フィリピン空軍は、2005年に戦闘機「F-5A/B」が退役して以来、途絶えていた純粋な戦闘機戦力の再獲得のため米国製のF-16Vかスウェーデン製のグリペン導入を検討している。
参考:PAF evaluating 2 aircraft types for multi-role fighter project
価格面で有利なグリペン、運用環境が整っているF-16V
フィリピン空軍は太平洋戦争終結後の1947年に設立され、米国製の「P-51 マスタング」や「F-86D/F セイバー」などを装備していたが、その後の経済停滞やゲリラとの戦いで戦闘機の更新が滞り、2005年10月に戦闘機「F-5A/B」が退役すると、フィリピン空軍から戦闘機戦力が失われてしまった。
その後、米国から中古のF-16を導入する話もあったが、予算や運用面で不安があり実現することはなかったが、韓国から軽攻撃機としても使用可能なFA-50(12機)を導入することになった。
現在、フィリピン政府は軍の近代化プログラム「Horizon」を進めており、戦闘機の導入計画は「Horizon フェーズ2」の一部で、米国製のF-16Vとスウェーデン製のグリペンが導入候補に挙がっているが、現時点ではグリペンの方が有利だと言われている。
韓国はフィリピン政府に対し、FA-50を追加導入する方が経済的にも運用・保守面でも有利で、フィリピンが求めるニーズに見合っているとアピールしているが反応はイマイチだ。
現時点でグリペン有利だと言われているのは、恐らく価格が原因だ。
最近、F-16Vの導入(8機)を決めたブルガリアは総額12.5億ドル(AIM-9やAIM120など空対空ミサイルや数種類の精密誘導爆弾、シュミレーター、スペアパーツ、保守サービスなど関連機器が含まれた価格)、1機あたり約162億円で合意しており、同条件で1機あたり約100億円といわれるグリペンと比較するとF-16Vは高額だと言わざるを得ない。
ただ、東アジアではF-16Vの導入・検討が相次いでおり、この地域における機体の保守性や予備パーツの入手性で見た場合、F-16Vの方が有利だ。
特に、アジア・太平洋地域初となる戦闘機「F-16」専用のメンテンナンスセンターが台湾に設立されることになったため、フィリピンの地理的条件から言えば非常に魅力的なF-16の運用環境が整っていると言える。
価格面で有利なグリペン、運用環境が整っているF-16V、どちらが勝者に選ばれるのか非常に興味深い。
※アイキャッチ画像の出典:public domain スウェーデン空軍所属の戦闘機「グリペン」
フィリピン金ねーからなー。そりゃ中国への対抗上、出来ればF-16Vが望ましいけどさ
でもタイのグリペンにJ-11がボロ負けした件を考慮すると、今現在なら最低限度以上の抑止力はグリペンでも有ると言える訳で
どうせ本格的ステルス機(F-35基準)が相手なら、F-16Vでも分が悪いってレベルじゃ無いし
ですね。 空軍の予算は100億円/年程度ですからね。
メンテナンス費用とかその辺はおいといてF-35が1機100億円未満なのはすごい安いよな
好きか嫌いか、いいか悪いかは別として、リーダーシップとは斯くあるべきという話ですね。
アメリカの後楯が要らないならグリペンだろうな
でも中国の工作にまんまと乗って米軍追い出したんだし、トランプの首がいつまで繋がってるか次第だけど、アメリカに利益が無いなら、フィリピンの結餅するとは思えないからなぁ
日本とか韓国も欧州製の装備調達しないのは、アメリカの後楯が欲しいからだし
政治の方向性でしょうね アメリカべったり(首輪ともいう)の日本ははっきりしてるけど各国は情勢読まなくちゃいけないから大変。
「アメリカべったり」の日本に、そのアメリカと絶賛対立中の中国国家元首が、国賓としてお見えになるわけですか?(笑)
目先の金に目がくらんで維持整備に大金が掛かって今後の兵器購入路線も迷走するに1万ペリカ
グリペン買うだろうな
F404搭載のFA-50を配備しているところに、同じF404のグリペン導入案とは、如何にFA-50がダメかってこと。
F414搭載のグリペンEかもですが。
フィリピンのアメリカに対する国民感情は大きな要素なんだよな。
その昔、フィリピンはアメリカに侵略されて100万人近く犠牲者を出してる。さらに日韓併合とは全く違って米比はリアルガチな植民地搾取があった。昭和18年にマッカーサーは南太平洋から直接日本を攻めずに、わざわざ迂回してフィリピンを奪還してから日本列島に攻め上がっている。これはマッカーサーの父がかつてフィリピン総督をしていてフィリピン現地に鉱山や不動産を大量に保有していたのでそれを取り戻したかったからだ。
そういう事をフィリピンの人々はよく覚えているからね。だから米比関係は難しい。
一機100億円じゃ、フィリピンにとってはグリペンもかなり高い機体。
FA-50かスーパーツカノでも、数を揃えるしか無いんじゃないだろうか。
それより効果的なのは、在比米軍の復帰を積極的に推進する事だろう
フィリピンの2019年の軍事費=約3800億円(GDP比0.9%)
グリペンもF-16も無理でしょ、これじゃ
金のないフィリピンにとっては1機60億の差はあまりにも大きいよなぁ
ココで中古のF5でしょ
フィリピンは戦闘機なんかより、哨戒機・中型輸送機だったり海軍基地やレーダー基地、巡視艇や大型輸送艦を取得整備する方が先だろうと思う。
世界第4位の造船大国なのに日本から巡視艇を供与してもらうのも可笑しな話。
自分で作ろうという気が感じられない人達に自分の国を護れるのだろうか?
F16V導入の台湾からF5を無償で貰えませんかね~?