韓国のS&T重工業労組は11日、国産主力戦車「K-2 ブラックパンサー」が国産パワーパックを採用できるよう防衛事業庁に「基準緩和」を働きかけて欲しいと昌原市の許成武(ホ・ソンム)市長に要請した。
基準を緩和してでも戦車「K-2 ブラックパンサー」に国産パワーパックを採用して欲しい理由
韓国が開発した国産主力戦車「K-2 ブラックパンサー」は2020年中に防衛事業推進委員会を開き3次量産計画を確定する予定だが、その過程で同戦車にS&T重工業が開発した国産パワーパック(エンジンと変速機が一体化したもの)を採用するか最終的な判断を下す予定だ。
防衛事業庁が国産パワーパックに要求した性能は、1,500馬力相当の出力と8秒以内に停止状態から32km/hまで加速でき、テスト中に一度も整備を行うこと無く9,600kmの耐久走行テストをパスするというもので、この基準はドイツ製パワーパックの性能基準に準じるものだが、多くの韓国メディアは開発を担当したS&T重工業ではなく、開発を主導した防衛事業庁が問題を引き起こした真犯人だと指摘している。
要するに、ドイツでさえ基準を満たすのに13年を要したのドイツ製パワーパックと同じ性能を要求しておきながら、国産パワーパックの開発が3年で出来ると判断した防衛事業庁の見通しの甘さと、ドイツ製パワーパックは耐久走行テスト中に一般的な整備を行うことが許されているにも関わらず、国産パワーパックには一度も整備を行うこと無く9,600kmを問題なく走行しろと要求しているため困難に直面しているという意味だ。
補足:ドイツ製パワーパックに求められた性能基準はエンジンと変速機で一部異なり、エンジンは整備を受けること無く9,600kmの耐久走行テストをパスしなければならないが、変速機は耐久走行テスト中でも一般的な簡易整備を受けても良い基準を採用しているのに、韓国の防衛事業庁はエンジンに採用された性能基準を変速機にも適用したため国産パワーパックが基準をクリアできない原因になっていると韓国メディアが報じている。一部では防衛事業庁がこのような基準の違いを知らないまま性能基準を策定してしまったのではないかとも言及されている。
現時点でS&T重工業が改良を重ねた国産パワーパックは一度も整備を行うこと無く7,110kmを走破したが、変速機のトラブルで要求された9,600km走破をクリアしていない。韓国メディアは無整備で7,110km走行できたこと自体が奇跡に近く、これだけの性能があれば半島内に限定される作戦環境下なら十分に実戦投入することができると主張しているが防衛事業庁の基準が緩和されない限り3次量産に採用される見込みはない。
すでにドイツ製パワーパックを搭載した2次量産が終了している上、韓国陸軍は戦車ではなく対戦車ヘリ「AH-64E アパッチ・ガーディアン」導入を優先する方針を打ち出しているため国内向けの「K-2 ブラックパンサー」調達数は大幅に削減されてしまった。そのため今回の3次量産分(100輛→54輛まで削られた)をもって韓国陸軍のK-2調達は終了してしまう。
このままではS&T重工業が維持してきた国産パワーパックを製造するため人員と生産ラインが無駄になり、人員整理は避けられないと見られているためS&T重工業の労組が直接、昌原市の許成武(ホ・ソンム)市長に「基準緩和」を働きかけて欲しいと要請したのだ。
もし3次量産に国産パワーパックが採用されない場合、S&T重工業が投じた研究開発費306億ウォンと政府が支給した開発費542億ウォンが無駄になり、S&T重工業がこれまで国産パワーパックを製造するために投じた400億ウォンもの費用も無駄になる。さらに国産パワーパックの開発失敗に対する違約金は1,900億ウォンに達すると見られており、S&T重工業は計2,606億ウォン(約250億円)もの資金を失うことになる。
とにかく3次量産開始までには国産パワーパックに要求された耐久走行テストをクリアしてみせるので、とにかく採用して欲しいとS&T重工業は主張しているのだが、これはある意味「韓国防衛産業界全体の願い」とも受け取れる。
ここで国産パワーパックの採用実績を残しておかなければ実車搭載の機会は永遠に失われてしまい、可能性の高い中東諸国への海外輸出の際にドイツ製パワーパックが足を引っ張る可能性もあるため、このあたりの事情を防衛事業庁が考慮するのどうかに国産主力戦車「K-2 ブラックパンサー」の未来がかかっているからだ。
国産パワーパック採用の有無は今年の夏頃に決定が下される。
※アイキャッチ画像の出典:KBS 뷰 / CC BY 3.0 国産主力戦車「K-2 ブラックパンサー」
ドイツ以上の基準を設定してかつ開発期間短縮とかそりゃ無理でしょう…
それか
ザ!韓国品質w
十二分に凄い
KFXより競争力のある商品だと思うんだが・・
スペック通りならば・・・ですね。
7000km近くを達成してるなら割と優秀な部類なのでは…
実戦じゃあ整備無しでそんな距離走らんだろうし
もしかしたら、韓国防衛事業庁の官僚がドイツ企業から金を貰っていて、「お前の国のパワーパックは断じて採用させるな」と、ネジを巻かれていたのかも知れないですね。
韓国側の発表は鵜呑みにしない方がいいかと。
聞く分にはその通り。
だが、戦車クラス重量があり反動のキツイ砲を持った車両は只でさえ整備がキツイ。
まして、実戦なら戦闘で撃破されなくても細かな故障や破損が頻繁する。
平時と違いメンテナンスも好きな時に好きな場所は選べなく潤沢でもない。
なら余裕を持った車両が欲しいのだろう。
ドイツ製のパワーパックなら輸出が難しくなり、国産なら性能不足に。
とりあえず国内需要のみに絞り経験積んだらいかがでしょうか。
ひとまず完成させることが大切ですね。
6000kmは無整備でも行動できるくらいにしてパワーパック単体での海外採用を目指すくらいにして安価で調達(できるかは知らんけど)出来るって売り出せばいいんじゃねーの
この話だけ聞くと確かに無茶な要求性能ではある気がする。。。
いやあ、9,600kmでOHのK-9、K1A1でも届かずにガンガンに壊れてるから、防衛調達庁も譲れないでしょう。
ちなみに9.600km耐久試験ってベンチよ、実走行試験では無い
三流高校の生徒が東大を目指すようなもんだな、身の程をわきまえたほうがいい。
k-2に対する韓国人のコメントに
「ドイツレオパード2戦車は、停止状態から32Kmまで加速が6秒程度です。一方韓国のk2は停止から32Kmまで加速を8秒に設定して開発したが、基準を満たす事が出来ずに9秒に変更しましたが、それも達成できるのか分からない」
というのが見られた。
戦車重量当たりの馬力は日本の10式と同じだが、このように実性能がかくも貧弱なのは何故でしょうかねぇw
エンジン軸出力の額面が高くても、冷却ファンの駆動や変速機のロス等でスプロケット軸出力は低下しちゃうからなぁ。
10式のスプロケット軸出力の詳細は知らないけど、90式﹙スプロケット軸出力900ps﹚と同等って事は
90式:スプロケット900ps / エンジン1500ps→60%
10式:スプロケット900ps / エンジン1200ps→75%
と10式は高効率化されてるので、
エンジン軸出力が「戦車重量当たりの馬力は日本の10式と同じ」でも、スプロケット軸出力ベースだと25%以上差がついても不思議ではないよ。
別に採用してやれば良いじゃんって思うがね
侵攻に使うならドイツ製位の性能は欲しいだろうが北への防衛に使うなら動き回る必要は無いわけで
駆逐戦車運用するなら平坦地をのろのろ動かして長距離はトレーラーで充分いける
MTUのパワーパックは勝手にコピーしようとして怒られたうえに国産の産廃のせいで値段吹っ掛けられてるんだっけ?
安く済ますなら産廃でも使わなきゃ
輸出?無理無理。
動かないゴミ買うより完成版のアルタイ買うでしょ、もしくはレオパルドか中露のモンキー版
そもそもすでに仕上がっているドイツ製をパクる前提だったんだろ。
実際勝手にバラして怒られ済みだしな。
こいつらいつも条件緩和求めてるな…と思ったがいきなり無整備で9600km走破は確かに無茶だし現実的に必要なのか疑問
ただ加速性能妥協したのはマズイ気がするがこっちはどうなったんだろう
市長に要請してもどうもならん気もするが・・・
このパワーパックはドイツ本国配備の戦車とかに採用されなかった輸出用だったはず
小型だが最大出力運転は回避機動時のみ推奨とかじゃなかったっけ?
ここまでコピー出来たら上等でしょう
そもそも道路事情的にこの重量の戦車が朝鮮半島を自由に行動できるのか謎。
しかし、攻撃ヘリでは戦車の代わりは実は出来ない。
もちろん、韓国軍にアパッチは必要。
だが、潜在性能が戦車が圧倒的に上だ。
まあ、山が多いかの国には重迫撃砲の方が大事だが。
航空戦力が欲しいなら汎用性の高いF35Bの方が韓国軍向けだと思うが。
韓国軍は認めてやって下さい。隣国の兵器がぼろいのは日本にとって「大吉」。
「挑戦する人々」は基準が有ってもすぐ後退する所が素晴らしい。どうぞこのまま♪