三菱電機は24日「RTXのRaytheonと米海軍向け艦艇搭載レーダーSPY-6(V)構成品の供給契約を締結した」と発表、現時点で海上自衛隊の艦艇にAN/SPY-6を採用する計画はないが、三菱電機は米海軍装備品のサプライチェーン参加と構成品の製造準備を進めていく。
参考:米レイセオンと米海軍向け艦艇搭載レーダーに関わる供給契約を締結
米海軍以外でAN/SPY-6を採用するのはドイツ海軍のF127が初めてになる可能性が高い
三菱電機は24日「RTXのRaytheonと米海軍向け艦艇搭載レーダーSPY-6(V)構成品の供給契約を締結した」「この契約に基づいて三菱電機は米海軍装備品のサプライチェーン参加と構成品の製造に向けた準備を進めていく」と発表し、SPY-6(V)についても「今後10年間で米海軍が保有する65隻の艦艇に搭載される予定」と明かした。
現時点で海上自衛隊の艦艇にAN/SPY-6を採用する計画はないが、米海軍航空システム・コマンド(NAVSEA)は今月2日「イージス戦闘システムをF127に統合する請負業者に関連した入札文書」を公開、TKMSも防空向けの新型フリゲート(MEKO A-400 AMD)を今年7月に発表、この設計案にはAN/SPY-6に良く似たAESAが搭載されており、MEKO A-400 AMDがドイツ海軍が計画している新型フリゲート=F127のベースラインになると考えられている。
ドイツはF127をアーレイ・バーク級FlightIIIに準じたものとして計画しており「NAVSEAが公開した入札文書」「TKMSが発表したMEKO A-400 AMD」を加味すると、米海軍以外でAN/SPY-6を採用するのはF127が初めてになる可能性が高く、ミサイル防衛への対応を謳っているためSM-6、SM-3、GPIの運用も視野に入っているだろう。
因みに海上自衛隊が建造予定のイージス・システム搭載艦(2隻)、カナダ海軍が調達を開始したリバー級駆逐艦(15隻)、スペイン海軍向けに建造が始まったF110フリゲート(5隻)はLockheed Martinが開発したLRDRの派生型=AN/SPY-7を採用する。米海軍がハワイに配備するイージス・アショアにもAN/SPY-7の採用が決まっており、イージス戦闘システムとの互換性や将来性を心配する必要はない。
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※アイキャッチ画像の出典:United States Navy
このブログの24.4.3の 日米首脳会談、米国は防衛産業基盤への日本統合の可能性を夢見ている
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これが一歩確実に進んだというところでしょうか。
三菱電機が軍需の仕事を獲得して、その仕事の売り込み先も拡大するかも?って感じ?
悪い話ではないですね。
でも構成部品の一部だけだと、国防に直結はしないかな?
無益とは言わないけど。
この記事理解しきれてない気がする。
将来的に日米防衛装備企業の提携・協業に発展するかもの端緒となれば、本邦の防衛技術基盤及び日米安全保障体制の強化という意味で大いに意義がある契約と思います。
本件は所謂5類型装備ですし米国からの第三国輸出にも移転三原則上のハードルが低い。まずは10年後を見据え採算性ある国際サプライチェーン参加拡大から。
03式中距離地対空誘導弾は現在、三菱電気が主契約者でレイセオンはパトリオットの開発メーカー
将来的にレイセオンと合意できれば03式中距離地対空誘導弾などの自衛隊の防空システムにレイセオンが開発した防空システムを互換、連接できれば戦略的利益は大きい
単純に金やサプライチェーンのメリットよりも有事の兵器システム連接性も加味した決定ではないかと推測している
単価を下げる為に輸出をとの声もあるが、ロシアの現状を見るに単に武器輸出に成功してもウクライナ戦でのロシア兵器並びに西側諸国の兵器の活躍を見るに単純に輸出の成功が兵器の評価と言える時代ではないと評価出来る
>単価を下げる為に輸出をとの声もあるが、ロシアの現状を見るに単に武器輸出に成功しても
いやあ本来ならここで対中脅威を抱える国にロシア製の代替兵器を売り込んで対中包囲網を強化すべきなんやがな
未だに三原則だの殺傷兵器だの言ってるようでは…
インドやベトナムを見ればわかるけど、対露と対中は=の関係にならないよ
中国とは金の関係でしかないが、ロシアとは(対西側、対中国の関係から)政治的に重要だと考えてる国は多い
F100エンジンの構成部品がアメリカで生産終了、IHIしか製造してなくてアメリカ輸出になったり、日本でライセンス生産してるPAC-3の迎撃弾に使うシーカーがボーイング製造でボトルネックになつたりしてます。
SPY-6構成部品の世界的なサプライチェーンを維持するために日本でも製造・輸出できることは悪いことではないのですが、全ての部品が国内製造できるだけの権利を得られるか、ですね。
アメリカも自国でSPY-6の需要に応えられない(または輸出できるほど生産数に余裕がない)という話もありますから、たとえ一部の構成部品でも価値はあると思います
日本には今後こんごう型の後継が必要だから……
イージスシステムの調達費用が今後どうなるかわからないが、防空監視という意味で2隻で予備が足らないだろうし、うわさに聞く4番艦までの要求でもまだ足りないのではない。中国の055型の存在を考えれば、無理筋が過ぎるのはわかっているが12隻くらい必要ではないか
あとあさぎり型もそろそろ時期だろう
艦艇定数減らしてでも全イージス化したほうがいいと思うんだけどねぇ。
あめ型・なみ型もサッサと退役させて新型FFMの拡張型とイージスで代替できれば一番いい。
次期DDは実質国産イージスみたいになるようだけどまだ開発に時間かかるからそれまであめなみには頑張って貰う方向
イージス・システムはクソ高いのよ。
今は円安なので、特に。
全艦イージスシステム搭載艦にしたら、保有艦艇数は半減するよ。
だから国産データリンクシステムの開発が重要なんだけど。
そもそも全武装をアメリカのブラックボックス付きのシステムで管理するってのも、国防の観点からやべー話だし。
アメリカが敵に回るとは言わんけど、イージスシステムを電子的に攻略されたら、日米同時に無力化されるってことになる。
とても重要なワードが抜けていた
×イージスシステム
○イージスシステム搭載艦
それとAA搭載艦・こんごう型代替艦型は別の系統となるのではないだろうか
(その上であたご・まや型も17式対艦ミサイルやトマホークなどの搭載工事も併せて、SPY-6に更新?)
あさぎり型はあぶくま型と一緒に新型FFMの更新になるらしい
むらさめ型たかなみ型は艦齢延長と艦橋上を工事してまだ使われるだろう
防衛産業まで空洞化しまくってますねアメリカさんは・・・
というかアメリカの技術の象徴だった航空機エンジンでさえパーツは日本企業が受注してたり・・・
最近は韓国企業まで加わってるから
外注を繰り返してると最後は技術も利益もすべてもってかれるとかどこかの米大教授がおっしゃってましたが、
トランプが怒りのちゃぶ台返しとかしないといいけど
トランプの話で言えば
当初猛反発していた日本製鉄とUSスチールの合併もポンペオをトップに据えることで結局は認める姿勢にはなったし、
アメリカ軍事産業のヤバさを自覚さえすればなんとかなるんちゃうか?
もちろんアメリカファーストだからゆくゆくはアメリカが得する形に持っていくだろうが、少なくとも当選して任期の間の4年はちゃぶ台返しされる結果にはならんだろう
ポンペオ元長官が政権入りするというのはマスコミの憶測で個人的にはないと思うけどね
あの人は本質的には自由貿易と同盟重視のオールド共和党だから
新日鉄は当てが外れると思う
水上艦艇も色々モジュール化して、新世代のレーダーとかに簡単に換装出来るようにはならないのかな
モジュール化、簡単に換装
LCS、フリーダ…うっ頭がっ!!
する必要の無さそうな裏金問題で爆発四散した川崎の潜水艦事業や
イギリスの政権交代で今後の先行きが不安なGCAPと碌でもないニュースが続いた中
久々に手放しで喜べる日本関連ニュースやいね
ありがとう三菱電機!!1111
>爆発四散した川崎の潜水艦事業
え!? マジっすか?
「事業が」ね。
さんざん報道されてますでしょ。
あー「爆発四散」の解釈の問題かな?
私は「盛大にやらかした」程度の意味で受け止めたけど、「四散」を字義通りに解釈したのか。
NAVSEAの訳は米海軍海洋システムコマンドです。
米海軍航空システムコマンドはNAVAIRです。
会社が違うけど、パトリオットのシーカーも作らせてもらえ
日本のミサイルシーカー技術は世界的に見ても相当に高いですからね。図面・仕様書一式渡されれば大概の物は問題なく製造できるでしょう。
まあ自衛隊装備用途も今後増大する見込みですし、海外受注に対応するための設備投資が見合うかでもありますが。
”艦艇搭載レーダーSPY-6(V)構成品”とは何なのでしょうね。
AESAのアンテナとレーダー電波の発振/受信部分かな。
レイセオン社は他の契約で手一杯なのかな。
それとも、これは、その部分の技術データを抜かれる形かな。
AN/SPY-7はロックマート製だそうだから、アンテナの互換性はあるのかしら。
例えば、日本の新型艦のアンテナが故障した場合の修理の時などどうするなだろう。
下手をすると、アショアの代替艦はあと2隻建造するハメになるのでは?。
データ処理部分はまた別の部分でしょうが。
普通に考えるとそこでしょうね
それ以外ならわざわざ三菱電機に発注するはずないし
>それとも、これは、その部分の技術データを抜かれる形かな
あり得るというかほぼ確実にそうなるんじゃないかな
SPY-6やSPY-7は後続処理を行う情報処理システムで担当していた処理の一部を移譲して行うように変わったようです。
つまり、情報処理システムにはSPY-6、SPY-7どちらも同じ情報を伝えることが期待されます。
もちろん処理担当が変わるのでSPY-6固有、SPY-7固有の問題や後続の情報処理システム側の問題も想定されますが
結局海自はAESV後にSPY-6とSPY-7どっちを採用するんだろうな?
防衛省によるとSPY-7の方が性能でもコストでも優れてるらしいがホンマかよ感はある
SPY-6のモジュール化みたいな柔軟性が無い分高性能なんだろうか、それとも単純に後発だからかね
SPY-7自体は広く使われているのでイニシャルコストは低いし陳腐化もしないでしょうが、イージスシステムとしてみた場合、今後はSPY-6を前提に発展していくと想定されます。
その場合、米軍艦がバージョンアップしてもSPY-7向けにカスタマイズが必要=カスタマイズ費用として改修時のコスト増大(全部採用国負担)が予想されるのでトータルコストを考えたら今後はSPY-6を採用するのでは無いでしょうか。
ただ最近の米海軍艦のトラブル多発を思えば、システムが成熟してからSPY-6を採用して欲しいですね。
目に見えにくい分野でも地道に積み重ねていってくれ。評価しない奴は何やったって評価しないけど、実績は認知が歪んだ人間でない限りは否定しにくいから。
米、なりふり構ってない感じですね。
助けて、ジャパ衛門。
となってて、日本としては良いことなんでしょうけど、対中戦の最前線となる日本としては、良し悪しな気がします。
DDG(X)の船体も海自と共通化してくれると有り難いんだけど、ちょっと今の情勢だときついですかね