現地時間の14日午前11時ごろに始まった日英首脳会談は4時間半を超えても終わる気配がなく、事前告知していた商業協定の部分で揉めているとは考えにくいため「英国はGCAP計画に今後幾らまでなら資金を拠出できるのか?」という部分で調整が難航しているのかもしれない。
共同声明の見どころはGCAP計画に対するコミットメントが「口先だけで終わってしまうのか」「具体的な金額に言及してくるのか」だ
英首相官邸は13日「スターマー首相は14日の日曜日にダウニング街で日本の高市首相を迎える予定だ。両国のビジネスリーダーらも同席して今後の経済成長の機会に関する円卓会議を行う予定で、そこで10件以上(テクノロジー、クリーンエネルギー、インフラ開発、ライフサイエンスなど)の商業協定や政府間協定が締結される見込みだ。今回の訪問は英国経済に対する大きな信頼の表明であり、日本の投資家は90億ポンドを超える5年間の投資計画を提示し、新たな都市の建設、質の高いオフィススペース、イノベーション拠点の提供が期待されている」と表明。
New investment from Japan will support jobs across the UK in clean energy that helps bring down bills, and cutting-edge tech.
This partnership is delivering for Britain. pic.twitter.com/b302UoUBdU
— UK Prime Minister (@10DowningStreet) June 14, 2026
“三菱地所は英国国内の開発に今後5年間で20億ポンドを投資して最大1万7,000人の雇用を創出、三井不動産は英国国内のパイプラインプロジェクトに今後5年間で38億ポンドを投資して最大1万5,000人の雇用を創出、野村不動産は5年間で5億ポンドの投資を約束して最大8,000人の雇用を創出する。英L&Gは野村不動産と提携して1.35億ポンドのロンドン住宅開発プロジェクトを立ち上げた。みずほフィナンシャルグループは今後数年間で30億ポンドを投資するという目標を掲げて英国事業の拡大に注力する”
“エーザイはハットフィールドにある拠点の事業能力拡大のため4,800万ポンドを投資する。日英海上風力発電協定は日本企業が英国の海上風力発電に対して最大90億ポンドの投資を促進するためのものだ。英M&Gと第一生命グループの画期的な提携により、第一生命グループからM&Gが運用するファンドに45億ポンドの新規投資が確保され公的市場と民間市場の両方に資金が投入されている。英国と日本は核融合研究における協力関係を強化することで合意した。英トカマク・エナジーと古河電気工業は英国に新たな核融合研究施設を建設するための覚書で合意した”
首相官邸内の階段には歴代首相の写真が飾られており、スターマー首相にご案内いただきました。 pic.twitter.com/Ix7ayzXkz8
— 内閣広報官(色々投稿試し中) (@PressSec_JP) June 14, 2026
さらに「今回の首脳会談ではGCAP計画に対する共通のコミットメントを確認し、今月末までに署名される国際契約(GCAP開発のための複数年契約のこと)を含む、GCAP計画を次の段階に進めることも協議する見込みだ」と事前に言及し、現地時間の14日午前11時ごろに高市首相との日英会談が始まった。
この会談は4時間半を超えても終わる気配がなく、事前告知していた商業協定の部分で揉めているとは考えにくいため「英国はGCAP計画に今後幾らまでなら資金を拠出できるのか?」「その具体的な金額を共同声明に盛り込めるのか?」「GCAP開発作業の複数年契約はいつ締結できるのか?」「そもそも国防投資計画はいつ発表するのか?」という部分で揉めている可能性が高い。

出典:GlobalCombatAir
スターマー政権の苦しい政治的状況、国防費増額や国防投資計画の発表が困難になっている財政的状況を考えると「GCAP計画に対する共通のコミットメント表明のみでやり過ごしたい」「共同声明には具体的な金額を盛り込まない方向で決着させたい」「7月7日のNATO首脳会議前まで国防費増額や国防投資計画の調整時間を稼ぎたい」と考えていても不思議ではなく、これに日本側が反発して調整が難航しているのかもしれないが、これは飽くまで状況から推測した予想に過ぎない。
共同声明の見どころはGCAP計画に対するコミットメントが「口先だけで終わってしまうのか」「具体的な金額に言及してくるのか」だ。
関連記事:GCAP計画の行方、日英会談は国防投資計画を発表できる数少ない政治的機会
関連記事:英国のヒーリー国防相が辞任、国防投資計画の合意案は受け入れられない
関連記事:英国の国防費不足、45型駆逐艦の後継艦開発は延期もしくは中止を検討中
関連記事:英伊日の戦闘機開発作業、継続出来るかどうかは英国の国防投資計画次第
関連記事:GCAP関係者は国防投資計画に注目、英国が開発資金を十分捻出するかの見極め
関連記事:英議会がスターマー政権を叱責、国防投資計画は生半可では済まされない
関連記事:英首相が1カ月以内に国防投資計画を公表、必要な資金を誰から奪うのか
関連記事:GCAP遅延の原因、英首相は国防投資計画を公表する強い決意を表明
関連記事:英防衛企業は財政的苦境に直面、国防投資計画の遅れは理論上のリスクから実害に
関連記事:日本政府は次期戦闘機開発に新枠組み創設で調整、カナダ参加が濃厚
関連記事:日本が参加する次期戦闘機開発、資金供給への懸念とタイムリミットに直面
関連記事:英国の国防費増額発表は先送りか、7月のNATO首脳会談までずれ込む可能性
関連記事:英国のGCAP資金解放は財務省次第、イタリアは国防費増額が止まる可能性
関連記事:イタリアが最優先事項を国防からエネルギーに変更、国防支出の増額基調に陰り
関連記事:英国が国防費増額を来週承認する見込み、ただし180億ポンドでは足りない
※アイキャッチ画像の出典:内閣広報官





















まさかイギリスが一番のお荷物になるとはね
兆円単位の投資案件まで持っていって長期契約の確約なしは、さすがにヤバすぎでしょう。
>「スターマー首相は14日の日曜日にダウニング街で日本の高市首相を迎える予定だ。両国のビジネスリーダーらも同席して今後の経済成長の機会に関する円卓会議を行う予定で、そこで10件以上(テクノロジー、クリーンエネルギー、インフラ開発、ライフサイエンスなど)の商業協定や政府間協定が締結される見込みだ。今回の訪問は英国経済に対する大きな信頼の表明であり、日本の投資家は90億ポンドを超える5年間の投資計画を提示し、新たな都市の建設、質の高いオフィススペース、イノベーション拠点の提供が期待されている」と表明。
「カネをくれる」以外に肝心な事は何も喋ってねぇな
EU離脱=国境の復活により、イギリスに投資する魅力は激減したんですよね。
安全保障に関わる事で、日英にシコりが生まれて、このまま解決しなければですが…
日本政府が、わざわざ日本企業に『イギリス投資を促す意味は何もない』んですよね。
詳細は出てないけど、外務省の公式資料に月末に次の契約が締結されるようどうのこうの書かれてる……とりあえず6月でオジャンにならなくてよかった……
新型戦闘機よりも優先度の高い他のプログラムがあるから金を出せないって言うならそれでいいから、さっさと態度を決めてほしいところですね
まあこういう時にうだうだと条件を付け加えて引き伸ばしてくるのはイギリス人の常套手段なので、日本側としても取り合わず毅然と対応すべきです
歴史に照らし合わせて「イエスかノーか」でいい、相手は敗軍の将でもなくただの不誠実な政治家なのだからリスペクトなど不要です