朝日新聞は30日「赤沢経済財政・再生相も米国製防衛装備品の購入拡大が視野に入りうる、防衛装備品の購入が入ってくれば米国側の貿易黒字が積み上がると発言した」と報じたが、日経新聞は3日「日本政府がGolden Dome構想への協力を検討している」と報じて注目を集めている。
参考:米ミサイル防衛「ゴールデン・ドーム」に日本協力 両首脳が構想推進
参考:Japan considers working on US ‘Golden Dome’ missile shield
参考:Trump asked Japan to help with Golden Dome missile shield, Nikkei reports
もしGolden Dome構想への協力を検討するにしても議会で慎重な議論を行うべき
朝日新聞は27日「日米はカナダで開かれるG7で日米首脳会談を開催することで一致した」「複数の政権幹部は『トランプ氏からボーイングが製造するF-47など米国製戦闘機についても言及があった』という」と、30日「日本が今後数年間で米国から数兆円規模の防衛装備品を購入すると米国側にアピールする」「赤沢経済財政・再生相も米国製防衛装備品の購入拡大が視野に入りうる」「防衛装備品の購入が入ってくれば米国側の貿易黒字が積み上がると発言した」と報じていたが、日経新聞は3日「日本政府がGolden Dome構想への協力を検討している」と報じて注目を集めている。

出典:首相官邸
日経新聞は「石破茂首相とトランプ大統領が5月の電話会談でGolden Dome構想を推進すると話し合った」「迎撃システムに使用する先端技術の研究や装備品の開発などで連携する」「日本はGolden Dome構想への協力が関税交渉に利用できると考えている」「米国の防衛網強化が東アジアの安全保障に貢献すると考えている」と報じ、Reutersを始めとする海外メディアも日経新聞の報道内容を引用して「日本がGolden Dome構想に協力か」と報じているが、日本はGolden Dome構想に参加するのか、技術協力を行うだけなのかは良くわからない。
関税交渉に利用できるという脈略で語るなら「対日貿易赤字削減に繋がる結果」を求められるはずで、単なる技術協力というよりも「関連技術を開発する米企業への投資」や「関連技術をもつ日本企業の対米投資=現地法人の設立や米国人技術者の雇用」の可能性を疑いたくなるが、どちらにしてもGolden Dome構想は政権主導の計画で詳細なシステム要件は殆ど決まっておらず、現段階でどの分野でどんな協力が可能かなど絵に書いた餅だ。

出典:The White House
そもそも米国のディフェンスメディアや専門家ですら「本当に3年以内でGolden Domeが完成するのか」と怪しみ、参加を要請されているカナダも「そこに安全保障分野と経済分野の利益があるのか慎重に見極める」という立場を崩しておらず、もしGolden Dome構想への協力を検討するにしても議会で慎重な議論を行うべきだろう。
もし米国がGolden Domeを構成する要素を日本企業に発注するだけなら、米国の資金が日本の産業基盤や雇用に役立つので協力すればいいと思うが、逆にGolden Dome構想への参加=費用負担を求められるなら実現するかも怪しい計画に手を出すべきではない。
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※アイキャッチ画像の出典:The White House
揺さぶられてんなぁ日本、なんとか正気を保ってほしい
Golden Dome自体は、従来のならず者国家対策のMDを中露みたいな大国相手にまで拡大するような計画で、センサー層の展開や極超音速兵器・5Gen移行の航空機への対策も含んでるから、程々に協力するのはありなんじゃね?とは思う
宇宙配備型の迎撃手段みたいな夢物語はノーサンキューだけど、トランプ政権が終わっても他の要素は継承されるだろうし
「ヤチヨさん!神の杖!神の杖が防衛に絶対必要だよ!」
国連宇宙憲章には、[地球の周りを1周以上する兵器を宇宙に持ち込まない〕と書かれてますよ?
ナイキゼウス(スパルタン)の現代版位で許してくだ‥核兵器で核兵器を迎撃するシステムですね。
今期一番の傑作だと思うのですが、ガンダムの知名度には勝てませんわね。
それで実際に70年かけて神の杖を作って配備するポンコツアニメなんですが。
日本の準天頂衛星シリーズの情報共有するとか米センサー相乗りさせるくらいなら全然ありですね。
あるいはAD-SAMでの共同交戦とか。
3年以内に、完璧な形でGolden Dome完成は無理と思うんですよね。
米軍、陸海空の装備スケジュールを見ても、スケジュール遅延・納期未達が目立つわけですし。
日本製パトリオットが、アメリカに輸出されることがありましたが、日本に何らかの生産基盤がある形なのか注意深く見る必要があるかもしれませんね。
お金とられるだけならやめるべきですし、ドローン関連の投資などに無駄になる覚悟で将来投資した方が、なんだか建設的なのかなと考えてしまいます。
アメリカさん、 国内に日本の税金で乾ドック整備して、思いやり予算増額して無償でアメリカ艦艇整備します、じゃ駄目ですか…
アメリカはメンテナンス待ちの艦艇が減り、日本は雇用が生まれます。
同じ金を使うなら、金天井より現実的なものに使いましょうよ…
ほんと、現実的にいきたいものですよね。
佐世保港と横須賀港のドッグなんかがありますが、米本土に回航してダラダラやるよりも、日本のどこかで仕上げる方が優れている気がしますね。
無償はやり過ぎですし格安レベルが限界でしょう異国の艦を触るのはそんなに単純な話でもないし、何かあった時の保証問題とかあるんがから。どんな話かは言えないが実際にそれに関わるような問題は起きている訳なだし。
そもそも人員が足りないのに拡大路線に舵切ったとして質が担保されるのかって一番重要な話じゃないですかね、安かろう悪かろうじゃ駄目なんです現状だと最初からそうなるかいずれそうなる未来しかないと思う。政府が造船拡充とか言ってるけど一時的に金だけ出せば環境が整う訳でもなく何があろうとも継続して支援します位の気構え見せない限りは造船企業も拡充には二の足を踏むでしょう。
まあ、派手な高額プロジェクトですが、戦場の把握能力はアメリカに頼らざるおえないので仕方ないですね。
日本だけで、とんでもない数の衛星打ち上げたり出来ませんし。
仮に高空と宇宙はゴールデンドームで良いとしよう。ドローンや小型ロボット(虫型とか)が跋扈しそうなこれからの低空はどうすんのやら。不満抱えた人間がゴロゴロ居そうな中国も悩ましい状態かもしらんが。
今のところないというのが現実のような。
レーザーやソフトキル完成を待つしか。
コスト面でも技術面でも実現は不可能です。
SDIの二の舞です。
仮に実用化できても日本としては北朝鮮も中国も近すぎますから、迎撃に使用できる時間がアメリカ本土向けよりありません。肝心の宇宙空間から迎撃するという部分が対処時間の関係で活かせず、現行の防空システムと大差ない性能になりそうです。
SDI構想思い出しますね。
実現するなら日本にも大きなメリットある計画でしょうけど、現時点では怪しい気配ムンムンなので税金ドブに捨てるようなことにならんか心配です。
日米現政権だと日本が金だけ出させられて、守られるのはアメリカ本土上空だけでしょうね。
対抗部隊甲乙丙が日本に近すぎますしね。
現政権しかり影響力ある有識者もアメリカ兵器大好きな人が多いから、それに協力できるなら涙を流して喜んでやりそうな気配がする。
勿論国内への投資とか産業基盤への配慮と考える気はゼロでしょうね。
そういう人達にとって国内軍需産業なんて役に立たない時代遅れのガラパゴス兵器を高額で作ってる役立たずの象徴ですから、破壊したくてウズウズしてるでしょう。
これ、技術協力するから関税と貿易赤字は大目に見てよって話じゃないかなぁ。極超音速兵器迎撃ミサイルの共同開発しているし、中国からのミサイルを上昇段階で発見するには日本か韓国にシステムが必要な訳で、どの道引き込まれるなら先に言い出すのはトランプジャイアンに対してはアリだと思うが
A・T・M!A・T・M!
そんな余裕、日本には無いんすよ…
技術協力とか地味なものでトランプ氏が喜ぶとは全く思えないからなぁ…
この無敵装備に日本政府も何兆円投資したいと言ってきた!とかそんな感じではしゃぐ様子しか想像できない
そういう現金な性格は好きなんですけどね
実現しそうな計画なら笑ってられるんですけどね
トランプ辞めるまでの時間稼ぎなら良いんですけどね…
今の政権にそこまでの寝技出来る人がいるかどうか疑問ですが
アメリカは日本のことは本音では敗戦国であり自由と民主主義を与え経済的に発展させてやったので対等な立場で交渉等は言語道断であり、これまでのように黙って金出しとけば宜しい程度に思ってると思うのでなかなか難しい所ではないでしょうか。
恐らくは良く分からないし必要なのかも定かではないが金を出すことになり関税を多少下げて貰う程度で、日本にとって必要なのか等は余り考慮されない気はするが、かと言って中国が信用に値するかと言われると全く持って信用は出来ないので茨の道にはなるがもう少し独立独歩でやっていける様な政治、経済、外交、国防の変革を期待したいが相当な難易度だろうこと間違いない。
むしろ実現しない計画を出汁に話を有耶無耶にしようとしてる可能性
そもそもの仕様すら未定みたいなものですし、議論長引かせて差し当たりの代案としてパトリオットやらSM-3、6の輸入やライン投資、対ドローンシステムの輸入でお茶を濁すって所では
F-47といいGolden Domeといい、実態がまるでわからない計画に参加するもしないもないわけで。
「現時点では参加の是非を論じる段階ではないが、計画が具体化するならば、その時に判断したい」としか言いようがない。
トランプ政権はこういうボンヤリした話が多すぎて、昨今のアメリカの話は何をどれだけ本気で言っているのか謎であり、本来なら円滑に進むはずの分野においてさえ疑心暗鬼を生み出すことになているように思います。
同じ無謀なら,戦略原潜か核ミサイルを買って欲しい
まあトランプさんは感情の人ですし、僅か3年で巨大かつ革新的な防衛システムを完成させるなどという自身の無謀なプロジェクトを、日本が支えてあげる姿勢を見せるだけでも日本に少し甘くなる期待は持てます