英国のジェーンズはフィリピン海軍が調達予定のコルベット艦について「韓国の現代重工業が受注する可能性が高い」と報じていたが、現地メディアは現代重工業がコルベット艦2隻を250億ペソ/約570億円で受注したと報じている。

参考：Korean firm bags P25B deal to build PH Navy corvettes

これが事実なら韓国のHHIはフィリピン海軍の大型水上艦艇需要をほぼ独占した格好、残すは調達予定の潜水艦を誰が受注するかのみ

海軍戦力の近代化を進めていたフィリピンのフリゲート艦調達にはドイツ、スペイン、インド、韓国など計7社が競合、この中から勝者に選ばれたのは仁川級フリゲートの派生型を提案した現代重工業（HHI）で既にホセ･リサール級フリゲート×2隻の引き渡しを終えており、新たに調達を計画していたコルベット艦について英国のジェーンズは「フィリピン予算管理省がコルベット艦2隻の契約締結に必要な初期資金を供給を発表、どの国からコルベット艦を調達するのか明かしていないもののホセ･リサール級との共通性を重視しているため現代重工業が有力候補だ」と先週の16日に報じていた。

出典：public domain フィリピン海軍のフリゲート艦「ホセ･リサール（FF-150）」

この予想は見事に的中した格好で、現地メディアは「現代重工業がコルベット艦2隻を250億ペソ/約570億円で受注した、フィリピン政府内で安全保障を担当している高官はHHIとの契約締結は12月末までに行われるだろうと語っている」と23日に報じている。

これが事実なら韓国のHHIはフィリピン海軍の大型水上艦艇需要をほぼ独占した格好で、残るはフランス（スコルペヌ型潜水艦）と韓国（209型潜水艦）が競合している潜水艦建造をどちらが受注するかだが、両者とも互角の売り込みを展開しているので結果は蓋を開けてみるまで分からない。

出典：Indian Navy / GODL-India インド海軍が導入したスコルペヌ型潜水艦

フランスが勝利してフィリピン海軍の大型艦需要に食い込むかのか、それとも韓国が潜水艦建造も受注してフィリピン海軍の需要を独占しまうのか中々興味深い戦いだ。

因みに韓国はホセ･リサール級フリゲートを受注したことで国産の対艦ミサイル「海星」や対潜用の短魚雷「青鮫」の輸出にも成功、新たにコルベット艦を受注したことで国産兵器類の輸出量も増えるのかもしれない。

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※アイキャッチ画像の出典：Public Domain フィリピン海軍のフリゲート艦「ホセ･リサール（FF-150）」