?
    あと、PAC-3が迎撃高度不足ならブースターである程度下駄をはかせられんのかな?
    それか、航空機(F15とか)から発射するとか。

    3
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      パトリオットにそこまでの性能はないぞ
      トルコもインドもそもそもパトリオットがS-400よりもはるかに迎撃性能が低いから選ばなくてアメリカともめることになったし

      4
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        コメ主だけど、PAC-3は射程距離が短いのが欠点なんだけど、機動性は抜群なんだよね。
        S-400とかは有効射程が長いけど、ミサイル自身の機動性ではPAC-3の方が断然優れている。
        だから、ある程度のところまでPAC-3をランチャーかなんかでもっていけば、極超音速滑空ミサイルでも迎撃できるんじゃないか、と思ってね。
        S-400では多分対応できないだろう。(最後の変則軌道のところが)

        7
          • 匿名
          • 2021年 9月 29日

          機動力がある(旧世代比)でしかないぞ
          滑空弾を迎撃できる水準に全然届いていない

          7
            • 匿名
            • 2021年 9月 30日

            旧世代って…何回改修されてると…
            そもそも最終突入時に機動なんかしないだろ、海国防衛ジャーナル辺り読んでください。

            3
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      PAC‐3が変則軌道にも対応できるというのではなくて、HGVが変則軌道を終えて最終突入してきた所であれば
      終末速度はマッハ3-4程度(IRBMのマッハ5よりも遅い)なのでPAC-3でも楽勝という意味なのでは?
      あとPAC-3よりも迎撃高度が必要ならばTHAADミサイルを新たに買うとか
      イージス艦であればSM-6で対応だと思いますよ多分(間違ってたら誰か訂正お願い)

      11
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      PAC-3搭載イージス艦が灯台を守るならいざ知らず、軍事基地は守れないよね…。

      • 匿名
      • 2021年 9月 30日

      イージス艦はむしろsm-6だろ。

      1
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    まさか北朝鮮が既に極超音速兵器を保有してるとはね。既に試射できる段階という事は、だいぶ前からロシアの技術支援があったと考えるのが妥当かな。
    中国と睨み合うアメリカへの嫌がらせ的一手だと思うけど、確かにこれは無視できない

    8
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      最新の秘密兵器技術をやすやすと北朝鮮に渡すとも思えない
      実は北朝鮮のミサイル開発能力は我々の予想を上回ってる可能性ある
      しかし、この手の極超音速の第一目的は中国と同じく米空母の接近阻止にあると思うよ

      3
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        極秘の製造及び全体の設計は本国が担当、ミサイルの製造は北朝鮮で行なっているんじゃないかな
        それなら機密も守れるし北朝鮮のメンツも立つ。

        3
          • 匿名
          • 2021年 9月 29日

          その場合だとまず北朝鮮が火星ロケットの設計を渡してないとダメだけど今の北朝鮮-中国、ロシアの関係は冷戦期ほど蜜月ではないしそれは厳しいと思われる

          3
            • 匿名
            • 2021年 9月 30日

            北朝鮮にとっては虎の子のロケット技術であっても露中には価値がない。
            極音速兵器を取得出来るなら切り渡すのは正常の範囲だろう。

            合衆国が豪州に原潜技術を移管するのと同じだよ

            6
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      中露いずれか或いは両方で研究機関に北朝鮮の技術者や研究者を受け入れてるという可能性もあるかも。

      2
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    だから抑止力として敵基地●撃能力持てって、口が酸っぱくなるほど…

    4
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    結果的にだが固定目標で極音速兵器に弱いアショアの必要性が減ったな。
    衛生による監視システムの整備と03式のさらなる改良が急務かな。

    7
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      イージス・アショアは極音速兵器に弱くはないが。
      現状でもSM-6が使えるし将来的にはSM-3 HAWKも使えるようになる。
      汎用性はイージス・アショアが1番高い。

      7
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    世界有数の貧国がこんなハイテク兵器を開発出来る訳ないんだから普通にハッタリだろ
    味方の大本営を信じるならともかく敵の大本営を信じるのは流石に間が抜け過ぎ

    4
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      そんなこと言って数年前の北朝鮮の人工衛星打ち上げの件で大恥を掻いたのをもう忘れたのかよ
      敵を過小評価するのをいい加減やめろや
      戦前から一切進歩しないつもりかよ

      22
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        人類が最初に人工衛星を打ち上げた時期知らんのか?
        ハイテクどころか余裕でローテクの部類だろ

        5
          • 匿名
          • 2021年 9月 29日

          2012年に北朝鮮が人工衛星を打ち上げたときに日本の政府発表では人工衛星打ち上げを否定して弾道ミサイルだと言って
          ネットでも北朝鮮に人工衛星を打ち上げるだけの技術力があるわけねぇだろ大本営発表って言ってたが、実際に北朝鮮の人工衛星が発する電波を受信できたことから大恥かいてそのあとにやれ弾道ミサイルは人工衛星と同じ技術系統だからとか言い訳しまくってたじゃねぇか
          今と何が違うよ?
          超音速巡航ミサイル系統の技術蓄積は東側は西側よりも数十年多い分、滑空弾の開発でも東側にとって西側よりはアプローチしやすい可能性は十分あるってのに

          4
            • 匿名
            • 2021年 9月 29日

            >今と何が違うよ?

            だからハイテクとローテクの違いだって言ってんだろ
            何で北朝鮮が半世紀遅れでソ連の宇宙技術に追い付いたからって
            米国すら持ってない最新鋭のハイテクミサイルの開発能力が有ることになんだよ
            意味が分からん全く別次元の話だろ

            2
              • 匿名
              • 2021年 9月 29日

              西側と東側とで過去の技術蓄積度が違うから西側にとっては難易度が高いことでも必ずしも東側にとってもそうである保証はないって話をしてるのだが…
              過去に巡航ミサイル開発で西側というか特にアメリカは地形回避を行う亜音速で飛行するスマートな巡航ミサイルメインにしてたけどそれが時代遅れになってから慌てて超音速巡航ミサイル開発を開始
              かたや冷戦期からずっと超音速巡航ミサイルの開発を続けてきた東側からすればそもそもスタート地点から違うわけで超音速ミサイル分野では30年近く東側が先行してたんだぞ
              アメリカにできないから東側にも絶対に無理!ってのは思考停止でしかない

              7
                • 匿名
                • 2021年 9月 29日

                それにそもそも北朝鮮がイスカンダルのコピーを持ってる時点でロシアに技術協力してもらってるのが目に見えてるし
                実物があってそれを自国向けに最適化すればいいだけの北朝鮮と、0から全部自力で開発しなきゃいけないアメリカとだと技術難易度が違い過ぎるよ
                それらを無視して大本営発表云々言うのはナンセンスだよ

                5
                • 匿名
                • 2021年 9月 30日

                え、アメリカが慌てて超音速巡航ミサイル開発を開始ってどこのニュース?
                LRASMとかその物となったjassmの改良型のxrとかは亜音速なんだけど。

                2
            • 匿名
            • 2021年 9月 29日

            横からだけど、日本語ではロケットとミサイルは意味合いが違うけど英語ではどちらもRocketで国連に禁止されてるのもRocket(爆弾積んでようが衛星積んでようが関係なし)

            7
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    ブラモスの北朝鮮版、そして韓国にもその技術が流れてる?

      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      「極超音速滑空」ミサイルって書いてあるじゃん
      ブラモスは「超音速巡航」ミサイルね

      5
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    対弾道弾迎撃ミサイルが無駄とは言わないし今後も更にやるべきだけれど、でもこの方向性の期待効果は下がる一方だね。だからと言って固体燃料ミサイルの時代に山岳地帯の北朝鮮の発射台を潰すことなどほぼ無理。結局、核には核で懲罰的抑止でやるしかないんだよ。その内アメリカにも届く第二撃システムに技術到達するだろうし、核の傘の信用も下がっていくんだから、いつかは日本が核武装するしかないって話になる。

    3
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      その核戦力に固執するあまりに通常戦力がおろそかになったら世話ないぞ
      自衛隊とほぼ同規模の国防予算でやりくりしてるイギリスが原潜を維持した結果通常戦力が悲惨なことになってるってのに

      8
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        イギリスは一時期金銭的理由で原潜どころかトライデントミサイルの更新さえ危ぶまれたぐらいだからなぁ

        4
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    日米(韓?)が全力を賭して開発している最新テクノロジー兵器をあっさり完成させて配備・実射お披露目は純粋にすごい。
    北朝鮮の兵器開発力は当代になってから飛躍的に向上しているので自主開発説も完全には否定でいないけど、さすがに最先端の空気力学や冶金・燃焼工学の知識が要求される極超音速滑空体をほいっと作れるとは思わない。
    中露どちらかのからの技術供与や協力があったと見るべきなんだろうけど、90年代には配備済みの弾道ミサイルや低速故に迎撃フローが確定している亜音速巡航ミサイルはまだしも、中露両国にとっても戦略上の要である最先端兵器を北朝鮮が保有することは(日米韓の対抗手段構築を加速させるので)必ずしも好ましいことではない。
    特に、米国や日本との通常兵器の軍拡エスカレーションを抑制する志向の強い中国が自発的に極超音速滑空体を北朝鮮に供与するとは到底思えない(中国は北朝鮮が新兵器を開発するたび、日韓に迎撃兵器配備の口実を与えるのでいい顔はしてこなかった)。
    これは推測だけど、露が中国の不利益になると分かったうえで暗に技術の供与をしたのではないか。

    7
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      ここ数年の情勢の傾き方(中国に俄然有利になり今後5~10年間はその状態が続く)をみるに中国が吹っ切れたという可能性もあるね

      4
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        俺はそっちの考え方に一票入れる
        中国は近い将来台湾への武力併合が現実化しつつあるので、その際に邪魔となる日本や韓国・及びその両国に駐留する米軍をけん制する為に、北朝鮮へ極超音速ミサイルの技術提供をした可能性がある

        4
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    まあ中共の対艦弾道ミサイルやイランのガーヘル313と同じビックリドッキリメカの一種でしょ

    1
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      DF-17、DF-21は普通にアメリカから危険視されてます…

      6
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        ペンタゴンが発表するアジア関連の軍事レポートから言及されなくなって久しいんですが
        >対艦弾道ミサイル

        2
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    おーい、岸田さんよ、前途多難だよ
    ガンバ!

    1
      • 匿名
      • 2021年 9月 29日

      逆に明確に分かりやすい敵がいてくれたほうが国民の目も海外に向かってくれてやりやすくなるのでは…?

      11
        • 匿名
        • 2021年 9月 29日

        たいへん危うい考え方だね、それこそ独裁者が国民の不満を外へ誘導して最後はやらかしてしまうに似たり

          • 匿名
          • 2021年 9月 30日

          だからこそ左にも右にも寄り過ぎてない岸田さんが望まれたんだと思うけどな

          4
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    日本もJAXA関連で極超音速飛行体のデータはあるだろうから
    飛行体から兵器にするためにもっと予算付けてガンガン試験するしか無いだろうな
    はやぶさ関連の試料回収のように衛星からピンポイントで物体投下もありかもしれないが
    精度と弾体の規模、なにより宇宙での兵器になるから国際問題の解決がやっかいそうだし

    1
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    弾道ミサイルの弾頭は普通に超音速だが・・・

    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    韓国軍だけの分析ではなんともね

    4
    • 匿名
    • 2021年 9月 29日

    制裁で干上がってるはず?
    どうしてこうなった

    瀬取り監視しているはずの国が、手助けしてたとか、それ自体が行っていたとか
    現実は、そんなぬるい話では済まないということなのか
    日本も本気で考えを変えないと

    5
    • 匿名
    • 2021年 9月 30日

    これは技術提供されてるね、明らかに、北朝鮮がそんな短期間で作れるわけない。
    一応、df-17も試射から配備まで5,6年はかかってたけど…
    今回の情報だけだとそこまでの脅威には見えないが、あえて性能を落としたor失敗した可能性もあるので、困るなぁ。
    射程の都合でまだpac-3(後sm-6)が機能するだけマシか。

    2
    • 2021年 9月 30日

    これって本当に北鮮が造っているの?ロシアのを実験&試射を請け負っているんじゃないの?

    1
      • 匿名
      • 2021年 9月 30日

      ロシアは下請けに出すほど実験試射に困ってるはずもなく
      あえて半島の緊張を高めるべく、中国ロシアのいずれかが技術供与してるのが真相だろう
      韓国だけがわかってないことだが、日米含めた周辺国は誰も半島の統一なぞ望んでいない、北朝鮮すら統一よりも現体制の維持こそ優先という現実があるから国防の域を越えた軍備に邁進してるのさ

      2
    • 匿名
    • 2021年 9月 30日

    民生とかは全て捨てて、開発リソースを一点に絞った究極の集中と選択の成果なのか?

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 米国関連

    F-35の設計は根本的に冷却要件を見誤り、エンジン寿命に問題を抱えている
  2. 北米/南米関連

    カナダ海軍は最大12隻の新型潜水艦を調達したい、乗組員はどうするの?
  3. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  4. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  5. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
PAGE TOP