Reutersは日米首脳会談を控える高市首相について18日「対イラン要求を巡りワシントンで綱渡りの対応を迫られる」「もし高市首相が有志連合への参加を拒否すれば、トランプ大統領は日本を見せしめにして『NO』と言った国がどうなるか示すことができる」と報じた。
参考:Japan’s leader faces high-wire act in Washington over Trump’s Iran demands | Reuters
日本にできるのは「作り笑顔」を浮かべながらトランプ大統領の機嫌を損ねないようにするだけ
イランは米国とイスラエルの攻撃に報復するためホルムズ海峡を閉鎖し、トランプ大統領は15日「ホルムズ海峡の通航を確保するために約7カ国に対して軍艦の派遣を要求した」「もし何の反応もないか、あるいは否定的な反応があればNATOの将来にとって非常に悪いことになるだろう」と、17日には「我々は海峡に経済を依存する国々には血の代償を払うよう強く促す」と述べたが、英国、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリア、日本は派遣を拒否、フランスは「戦闘が収束して状況が許せば」と、韓国は「慎重に検討する」と回答。

出典:首相官邸
ただし、高市早苗首相は19日にトランプ大統領との首脳会談を控えているため「日本政府は憲法や現行法制の範囲内で自衛隊派遣が可能かどうか検討に入った」と報じられていたが、トランプ大統領は17日午後「もはや彼らの助けは必要ない」と表明し、軍艦派遣を拒否した同盟国を激しく非難した。
“米国はNATOの同盟国の大半から「中東のテロリスト政権である対イラン作戦に関与したくない」と告げられた。ほぼ全ての国が我々の行動に強く賛同し「イランがいかなる形であれ核兵器を持つことは許されない」としているにもかかわらずだ。それでも彼らの行動には驚いていない。なぜなら、米国が年間数千億ドルも費やして守っているNATOを一方通行だと考えてきたからだ。つまり、我々は彼らを守るのに彼らは我々のためには何もしない。とりわけ我々が助けを必要としている時には”

出典:Truth Social
“幸運なことに我々はイラン軍を壊滅させた。彼らの海軍は消滅し、空軍は消滅し、対空兵器やレーダーも消滅した。そして最も重要なことだが、ほぼ全ての階層の指導者たちが消え去り、我々や中東の同盟国、そして世界を二度と脅かすことはなくなったのだ。 このような軍事的成功を収めたという事実により、我々はもうNATO諸国の支援を必要としていないし望んでもいない。我々は最初から必要などしていなかったのだ。日本、オーストラリア、韓国についても同様だ。世界中で圧倒的に最も強力な国である米大統領として言わせてもらえば、我々は誰の助けも必要としていない”
Reutersは18日「高市首相はトランプ大統領の対イラン要求を巡りワシントンで綱渡りの対応を迫られる」「トランプ大統領は日本に対して多くのレバレッジ(交渉材料)を握っている」「もし、高市首相が有志連合への参加を拒否すれば、トランプ大統領は日本を見せしめにして『NO』と言った国がどうなるか示すことができる」「トランプ大統領は非常に具体的な要望を突きつけて「YES」か「NO」の回答を求めるだろう」「これは極めて重大な政治的危機の瞬間である」と報じた。

出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Keith Nowak
“ホルムズ海峡の通航を確保するため軍艦派遣を要求して以降、高市首相はトランプ大統領と直接会談する最初の主要同盟国の首脳だ。トランプ政権1期目で元米通商代表部の対日元交渉官を務めたデビッド・ボーリング氏は「高市首相は厳しい立場に立たされている」「最大のリスクは実行不可能な安全保障上のコミットメントをトランプ大統領から公然と迫られることだ」「高市首相は法的・政治的な落とし穴を避けつつ、世界のエネルギーの1/5が通過する海峡警護のため護衛艦派遣を要求するトランプ大統領をなだめる方法を見つけなければならない」と指摘”
“トランプ大統領は同盟国の消極的な姿勢を非難する一方で「彼らを必要としない」とも発言しており、米国に自国防衛を依存しつつ「ホルムズ海峡を経由する原油供給」に大きく依存している日本のような国を名指ししている。日本の石油輸送の約90%は同海峡を経由している。日本政府はこれまで中東における米軍の活動に対して後方支援や情報収集を提供してきた。アナリストらによれば日本の艦艇を紛争地域に派遣することは法的な問題が多く、国民からの強い反発を招くという”

出典:U.S. Marine Corps photo by Cpl. Rebeka Falcon
“上智大学の前嶋和弘教授はホルムズ海峡への護衛艦派遣について「日米安保の根幹を揺るがすような議論に発展している」と指摘しながら「トランプ大統領は日本に対して多くのレバレッジ(交渉材料)を握っている」と付け加えた。日本は中国や北朝鮮の脅威を抑止するため在日米軍の約5万人、空母打撃群、航空戦力に依存しており、日本との巨額の貿易不均衡を是正する取り組みにおいて関税を武器に数十億ドル規模の投資を引き出してきた。前嶋教授は「もし彼が日本を有志連合に引き込むことができれば他国への圧力は高まるだろう」「逆に日本が拒否すれば日本を『見せしめ』にし、NOと言った国がどうなるかを示すことができる」という”
“トランプ大統領は会談、ワーキングランチ、ディナーを通じて何時間も高市首相に圧力をかけることができる。アジアの同盟国は米軍再編が中国に対する防衛力を弱めるのではないかと懸念する中、日本は北京への対応が会談の最重要課題となることを望んでいた。首脳会談の準備に詳しい日本の当局者は「重要鉱物の供給を中国から多角化し、中国とロシアが開発中の新型極超音速兵器に対抗するミサイル防衛システム=ゴールデン・ドームへの参加を可能にする日米協定締結を目指していた」という”

出典:The White House
“日本政府は首脳会談がイラン問題に焦点が当てられることを予想し「支援を提供する方法」を模索して奔走しているが、匿名を条件に語った別の情報筋は「トランプ大統領を満足させるものがあるかは不明だ」と述べた。日本のシンクタンク=笹川平和財団の渡部恒雄研究員は「日本政府には軍事的な選択肢が限られているためイラン政府との仲介役を申し出るかもしれない」と語った。高市首相の恩師であり、暗殺された前任者の安倍晋三氏は不調に終わった和平調停ミッションの際にイランの最高指導者にメッセージを届けたことがあるが、現在は対話の準備ができているようには見えない”
“バイデン大統領の下で国務副長官を務めたカート・キャンベル氏は「イラン側と対話するだけでは十分ではないだろう」「トランプ大統領は高市首相にYESかNOか、いずれかの回答を求める極めて具体的な要求を突きつける可能性が高い」「これは極めて重大な政治的危機の瞬間である」と指摘した”

出典:U.S. Department of State
権威主義に根ざした「力による正義」の席巻によって民主主義、法の支配、自由貿易といった概念は形骸化してしまい、米国にとっても自国の利益に資する論理こそが「唯一の正義」なので、この問題について正論で議論してもほとんど意味がなく、特に日本の安全保障は米国に依存しているため「力による正義」が席巻している中での対米交渉力は無力であり、今さら善悪の二元論に縋るのは「自らが時代錯誤なロマンチストである」と露呈するに等しい。
そのため日本にできるのは「作り笑顔」を浮かべながらトランプ大統領の機嫌を損ねないようにするだけで、そこまでして繋ぎ止めた「米国の後ろ盾」が有事の際にどこまで信用できるのかは謎だ。
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※アイキャッチ画像の出典:首相官邸





















「イエス」か「ハイヨロコンデー」しか聞いてこないと思います。
空母の上で見せた友好関係に縋るしかないですかね
思慮深い外交になる事を祈っているよ。
日本は派遣拒否はしてないのではないだろう。ただ条件が「停戦」なだけで。
それはもしかしたらアメリカにとって、かぐや姫が突き付けた要求の様に難しいのかもしれないが。
トランプは「停戦後の派遣は不要、今すぐ協力しろ」とキレてるから・・
横合いから失礼します。
「アンタ(の国が昔押しつけた憲法のせいやろがい!」
って言い切れれば、どんだけ楽なことか。
「アンタが勝手に始めたんやろがい!」
は言ってもいいとは思いますが。
本来の首脳会談というのは事前に両国の官僚が内容を詰めた物を首脳が確認するだけのセレモニーなんで、会談の場で何かが大きく決まるなんて事は無いと思います。
小泉防衛大臣、茂木外務大臣の発言でも両国官僚の間で派遣しないことで合意してる感じがします。
一番の問題は相手がトランプだということですね。会談、あるいは会談後のXでとんでもない事言われそうで、そこが怖いです。常識が通用しない相手は困りますね。
>「米国の後ろ盾」が有事の際にどこまで信用できるのかは謎だ
これは有事を起こさせない為の後ろ盾ですので。
>ほぼ全ての国が我々の行動に強く賛同し「イランがいかなる形であれ核兵器を持つことは許されない」としているにもかかわらずだ。
たしかに
これはトランプを真正面から否定したくないからの発言のような気がするけど(いくらイランの核が脅威といっても、基本的にアメリカがいれば欧州に核使うことはないから)
しかし、イランは「イスラエル・米以外の通行は問題なし」、米は「ホルムズ海峡経由の油買ってないから問題なし」なんだから、部外者(西側諸国)のことはそっとしておいてくれたら八方丸く収まると思うんだが
イラン側の『中国元での取引』のついては実効性はかなり薄いとはいえやる国が出てこないとは言い切れず、そうなった場合、アメリカドル覇権に傷がつくのでアメリカは嫌がるでしょうね。アメリカ、というよりトランプ大統領にとってはイスラエル側からの意向とイランの原油をベネズエラのように押さえたいという大きな2つの理由があって、これらに関して明確な結果が出るまでは引く気はないでしょう。
イランの資金源を奪いつつ、イスラエルにとっての危険性も除去し、中国へのアドバンテージにする。同盟国の石油事情云々は米軍への被害を最小限に抑えるための屁理屈で、代わりの肉壁が欲しいだけ。都合良く使われるのが分かってるので西側は断ってる。
どこまでやるんでしょうね
中国元を決済通貨にしたら中国以外の国で嫌がる国も増えるから、よっぽどのことがない限りしないとは思うけど、めぼしいイランの指導者どんどん殺してるからどうなるのやら
原油は困らなくても、米国農家は窒素肥料が困るって話も出てきてますね。
この局面で安倍さんがいないのが痛すぎる。
日本政府は霊媒師に依頼してみてはどうだろう(彼は疲れていた)
安倍さんが、生きていればと思ってしまいますよね。
ハメネイさんに会えたほぼ唯一の『西側指導者』でしたし、トランプさんも『シンゾー』がいれば長電話で愚痴言って終わってたのかなあと妄想してしまいます…(ここまで大規模にやってなかったのかなあと)。
亡くなられた時にいつかこういう局面になってしまうのでは、と憂鬱になったものでしたが。本当に現実になるとは…
まぁ存命でもどうにも出来なかったかも知れませんが、なんとも口惜しい。
「日本は屈指の外交巧者を失った」
日本社会でその観点から国益の損失が論じられることがついぞ無かったのも、あの事件を振り返る際に非常に腹立たしいことです。
敵味方の双方から「殴られてもやり返してこない」扱い
西側では図らずしも米国依存から少しずつ自立する流れになってきたと思うけど、日本はその空いた隙間を埋めるような動きでいいのだろうか・・・
ピンチをチャンスに変えてほしいなー政治難しい
んー、ここで派遣しないって言ってもアメリカが同盟破棄とかは多分無いかな、そしたら西太平洋でのプレゼンスもそうだしアメリカの根幹であるドル覇権にも甚大な影響が出るからな。
とは言っても、じゃあ何がなんでも日本を守るなんてのは当然有り得ない、多分防衛費を2%から3%くらいには引き上げ要求されるんじゃないのかな、それと同時でゴールデンドームにもっと投資しろって圧力かけられるくらいかな。
なんにせよ中間選挙か長くても任期いっぱいまでの辛抱だと思う
トランプは同盟国は助けにならないって言ってるけど、軍艦派遣して短期間で勝利できたとしても残るのは米国の汚名と、無駄な出費を強いた米国へのヘイトだけなんだよなぁ
いっそヴァンス氏と連携してトランプを宥めてもらうとかは出来ないかな?
衆議院の解散総選挙、やっといていよかったですね。
『歴史上でも最多級の議席占有』与党が4分の3以上(!)なわけです。
欧州各国は、低支持率の政権・弱い連立政権・少数与党もあるみたいですが、日本は民意が背景にありますからね。
作り笑顔で逃げ切れるとは思わないし、トランプ大統領の性格から言っても自分の言うことを聞かない連中は許さないタイプだから、いくら無理だと説明しても聞く耳持たないと思う。
下手すると以前のゼレンスキー大統領の時のように、テレビ中継されながらの説教が始まる。(前はヴァンス副大統領だったけど)
そうなるとなんとか解釈をこねくり回して自衛隊を出すしか無くなるけど、ちょうどいいところの今SNSでは今回のイラン攻撃は仕方ないことだったという論調が広がりつつあるのでそれに乗っかるくらいかな。
イランの体制は邪悪であり、インフレや水不足・弾圧虐殺で多くのイラン国民が苦しんでいる。そんな連中が核まで持ってしまったら手が付けられないから、今回の攻撃に反対する連中はイラン国民に対する想像力がなく人権意識がない
って論調があるので、憲法よりも人権だのスローガンで国会を強行突破するかな。。。
そうすると今度は普段人権を飯のタネにしている先生方が「憲法を守れ!」と叫び出すので…
アメリカ相手に真っ向からやり合わずに取り繕うのに日本は慣れてるのでそこまで悲観しなくてもと思いますが
高市首相がいつかのゼレンスキー氏がやったようにトランプ大統領のことを
カメラの面前で公開説教したりしたらそら吊るしあげられるかもしれませんが100%無いでしょ
ただ持って行った手土産で日米の友好を取り繕うことは出来たとしても
会談の目的にしたかった対中国での協調をアピールする余力はなくなったと思うのでそこは残念ではあります
流れとしては当然直接護衛の参加をアメリカが強く要求だろうけど、法的政治的理由でどう考えても日本は護衛参加出来ないので、2019年以降やってる中東の情報収集の強化と外交仲介、停戦後の掃海や航行安全の確保への協力あたりで落ち着きそう
アメリカに不満は残るだろうけど限定協力でも成果にはなるだろうし
イスラエルが現在進行形でイラン要人の殺害を継続(ラリジャニ暗殺では1トン爆弾20発投下で近隣住民ごと爆殺)してるし、既に2回も初手でイラン首脳部皆殺しやってるのでイラン側としても、ここで停戦してもまた同じことやるんだろ、となるよな
カスピ海沿岸への攻撃も初まり(3月18日)、荷揚げ(港湾インフラ)・物流にも影響でてるようですね。
ロシアからの食糧輸入・ロシアへの武器輸出、どちらも影響が見込れますが、どうなっていくのか見守りたいと思います。
地政学上、今日本がアメリカと同盟関係でなくなればアメリカにとって日本は障害にしかならないので四半世紀以内に戦争に突入すると思ってます。アメリカにとって少なくとも東太平洋の利益は不可侵なので、西太平洋で接する日本に敵対意思が無くとも関係悪化は必至でしょう。本邦に選択肢は無いので弱者の外交に徹するか、大日本帝国の挑戦を引き継ぐか、中国に安全保障を委ねるかの3択しかないでしょうね。
>そのため日本にできるのは「作り笑顔」を浮かべながらトランプ大統領の機嫌を損ねないようにするだけで、そこまでして繋ぎ止めた「米国の後ろ盾」が有事の際にどこまで信用できるのかは謎だ。
とはいえ、中途半端なスタンスや、日和見的立場を取り続けると本当に誰も助けてはくれなくなる
もう海外での軍事行動と有事に対する国全体でのマインドの構築、という本質的な問題から逃れられないんだから、最早戦力が整うまでの時間稼ぎをするぐらいしか、選択肢無いと思う
核保有も嫌だ、海外での軍事行動も嫌だ、戦争で犠牲が出るのも嫌だ、徴兵も嫌だ、なんてそんな甘ったれた話は最早通用しない
大体長年の経済戦争で多くの人間が犠牲になっているんだから、今更戦場で人間を犠牲にする事を何故躊躇うんだ??
どこかで、何かを決断する必要はありますよね。
UAE(貿易面・金融面)・カタール(対サウジアラビア)、かなりイラン融和でしたが、(第二次大戦以来の前例ない中立国へのインフラ大量・連続攻撃で)ボロボロにされたわけですが…。
サウジアラビアかなりのリスクを負い・批判されながら、サウジアラビア=パキスタン(核保有国)密接な関係を築いたため、イランへの抑止力が働いた(攻撃回数が少ない)という見方もあるようですね。
米軍基地おいて米軍基地に補給を提供して、領空を解放してイランからの報復攻撃を妨害しているので湾岸諸国は中立国ではありませんよ
中立国はどちらも軍も排除して初めて中立国です。
スイスはドイツ軍も米軍も戦争中は排除して侵入してきたら撃墜してます。
いってる事が半日くらいで変わっているから戦争中なので延期しますといって数か月先送りにした方がよかったよな
安倍総理の回顧録によると、一度了解を取ってて合意しても次に面会した時には同じことを言ってくるとあった
なのでその都度懇切丁寧に序列建てて説明する必要があるという
ただわりと素直な所があるというか、「敵」ではないなら聞く耳持っているのできちんと説明したらわかってくれるらしい。
(ただしまた会ったら繰り返し)