日本メディアは「政府がトルコ製無人機の取得を検討している」と報じ、防衛省もJanesの取材に対して「Heron-MkIIとTB2のテストを実施している」「Heron-MkIIのテストと評価は2024年度に完了し、Baykar製のTB2は2025年度にテストが完了する見込みだ」と明かした。
参考:Japan tests Israeli and Turkish MALE UAVs
どちらか一方を選ぶというより「特性が異なる機体の複数取得」を考えているのかもしれない
防衛省は令和5年度予算の中で「情報収集機能に加えて火力及び電磁波による攻撃機能を効果的に保持した多用途UAV」と「侵攻部隊等の情報を収集し即時に火力発揮可能な攻撃用UAV」の取得に言及し、朝日新聞は「2023年度に試験導入を検討している無人機にMQ-9とTB2が含まれる」と、共同通信も8月12日「政府は防衛用無人機を大量配備するため1,000億円以上の調達費を来年度予算に計上する方針だ」「政府高官は『大方針は質より量で、まずは数で優勢を確保する戦略になる』と述べた」「海外から比較的安価な無人機を購入する方針で、ウクライナが使用したトルコ製の低価格無人機の取得も視野に入れる」と報じた。

出典:T.C. Millî Savunma Bakanlığı
日経も19日「防衛省がトルコ製無人機の採用を検討している」「採用候補はBaykarのTB2(約7億円)で海自が調達するMQ-9B(約120億円)と比べて大幅に安価だ」「トルコ航空宇宙産業のAnkaも有力候補でマレーシアやインドネシアが導入を決めている」「防衛省は8月末までにまとめる2026年度予算の概算要求にドローン購入計画を盛り込む予定だ」「無人機導入にはトルコ製以外にも米国、英国、オーストラリア製が候補にあっている」と報じたが、防衛省はJanesの取材に対して「Heron-MkIIとTB2のテストを実施している」と明かしている。
防衛省の広報担当者は21日「陸自の要件を満たすMALE(中高度を長時間飛行できる無人機を指すカテゴリー)タイプの無人機をテストしている最中で、イスラエル航空宇宙産業製のHeron-MkIIはテストと評価が2024年度に完了し、Baykar製のTB2は2025年度にテストが完了する見込みだ」「この無人機を調達するかどうかは決定されていない」と述べており、Heron-MkIIは和歌山県の白浜空港で運用されているのが確認されているため、TB2も国内の何処かで飛行している可能性が高い。
川崎重工が白浜空港で飛行実証中の無人機(Heron MK II, 4X-NBB)をなんとか実証終了前に見ることができました。 pic.twitter.com/TSK9pQ4qpb
— 黒羽 (@shiki_kuroha) August 5, 2025
Heron-MkIIとTB2はMALEに分類される無人機でも用途とサイズに大きな違いがあり、Heron-MkIIはEO/IR/LDセンサーとレーダーを機内に搭載し、主翼下のパイロンに電子戦支援、通信情報収集、通信中継分野の追加装置を携行することが可能だが、TB2はHeron-MkIIの約半分のサイズで機内にEO/IR/LDセンサーを搭載(AESAレーダーに交換可能)し、主翼下のパイロンに電子戦支援、通信情報収集、通信中継分野の追加装置、レーザー誘導爆弾、対戦車ミサイル、無誘導ロケット弾、レーザー誘導ロケット弾、小型の巡航ミサイルを携行できる。
要するに推定1,000万ドルのHeron-MkIIには攻撃能力(武装できるという情報もある)がなく、推定500万ドルのTB2は機体サイズがHeron-MkIIの約半分で、電子光学センサーとレーダーの両方を同時に携行できず、電子戦支援、通信情報収集、通信中継分野の追加装置のサイズにも制約があるものの「多彩な攻撃手段」を備えており、どちらか一方を選ぶというより「特性が異なる機体の複数取得」を考えているのかもしれない。
関連記事:中谷防衛相がトルコ訪問、ギュレル国防相と無人機を含む産業協力を協議
関連記事:防衛省が整備する自衛隊のUAV戦力、MQ-9やTB2などが導入候補に
※アイキャッチ画像の出典:Baykar





















陸自はどっちでもいいけど賢い調達をして欲しいものですね。
まあ大抵は予算が無いのが悪いんですけど。
初期は海外製の無人機の導入でいいけれど、中長期的には国産の無人機を調達してほしいかな。
アグレッシブなベンチャー企業から安価で独創的な無人機が出てくることを願ってる。
自衛隊でしか採用されない国産無人機がトルコ製の無人機より安くなる事はあり得るのか?
日本から無人機のベンチャー企業が出てくるとは身びいきを含めてもとても思えないけど、どんな企業であれ最初の採用国はゼロからスタートしているんだから、初期の採用国で比較しても詮無いかと。
むっちゃ低質(初歩的な偵察にしか使えない)けど、低価格みたいな無人機ができるかもしれないけど。
失敗を繰り返し貶されながら、あれほどの大成功を収めた韓国の軍需産業のバイタリティをぜひ参考にしてほしいね。
別にトルコ製より安い必要はないでしょう。
国産なら自衛隊や海保の要求や日本の国土・安全保障事情に合わせた仕様を反映しやすいし、技術も資金も国内に残るし、一部は税金として戻って来る。それらを無視して単純にコストの多寡で比較するのは逆にアンフェアかと。
コストは重要でしょう
無人機は基本消耗品として考える必要があると個人的には思います
例えば国産機1機購入する値段でトルコ製が2機買えるだけでも導入数や消耗した時の調達のし易さは違ってきますし、有事の際には消耗した数より多く調達する必要が有りますが、それだけの増産余力を国内メーカーが備えておく事が出来るのか?と言う疑問もあります。
有事の際に安全に購入できるという保証はあるのかな。
交戦国の一方と武器取引はしない、という判断がトルコ側で
される可能性はあると思うけど。
国産ならコストがかかっても作らせる事自体は出来るだろう。
条件によってだいぶ変わりますが、2〜3倍なら実質的に国産の方が安い可能性がありますよ。
支払った金が国内に落ちる+一部は税金として戻ってくる。
その分GDPが上昇します。
輸入は全額がマイナスになります。
見方を変えると、輸出補助金をつけて半額で輸出しても国全体としては元が取れる。
そもそも安い必要とかあるのかな。
政府が日本人の生産物を買うっていうのは
日本の中で金が移動しただけである意味損失ゼロだろ。
政府支出の数字が増えただけで日本のトータルではプラマイゼロだ。
でもトルコに払ったら100%所得流出ってことになる。
そっちの方がもったいないだろ。
兵器取引でよくやってるように購入先の国にオフセットで何か買ってもらえるような政治取引すればいいんですけどね。
何も防衛装備じゃなくてもいいんで。
よく金回せば景気よくなるみたいな事言うヤツいるけど結局は増税かインフレで対応することになる
無駄遣いはいいことないぞ
安い必要はあります。戦争はリソースのつぶしあいでその交換比率が重要だからです。リソースが無限なら敗北する国は存在しません。先にリソースが尽きたほうか敗北するのが戦争というもの。敵の安い兵器を高い兵器で潰してたら負けます。逆も然り。これは一般論ですがこの視点を忘れると自爆ドローンなんてSM2で迎撃すればいいじゃんとかいう馬鹿げた話になるので。
非武装タイプなら救難、警戒、監視に該当するから輸出は可能では?
UH-2=スバル412EPXとかいつのまにかフィリピン軍とかに売れてますからね。まぁ、売ってくれてるのはベルなんですけど。アメリカで作るより安上がりなんでしょう。
我が国は先進国でも物価と所得の安い国に成り果ててますから、トルコは兎も角、イスラエルで作った軽飛行機がスバルの軽飛行機より安い理由は無い気がします。
機体そのものの研究開発、中国に依存しないサプライチェーンの構築は平時に何が何でもやっておかないとな
製造する環境(品質や設備)、材料費、人件費、経営体力、機体性能とかで変ってくるから安物買いの銭失いにならないかは有ると思うけどね。高いなら高いなり設計に掛ける時間とかテスト機器や内容が良かったり保証がまともで寿命が長かったりするから。
正直な話、数が出ないのに安く性能が良いとか贅沢だし企業努力で安価に出来るなら、その分は技術料してとっても良いと思うけどね。
TB3はトルコでもまだ開発が完了していないっぽいから見送られたのかな?
「攻撃ヘリ後継の無人機」は1機種ではなく、複数の機種を組み合わせて攻撃ヘリの後継を目指すのだろうか
大量配備しても分散配備しなければ纏めて叩かれるので
今こそ全国の農道空港を再整備して無人機用空港にすべき
じゃぶじゃぶと地方の公共事業に金落として下さい
陸自の航空行政は結構不安ではあるんだけど上手くやってほしいところですね
FFRSも用廃が進んでるみたいですし新調達するドローンの運用基盤はやっぱそこら辺の部隊になるのかなぁ
何故か航空でも機甲(偵察)でもなく情報科の部隊なんですよね。意外とHeron-MkIIが情報隊で、攻撃力のあるTB2が偵察隊なり航空隊なりのしょーもない縄張り争いだったりして。
ウクライナの例をみても、実際の運用では個別の戦場に適合することが最重要となるので
初期は完成品を買うだけでもいいですが、将来的には国内で生産と改善をできる体制を整える必要があると思います
侵攻部隊の情報を収集ね。
まあ基本的には全然心配してないわ。
フーシ派ですら原子力空母を撃退できるんだから現代の
沿岸VS艦隊の戦闘バランスは大きく沿岸側に傾いている。
結局船は沈むけど陸地は沈まないからね、よっぽど陸自が
間抜けな戦いぶりをしない限りここに関しては大丈夫だろ。
言うてもフーシがやってたのって自分達の命が安い事を強みに爆撃され続けても延々とハラスメント攻撃続けて相手をうんざりさせたって話に過ぎませんからね……
フーシ派のように市街地に紛れ込めるか
相手が米ほどにも取り繕わない場合周囲ごと吹き飛ばしにくる可能性が否定出来ないし
その場合民用物に軍事目標を近接させた側も問われる訳で
国防の意義が問われかねないね
航空自衛隊元トップが、対中国のスクランブル回数が増えすぎて、限界だと言っていましたからね。
NATOでも、全てをスクランブルしておらず、無人機でも対処しているという話しでした。
航空自衛隊の練度について、スクランブルの増加による訓練中止などにより、部隊の練度が下がるという指摘は興味深く感じています(他部隊との連携による訓練が中止されると、再調整も困難でしょうからね)。
追記です。
コメント欄封鎖について、管理人様の追記を拝見しました。
どの業界もクレーマー対策と言いますか、管理運営する側は大変だなと見ていて感じます。
禁止ワード対策とかもあるわけですが、ネット理解の浅い方には理解されないのでしょうね。
AIが人間並みの文章を書くようになりつつあるので、将来的には台湾関連の話題は、もっと酷いことになりそうな予感がします。
南西諸島に駐留する自衛隊にとっては有事の際の飛行場は艦載機やらSRBMで破壊されていると予想しますので、舗装された場所からでしか運用できないかと思いますが、アスファルトの一般道からでも運用できると良いのですが。
自分も国産化と輸出のほうに流れていってほしいなと思います。イスラエルもトルコも大陸国家ですから、海洋監視や洋上阻止みたいな防衛政策に基づいたコンセプトや戦術を組み込むのは日本側の仕事で、この独自性をうまく形にできれば価値はあるでしょう(本当なら今頃米国がモノにしてたはずの技術ですが)。
とはいえUAVの分野ではイスラエルとトルコにはそれぞれ先発優位と技術の蓄積がありますから、ともかくまずは輸入して現場に行き渡らせて、改善要望が出始めたらオリジナルの機種について考えればそれで良いと思うんです。幸いにしてこの領域には国内メーカーの参入も活発ですし、有人艦艇や航空部隊との連携の部分はまだブルーオーシャンですから。
然しTB2ってよくウクライナの戦場では対抗されたロシアの電子戦にかなり弱いって話聞くけど、ロシアよりも余程対ドローン戦の戦略練ってる解放軍相手に通用するんかな?せめて色々改良してるTB3待つか使い捨て上等ならもっと安い機種にした方が良いんじゃ。