日本関連

事故続く自衛隊、海外派遣中の輸送艦衝突、輸送機から迫撃砲落下

豪州で行われる実動訓練、Talisman Sabre(タリスマン・セイバー)へ派遣された、海上自衛隊のおおすみ型輸送艦「くにさき」が、停泊していた港から離れる際、港の岸壁に衝突した。

くにさき衝突、迫撃砲落下、6月18日に発生した2つ事故

豪州で行われる実動訓練、Talisman Sabre(タリスマン・セイバー)へ派遣され、オーストラリアのブリスベンに寄港していた海上自衛隊のおおすみ型輸送艦「くにさき」が、6月18日、出港のため、タグボートに押されながら、艦首の向きを変えようと操艦中、くにさきの艦尾が港の岸壁に衝突した。

くにさきの艦尾には、大きな損傷跡が残ったが、人命や浸水などの被害はない。

オーストラリアのメディアによれば、状況確認の不備や、突然の突風を主な原因として挙げているが、正式な事故の調査結果は公表されていない。

同じ日、日本国内では、静岡県御殿場市にある東富士演習場で、航空自衛隊の輸送機C-1が、物資投下訓練をおこなった際、81ミリ迫撃砲が入った貨物一式を、投下地点から約5km離れた山中に、誤って落とすという事故が発生した。

出典:陸上自衛隊 81mm迫撃砲 L16

事故原因について、第一空挺団は「現在のところ不明、追究している」と話すに留まっている。

18日に起きた、この2つの事故は、くにさきが寄港したいたオーストラリアだけでなく、世界中のメディアが取り上げて報道している。

今回、事故を起こしたおおすみ型輸送艦「くにさき」は、基準排水量8,900トン、全通飛行甲板とウェルドックを持つドック型輸送揚陸艦で、艦内に2隻の輸送用ホバークラフトを搭載でき、330名の陸上自衛隊1個普通科中隊戦闘群と装備品を搭載し輸送・揚陸が可能だ。

日本は、今回開催されるTS19に、これまでの参加規模を遥かに上回る、史上最大規模の部隊を派遣している。

陸上自衛隊は、水陸機動団、第1ヘリコプター団から約330名が演習に参加し、水陸両用車のAAV-7や、CH-47、120mm迫撃砲、中距離多目的誘導弾等を持ち込み、海上自衛隊は、タリスマン・セイバーへの参加は初めてで、護衛艦「いせ」、輸送艦「くにさき」が派遣されていた。

 

タリスマン・セイバー19に関する初の記事が、まさか「事故」とは、本当に予想もしていなかった。

 

※アイキャッチ画像の出典:海上自衛隊 おおすみ型輸送艦「くにさき」

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 6月 20日

    タグボード牽引中による事故か…オーストラリア側は真っ青になっているでしょうね

    • 匿名
    • 2019年 6月 20日

    くにさきの方はタグボートのミスだろうに名前出されてかわいそう
    まあ他国の軍艦ミスってぶつけちゃいましたって大ニュースだけどさ
    合同訓練は続けるのかね?気合い入れて出掛けたのに出鼻くじかれたなぁ

    • 匿名
    • 2019年 6月 20日

    今度は弾倉失くしたって?
    何やってんだ

    • 匿名
    • 2019年 6月 21日

    オーストラリアのタグはもっと練習しろ

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