オーストラリアのフリゲート艦調達は推定100億豪ドル(約9,600億円)と予想されるため国際的にも注目度が高く、Defense Newsも6日「最終候補に残った日本は先進的な艦艇輸出においてルーキーだが、日本政府はもがみ型のオーストラリア輸出を積極的に支持している」と報じた。
参考:Australia narrows its frigate search down to German, Japanese designs
ここまでディフェンスメディアのニュースに「日本」が登場するのは本当に珍しい
オーストラリアが進めているアンザック級後継艦計画=Project Sea 3000の価値は推定100億豪ドル(約9,600億円)と予想され、国際的にも「誰が契約を獲得するのか」に注目が集まっており、海外のディフェンスメディアもProject Sea 3000の話題を連日取り上げている中、Defense Newsも6日「最終候補に残った日本は先進的な艦艇輸出においてルーキーだが、日本政府はもがみ型のオーストラリア輸出を積極的に支持している」と報じた。
アルバニージー政権は海軍再編に関する分析結果を今年2月に発表、この報告書はハンター級フリゲート(9隻→6隻)とアラフラ級哨戒艦(12隻→6隻)の取得数を削減し、有人運用も可能な大型無人艦(6隻)と汎用フリゲート(11隻)を取得するよう政府に勧告し、ドイツのMEKO A-200、スペインのAlfa3000、日本のもがみ型、韓国の大邱級BatchIIもしくはBatchIIIを検討候補に挙げていたが、マールズ国防相は先月17日「汎用フリゲートの調達候補がドイツと日本に絞られた」と明かした。
最終候補に残ったのは標準的な3,700トンのMEKO A-200、豪海軍向けにカスタマイズされた4,700トンのMEKO A-210、もがみ型護衛艦の能力向上型=令和6年度型護衛艦(06FFM)で、Defense Newsは「MEKO-200ベースのアンザック級を運用していた豪海軍にとってMEKO A-200やMEKO A-210は慣れ親しみやすい」「日本は先進的な艦艇輸出においてルーキーだが、日本政府はもがみ型の豪輸出を積極的に支持している」「日本はオーストラリアとの戦略的パートナーシップを米国に次ぐものと位置づけている」と報じ、日本は武器輸出に消極的だが「豪州への艦艇輸出には熱心だ」と伝えている。
特に興味深い点は「汎用フリゲートの戦闘システム、センサーシステム、武器システムについては疑問が残る」という指摘で、豪海軍は取得スケジュールを圧縮するためSaab製戦闘システム(9LV)や国産レーダー(CEA)の統合を要求要件から除外しており、コンロイ国防産業相も「3つのオプションのうち9LVを採用しているのは1つだけ」と認めたが、同時に「我々は複数の戦闘システムを運用した経験があり、海軍は共通性よりもより多くの艦艇の取得することを重視している」と述べ、2020年代後半に生じるギャップ(2026年以降の艦艇数が9隻に減少する問題)解消が何よりも優先されるらしい。
豪州のProject Sea 3000は「推定100億豪ドルの投資」という部分以上に「あの日本政府が武器輸出に積極的だ」という点で多くの関心を集めており、ここまでディフェンスメディアの輸出ニュースに「日本」が登場するのは本当に珍しいことだ。
因みにThyssenKrupp Marine Systemsが提案しているMEKO A-210はA-200の基本設計を踏襲しながら排水量を4,700トン以上に拡張、豪州製のCEAレーダー、Saab製の9LV戦闘システム、Mk.41VLSを32セル、NSMランチャーを16発分、CIWS、20kw相当のレーザー兵器を統合し、USVの運用にも使用できる大型ミッションベイ、ISOコンテナの搭載スペースが確保され、TKMSの担当者は「A-210の発電・冷却能力は20kw相当のレーザー兵器が要求する水準を大幅に上回っている」と述べている。
A-210の設計は正式な発注前にも関わらずTKMSが独自に進めており、Indo-Pacific Deployment 2023で初披露された段階(2023年11月時点)で「設計作業が相当進んでいる」と言及しているため、ディフェンスメディアの評価としては「慣れ親しみやすい設計ならMEKO A-200(拡張性が乏しい)」「Saab製戦闘システムや国産レーダーが統合され将来の拡張性も欲しいならMEKO A-210(新設計のためのリスクが高い)」「日本との戦略的・技術的パートナーシップを優先するならもがみ型護衛艦の能力向上型(海外輸出や現地建造の経験が皆無)」となり、それぞれの強みと弱みがよく分かる内容だ。
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※アイキャッチ画像の出典:防衛省 海上自衛隊
MEKO A-210のスペックが詳細に宣伝されているのに06FFMの方は来年起工だから、とうに設計は終わっているはずなのに多くの詳細は不明なのは宣伝戦では負けていますね。
まあ評価する当局には知らせているのでしょうけど。
MEKOはベストセラーとは言うもののA型の建造数って、実はもがみ型とそんなに変わらないんですよね。
一国でそれだけ調達する日本がおかしいとも言えます。
>MEKOはベストセラーとは言うもののA型の建造数って、実はもがみ型とそんなに変わらないんですよね。
「もがみ型」は9番艦まで進水済で12番艦まで予算がついているのに対して、MEKO A200はまだ6隻くらいだったはずですが…
つまりMEKO A200の実績は「もがみ型」の半分、加えて「もがみ型改」の建造が始まる状況ですね。
ここでの「もがみ型とそんなに変わらない」は「もがみ型より多い」と言いたいんじゃなくて、
MEKO全体では(50隻を超える)ベストセラーだとはいえA-200に話を絞れば(既就役6隻、予定込みでも12隻で)もがみ型と大差ない(≒まだベストセラーとは言い難い少数生産艦だ)…という趣旨だと思われますので
「現在同数、ごく近い将来を含めればむしろもがみ型の方が多い」というのはその通りではあるけど少し本題から外れてる様に見えます。
元から海外輸出向けと来年から本国でも建造運用を宣伝面で比較するのは酷ではないかな…
もがみ級の能力向上型は六千トンを超えて他の候補より大きすぎると思いますがオーストラリアとしてはかまわないんでしょうか
06FFMは規模的にも能力的にも普通にDDですからね…
そこが大きな問題だったらもがみ型をベースにした改修を選ぶでしょう。
要改修にはなるけど艇体の稼働実績がある分を差し引けばA210よりは低リスクですし。
その選択肢があるにも関わらず06FFMを提案して、最終候補に残ったんだからそちらの方が豪海軍の要望に沿った提案であった、ということかと。
排水量は航続距離や凌波性に大きく影響を与えるので、オーストラリアとしてはMEKO A200やA210より大きい艦船が欲しいのかもしれませんね。
主たる脅威を中国と想定し日米との共同作戦を考えると、東シナ海やインド洋までカバーする外洋海軍となる必要があるので、航洋性や航続力に優れた大型艦が欲しいでしょうね。インドネシア辺りの牽制が主目的ならむしろ小型艦がいいでしょうが。
その狙いがあるとしたら、改もがみ型が候補に残った理由の一つは大きさかも知れませんし、MEKOに対する優位点かも。
MEKO-A210
VLS32セル、NSM16発、大型のRWS、CIWS、レーザー、船体中央部に無人機が使えるミッションベイ、CEAFARレーダー
相当欲張ったと言うか、オーストラリア向けのカスタム仕様ですね
元の設計が古すぎる上にトップヘビーすぎる
所詮ブラウンウォーターネイビーの船でもがみ型と比べるのは高級セダンとオプションフル装備の軽ワゴンを比べるようなもんだわ
もっとも、オーストラリアがセダンを欲しがってるのか乗り慣れた軽ワゴンでいいのかが焦点なわけだけど
護衛艦の建艦案件は、造船会社にとって、ビジネスとしての旨味がありません。
日本政府が、安全保障との兼ね合いで汗をかいて、造船会社に還元していく姿勢は大事だと感じています。
採用数の少ない戦車などでそのような話を聞いたことはありますが、護衛艦に関して具体的な利益率の話が出たことはあったのでしょうか?
もしも、ご興味があれば。
日本の造船業界は、今治造船・JMUを中心に商船部門が再編されており、三菱重工・川崎重工は存在感がなくなった歴史があります…
今治造船も、正栄汽船を使って商船冬の時代を買い支えたというのもあり、三菱重工のリストラも一定の合理性はありました。
三菱重工が、防衛部門を重視したわけですが、護衛艦に関しても耐え忍ぶ時期が続いていたんですよね。
(2016.04.24 中国がびびった新型ヘリ空母、造ったら100億円の赤字に! Smart FLASH)
(2016.12.14 海自の艦艇受注戦、連敗の三菱重工が不満爆発の理由 ダイヤモンドオンライン)
(2017.4.12 苦境の造船、護衛艦や潜水艦に輸出待望論 建造基盤の維持狙うも、実現は不透明 日経ビジネス)
(2021年11月2日 三菱と三井が財閥越えて艦艇事業死守 苦境の防衛産業 日経新聞)
まるでもがみ型には性能ではなく政治の利点しかないないとでも言いたげなのが腹立ちますね
最終候補に残っている時点でオーストラリア海軍が要求している技術的要件を満たしていると考えるのが妥当で、MEKO A-200は以前に売り込みが成功したアドバンテージ=MEKO-200の設計を引き継ぐ慣れ親しみやすさ、MEKO A-210は頼まれてもいない、要求要件にも含まれていない豪州製のCEAレーダーやSaab製の9LV戦闘システムを統合した設計をTKMSが自社資金で開発して提案した企業努力、もがみ型護衛艦の能力向上型は日本政府による戦略的・技術的パートナーシップを強調した政治的アプローチが特徴で3者とも性能の話ではありません。
要求要件を越える性能がコストに反映されないなら競争力に直結するかもしませんが、武器システムの入札は性能、コスト、技術移転、導入国産業界との協力など複数の項目で評価されるため「◯◯の性能が競合よりも優れている」なんて部分に着目しても大きな影響をありません。
導入国の要求要件を満たしているなら、技術的なアプローチは「どれだけ顧客の要望=カスタマイズに応えられるか」が勝負になると思いますよ。
どこにもそんなこと書いてないのに勝手に思い込みで腹立ててて草
要約の
「慣れ親しみやすい設計ならMEKO A-200(拡張性が乏しい)」
「Saab製戦闘システムや国産レーダーが統合され将来の拡張性も欲しいならMEKO A-210(新設計のためのリスクが高い)」
「日本との戦略的・技術的パートナーシップを優先するならもがみ型護衛艦の能力向上型(海外輸出や現地建造の経験が皆無)」
の部分には実際「もがみ型能力向上型については性能ではなく政治の利点しか(書いて)ない」ので「どこにもそんなこと書いてないのに勝手に思い込み」というのは違うかと。
少なくとも排水量も全長も06FFMが1番大きくかなり差がある事には触れるべきだと思うのに、ディフェンスニュースの排水量については06FFM/もがみ型は基準排水量の4800t/3900t、A-210/200は満載排水量の4700t/3700tを記し、更に「Japan’s improved Mogami class」と図のタイトルには書きながら図は「Mogami class133m」 になっていてA-210(4700t、130m程度?)と06FFMが大差ないかの様に誤読しかねない記事になっていてかなり偏ってると感じますね(まあ排水量に関しては半分以上日本のせいだけど)。
あと「慣れ親しんだアンザック級(MEKO 200)とは艦体も戦闘システムも別物で稼働実績たかだか20年足らずで6隻、その間に特徴的設計由来の事故起こしてるA-200」を安心と実績の低リスク、的な評価も疑問です。
まあ日本政府の過去の行状からして海外紙にこう扱われるのはしゃーない、とも思うので私はむしろそっち(日本政府)に腹が立ちますけどね。
もしかして、実現したらタイのトンブリ級以来の水上艦艇輸出になるのかな?
楽しみではある。
どうなのでしょう。
豪州は、ハンター級を3隻減勢する代わり?に汎用フリゲートを建造するのですよね。
ハンター級はイージスシステムを載せています。
ただし、レーダーが違うので、豪州製レーダーとイージスとの間に9LVを基にした
インターフェースを挟むそうです。ここで9LVの話が出てきていますね。
汎用とは言いながら、ハンター級の減勢に伴う防空能力の不足を補う必要があるのでは?。
とすると、スタンダードミサイルの運用能力がいずれは必要では?
ハンター級の前級のアンザック級(MECO-200型)では一度検討されていたそうな。
もがみ型能力向上艦でスタンダードミサイルは運用できたかな?
あと、艦隊を組むにあたり、ハンター級とのデータの遣り取りはどうなのでしょう。
この辺りは豪州海軍全体の指揮システムとも絡むのでは無いかと想像しますが。
もう一つ、豪州海軍は近い将来原潜の自国建造を目指しているわけですが、
ASCにそのまま建造させるとも思えないです。ASCは酷評されているようですし。
潜水艦建造企業を自国に取り込みたい、と思うのでは。TKMSは潜水艦建造企業です。
もがみ型能力向上艦は主契約社がMHI、サブがJMUだそうです。大丈夫かな?。
豪州海軍への原潜導入はAUKUSの枠組で行われる案件なので、それに関し必要な技術移転は米英が担うものかと。AUKUS枠外国の一企業かつ通常潜の建造経験しかないTKMSを取り込んで、秘密性の高い原潜建造に関わらせるのは米英が承知しないでしょう。
次期汎用フリゲート案件とは別途に考えるべきと思います。
なるほど、です。
>スタンダードミサイルの運用能力がいずれは必要では?
SM-2を最大射程で撃とうとするつもりならば大型のレーダーが必要なはずです。
MEKO 200やMEKO A200の大きさでは、SM-2を運用可能なレーダーを搭載するのはきびしいと思いますよ。
>スタンダードミサイルの運用能力がいずれは必要では?
SM-2を最大射程で撃とうとするつもりならば大型のレーダーが必要なはずです。
MEKO 200やMEKO A200の大きさでは、SM-2を運用可能なレーダーを搭載するのはきびしいと思いますよ。
>スタンダードミサイルの運用能力がいずれは必要では?
SM-2を最大射程で撃とうとするつもりならば大型のレーダーが必要なはずです。
MEKO 200やMEKO A200の大きさでは、SM-2を運用可能なレーダーを搭載するのはきびしいと思いますよ。
>スタンダードミサイルの運用能力がいずれは必要では?
スタンダードミサイルのような射程の長いミサイルを運用するには探知距離の長い対空レーダーが必要です。
探知距離の長い対空レーダーは大きく重くなるのでMEKO 200やMEKO A200のような小型艦では搭載が難しいですね。
無理にスタンダードミサイルを搭載したとしても探知距離の短いレーダーとの組み合わせでは宝の持ち腐れになるのがオチでしょうね。
>4,700トンのMEKO A-210
これ基準排水量?
基準排水量で表すのは、脅威と見られたくない日本が自国の兵力を小さく見せようとする都合によるものです。世界では、逆に自分を大きく強く見せようとするので満載排水量を使うのが一般的です。なので、A-210の 4,700トンは満載排水量だと思います、
大元であるMEKO A-200の3700トンが満載排水量なのでA-210の4700トンも満載排水量と思われる。
現在、艦艇の「基準排水量」の算定基準は各国共通の統一規格ではないので、国際的には「満載排水量」で示すのが普通です。よって「満載排水量」でしょう。
ちなみに海自における「基準排水量」は「満載状態から、燃料/真水・消費補給物品(糧食・弾薬など)・バラストなどを除いた状態における排水量」(船舶設計基準細則)と規定されており、艦艇の重量のみを表す、いわゆる建造重量です。
コメ欄がオーストラリアのビーチみたいに平和だ…行った事ないけど。
最近は捕鯨禁止の影響なのか、🦈が矢鱈と出没するようになったそうですが…🙄
出どころの違う06ffmとa200で規模が違うのは当然でしょうが、同じ場所から1000tも差があるa210も提案されてるというのはなかなか不思議なこともあるものですね
軍側もコスパに振るべきか性能に振るべきか定まってないんじゃないでしょうか?
米国LCS、日本もがみ型と、運用性重視でコンパクトに作ってみたらやっぱりキツくて作り直すって流れが生まれてますが、三の舞を踊りそうな予感がします
もがみ型が選ばれれば日本産分は調達も早いだろうし、日豪両軍にとっての前線後方の整備拠点が出来る事になってメリットはデカいと思うが果たしてどうなるか
日本がオーストラリアに提案しているのは、もがみ型じゃないよ。
防衛省の発表文では、「もがみ型の能力発展型である令和6年度型護衛艦」を提案したと明記している。これは、いわゆる新型FFM(06FFM)のことです。
すまんthx!
私は06FFM選ぶとしたら省人化と個室+wifi完備だな
日本以上に乗組員確保に苦労しているオーストラリア
そんな状況で省人化+個室+wifi完備はめちゃくちゃ魅力的
オーストラリアの入札条件の優先順位は
①確実な能力の艦艇を29年に納入できること
とくに3番艦まで輸入ってことでものすごい時間はなさそう(30年代前半くらいに完納?)
建造能力で日本は問題ないけど
②性能面ではどちらも必要条件は満たしている(だから残っている)
③その他
ここがオーストラリアへの適合なのか安全保障面なのか
地味に06FFMだと兵装面はハードル激低
主砲のmk45は一緒、ESSMbl1、2両方とも打てる
CIWSかseaRAMかは提案内容次第
戦闘指揮言われているけど兵装面は日本のほうが有利(米軍と同じ仕様だから)
豪州への提案は最上型というか06FFMをさらに豪州仕様に弄る共同開発しましょって話だよね
06FFMは長射程ミサイルの搭載や対潜戦機能の強化等を図った大型化した多目的艦になるのだけれど、豪州版はどこをどう弄るのか見てみたい
MEKOのウリがモジュール構成で欲しい機能を組み合わせられるとかいうのだけど、要求仕様に合わせてモノリシックに作る方が高性能になるはずなんですよね。
そういう無茶振りに答えるのが得意なのが日本の防衛企業だと思うんですけど。
何か不思議なことに何時は潜水艦までおまけで付けてくるドイツは企業の単独開発で、日本のが官民で念押ししてるのはもう判らんな。てかMEKO-210ってベストセラー200の後継艦なのにドイツ海軍含めて誰も買わないの?
MEKO「A」-210はまだベストセラーには程遠い「A」-200をオーストラリアの要望に合わせた拡張「案」であって「後継艦」どころか開発が確約された艦ですらありません。
発注形態は豪政府が最終選定艦の開発・提案企業と契約する形ですね。それが普通です。
新型FFMならMHI、MECO-A200/210ならTKMS、Alfa3000ならNavantia、大邱級BatchII/IIIなら現代重工業又はHanwha Ocea、という具合で、豪政府は各社に情報提供や提案の要請及び応札の意思確認を行うことになります。
日本の場合、防衛装備品の海外移転事業は政府主導が大原則ですが、「新型FFMベース艦」が選定された場合はMHIが豪政府と契約することになりますので、日本政府の対応は(当初から関与していても)形式上は
『「防衛装備移転三原則」(略)及び「防衛装備移転三原則の運用指針」(略)に従い、国家安全保障会議で審議した結果、海外移転を認め得る案件に該当することを確認した。』と、経緯を追認するような文言になるわけです。
各企業も程度の差はあれ各国政府のバックアップは受けていたはずです。
拡張性なら、元から大きい割には乗員の少ないもがみ級のが高そうにも思うが、MEKO-210って元が200な上に、ドイツ艦でもかなり大きな艦になりそうな訳だし、本当に拡張性を担保出来るのかな?
そもそも満載排水量4700tってドイツ本国海軍のザクセンとか最主力クラスとほぼ同サイズでしょ?なんと言うかMEKO級と言うよりザクセン級(値段も込みで)ともがみ級を比較するような事になりそうな…
日本の民需優先が上手く効いて、満載排水量にまだまだ余裕があるのはかなりの強味になりそうだな。
ザクセン級は満載排水量が約5700トンだから、MEKO A210より、さらに1000トン位大きいですね
わざわざドイツがA210を提案するのも、日本の改もがみ型を単なる輸出実績のない当て馬でなく、好スペックの警戒すべき相手として見てくれてる証でしょう。
今回はハンター級というハイエンド(+ローエンド)を削ってそこそこ使える艦の隻数を増やす計画だから趣旨から考えればあまりモリモリにはしないと予測。国産装備のインテグレートを削っていることからも納期優先ではないかと思う。
フネというものは、同じ設計図で建造したとしても、造船所や建造時期によって同型艦船でも搭載機器を含め艤装が艦ごとに異なるのが普通にあります。護衛艦「あきづき型」でも「あきづき」は垂直発射式アスロック搭載ですが「てるづき」以降3隻は国内開発の07式垂直発射魚雷投射ロケットが採用され問題なく運用されています。
豪「次期汎用フリゲート」も海外建造になる当初3隻と一定期間をおいて建造される豪造船所での8隻では搭載兵装や艤装が異なるものになる可能性は普通にあり得ます。納期優先による妥協があるとすれば海外建造の3隻についてでしょう。
採用されるのは普通にMEKOだろ
どこの馬の骨ともわからんもがみ型が選ばれる訳が無い