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FPVドローン導入? 陸自がUAV用外部取り付け式弾薬・起爆装置の導入を検討中

陸上幕僚監部は「UAV用外部取り付け式弾薬・起爆装置」に関する情報提供依頼書を発行し、これを適用するUAVのサイズや目的を指定していないものの、ウクライナ軍やロシア軍が使用しているFPVドローンのような攻撃ドローン導入を示唆しているのかもしれない。

参考:陸上自衛隊|2025年10月14日 RFI公告 UAV用外部取り付け式弾薬・起爆装置に関する情報提供依頼について

ウクライナ軍やロシア軍は弾薬やバッテリーをドローン本体にダクトテープや結束バンドで固定するのが一般的

陸上幕僚監部は14日「陸上自衛隊ではUAV用外部取り付け式弾薬・起爆装置の導入を検討している」「その候補となり得る弾薬・起爆装置の機能、性能、コスト等に関する情報収集を行う」と説明し、UAV用外部取り付け式弾薬・起爆装置に関する情報提供依頼書(RFI)を発行した。

出典:防衛省 陸上幕僚監部

陸上幕僚監部はUAV用外部取り付け式弾薬・起爆装置について「UAVの外部にアタッチメント等により簡易に取り付けし、当該UAVが物件等に衝突した際の衝撃等により起爆し、弾薬部の破壊効果により物件等に損傷を与えられる機材一式(UAVと一体化したものを含む)をいう」と定義しているものの、これを適用するUAVのサイズや目的を指定していないため何とも言えないが、一般的な傾向を踏まえて推測するなら「小型のクアッドコプター等に弾薬を取り付ける器具」と「取り付けた弾薬用の信管」を探しているという意味だろう。

そして弾薬搭載のクアッドコプターが衝突した衝撃で標的にダメージを与えるシステムのことを攻撃ドローンと呼び、最も有名な名称はウクライナ軍とロシア軍が多用しているFPVドローンで、陸上幕僚監部が発行したRFIは陸自のFPVドローン導入を示唆している。

出典:U.S. Marine Corps photo by Cpl. Joshua Barker N1 Archer

因みにウクライナ軍やロシア軍は弾薬やバッテリーをドローン本体にダクトテープや結束バンドで固定するのが一般的、米軍がFPVドローンに弾薬を搭載している画像を見たことはないものの、バッテリーはよりオシャレなマジックテープで固定しており、この部分に規格化されたアタッチメントを導入するのは余計なコストがかかるだけかもしれない。

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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України

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コメント

  • コメント (18)

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    • たむごん
    • 2025年 10月 20日

    ウクライナ軍=ロシア軍ともに、実戦の中で、中小企業の現場力・知恵のようなものを感じますね。

    中小企業の現場では、汎用工具・汎用品を工夫して使ったり、運送現場ではラッシングベルトや紐などを使ったりして微妙な調整をやってたりします(微妙な調整に『紙1枚の厚み』のを使っていたのは驚きました…)。

    >因みにウクライナ軍やロシア軍は弾薬やバッテリーをドローン本体にダクトテープや結束バンドで固定するのが一般的…

    14
    • 無印
    • 2025年 10月 20日

    64式62式「陸自なら武器をテープで固定するのは慣れっこさ」

    22
    • トクメイキボウ=サン
    • 2025年 10月 20日

    陸自「悲しい事にブラックテープの扱いには慣れておりますゆえ」

    冗談はさておき、FPVドローンにまで物品愛護精神を持ち込んだりしないだろうな、陸自やってる俺の同級生泣くぞ

    18
      • kitty
      • 2025年 10月 20日

      「ドローン一台行方不明になったので、今から中隊全体横一列で演習場を捜索開始!」

      21
        • 幽霊
        • 2025年 10月 20日

        実戦ならともかく訓練なら行方不明になったドローンを探すのは当然では?

        15
          • kitty
          • 2025年 10月 20日

          実際に炸薬を搭載したものなら、捜索しないといけないでしょうけど、模擬弾しか積んでいないのまでガチガチに管理しそうって話ですよ。
          実際に数十機運用してみて、どれくらい故障して、自然減損するものかというのもデータだと思うんですが。

          12
            • 幽霊
            • 2025年 10月 21日

            模擬弾だとしても回収はするべきでは?
            それに放置すればバッテリーの損傷で山火事になったりする可能性も有りますし。
            それに複数機運用しての故障率や自然損耗のデータが必要だとしても、最終的に故障機体の回収をしなくて良い理由にはならないでしょう。

            11
              • kitty
              • 2025年 10月 21日

              華々しく、目標に突入して通信途絶したFPVドローンは、実のところごく一部で、実際には、ローターを損傷して墜落したり、ソフトキルされて未帰還になったりするのが多数あるわけで、ウクライナの戦場には不発状態の爆薬や、むき出しのリチウムイオン電池を搭載したドローンの残骸が山のようにあるのでしょう。

              9
    • 中村
    • 2025年 10月 20日

     単純にPzf3バラして弾を取り付けるのは面倒なので、その状態の弾クレって要求に見えます。

     指向性散弾とかも面白いかも知れない。
     

    3
  1. 月刊PANZER2025年7月号に、陸上自衛隊が試験しているFPVドローンが写真付きで紹介されていたので、興味ある方は是非。
    紹介されていたドローンは弾薬のアタッチメントとしてアームを採用しており、搭載物の大きさ形状の制限が少なくなるようになっているとのことでした。
    光ファイバーモジュールも試験されているとのことです。

    リンクにFPVドローンらしき機体の写真があるので(ドローンビレッジ·JUIDA合同ブース)こちらもどうぞ。

    19
    • 例のアレ
    • 2025年 10月 20日

    ドローン導入を拡大するなら早く電波法を改正しなさいよ電波法のために輸入ドローンがダウングレードされたり、開発が阻害されたりする話が絶えないのに未だに改正するつもりがないのはイカれてるとしか言いようがない
    このままじゃ総務省のために自衛官が大勢死ぬぞ

    22
      • kitty
      • 2025年 10月 20日

      電波法ごときに運用を妨害されるようなドローンの扱いでは、実戦の電波妨害バリバリの戦場下でまともに運用できるとも思えませんけど。

      5
        • 例のアレ
        • 2025年 10月 20日

        電波法で周波数帯を減らされてるんだから耐えられるわけないですよ
        おまけにドローン対策で配備されてるドローンジャマーも出力減らしたり位置変えたりしてるんだからドローン対策でも足枷にしかなってないですよ

        24
      • 幽霊
      • 2025年 10月 20日

      電波法を改正しろと書いてますけど具体的にはどのような改正が必要と考えているんですか?

      4
      • 名無し
      • 2025年 10月 20日

      無人のリモコン標的機飛ばしてるんだから同じように手続きすればいいじゃん
      操縦しないやつだって状態を知らせるテレメトリの電波は使ってるはずだし
      そもそも特別扱いして、携帯電話やら船舶無線やら使えなくなったらこまんだわ

      3
        • のー
        • 2025年 10月 20日

        敵はスプリアス規制なんかも無視して、強烈な電波を出してきますよ。
        机上訓練だけでは太刀打ちできないでしょう。
        実際に妨害したりされたり、実践に近い状況で訓練しないと、練度は上がらないと思いますよ。

        9
    • PC好き
    • 2025年 10月 20日

    何の因果か日本が相対するであろう相手がドローン開発、生産世界一の国家というのが…
    ウクライナのフィードバックを受けたドローン技術革新の一番の被害者になりそうなんですよね

    18
    • 追剥強盗武士の手習い
    • 2025年 12月 11日

    電子戦の現代では、ロシア軍とウクライナ軍では、現場の兵士が、軍支給の汎用品の周波数をチューニングして、相手の妨害を避けていた。日本の場合だと、メーカーから、(自衛隊ですべてが賄えるわけではない、として)「勝手にチューニングすると動作の保証ができなくなります。このような行為は、改造になりますからチューニングしないでください。純正品を使用してください」とお触れが出て、全滅。もっとも、今では、現地で、電子機器をいじることのできるものがいないだろう。

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