インド太平洋関連

豪選挙でもトランプとの距離の近い自由党が大敗、トランプとの関係は有害

カナダでは自由党が25ポイント差をひっくり返して選挙で勝利するという大逆転劇を演じ、オーストラリアの選挙でも事前予想を覆して労働党が歴史的な勝利を収め、ABC Newsも「トランプは世界中の保守派にとって有害でしかない」と報じた。

参考:Donald Trump trespassed on the federal election and poisoned Peter Dutton’s campaign

トランプに追従するような政策は有権者からの支持を得られないと示唆しているのかもしれない

トルドー首相は9年以上も政権運営を担当してきたものの国内の政治課題や移民問題などで国民の不満が高まり、トランプ政権への対応=カナダに対する関税導入でも財務相と意見が対立、フリーランド財務相は昨年12月「米国との対立に備えて費用の掛かる政策を止めて資金を温存する必要があるのに、首相がトランプ大統領の脅しを真剣に受け止めていない」と批判して辞任し、自由党内からも「10月に予定されている総選挙前に退陣すべき」と批判されてしまい、今年1月「正式な手続きで次期党首が決まれば党首と首相を辞任する」と発表。

出典:Mark Carney

後任党首に選出されたカーニー氏は「もはや米国は信頼できるパートナーでないのは明らかで安全保障や貿易関係を大幅に見直す」と公言、25ポイント差をひっくり返して選挙で勝利するという大逆転劇を演じ、New York Timesも「カーニー氏が政治的奇跡を起こして支持率がどん底だった自由党を勝利に導いた」「カーニー氏は自身が対米関係の見直しを舵取りする適任者だと国民を納得させた」「カーニー氏はトランプの脅しを選挙の争点に据えることで世界的な反トランプの象徴となった」と報じたが、オーストラリアの選挙でも事前予想を覆す結果となり、ABC Newsも「トランプは世界中の保守派にとって有害でしかない」と報じた。

“トランプ大統領が就任した1月21日時点で、カナダの保守党支持は44.8%、中道左派の自由党支持は21.9%だったため保守党の圧勝が、オーストラリアでも労働党支持は48.9%、保守連合支持は51.1%だったため労働党は選挙戦で苦境に立たされ、ダットン率いる自由党は信じられないような勝利を収めるだろうと予想されていたが、両国での選挙結果は保守の信じられないような惨敗に終わった。カナダでは自由党が大差をひっくり返して勝利し、保守党のポワリエーヴル党首は自らの議席まで失ってしまう”

“オーストラリアでも投票日前までに支持率(52.9%と47.1%)が逆転し、投票結果(56.1%と43.9%)も保守連合にとって予想以上に悪く、ダットン党首も自らの議席まで失い労働党が歴史的な勝利を収めた。トランプ大統領はカナダのように「オーストラリアが米国の一部になるべきだ」とは言っていなかったものの、政治アナリストのトニー・バリー氏とバリー・キャシディ氏は「トランプに起因する効果はダットンの選挙キャンペーンを残酷なものにした」「僅か数週間でこれほど劇的に支持率が崩壊したことを説明できるものはない」と指摘し、ダットン党首のトランプを彷彿させる行動や彼への崇拝が大敗を招いたと主張した”

“ダットン党首はトランプと同じように選挙管理委員会を攻撃して選挙の正当性に疑問を呈したが、今から思えば選挙管理委員会への攻撃は選挙戦略的にも政治的にも完全に不必要で、選挙が盗まれたというトランプ氏の主張を彷彿とさせるだけだったが、彼の暴走は続きトランプ大統領の酷いガザ地区に対する政策を称賛し、学校での洗脳教育を批判したり、公共サービスの削減や多様性を攻撃してみたり、トランプ政権のDOGEを真似た政府効率化ユニット導入を打ち出した”

出典:Peter Dutton

“トランプ大統領が公然とゼレンスキー大統領を攻撃し始めて全世界に衝撃を与えても、ダットン率いる自由党は政策の見直しを行わずトランプ政策に追従し続けたが、米国が法外な関税を課して関税戦争が勃発し、世界的な景気後退の脅威晒されると政策の一部を放棄し、ようやくトランプ大統領と距離を取り始めた。自由党は現在の米国に追従することがオーストラリアの国益に合わないと学んだように見えたものの、ダットン党首は選挙前にGuardian AustraliaとABCをヘイトメディアと呼び、再び報道の自由を制限するトランプのやり方を模倣した”

“トランプが大統領選挙に勝利してから僅か6ヶ月しか経っていないのに、これほど世界の保守派にトランプがマイナス要因となったのは驚きだ。どうしてこんなことが起きたのだろうか?主な理由は権威主義と偽善的な宗教心だ。トランプの行動は明らかに半民主的で、禁止されている大統領3期目=大統領選挙への再出馬に関する可能性を公然と語り、彼が主催する閣議は大統領に媚びへつらうお祭り騒ぎだ。さらにトランプはメシア的宗教家としてのポーズととりながら、ドグマと中途半端で非科学的な信念に基づく大統領令や緊急自体宣言を通じ、慌ただしい半宗教革命を主導している”

出典:Donald J. Trump

“2期目のトランプ政権について「本当に何が起こっているのか?」とよく質問されるが、ヒトラーやオルバンのような予め計画された独裁的な権力の乗っ取りなのだろうか? それとも米大統領経済諮問委員会のミラン委員長が発表したように「米国に有利な世界経済の再編」が目的なのだろうか? それとも行政管理予算局に任命したヴォート局長が提唱する「大統領が行政府に対して唯一の権限をもつ単独行政理論」を実験しているだけなのだろうか?”

“トランプ主義者らは現代のアナルコサンディカリスムやサンキュロット革命家のようなもので、枠組みを再構築するため既存のシステムを完全に焼き払おうとしているという指摘もあり、彼らは何なるバカが率いるバカの集団であり、権力に躓いて全てを台無しにしているだけと考える者もいる。トランプ政権を解釈する視点は様々だが、恐らく最も理にかなったものは「覚醒主義に対する熱烈なイデオロギー革命の象徴」で、例えるなヒトラー、オルバン、ロベスピエールではなくプロテスタンティズムに対する反宗教改革を主導したローマ教皇のパウルス3世だろう”

出典:Donald J. Trump

“トランプ当選の原動力となった反移民・物価上昇抑制政策は覚醒主義とグローバリズムに対するイデオロギー的十字軍へと変貌を遂げ、公約通り南部国境を越えてくる不法移民を締め出し、関税を課し、世界的な気候変動プロジェクトからも離脱したが、トランプ大統領は誰もが予想していた以上に強硬な姿勢をとり、皇帝のような振る舞いを見せ始めた。就任後100日間の過激主義、混乱、そして無能さは世界中の保守派やリベラル派を問わず、米共和党以外の人々を憤慨させた”

“米国ではトランプ大統領への支持率が44%まで低下しており、これは就任後100日間の支持率が50%を下回った戦後唯一のケースだが、共和党支持者の10人中9人は依然としてトランプ大統領を支持している。オーストラリアではトランプ大統領に関する世論調査は実施されていないものの、YouGovは「オーストラリアの安全保障に関して米国を頼れるかどうか」を尋ねており、これはトランプ大統領に対するオーストラリア人の支持を判断する材料と言えるだろう。オーストラリア人の米国に対する不支持率は昨年6月の39%から66%に急上昇しており、この否定的な態度はダットンにも同じ答えを出したのだ”

カナダとオーストラリアの選挙結果は偶然の一致なのか、トランプ政権に対する拒絶の意思表示が選挙結果に影響を及ぼしたのかは不明だが、カナダとオーストラリアの現地メディアは後者の可能性を主張しているため、トランプに追従するような政策は有権者からの支持を得られないと示唆しているのかもしれない。

因みにFinancial Timesも「国民は労働党のスターマーが対米貿易やウクライナへの米国関与を維持するため本意に反する行動に出ていると理解しているが、ヴァンス副大統領を「真実を暴露した者」と称賛した保守党は違う」「ポワリエーヴル党首率いるカナダ保守党はトランプ政権と距離を置くことに失敗して酷い目にあった」「カナダの選挙結果はトランプを支持する英保守党への警告だ」「英保守党は米国への追従か選挙戦での生き残りかを選択しなければならない」と述べているのが興味深い。

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※アイキャッチ画像の出典:Donald J. Trump

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コメント

  • コメント (49)

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    • hoge
    • 2025年 5月 05日

    全世界のリベラル思想の救世主なのでは。
    わかりやすい共通の邪悪な敵で、勝手に経済を衰退させて競争から降りてくれるという大盤振る舞いっぷりだし。

    44
    • 古銭
    • 2025年 5月 05日

    そうして選出された人々が嫌いな相手と敵対するだけの政策を有権者から強いられないことを願うばかりです。

    24
    • 蛮族
    • 2025年 5月 05日

    それこそ始皇帝ばりの焚書坑儒でもしないと今更リベラル派を根絶なんかできないんだから、トランプ以後の揺り返しもまた大変な事になりそうやね

    17
    • たむごん
    • 2025年 5月 05日

    ジャパンパッシングが1990年代から言われ始めて、ジャパンナッシングが2000年代に言われてきました。

    米欧・米中が上手くいきすぎると、日本に風当たりが強くなったり。
    訳の分からない国際ルール・国際協調に巻き込まれるデメリットも大きかったですから、ある意味いいのかもしれませんね。

    選挙はやってみないと分からないと言われますが、選挙結果を事前予想と比較すると面白いですよね。どうなっていくのか見守りたいと思います。

    22
      • 山田
      • 2025年 5月 05日

      第一期と第二期。何で同じトランプなのにここまで違うんだろ。トランプは強硬派を装いつつちゃんと話は聞く人だと思ってた

      5
        • たむごん
        • 2025年 5月 06日

        シンゾー(安倍首相)でしょうね…

        トランプ大統領説得のために、アメリカ大統領側近でダメだったため、お願いされたなんて逸話を見かけました。

        6
    • ななしのシロウト
    • 2025年 5月 05日

    トランプ関税をすべて実施したら、アメリカをはじめとする世界経済が大混乱に陥る
    現在行っている各国との貿易交渉を出来るだけ早くまとめて、現実的な着地点を示すことが重要と思える

    4
    • イーロンマスク
    • 2025年 5月 05日

    西側各国で政権交代が続きますなあ
    やはり交易性の悪化で生活水準が下がって不満が爆発したのかな
    ロシアはぶったくらいでこうなるのだから中国はぶったらどうなるんやろ

    24
    • gepard
    • 2025年 5月 05日

    ルーマニア大統領選挙では昨年12月の第一回投票で反EU反ウクライナの極右候補が首位になるも、ロシア干渉疑惑を理由に裁判所の命令で選挙権を剥奪され、やり直し選挙が本日投票となりました。結果は別の極右が4割の得票を集め、首位で決戦投票を迎えます。
    英国でも地方選が行われ、ファラージ率いる極右政党が躍進し2大政党を圧倒しました。
    どちらかに偏るような単純なものではなく、各国で分極化が起きていることをしっかりと見極める必要があります。

    5
    • kitty
    • 2025年 5月 05日

    さすがにこの時期にトランプ法王のAI画像を自分で投稿はマジ基地すぎるわ。

    59
      • イーロンマスク
      • 2025年 5月 05日

      本気で皇帝狙ってんのかなと思っちゃうよね
      昨日chatgptで遊んでたんだけど最高裁判事をコントロール下において有事の環境を作れれば独裁制への移行は可能っていう結論にいたったよw

      7
      •  
      • 2025年 5月 05日

      素晴らしいコラ画像ですね

      1
      • 無印
      • 2025年 5月 06日

      スターウォーズのコラ画像では、ジェダイではなくシスなんだよね(赤いライトセーバー)
      今までアメリカがジェダイで、それをぶっ壊した自分はシスだ!
      とでも言いたいのかな、あの画像
      でもシスって良いとこまで行っても、結局負けるよね

      3
      • 名無しのプロキシ
      • 2025年 5月 06日

      上皇陛下が今、病気でご入院されてるけど、もしも仮に崩御されたとしてトランプがAI画像使ってトランプ天皇(上皇)
      みたいな画像投稿したら、全日本国民がキレると思う。

      カトリックからすればそれくらいの侮辱なんだろうな。

      6
    • ブルーピーコック
    • 2025年 5月 05日

    結局はどれだけのアメリカ人がどうトランプを思っているかでしかないし、何ならアメリカの急進左派(とすら言いたくない)連中が綺麗事を盾に弾圧や言論統制をやり過ぎた結果でしかない。

    41
      • たむごん
      • 2025年 5月 05日

      本来のリベラルは、言論の自由・民主主義を掲げていたはずですから、あれは何なんでしょうね…

      独仏の左翼与党も、最大野党を政治弾圧しているわけですから、仰る通り綺麗ごとだったのを見せつけられてしまいました。
      権力維持に必死で、何でもありだなと。

      (日本で言えば)自民党政権が民主党・民主党政権が自民党を過激派指定するわけですから、民主主義国でも価値観が違うなと感じます。

      20
        • NHG
        • 2025年 5月 05日

        最大野党だったら肯定しないといけないってものでもないのでは
        ナチスに政権を与えホロコーストをおこなった歴史もあるから、そのへんセンシティブな存在に過敏になるのは仕方ない気も
        それに悪法も法なりって言葉があるように、過去の民主的な手段によって与えられた移民・難民の権利を奪いかねない発言をして民主主義の敵みたいな扱いをされるのも仕方ないような

        13
          • たむごん
          • 2025年 5月 05日

          日本で言えば、共産党が監視団体になってますよね。

          ドイツの場合は、AfDが少数政党の時・もっと昔に指定しているのであれば、仰る点は理解できるなと。
          支持率首位・最大野党になって民意を得てから、慌てているわけですから、政治弾圧と見られても仕方なく感じてしまうんですよね。

          もっと早くやれば衝撃は小さかったのでしょうが、歩が悪いと分かってたからやらず。背に腹は代えられなくなって醜態を晒しているのかなと感じています。

          7
            • NHG
            • 2025年 5月 06日

            どうなんだろうね
            実際に力(国民からの支持)を集める前に禁止したらそれこそ弾圧だし・・(おそらく日本の共産党だって政権取ろうかというところまで勢力を伸ばしたら禁止とかいう話になるだろうし、実際に社会の脅威となるまでは放っておくことしかできないんじゃないかな)

            3
              • たむごん
              • 2025年 5月 06日

              政治家=官僚の公権力は、民意の裏付け(正統性)があって執行してるというのが、民主主義国の建付けで。

              もう支持率トップまで民意がでたものに、その民意を攻撃すれば、権力の正当性がなくなって本末転倒になりかねない…
              ルーマニア大統領選挙の再選挙を見ると、得票率が増えた結果になりましたよね。

              日本の過去の教訓で言えば、(冷戦下のアメリカ庇護もありましたが)生活水準の向上・所得水準の向上が、地道だけど大事だなと。

              3
                • NHG
                • 2025年 5月 06日

                だから民意だったら100%正しいわけじゃないし、国として絶対的に肯定しないといけないわけじゃないでしょって話
                民主主義を否定する・しかねない政党を公認しないというのはある種のトロッコ問題みたいなものではあるけど、国内の不満を特定の属性の人々に結び付けて排斥を唱えるというのはナチスのやり口とほぼほぼ同じなんだから、政府から否定されるのも仕方がないかなって感じ
                少なくとも法の上では民族や人種に関わらず平等のはずが、その原則より属性を基準にしようというのはは民主主義の国の政党としてはあまり褒められない主張かと

                6
                  • なんとも
                  • 2025年 5月 06日

                  おっしゃることはわかります。AfDに制限をかけるのは正当性がないとは言えません。

                  ですが、ドイツではパレスチナが存在しないという教育が実際にあったり、ナクバ否定教育をAfDではなく政府側が行なっているのもまた事実です。

                  事実論として、パレスチナ人の監督に拍手を送らずイスラエル人の監督だけに送ったと宣うドイツ政府や与党側が差別に反対しているというお題目をどこまで信じられるかは甚だ疑問です。

                  4
                    • NHG
                    • 2025年 5月 07日

                    差別に反対というか欧州にナチスを再興させないのが目的なじゃないかな? 先の大戦で欧州は焦土化したわけだし
                    二枚舌的なものも日本で戦争・侵略反対を唱える平和団体様がロシアや中国には一言も言わないみたいな、ある価値観で言動を一致させるというのは難しいのではなかろうか

                    2
        • ブルーピーコック
        • 2025年 5月 05日

        アメリカのリベラリズムは左派と右派で分裂・二極化して変質している状態です。という内容のを青山学院の教授がとあるサイトで言っていました(責任放棄)

        説明されて割と腑に落ちましたが、主義主張としては双方とも過激なので理解したくはない感じですね。

        4
          • たむごん
          • 2025年 5月 05日

          本質的には、権力行使して、弾圧しているわけですからね。

          一神教徒が、宗教戦争お互いにしているように見えるので、仰る通りかもなと…

          5
    • MI
    • 2025年 5月 05日

    米国以外の国において、いわゆる「保守」にとってトランプが重荷になる、というのは普遍的な現象と言えるのだろうか。
    従来の「保守」にとってトランプの存在が有難迷惑だとしても、各国の「トランプ的」な政党にとってはむしろ追い風になっていないか。トランプ就任後の選挙でいえば、ドイツのAfD、イギリスのリフォームUKは大幅に党勢を伸ばしている。

    もちろん、AfDやリフォームUKの勝利の原因がトランプだというよりは、トランプ的なものの世界的な流行の結果だとは思うが。
    つまりトランプ大統領個人は「原因」ではなく「結果」であり、「現象」として顕現しているだけの表層部分に過ぎない。

    43
    • NHG
    • 2025年 5月 05日

    カナダと豪においては保守の敗北・リベラルの盛り返しとなってるけど欧州ではほぼ逆の結果となってるから、アメリカと深い関係を築いてた国であるほどトランプ・アメリカの方向性への違和感が大きくなってる感じ?

    9
      • 匿名(大体週一)
      • 2025年 5月 05日

      関税問題やグリーンランド等の領土問題主軸っぽいから
      保守対リベラル→保守(親米)対リベラル(+保守層)になって保守が負けた風に見えます

      リベラル政党の反米保守化が進んで自民党の逆バージョンみたいな政権与党になるのかな

      3
    • nmb
    • 2025年 5月 05日

    対照的にヨーロッパでは自国ファーストを掲げる親トランプの勢力が大きく巻き返していますね。やはりウクライナにまつわる地政学的変化の影響をモロに食らってることが大きいのでしょうか。
    イギリスではリフォームUKが大躍進してますし、ドイツでは支持率トップとなったAfDが正式に過激派認定を受けて、フランスはマリーヌルペンをパージするなどグローバリストのエスタブリッシュメントと反対勢力が激しく殴り合ってます。

    そしてつい昨日、ルーマニアでやり直しの大統領選挙がありましたが、前回ロシアの支持を受けた疑惑でパージされた極右候補を支持していた別の極右候補が2位の親欧米候補に得票率で2倍の差をつけて大勝しました。何と前回パージされた極右候補よりも得票数が増えたそうです。
    更に驚くべきはその勝利した極右候補が入国禁止を受けているウクライナでもディアスポラ票でトップだったことです。
    まだ第一回投票なので決選投票でどう転ぶかわかりませんが、今のルーマニアはこれからのヨーロッパの情勢を決める試金石の1つとなっていますのでリベラル側も諦めずに揺さぶりをかけてくるでしょう。既に選挙を中止して対抗馬を逮捕するという禁じ手を使ってしまったのでこれからどんな手を使うか見物です。

    28
    • DEEPBLUE
    • 2025年 5月 05日

    アジアはどうなるんでしょうね。韓国は反米勝利っぽいですが。

    2
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2025年 5月 05日

    とはいっても、リベラル思想に対して嫌気が差した結果がトランプ当選なので「大衆はセンセーショナルな存在を望みつつ、大きな変化に対してもNOと言う面倒な存在である」というだけの話でしかないんですよね
    この後世界がどうなるのかはわかりませんが、私も含めて大衆が愚かである事は変わらないと思いますよ

    23
    • 赤狐
    • 2025年 5月 05日

    何にしても暫くしたらこの「トランプ効果」はどんなものだったのかわかりやすくなります。
    例えばウクライナについてはもうこれ停戦交渉は成立しないでしょう。ウクライナと西欧社会が「ロシアとトランプが停戦を壊した」と言い、ロシアが「ウクライナが停戦する気がない」と言い、米国が「我々の提案が最善ではなかったかも知れないが、まずあらゆる関係国が非協力的だった」と多分言うのでは?
    そして、遺憾ながらその全てが事実になるでしょう。それぞれの立ち位置から言うと。
    トランプ関税がどうなるかは全く見通せません。ウクライナの件でも急にスピンターンした訳で、つまり関税も「やっぱりやめる」からの「と言ったがやはりやらねば!」が有り得ます。
    これは「この先どうなるかわかるなら景気が上がろうが下がろうがどうでもいいわ」に近い金融界というか証券の世界に置いては文字通り最悪です。売るも買うも見込みが立たないので。
    ただこのブログの話題の中心であるウクライナについては、ゼレンスキー政権にとってはともかくウクライナの一般市民の多くにとってはどんな形であっても停戦にならないというのは不利益でしかないはずです。ロシアにとっては元々壊れてもよかったはずですし、なんならロシア経済が最近減速してるというのも折り込み済みの話でしょう。戦争が終わりに近付くとどうやっても軍需経済は萎みますので、これは避けても仕方がない事でしかない。
    と言う事で、やっぱりぐるっと回って戦場で勝てるかどうか何ですが、ウクライナは米国の支援は続くと思うのですが、果たしてそれで勝てるでしょうか、あるいは部分的にも優勢になれるかどうか。ロシアも最近はあまり占領地は増えていませんが、これが限界なのかどうか。もしも限界でなければゼレンスキー氏のアクションは間違っていたって事になる。ロシアが実は限界で止まっていれば勝ちですがね。
    さてどうなるのか。

    11
      • たむごん
      • 2025年 5月 05日

      誰目線で見るのかという仰る点、非常に重要な論点と思います。

      『不確実性』が高くなれば、金融界・証券・投資において、それに見合った相応のリターンを求められるため価値が下がります。
      『ウクライナへの投資』という目線で見れば、いつまでも海外からの民間投資・民需投資が集まらないということでしょうね(戦争は、カントリーリスクが論外)。

      ウクライナ一般市民目線・ウクライナ国内避難民の生活難が、ロシア占領地(マリウポリなど)に帰還している話もでていましたが、さらに長期化していくのも厳しい状況だなと感じてしまいます…

      (2024.11.25 約15万人の国内避難民がロシアの占領する地域へ帰還 ウクルインフォルム)

      8
        • 赤狐
        • 2025年 5月 06日

        ウクライナの人達が結局どう思ってるかなんです。
        トランプの最初に出した停戦案は確かにウクライナにとって厳しいものですが、劣勢の国がここで手打ち出来るんだって意味では凄く条件がよいとしか言えなかった。他国から支援の軍隊が来るとかならまた話は違いますが、これについてはEUも米国も北欧諸国もカナダも全くやる気が無い。ポーランドなんて「平和維持部隊とかも絶対出さないからな」と念押しをしてる。
        こういう状態だとトランプの出した停戦案は随分とウクライナには優しいのです。
        ただこれはゼレンスキー失脚とワンセットになりかねない内容でしたから、ゼレンスキー政権としてはやはり拒否したと。
        トランプの(初期)停戦案ならのめない、それくらいなら戦い続ける方がマシだ。ウクライナ市民の多くがそう思ってるならそれでいいのですが、口先ではともかく本音では停戦終戦を渇望していた人達についてはそういう人達は気持ちが折れるでしょう。
        まだまだ戦闘意欲があふれてる人がどれだけいるかで今後の展開は変わるでしょうよ。本心でどう思ってるか次第です。口ではどう言っているかはあまり問題では無いでしょうね。

        7
          • たむごん
          • 2025年 5月 06日

          まさに仰る通り、ウクライナ派兵が戦時中に行われる見込みはなく、前線で戦う援軍は現れません。

          ウクライナ大統領選挙で堂々と民意を見せつければよいわけですが、錦の御旗として一部地域での選挙・信任投票すらないわけで…

          気持ちが折れるまでとなれば、若年層の兵役拡大・ウクライナ避難民の帰国による徴兵も視野に入るわけですから、本当にそれでいいのかなと。

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      • 追剥強盗武士の手習い
      • 2025年 5月 06日

      この考え方おおよそ賛成なのですが、一つ私は違うと思うところがあり、それは、アメリカは、というか、トランプは、決して「トランプの提案が最善ではない」なんて思っていない事です。彼らは、選民思想に凝り固まっていますから。

        • 赤狐
        • 2025年 5月 06日

        トランプが最初に出してきた停戦案が最善になるというか、なってしまう可能性は実は結構高いと思ってます。
        ISWの戦況図を見るとポクロフスク周辺でウクライナ軍が実行した反攻作戦はその成果を現在はほぼ全部喪失しています。この戦況図の状態が実際の戦場と大きく掛け離れていないなら、ロシア軍は攻勢に出られなかったのではなく停戦交渉を邪魔しないために足踏み、またウクライナ軍が強く前に出てきた時は退いていたと言うだけになります。そして、そうだった可能性が高い。
        ゼレンスキーがずっと見せている強気な態度が正解になるのは、この先更に重要拠点が少なくとも取られない、広いウクライナ領を更に制圧されない、という時だけです。これはゼレンスキーの主張をぶち壊すのにはロシア軍は戦場で勝って進軍すればいいと言うだけでもあるんです。
        停戦が壊れた後で、そして米国がやはり支援をした上で、その上でやっぱり前線が壊れるならトランプ政権は結局またロシア寄りの停戦案(とウクライナや英国や欧州に見える)を出すか、あるいは呆れて今度こそ手を引くかどちらかになると思うんですね。
        結局ウクライナ軍の頑張り次第なのです。ただ、大規模動員をした話もウクライナ側からは出て来ていません。一方ロシアからは16万増やしたという。
        これではトランプの停戦案が「最善」だった可能性が高くなる訳です。ゼレンスキーはウクライナ軍の士気込みの現在の実力を正確に評価出来ているのでしょうかってなります。本当にそれ次第です。

        10
    • コンビニ
    • 2025年 5月 05日

    丸一日経ったんで
    パレード停戦って最初から報復狙ってなくないですか?

    1
    • 匿名(大体週一)
    • 2025年 5月 05日

    昨日の池上彰の番組でカナダのスーパー取材してまして国産志向の客が増えてることを紹介してましたがそれに対してスタジオのタレント(知らない人)が「この感情がどこに向かうのか」って言ってたのが印象的でした

    反トランプで済んでる内は良いけど国産志向が強まるとアメリカ以外からの輸入品にも拒否感情出てくるし、官民挙げて国産化を進めるなら反トランプのリベラル政党が勝利した国も輸入品に対する規制を強めていくのでは?リベラル政党は勝ててもリベラル層は負けた、そういう選挙だった気がします

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      • たむごん
      • 2025年 5月 05日

      非常に興味深いご指摘ですね、勉強になります。

      『愛国心の高まり』反トランプ選挙がこれで説明できれば、『カナダファースト』になり結果的にあまり変わらなくなるのでは?という皮肉な話しなのかもしれませんね…

      5
    • 現実主義者
    • 2025年 5月 05日

    トランプ大統領はアメリカとアメリカ国民の利益を最大にしようとしているから
    アメリカを食い物にしようとしている外国からすれ有害なのは当たり前では

    9
      • 胡瓜
      • 2025年 5月 05日

      そもそもそれが不可能な施策ばかりですよね
      工場を作れとほざいても誰も働きませんし結局米国農業も事業主が責任取って移民を入れるという不法移民を増やす方向にシフトしてますよ

      7
      • 山田さん
      • 2025年 5月 05日

      アメリカ国民の利益を最大化するなら、アメリカ国民が求めていない
      ブルーカラーの雇用創出ではなく、ホワイトカラーの雇用を
      創出するような施策を取るべきなんじゃないですかね?

      5
    • 溜池
    • 2025年 5月 05日

    アメリカ人が今後もトランプ時代の自国第一主義利潤重視”っぽい”やり方を支持するかですね。
    それがなければ、揺り戻しで普通のアメリカに戻る。

    しかしその時、今アメリカに見切りをつけるかの如く離れた国が同じようにアメリカから受け入れてもらえるのだろうか。
    アメリカの安全保障は非常に強力で、ウクライナが固執した通り実際に軍が駐留するというより、アメリカが今後も守る、影響力を持つと言い続けることが重要。

    日本はどうか冷静にやってほしい。
    欧州やインドは絶対助けに来ないし、オーストラリアやカナダは国民が危機感を感じる程度に中国の影響力が強い。
    ロシアは今回の件考えればもはや関係改善は厳しいし、台湾や韓国は守ってあげなければいけない立場の国。

    下手な失言や政治、あるいは政権の選択が今後何十年にもわたる平和の喪失につながる。

    もしアメリカ以外に行くなら、きちんと道筋つけてからアメリカから離脱してほしいもの。

    6
    • とある帝國臣民
    • 2025年 5月 05日

    アメリカが偉大な強国だつたのは欧州移民が造つた巨大な白人国家だつたからであつて
    世代交代が進んで「欧州系白人」世代が消滅し有色人種が過半数に達して白人人種そのものすら少数派と成つたアメリカが衰退するのは当然の事。
    今のアメリカ人は途上国の人達と大して変わらない。
    まあ日本人ですら劣化する時代だしな。

    1
      •  
      • 2025年 5月 06日

      どうでもいいけど「つ」を大文字にしてるのはわざと?

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    • 暇な人
    • 2025年 5月 06日

    トランプ叩きの変な記事だな
    カナダの自由党は歴史的にいえばアメリカ追従ではなくて東側とも対話をする独自路線
    カナダ保守党がアメリカ追従路線、だからカナダ保守党はウクライナ支援を支持している、移民受け入れも積極的なのは保守党
    トルドーが党というか支持層とは乖離したアメリカ追従路線だったので、支持者から見放されたことで支持率が最低になったが、彼がやめて次の党首が本来の路線であるアメリカとは違う独自路線に戻したので支持を取り戻しただけ。
    そもそも国益のためにアメリカとは対立します、ケベックの独立は認めません、自由主義インターナショナルにも入っている党なわけで日本の自民党よりもはるかに保守的
    英国にしても保守党のボリスジョンソンはバイデンと一緒にウクライナ支援をやった最大の功労者なわけで方針も異なる。
    むしろトランプの敵でしょう。

    13
    • ななし
    • 2025年 5月 06日

    まずトランプの岩盤支持層として「福音派」があります
    彼らは金権にまみれた(と彼等は考えている)現状の支配階級
    を浄化せねばならないと考えており、その為には現状の体制
    の「崩壊」もやむなしとの思想です。

    加えてトランプ自身が暗殺の危機一髪を生き延びたことで、
    「自分は神に選ばれた者」という宗教的信念が強まり、
    また周囲もそのような確信を持ってしまっているのでしょう

    今後は保守も革新も(そのような思考でトランプは動いていません)
    同盟国も仮想敵国も関係なく、ひたすらアメリカファーストを
    手当たり次第に強行するトンデモ宗教国家の暴走の始まりです

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    • なんとも
    • 2025年 5月 06日

    アメリカの攻撃的な態度にカナダ国民が反発した結果ですね。逆説的にアメリカの影響力を証明する選挙になったと言えなくもないですが。

    しかし、カナダは今後どんな世界になると予想してるんでしょうね?カナダは超大国になれるわけではないので、どこと組むのか?模索しないといけないですね。
    まあ、現実的には中国依存を高めるか、アメリカ民主党支持を増やすべく情報戦を仕掛けるくらいですかね?それだとロシアとやってること変わらないですけど。

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