テラドローンは8月31日「石油・ガス関連施設、発電所、送配電設備、空港、港湾、通信・物流拠点などの重要インフラを悪意あるドローンによる侵入・攻撃から防護するカウンタードローンシステムの開発を開始する」と発表、さらにマレーシアを代表する防衛企業=DEFTECHと戦略的協業も発表した。
参考:Terra Drone、重要インフラを平時から守るC-UASシステムの開発を開始~防衛領域で培う迎撃・自律飛行技術を、エネルギー・電力・空港・港湾などの常設防護へ展開~
参考:テラドローン、マレーシア国民車Protonを擁するDRB-HICOMグループの中核防衛企業DEFTECHと戦略的協業を開始~マレーシア防衛市場およびASEAN展開を本格始動~
参考:8月31日開催 防衛事業に関する個人株主向け説明会のアーカイブ動画を公開
参考:テラドローン株価が一時10%高 マレーシア防衛企業と協業
テラドローンにとってマレーシアはOSAを取り込む足場、エストニアはEUの共同調達や防衛産業の生産能力強化を目的としたSAFEに参画するための足場
テラドローンは8月31日「石油・ガス関連施設、発電所、送配電設備、空港、港湾、通信・物流拠点などの重要インフラを悪意あるドローンによる侵入・攻撃から防護するC-UAS(カウンターUAS/対ドローン)システムの開発を開始する」「本システムは防衛領域で開発を進める迎撃ドローン、自律飛行、AI目標追尾、センサー連携、指揮統制等の技術を基礎に民間重要インフラ向けに安全性、運用性、経済性を最適化した統合型ソリューションとして開発するものだ」と発表。
このC-UASの開発要素は「レーダー、RF、EO/IR等と連携した不審ドローンの検知、識別、追跡」「複数センサー情報を統合し、脅威判定と対処判断を支援するC2機能」「高速飛行、自律航行、AI追尾等を活用した迎撃ドローン」「電子妨害等のソフトキルと迎撃ドローン等のハードキルを組み合わせた多層防御」「施設ごとの地形、安全要件、運用条件に応じたシステム設計」「テラドローンが有するUTM(無人航空機運航管理)の知見を活用した空域管理」で、テラドローンはドローンの脅威を検出、識別、追尾、解析、迎撃指示、脅威の無力化までを1つのシステムに統合して自動化したシステムを開発するらしい。
テラドローンの子会社=ベルギー企業のユニフライが提供する無人航空機運航管理=UTMは同市場でNo.1のシェア(UASオペレーター/OEM顧客50社超、対応国30カ国超)を保有し、2026年5月にMBDAと対象空域内の不審ドローンに対して警戒・識別・対処を一気通貫で行うカウンタードローンプラットフォームの実現に向けたパートナーシップ契約を締結、2026年7月にはベルギー国防省から軍管轄空域向けUTM導入を受注(約2億円)している。

出典:Terra Drone
恐らくテラドローンの統合型ソリューションはユニフライ製UTMを基盤に開発される可能性が高く、重要インフラの防衛に石油・ガス関連施設を含めているのは7月7日にアラブ首長国連邦を代表する防衛グループ=EDGEとカウンタードローン分野での協力に関する覚書(MOU)を締結したことに関連があるのかもしれない。
テラドローンの子会社=Terra Inspectioneering BVはEDGEの子会社=International Golden Group LLC(IGG)にカウンタードローンと連携可能な迎撃ドローンを含む防衛アプリケーションを有償で納品する予定で、テラドローンは「これによりIGGはUAEおよび中東地域において、今後あるいは今後構築するカウンタードローンシステムにテラドローンの防衛アプリケーションを組み込み、UAE軍や政府関係機関向けのカウンタードローンソリューションとして提案・展開を進めることが可能になる」と説明している。
【プレスリリース】
テラドローンは、マレーシア国民車Protonを擁するDRB-HICOMグループの中核防衛企業DEFTECHと、防衛・安全保障分野での戦略的協業を開始しました。#テラドローンhttps://t.co/Uqc79yjWAK— Terra Drone 株式会社 (@TerraDrone_JP) August 31, 2026
ちなみにテラドローンは「マレーシアを代表する防衛企業=DEFTECHと防衛・安全保障分野における戦略的協業を開始する」「DEFTECHはマレーシア軍の装備国産化を担う中核企業だ」「主な協業領域は海洋監視、沿岸警備、国境警備向けISRドローン、重要インフラ、軍事拠点、港湾・空港周辺の監視ソリューション、ドローン脅威に対応するカウンターUAS関連ソリューション、迎撃ドローンを含む防衛用無人機ソリューション、センサー、通信、地上管制、データ統合を含む運用環境の構築、マレーシア軍・政府機関向けデモンストレーションの実施、導入後の教育、保守、運用支援体制の整備だ」とも発表。
ユニフライは2026年5月「当社はDEFTECHの協力を受けてマレーシアのClearPath UASTMSプログラムの技術パートナーに選出された」と発表しているため、テラドローンとDEFTECHの協業もユニフライのUTMや知見を基盤としている可能性が高く、テラドローンは「今後はマレーシアを起点にタイ、フィリピン、インドネシアなどOSA対象国を含むASEAN各国への展開を視野に入れ、海洋監視、重要インフラ防護、国境警備、災害対応、ドローン脅威対応などの領域で防衛・公共安全向け無人機ソリューションの事業拡大を目指す」と説明している。

出典:Terra Drone
日本政府の政府安全保障能力強化支援(OSA)対象国・候補国=フィリピン、マレーシア、フィジー、バングラデシュ、インドネシア、パプアニューギニア、モンゴル、ジブチ、タイ、スリランカ、トンガ、カンボジア、ケニア、ベトナム、東ティモール、パラオに対して181億円規模の支援(27年度の概算要求時点の額)を予定しており、テラドローンにとってマレーシアは日本政府のOSAを取り込む足場、欧州防衛事業の拠点=エストニアはEUの共同調達や防衛産業の生産能力強化を目的としたSAFE、防衛産業の生産能力拡大や安定供給を目的とするEDIPに参画するための足場として機能するのかもしれない。
徳重最高経営責任者は海外の主要なディフェンスメディアの取材にも積極的に応じており、このような動きを見せる防衛分野の日本企業はテラドローンが初めてで、日本経済新聞は1日「テラドローンは成長が見込まれる防衛分野で海外事業を拡大していることが評価され、マレーシア企業との業績にも期待が強まっている」「防衛関連として人気化するテラドローンは売買も活況となっており、売買代金をみると1日9時半時点では約323億円で、東証の優先市場での売買代金ランキングで三菱UFJを上回り7位だった。前日は2,500億円あまりに膨らんで全体で4位となり、同社の時価総額(1847億円)も超えていた」と報じている。
関連記事:テラドローン代表、3Dプリンティング技術は日本の防衛産業を変革する
関連記事:防衛装備庁、迎撃ドローン早期取得に向けTerraDroneと量産調達契約を締結
関連記事:ウクライナからのロシアへの回答、ジェット推進型ドローン迎撃機を投入
関連記事:テラドローン、AIによる自律飛行と誘導が可能な新型迎撃ドローンを発表
関連記事:防衛装備庁、迎撃ドローン早期取得プログラムの実証機種4種を公表
関連記事:日本のテラドローン、防衛ビジネスの中東展開に向けてEDGEと提携
関連記事:自衛隊の迎撃ドローン取得に38社が提案、8月下旬に量産契約を予定
関連記事:米ディフェンスメディア、日本も迎撃ドローン配備に向けた世界的ブームに加わる
関連記事:三菱重工業が迎撃ドローン分野に参入、3カ月で量産試作機を開発
関連記事:自衛隊が7月下旬に迎撃ドローン実証試験を実施、8月に量産契約を予定
関連記事:ロシア軍が投入した新型自爆無人機、特筆すべき特性は見当たらない
関連記事:防衛省、レーダーサイト防衛用に撃ち放し運用が可能な迎撃ドローンを要求
関連記事:日本企業がウクライナ企業に約16億円を出資、迎撃ドローンのグローバル展開を目指す
関連記事:ドローン戦争の実態、開発者にとってドローンの自律性獲得は聖杯のような存在
関連記事:小泉防衛相は国内生産を示唆、今の日本に攻撃型ドローンを作る企業はない
関連記事:小泉防衛相、自衛隊を無人装備品を駆使する世界一の組織に変革する
関連記事:日本がウクライナ製攻撃型無人機の自衛隊導入を検討、イスラエル製に代わる選択肢
関連記事:自衛隊初の小型攻撃ドローンにDrone40、取得コストは1機1,000万円超え
※アイキャッチ画像の出典:Terra Drone





















小型ドローンには、かなり有効に見える。
シャヘド型は高速化の進化が早いし、巡航ミサイルとの見分けも難しくなっていると思う。
ウクライナやロシアの様子を見ると。
ガス(オイル)パイプラインは地中埋設が多いのでは?。
以前にウクライナが配管を切断した写真を見ましたが、川を横断する部分で、
ここは露出になっていて、両岸にロシア防空部隊がいたようです。
でも、イメージ写真露出配管に防護は必要でしょうね。きっと。
多分(配管部分の地質にもよりますが)、埋設の方がドローン攻撃に抗堪するのでは?。
ついでに、上にコンクリートか鉄板で覆いをつけるとなお良いのでは?、と思ったり。
普段は覆いなしで、戦時に付ければ。そうすれば、ドローン程度では無理かな?。
ミサイルが必要だったりするのでは?。まあ、設置コストによるのでしょうが。
よその記事ですが。記事の出所にもよるのですが。
イーロン・マスク氏は、
”Starlink端末を装備したドローンを使用してロシア領土の
目標を攻撃することを許可する可能性がありますが、
最終的な決定はホワイトハウスが行う必要がある”、
と言ったとか・・・?。解禁されるのかな?。
ホワイトハウスは、まだ、何も言っていないようだけれど。
わざわざ地表から浮いたパイプラインのイメージを出しているんですから地中埋設が多いと言うのは想像でしかないでしょう。完全に埋めるなら掘削の手間が必要なのでコストに関して言うなら増える傾向ではないですか?当然パイプの上を何かが通る前提で強度設計が必要だし川の下に通すなら大工事が必要。ロシアのドルジバパイプラインにしたってかなりの部分は露出して地中埋設している所もあればパイプの下を通るようにしている場所もあると思いますが。
防御手段にしても埋めたら埋めたの攻撃をするだけで、コンクリートか鉄板で防御しようが成形炸薬弾なり爆薬の集中で無力化は出来るでしょう。長距離のパイプライン全てにどこまで効果が有るのか分からない防御手段を施すコスト増を許容出来るとは思いません。
気になって調べてたら見つけた(URLはグーグルマップ)カタールのガスパイプラインの箇所に”基準面より深さ1.2m”の看板が書いてる感じなので地表から土厚1.2m+砕石盛りなのかなーと(これ以上深くするとメンテナンスが大変なのでしょうかね?)
UAEやサウジもだいたい土か砕石が盛られてる感じです
なので持ち歩ける程度・RPG-7ぐらいの小型の爆薬・炸薬ではどうにもならない程度には防御されてる感じだけど
この程度の土厚だと中型ドローンの弾頭75kgほどでも直撃すればダメージ与えられる…そんな感じですかね?
なので対ドローンはパイプライン防御でも重要そう
やっぱ実戦に投入して成果出してるってのはでかいなぁ
中東のパイプラインも、今正に求められてる環境だし、こういう軍事的需要に、日本企業が積極的にアピールできるようになったのは嬉しい
後は自衛隊に納品された物も、ガンガン訓練で使って、その様子をYouTubeとかで公開して欲しいな
カウンタードローンシステム、とても興味深いですね。
日本も、発電所~高圧送電線が長距離の電力を運んでいるわけですから、原子力発電所は(冷却のために)特に想定しておくべきかなあと。
国家石油備蓄基地について、上五島国家石油備蓄基地は離島(国境近く)にあるわけですから、こういった防衛システムがあってもいいのかもしれませんね。
追記です。
2026年6月、長崎県男女群島沖(上五島国家石油備蓄基地の南方・川内原発の西)に、中国軍のTB-001攻撃型無人機が飛行してる事が発表されています。