韓国防衛事業庁は11日「陸軍向けの主力戦車K2にアクティブ防護システム(APS)、対ドローン・対IEDジャマー(電子妨害装置)、遠隔操作式兵器ステーション(RCWS)等を搭載することを決定した」と発表し、現代ロテムはラファエルと2025年9月にトロフィーAPS統合で合意している。
参考:제177회 방위사업추진위원회 결과
参考:S. Korea to upgrade key battle tank, anti-ship missile programs: arms agency
2032年までにK2の性能改良を開発し、2033年から既存の410輌に対してアップグレードを行う予定
韓国防衛事業庁は2023年8月「2028年までにK2を約150輌調達する4次量産計画(1兆9,400億ウォン)を3月に承認した」と発表、K2のエンジンには2次量産計画から現代インフラコア製DV27K(1,500馬力)が採用されてきたが、4次量産計画からは変速機もSNTダイナミクス製EST15Kの採用が決まり、技術の進歩によって軍の要求要件が満たされればRWSやAPSの採用もあり得ると報道されていた。

出典:SNT Dynamics
現代ロテムとラファエルは東欧最大の見本市=MSPO2025で「K2及び将来プラットフォームへのトロフィーAPS統合で合意した」と発表、現代ロテムも「実戦で証明されたトロフィーAPSをポーランド向けのK2PLバージョンを含むK2に統合する」「韓国製プラットフォームにAPSを統合するのは初めてのことだ」「戦場での実績をもつトロフィーAPSはK2の防御力を強化する大きな可能性を秘めている」と言及し、同社のイ・ヨンベ社長は2026年4月「K2PLの対ドローン対策は3段構えだ」と明かした。
ポーランドのディフェンスメディア=Defence24の取材に応じた中で「K2PLの初号機配備は2028年第4四半期に計画されている」「K2PLはウクライナ戦争の教訓を取り入れて設計が変更され装甲の強化、12.7mm機関銃搭載のRCWS、アクティブ防護システム、ソフトキルの対ドローンシステムが統合され、防御力と生存性が大幅に向上している」と明かし、現在のトロフィーAPSはクアッドコプター型ドローンや固定翼型ドローンの両方を迎撃できるようアップグレードされているため、K2PLの対ドローン対策は電子妨害、RCWS、APSの3段構えとなる。

出典:16 Dywizja Zmechanizowana
韓国防衛事業庁も11日「第177回防衛事業推進委員会でK2性能改良事業推進基本戦略を決議した。K2にアクティブ防護システム(APS)、対ドローン・対IEDジャマー(電子妨害装置)、遠隔操作式兵器ステーション(RCWS)等を搭載し、対戦車ロケット、ミサイル、自爆ドローンといった将来の戦場脅威への対応が強化される。事業期間は2028年~2046年で総事業費は3兆4,480億ウォンになる」と発表、2032年までにK2の性能改良を開発し、2033年から既存の410輌に対してアップグレードを行う予定だ。
韓国陸軍向けのK2アップグレードに採用されるAPS、電子妨害、RCWSについては情報がないものの、既にラファエルとK2及び将来プラットフォームへのトロフィーAPS統合で合意しており、K2PLで搭載方法の経験も積めるため韓国陸軍向けにもトロフィーAPSが採用される可能性が高い。
ちなみにイスラエルのメルカバMk.4、米国のエイブラムスM1A2 SEPv3、英国のチャレンジャー3、ドイツのレオパルト2A8、韓国のK2PLはラファエル製のトロフィーAPSを選択し、イスラエルの装甲兵員輸送車エータン8×8、米国の歩兵戦闘車ブラッドレーM2A4E1、オランダ、スウェーデン、フィンランド、デンマークなどが導入する歩兵戦闘車CV90シリーズはエルビット・システムズ製のアイアン・フィストAPSを選択し、主力戦車は多重爆発成形侵徹体(MEFP)で脅威を直接無力化するトロフィーを、それ以外の戦闘車両はブラスト・インターセプター方式(爆風の衝撃波で脅威を無力化)のアイアン・フィストを選択した格好だ。
陸上自衛隊中央会計隊は「装甲戦闘車両のアクティブ防護システム搭載に関する概念実証業務委託」に関する契約を2024年10月にラファエル(契約額1円)と、2024年11月に日本エヤークラフトサプライ(契約額1円)と、2025年1月に丸紅エアロスペース(契約額648,005,070円)と、さらに「装甲戦闘車両のアクティブ防護システム搭載に関する設計検討」に関する契約を2024年10月に三菱重工業(202,854,300円)と締結。
この概念実証業務委託はトロフィー、アイアン・フィスト、ストライクシールドの実弾射撃検証と検討結果を2026年2月までに納入するもので、設計検討は10式戦車へのAPS、RWS、レーダーを搭載するためのシステム設計を実施するものになり、防衛装備庁は2025年12月にAPS搭載用車両1式を三菱重工業(契約額2,700,500,000円)に、2026年3月にアクティブ防護システム1式(761,200,000円)を発注。
JM2040は6月「公示によれば非公開だったアクティブ防護システム1式の発注先はエルビット・システムズだった」と報告し、三菱重工業に発注したAPS搭載の10式戦車にはアイアン・フィストが搭載されるようだ。

出典:陸上自衛隊 第7師団
トロフィーはアイアン・フィストよりも迎撃成功率や複数方向に対する同時対処能力が優れているが、システム重量が約800kgと重く、MEFP弾の破片・爆風に周辺の歩兵が巻き込まれるリスクがあり、アイアン・フィストはシステム重量が約400kgと軽く、ブラスト・インターセプター方式は破片の少ない設計なので周辺の歩兵に対するリスクが低く、主力戦車の中でブラスト・インターセプター方式を選択したのは今のところ10式戦車のみとなる。
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※アイキャッチ画像の出典:HYUNDAI ROTEM





















アイアンフィストって、ランチャー2基に2発の迎撃弾だけど、迎撃回数足りるのかな
4回もAPSが動くような状況なら、潔くさっさと離脱しろ、って事なのかもしれないけど
つい最近、Aera-Mを搭載したロシア軍戦車がウクライナのドローン7機を迎撃し、迎撃弾切れになった状態を8機のドローンに襲われて結局撃破されたニュースが報道されましたね。ドローン攻撃は安価な飽和攻撃なので結局のところ、アクティブ防護システムだけで耐えることはできないようです。
ヒズボラのFPVドローン攻撃でメルカバが多数撃破されてるからAPS載っけたから万事大丈夫って話でもないんすよね
>4次量産計画からは変速機もSNTダイナミクス製EST15Kの採用が決まり
そういえば変速機はドイツ製だっけ
いざという時に変速機送りたくありませんじゃ済まされないもんな
>主力戦車の中でブラスト・インターセプター方式を選択したのは今のところ10式戦車のみとなる
この選択が重量増加を出来るだけ抑えたかったのか、あるいは使用時に歩兵に対する被害を抑えたかったのかは、わかりませんが、とりあえず10式戦車を輸出したいとは考えてないのはわかりました。
今の日本には、輸出できるような陸戦兵器はほとんど無いですよ
島国で陸戦兵器は後回しにされがちで、生産数も少なく、納入相手も陸自のみ、さらに性能は未知数
可能性があるとすれば、ライセンス生産してるAMVXP(かなり陸自仕様にカスタマイズされているみたいですが)か、新型水陸両用車がAAV7の後釜にワンチャン売り出せるかな?、ぐらいでしょうか
戦車は確実に、撃破にかかるコストを釣り上げるように進化していますが、
それだけで戦車を正当化できるとは思えません。
撃破に40機ものFPVを要するなら戦車は有効だ、何故ならそれだけのコスト
を相手に強要したからだ、という理屈は正しいか?
自分には40機のFPVを戦場に持っていくより、40トンの戦車の方が
難しいという事実を都合よく忘れているように見える。
戦車が無用だという結論に飛びついてはいけないが、APS・ジャマー・RWS
のいずれもまだ力不足でしょう。
40機は流石に過大とは思いますが攻撃に関して相手にどれ位の負荷を強いたとして、それが正当化されるケースは状況によるとしか言えませんし単純な尺度で計れる物ではないでしょう。例えば補給が万全ではない前線で依頼したら数日かかり道中で敵の攻撃を受ける可能性が高い場所の40機と、補給線が太くて依頼すれば数時間で届き敵の妨害を受ける可能性はほぼ無い40機では重みが全く違ってきます。
戦車を撃破するような炸薬を搭載出来るFPVドローンをある程度保護材を入れたケースで運搬するなら一番小さなハイエース1台で戦車を3両潰すような数の輸送が出来るとしても、ある程度の所まではハイエースで行けるが敵の攻撃のリスクを考えると途中で小型車両で分散するなり、人力輸送する場合だと嵩張る40ケースを何キロか運搬する手間は大した事が無いんでしょうか?
実戦経験豊富な国だと小銃の弾薬箱とか一つとっても極限状況で人力運搬のし易さとか効率が考えられています。ちょっと兵站を舐めている感じはどうかと思いますね。
APSやERAでHEAT対策をするのはわかるが、本体重装甲も役にはたっているんだろうか?
APFSDS対策としては有効だけど、戦車同士での撃ち合いは昔からあまり無いと言うし(歩兵支援やら火点つぶしの仕事がほとんどだとかで)
歩兵支援や火点潰しをやるとして、APSやERAモリモリの重装甲車と軽装甲車、どっちを選ぶ兵士が多いだろうか…?
アイアン・フィストの選択10式の軽量化の為なのか搭載されるかもしれない遊弋型UAV対処器材との兼ね合いか、あくまで国内運用を考えるとトロフィーは過剰と判断したのか色々と考えさせられる。
意見を見ると戦車単独での迎撃率を高めるべきみたいな考え方をしているけど、普通なら戦車の最小単位は4両編成の小隊で臨時の2両編成の1班2班で互いにカバーするのが常だし、普戦協同で歩兵の支援なりIFVとの協調をするのだからチームとしてのドローン対策に不備は無いかで判断するべきじゃないだろうか。
流石に昔のイスラエルばりのオールタンクドクトリンで強引な運用とかとんでもない防御力を持つ戦車で無い限りはいくつあっても足りないでしょう。
SMASH・迎撃ドローン・陸自装甲車両に搭載される主砲とRWS(遊弋型UAV対処器材)・APS等々ドローン対策はAPSだけの話では無いので、戦車単独かつAPSでドローンを何機も落とせないなら意味が無いとか不安だとかって考え方はどうなんだろうと思う。
10式の砲塔にアイアンフィストを載せるの、砲塔の上に乗せれる重量がトロフィーだと重すぎて載せられないだけ説
ポーランドのK2PL戦車も同じようなドローン対策装備を搭載して戦闘重量61.5トンになります。
K2PLは車体の全長と全高がK2よりそれぞれ10センチ大きくなります。
車体サイズの拡大は欧州や中東の人が乗り易くするためです(ポーランドで操縦手が搭乗し難いとクレームが出たので)。