英国のジェーンズは20日、日本が最終的に完成させようとしているレールガンの性能について「20MJ程度の運動エネルギーをもつ大口径の武器になる」と報じている。
参考:Japan’s ATLA progresses railgun project
日本が今後実用化を目指しているのレールガンは40mm以上の口径と20MJの運動エネルギーで砲弾を射出できる
防衛装備庁の担当者は19日、英国のジェーンズに対して「レールガンをミサイル防衛や対艦作戦に活用するため2022年度から研究が加速する」と明かしており、日本が最終的に完成させようとしているレールガンの性能について「20MJ程度の運動エネルギーをもつ大口径の武器になることを示唆した」と報じている。
防衛装備庁が研究を進めている試作レールガンの口径は40mmで砲弾重量は300g(コンデンサバンクの充電エネルギー量は5MJ)だが、日本が今後実用化を目指しているのレールガンは「40mm以上の口径と20MJの運動エネルギーで砲弾を射出できる」という意味で非常に興味深い。
因みに米海軍の依頼でBAEが開発した試作レールガン(コンデンサバンクの充電エネルギー量は100MJ)は2010年に33MJの運動エネルギーで10.4kgの砲弾を射出することに成功、この結果を受けて米海軍は2016年までに艦艇搭載型レールガン(最大射程160km以上)を開発、2020年までにレールガンを艦艇に統合して海上試射を行うことを計画していたが現在「開発中止」の瀬戸際まで追い詰められている。

出典:U.S. Navy photo by John F. Williams/Released
レールガンの性能(160km以上離れた目標に毎分10発)を発揮させるためには25MWの電力供給が必要で、この条件を現時点でクリアできるのは建造中止になったズムウォルト級(総発電量は77.6MWだが艦の運行には35MW以下=余剰電力が40MW以上あるという意味)だけだ。
つまり海軍の主力水上艦艇であるアーレイ・バーク級(余剰電力9MW前後)にレールガンに統合するためには電力供給能力を拡張する必要があり、ズムウォルト級の統合電気推進(IPS)に採用されたバッテリーシステムを追加して25MWの電力要件を満たそうと研究が進められているものの艦内スペース不足で既存の兵器(恐らくMk.41VLS)を取り外す必要があり、移動する標的やミサイルを遠距離で破壊するため誘導装置を組み込んだ発射体開発も強烈なGと電磁場に耐えられる電子機器の実用化が難航。

出典:DARPA
結局、実用化に手間取っている内に迎撃困難で1,000km以上離れた目標を攻撃可能な極超音速兵器が登場したことでレールガンのメリット(極超音速兵器に比べ射程が短い)が薄れ、レールガンの射程を超える対艦ミサイルの普及も進んだことで「沿岸地域の地上戦闘支援」というコンセプト自体も色褪せ、米国では「電力要件を満たす大掛かりな改造が必要なレールガンよりもMk.41VLSを変更するだけでアーレイ・バーク級に組み込める極超音速兵器の方が使い勝手が良い」と考えられている。
米国のシンクタンクや防衛関係のコンサルタントは「レールガンを迎撃困難で1,000km以上離れた目標を攻撃可能な極超音速兵器と比較すると特に優れた部分がなく、ミサイル防衛システムに使用するというアイデアもレールガンの射程と発射速度に技術的な限界があるため活かしどころがない」と指摘、米海軍も「レールガン・プログラムを停止する決断を下したことで同プログラムに投資していた資金や人材を極超音速兵器、指向性エネルギー、電子戦システムなど他のプログラムに回せるようになった」と声明を発表しているが、完全に米海軍のレールガン・プログラムが死んだと言うわけではないので注意が必要だ。

出典:US Navy 2010年代後半にレールガンを艦艇に統合してテストを行うと海軍は主張していた
米海軍は2022会計年度予算案(国防権限法/NDAA)にレールガン・プログラムへの資金を要求しない=事実上の開発中止を議会に提案したが、議会はレールガン・プログラムへの資金供給を2022年度も維持して「レールガン・プログラムに海軍に累計幾ら投資したのか、実際の艦艇にレールガンして運用するために足りないものは何なのかをNDAA成立から90日以内に報告せよ」と命じているため、レールガン・プログラムの現状を一度整理して正式に終了させるのかプログラムの内容を再構築して再び推進するのかを検討するつもりなのだろう。
ただNDAAに記載されたレールガン・プログラムへの資金供給目的は「技術開発」ではなく「達成されたレールガン関連技術と知識を文書化して保存するため」になっているので、恐らく海軍だけでなく議会もレールガン・プログラムに見切りつけている可能性は高いが、完全に米海軍のレールガン・プログラムが死んだ訳でもなく米陸軍のレールガン・プログラムへは資金供給が続いている。

出典:防衛装備庁
大きく話が逸れたが日本が最終的に完成させようとしているレールガンの運動エネルギーは20MJ程度なので、米海軍が実用化を目論んでいたレールガン(33MJ)より電力要件が緩く、防衛装備庁は民間の大容量電源技術でレールガンが必要とする電力供給能力を艦艇に追加可能だと見込んでいるのだろう。
まぁ最大の焦点は将来の戦場でレールガンが役に立つシーンが訪れるのかで、既存の対艦ミサイルですら200km以上の射程が珍しくないのにレールガンを対艦攻撃で使用するシーンが訪れるのか?
シンプルな弾道コースを落下してくる従来型の弾道ミサイル迎撃ならまだしも「迎撃回避のための機動性を備えるイスカンデルタイプの弾道ミサイルや極超音速兵器の迎撃にレールガンが本当に役立つのか?
この辺りの謎は防衛省が自らレールガンをどのように活用するつもりなのか明らかにしない限り誰にも分からない。
関連記事:本当に実現可能? 日本が極超音速兵器の迎撃手段としてレールガーンを本格開発
関連記事:米議会、海軍のレールガン開発に資金供給を行うも開発継続は絶望的か
関連記事:米海軍はレールガン実用化を断念、開発資金の供給打ち切りを議会に提案
※アイキャッチ画像の出典:防衛装備庁
お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。 |
米国が多額の資金を注ぎ込んで諦めたのに、日本がレールガンを実用化できるとは到底思えない。
というより、極端に遅れた無人機関連でもっとやるべきことがあるでしょう。
あといい加減、防衛省は納税者への説明責任を果たしてくれないかな。
ほんとそれ。
説明しない防衛相、ガチの安全保障を議論しない政府与野党、関心のない国民
鶏が先か卵が先かじゃないけど、この無限ループいいかげんに終わらせないと。
そもそも自衛隊自体がカネの無駄
日本の防衛は米日安保があれば十分だろ
韓国だって、いつアメリカに捨てられる(裏切られる)のかわからないから、自国の軍事力を強化しているんだろ。それは、日本だって同じだよ。アメリカを100%信用するのは世間知らずだね。
古今東西、軍事力を他国に依存した国が長らく繁栄したことはない。
もうこの手の釣りに付き合うのやめて・・
多分知っていて書いていると思うけど、日米安保条約は米国が100%の防衛力を提供するのではなく、日本が自国の防衛を行い米国がそれを補完する内容だからね。
米国に100%護ってもらいたいなら、米国に併合してもらうしかないよ。
そういうのは自分の巣でやれ、アナ
アメリカが開発に失敗したのは記事にもある通り、ズムウォルトの失敗でアーレイバークに統合せざるを得なくなった事が一番の要因で、これに比べれば射程の伸び悩みや砲身寿命の問題なんて些末に過ぎない。
アメリカにもレールガンが作れなかったというより、アメリカの想定したレールガンの活用法が、開発遅延や想定される環境の変化等も鑑みて、作る意欲がなくなってきたというのが正確かな。
日本がレールガンに求めているものはアメリカが求めているそれと全く違うし、石橋を叩いて渡る自衛隊が開発にGO出すという事は、ものになる確信はあるのだと思うよ。
現時点でミサイル防衛にレールガンを使う発想は?マークでしかないから、何か別の目的で開発してるんじゃないかと勘繰りたくなるけどね。
他国が悉く開発を頓挫する中で明後日の方角に突き進む防衛省ほんとすこ
その金を新型小銃や歩兵の装備拡充に充てないという鋼の意思を感じる
第二の核融合炉になる気がする。
第1の核融合炉すら建造中なんですがそれは
勝手に終わらせるなよ
廃炉の分際でw
おいおい、レールガンを止める程度で「新型小銃や歩兵の装備拡充」が実現するなら、今年の防衛補正予算7700億の中には当然入っていただろうに。
必要だったのは、それこそ管理人氏のいうところの「どのように活用するつもりなのかあきらかにすること」だったんじゃないのか?
「おいおい」は清谷
レールガンよりも無人機に予算を割くべきでは?
前から思ってたんだけどミサイル防衛に金を投資するの無駄じゃない?
攻撃側は突破するだけのミサイル増やせばいいだけだし絶対コスパあってない気がするだけどなぁ
なんか正直、このニュース信用できんのだが
今まで散々国内メディアで小口径って言われてたのに、いきなり大口径とかそんな事ある?
というか小口径とか大口径の定義が不明なのでなんも言えない
てか2016年から決して小口径ではない40mmの研究してるのは分かってた訳で単に小口径だと言ってたメディア(どこ?)が根拠なしの間違いなだけでは?
あるいは「米国よりも小口径の〜」という記事だったのなら今回の記事(40mm以上の大口径)とも別に齟齬はない。
誰も真似できないことを成し遂げることで、技術的な優位性が得られる。
だから、反対はしないし、やるからにはしっかりやってほしい。
あと、ミサイルよりレールガンのほうが、弾が小さく燃焼してないから、ステルス性は高いと思う。
>誰も真似できないことを成し遂げることで、技術的な優位性が得られる。
レールガンを迎撃困難で1,000km以上離れた目標を攻撃可能な極超音速兵器と比較すると特に優れた部分がなく、ミサイル防衛システムに使用するというアイデアもレールガンの射程と発射速度に技術的な限界があるため活かしどころがない
その意見に対する自分なりの回答が以下の記述です。
>あと、ミサイルよりレールガンのほうが、弾が小さく燃焼してないから、ステルス性は高いと思う。
それが本当にメリットであり、費用対効果の面で優れると判断すれば、米軍は開発中止になどしないでしょうね。
島しょ防衛でのMMPMなど「対舟艇・対戦車ミサイル」の補完で、強襲揚陸艦などの大物狩り用途だったりして。
射程の短さは、相手が接近してくるなら問題無い訳だし、
低RCSで超高速なので、相手は防御困難だろうし。
そして、米帝さん的には優先順位低そうな用途でもあると。
数百km先を担う長距離SSMと、数km先を担当するMMPM系統、
それらの中間を担当するレールガンと言った感じの重層防御をイメージ。
対空・対艦共に使えて、車載運用も想定している様だし、島しょ防衛で使い勝手の良い兵器に成仕上がることを願っています。
特に異見はないです。
自分も強いて言えば程度でしたから。
単純なステルス性とは違う話だけど極超音速兵器もプラズマシースの発生で非探知性は低いけどね
中露から1000km離れてない日本とアラスカ除けば3000km離れてるアメリカとで「1000km先で迎撃する兵器」と「100km先で迎撃する兵器」の比較評価の結果が同じになると思う?
元陸の用田氏の言っていた最強の電源装置を使う方向になったのか?!
アメちゃんや中国が必死になって買収に来てると言う話しだ。
あと、防空の1つの手段だと思って見ればそう悪くないと思う。
電子戦については日本は相当なら能力らしい。
YouTubeの見過ぎじゃないですか?
ミリオタなんて皆似たようなもんだろ。
俺もあんたも。
実家にいた頃はネットがなくて本しか情報源が無かった
そんな私は山崎雅弘の中東戦争全史から入った変わり種だと自覚してる
極超音速兵器の迎撃の可能性に否定な人多いけど、通常の弾道ミサイル迎撃にはそれなりに効果ありそうな時点で十分に開発する意義はあると思うんだが
というか防衛省って基本的に成功しそうな分野しか予算降りないじゃん、主に財務省のせいで。今まで他国が失敗してきたとはいえ、なんでこんなに開発成功すら疑ってる人が多いのか分からん。他の軍板と比べてもネガティブすぎんか
こんなものよりUAVを~ミサイルを~という人が多いがそもそもそっちの方がはるかに予算付いてるしね…
>今まで他国が失敗してきたとはいえ、なんでこんなに開発成功すら疑ってる人が多いのか分からん。
開発成功”すら”か。
逆に聞くけど、散々他国が莫大な資金を注ぎ込んで失敗してきて、なんで大した予算もない日本が、当たり前のように開発に成功すると思ってるの?
何を根拠にそんな無謀な自信が生まれるのか?
無根拠に自信を持ってる人はそんなにいないと思いますよ。
只失敗すると決め付けるのも違うんで、結果を待ってるだけかと。
期待値の大小は人それぞれでよいかと。
>無根拠に自信を持ってる人はそんなにいないと思いますよ。只失敗すると決め付けるのも違うんで
そんなあやふやなこと言われても。
十中八九失敗すると思いますが。
根拠は他国の結果から。
投資関連でよくいる「あいつら馬鹿だから金をドブに捨てたけど、俺は天才だからより少ない金でも成功する」って言ってるのと、あまり変わらない。
あ氏の自信が一体どこからくるのか知りたいものだ。
・他が失敗してるものを成功させるなんていうのは個人~国レベルで無数にあるので、他国の結果が根拠というのは反論としては弱い。
・日本がどのようなレベルのレールガンを開発しているのかがわからないので、予算だけで他国と比較するのが困難。
・他国プロジェクトはいわゆる「魔の川」や「死の谷」は超えてはいるので、技術的な課題よりも性能を活かす用途を見いだせないのが主な問題。アメリカはそれが顕著。
いちばんの問題は
・防衛相が明確な使用方法を言ってくれない以上、そもそもなにをもって「成功」「失敗」とするかが問えない。
その他国の失敗原因と日本の目指してる物が同じなら厳しく見てもしょうがないけど、全然別物じゃない?
まあ、具体的な運用方法を明かしてない防衛省にも問題は有るけど、批判のための批判はもう嫌になってるから前向きに行こうよって話。
アメリカとは状況も目指すものも違うのだから
単純に「アメリカがダメだから日本もダメ」もあやふやで短絡的な批判では?
少なくともこれまでの研究過程は順調のようですが。
自信を持ってるわけではないよ、成功したらいいなあと思ってるだけで
言いたかったのは、ことミリタリー分野において「これはこうに違いない!」みたいに、ネガティブに決めてかかる人が多いということ。
空母化改造とか巡航ミサイル開発とか、今では当たり前に進められてることも、少し前まで「絶対無理!」って決めてかかる人がめっちゃいた
まあみんな、もう少し肩の力を抜こうやってこと
>空母化改造とか巡航ミサイル開発とか、今では当たり前に進められてることも、少し前まで「絶対無理!」って決めてかかる人がめっちゃいた
いや、言いたいことはわかるよ。
でも米国が開発中止にしたんだぜ。
技術力もあって、予算も日本とは比べ物にならないあのアメリカが。
よく決めつけるのは悪いって言うけれど、無駄なことに対しては、無駄だと言うべきだと思うんだけどね。
少なくとも、無人機関連で大きく後退してる日本が、今やるべきこととはどうしても思えない。
実用化に失敗、じゃないからね。アメリカには(開発コストに見合う)用途が現状ないから開発中止、というだけ。
アメリカでは要らんけど日本には必要な装備、なんてのは色々あるでしょ。12式とかディーゼル潜水艦とか。
例えばアメリカにしてみりゃレールガンで100kmやそこら先で迎撃するより1000km先で迎撃するミサイルの方が確実なんだからそっちの開発に金掛けりゃいいけど、日本には1000km先で迎撃する時間的距離的な余裕はないでしょ?
その国の技術力をどの分野に投資するかは、総合的に判断されるもの。
アメリカには、より優先度の高い開発案件があったわけだ。
日本は、レールガンより無人機のほうが大事と言うけれど、無人機は海外から調達することだって可能。
それに引き換え、レールガンは自ら開発しないと手に入らない。
自分がどっちの開発案件を選ぶとなれば、後者を選ぶね。貴重な時間と技術力を金で買えるなら、安いものだと思う。
そもそも研究開発予算2900億円のうち65億円とか大した金額じゃないな
総額が少ないという話なら同意するが
技術者の数と研究開発費は、必ずしも比例しないでしょ。
それ言い出したら航空宇宙関連はJAXAとの共同研究も多いし同じ人がやってるんですかって話になるし
妊婦を9人集めても一月で子供は生まれない系の問題もあるしなぁ
対弾道ミサイルでの交戦距離は?CEPは?
米海軍や中国が志向してたのは5インチ以上のクラスの両用速射砲で、特に米海軍は弾頭の大重量化(高威力化)と高初速化(時間あたりの投射量増)を同時に進めようとしていた結果電源構成がエライことになり載せられる船が無くなって採用見送りしたのであって、米軍が見切りをつけた開発を日本が引き継いだというのは間違いです。
これに関しては国内報道もミスリードみたいなものばかりですが、防衛省側も前例のない新技術への研究投資への批判をかわす目的で「ミサイル防衛」という実際には殆ど関係ないワードを入れている印象です。ミサイル防衛といっても弾道ミサイルへの防御よりは、基地等施設を巡航ミサイルから守る手段という色合いが強いのではないでしょうか。誰もBMDシステムに連接させるとは言ってないので、それもミサイル防衛には違い有りませんが。
ホントそれ。
米軍の場合は5インチ砲より遠距離かつ大威力の対地攻撃兵器として開発しようとしたら電源等の問題で「要求性能が過剰過ぎて開発不可能」な状態に陥った挙句、後から登場した極超音速兵器の方がより簡易且つ有効である事が認められたので「完成する前に、かつての戦艦の様な無用の長物」になったのだが、自衛隊の方は対空・対艦両用砲的な位置付けで、どっちかと言えば補助的兵装の感じがする。
その為、日米では要求性能が違い過ぎるから同一視出来ない(両者の性能差も要求性能の違いを反映している)。
尤も、レールガンの開発困難性自体は高いので日本のレールガンも失敗する可能性は有るが、だからと言って今の内から開発失敗を予言するには早過ぎる気がする。
最近のアメリカ海軍は焦って開発して失敗するのを連発しているのですがレールガンも同じなのでは?将来的にはこれみたいに伝説の兵器になるのでしょうか?
ロマンを実現するには色々と越えていかなければいけない事があるようです。
参考
1970年代のロマン兵器、核ミサイルで核ミサイルを迎撃するシステム
アメリカ
リンク
ロシア
リンク
今のところレールガンのネックってどこなんでしょう?
もし ・材料 と ・パワーエレクトロニクス なら、
そこら辺が得意な日本が研究を続けるのはまぁアリなんでは。
莫大な予算をつぎ込むなら話は別ですけど、割と小規模な感じですし。
レールガンについては
・弾速が高速であるため、銃身の消耗が激しい
・火薬式と比べ機構が複雑になり、コストやメンテナンス性に劣る
・大量の電力を必要とするため大型コンデンサーが必要となり、充電する時間もかかる(同口径の火薬式砲と比べ、連射速度が遅く設置に必要なスペースも重量も肥大化する。艦載砲なら機関の発電能力向上も必要となる)
・弾を誘導砲弾にする場合、誘導装置や機構にかなりの加速度(負担)がかかるため、それに耐えうる専用のものを新規開発する必要があり、しかも開発成功したとしても高価になることは避けられない
といったことがレールガンのデメリットとして考えられますので、攻撃用の艦載兵器としては発電能力・スペース・重量・誘導装置・連射性やメンテナンス性といった実用性などがネックとなり、アメリカは開発を中止しました
逆に言えば拠点防衛用の無誘導CIWSみたいなものを想定した場合、これらのネックはほとんど無くなり開発成功する可能性は上がりますので、結局のところ『どういう目的で作っているか』次第でネックは変わってくるとしか言いようがないかと
レールガンて衛星とかに詰めないのかな?
軍事用だけじゃなくて、接近する小惑星の軌道を変えたり破壊するためとか。
そういう理由なら日本がやる気になったのも理解できそう。
電力足りないんじゃないかねぇ衛星だと
成功の鍵はレールガン本体よりポインティング技術が開発できるかどうかのように見えるね
個人的にはレーザー推進技術に転用されて恒星間探査が実現すれば大満足なんだが
以下コピペ
宇宙に最初に兵器を配置しない(NFP)決議:
CD(ジュネーブ軍縮会議)におけるPPWTを基礎とした実質的な議論の早期開始を呼びかけるとともに、同条約成立までの間、宇宙空間に最初に兵器を配置しないことを呼びかけるもの。第69回総会(2014年)にロシアが中国、インドと共に提出し、以降毎年提出されている。
以上
対衛星兵器を配備しているくせに何を言っているんだかと思うが、敵対国がこういう(思惑が透けて見えるが)世間一般的にまともに見える草案を出しているので、日本から口実づくりに行くのは反対だなあ
レールガンはロマンがありますからね。
レールガンと誘導砲弾を完成させる事が出来れば周辺国より軍事的有利を得られる可能性は充分あると思います。
こんなもんっつってもこの65億円削ったとこで他に丸々予算付くわけでもないし
じゃあ何ですか他の装備に回したら開発速度がその分2倍になるんですかって
極超音速ミサイルではなく、実際には亜音速ミサイルの迎撃用ではないかと
推測していた人がいたな。
将来、この技術が何かに活用できればいいが
レーザーじゃ破壊できないからね
そのまま無誘導状態で飛んできちゃう
防衛技術シンポジウムのレールガン資料の「スタンド・オフ火力の比較」との章で、
相手側として恐らく、揚陸艦・戦闘機・攻撃ヘリ・巡航ミサイル・歩兵戦闘車がポンチ絵で描かれてる。
ターゲットとして念頭にあるのかも。
上記らが押し寄せてくる戦場での防衛戦闘とか。
あと個人的には、EMP弾運用でもレールガンに期待しています。
APFSDS形態だけでなく、円柱形態の弾も試験している様だし、
EMP弾への充電は、通常の火砲より仕組みを組み込み易いだろうし、
初速を抑え目にする必要あるかもだけど、初速の調整はレールガンの得意とする所でもあるし。
予算の額面はいちばん大事なものだけど、
それ以外の手持ちのカードが各国でバラバラだったりするんで、
民間が持ってる要素を組み合わせれば意外な低予算でモノが出来てしまう事があったり、
防衛省は何かしらそういう可能性があると踏んだからやることにしたんだろう
カネは大事だが全てではないし、足りないカードを金積み上げて手に入れられない国もあれば
最初っから民間が持ってる場合もある。
防衛省は「低予算で出来れば」やるんでしょうよ
アメリカも完全に捨てたわけでなし、まだ中国が諦めてないのならば、可能性はあるんでしょ
世界で唯一、酸素魚雷を実用化したように、肝となる技術ポイントを見いだせたら我が国の勝利です
前向きにw
レールガンと聞くとSFチックでワクワクしますが、一体どこで使うんでしょう…?
「こうするしかなかったのはわかるが、まさか本当にやるとは思わなかった」
これを地で行く兵器になるんでしょうか。いずれにしたってもう少し説明が聞きたいですよね…。
一応迎撃用で想定してるようなんで、例えば安価なドローン群に対する対空ミサイルに代わる運用とか。
ミサイルではどうしてもコスパが悪いですし、安価で高速高精度な対空砲を目指してると考えれば、時代に合ってる可能性もありますね。
安価なドローン群だと、個人的には近距離だとHPM、ある程度離れた相手だと小型なEMP弾に期待しています。
大和の主砲が44Mジュール?
1450kgの玉を780m/sで打ち出す。
運動エネルギーだけで20MJは無いですわ。
万トン級の巡洋戦艦が必要になってしまう。
大和主砲は桁が違うのでは。
(砲口エネルギー)=1/2 * 1,450kg * (780m/s)^2 = 441,090,000J ≒ 441MJ/門
斉射の場合
441MJ * 9門 ≒ 3,969MJ
(訂正)
うっかりです。1,450kgは数値的に質量ではなく重量(kgf)ですね。
砲口エネルギーはgで割って約45MJになります。失礼しました。
大和では9門斉射で約405MJになりますか。砲口エネルギー20MJレールガン1門の約20倍です。
これから1門搭載艦なら排水量4,000~5,000tで射撃に問題は無いと思います。
元の計算の方が正しいです。
考え方の整理をする場合は、SI基本単位を用いて、次元解析的な事をしたら良いかと。
指摘ありがとうございます。
単位の扱いで変な思い違いをしたようです。
(訂正)は誤りなのでキャンセルします。
面倒な計算したのに申し訳ないが、
そもそも反動は運動エネルギーじゃなくて力積・運動量かと。
運動エネルギー的にはロシアのT-14のVacuum-1くらいですね。
北朝鮮中国ロシア側からしたら現役の装備は莫大なリソースをつぎ込んで配備した従来型弾道ミサイルや巡航ミサイルであって
極超音速兵器まだテストの段階で良好の結果が出たといっても
兵器として本当に優秀なものとして完成するか不明、既存兵器を完全に置き換えるほど量産できるのかも不明
そんな段階で現役のミサイルの迎撃手段を一つ諦めてくれるって笑いが止まらないだろうなとは思う。
日テレニュースで小野寺さんが言うには極超音速ミサイルが落下軌道に入る段階では軌道の変化は小さく、落下してくるミサイルならばレールガンは連射も可能になるので迎撃することはできるんだとか。
あと日本の電源?電池?技術は世界でもトップクラスなので米国よりも技術的に優位にあり、いち早く実用化できるだとか。
またレールガンや指向性エネルギー兵器などこれからゲームチェンジャーになりうる兵器に使用するこれらの電源?電池?技術を伸ばしていくことが重要だとか。
うろ覚えですが、こんな感じの説明でした。
そこまで楽観されたら逆に不安だよ
先行してた国々が引っ掛かった開発の問題点は、これから見えてくるかも知れないのに
まあ、取り組まないと何も見えないものその通りだけど
日本の場合、方式が異なり加速度分布も台形な形態にするのに成功している様なので、他国のとは少し様相が異なるかも。
「エロージョンはもう重要な問題じゃない」とのコメントもあった様だし。
余談ですがエロージョン対策だと、C型電機子や砲口アーク防止器によるアーク放電防止の実施も大きい様ですね。
そもそも日本は極音速ミサイルを迎撃できるサイドスラスター技術があるのか疑問なんだが。SM-3で共同開発というのもあったらしいが、あれは弾頭を射出して当てるタイプだ。中SAMは明らかに対抗機巡航ミサイル用でサイドスラスターは存在しない。
レールガンなんて夢を見て一発逆転を目指すより地に足の着いた現実的な開発をすべきではないか。
飛翔体用サイドスラスターの基礎技術は以前にキネティック弾頭の研究等で開発済なはずです。
これらを基に、平成27年度~令和2年度において「高高度迎撃用飛しょう体技術の研究」が実施されています。
当該研究の目的は、空力、サイドスラスタ、推力偏向制御(ジェットタブ式TVC)を組み合わせたSAM複合制御技術により、高高度領域の高速目標に対処可能な誘導弾システム技術の確立です。
米軍のように、侵攻とかを考えない、日本が目論む飛来ミサイル迎撃ということでは、飛距離はそんなに必要ないので、有効な防衛兵器だと思いますね。そもそもミサイル迎撃と考えれば、300gも必要ないような感じがする。炸薬部分をピンポイントで狙えるなら、30gで連射性能があったほうが良いと思うのだが。