高市首相とスターマー首相による日英首脳会談は約2時間40分で終了したものの、共同声明が発表されたのは会談終了から約4時間後のことで、GCAP計画に対するコミットメント=英国の資金拠出についても具体的な内容が含まれておらず、実質的な裏付けを伴わない政治的アピールに留まった。
参考:日英首脳会談及びワーキング・ランチ
参考:UK-Japan Joint Declaration on Economic Security Cooperation
参考:UK and Japan agree £18bn investment deal
GCAP開発作業の継続=複数年契約に移行できるのかどうかは、7月7日のNATO首脳会議前までに発表すると約束している国防投資計画次第だ
英首相官邸は13日「スターマー首相は14日の日曜日にダウニング街で日本の高市首相を迎える予定だ。両国のビジネスリーダーらも同席して今後の経済成長の機会に関する円卓会議を行う予定で、そこで10件以上(テクノロジー、クリーンエネルギー、インフラ開発、ライフサイエンスなど)の商業協定や政府間協定が締結される見込みだ。今回の訪問は英国経済に対する大きな信頼の表明であり、日本の投資家は90億ポンドを超える5年間の投資計画を提示し、新たな都市の建設、質の高いオフィススペース、イノベーション拠点の提供が期待されている」と表明。
英国での日程を終え、次の訪問地イタリアへと向かいます。 pic.twitter.com/Jr356ED6zC
— 内閣広報官(色々投稿試し中) (@PressSec_JP) June 14, 2026
さらに「今回の首脳会談ではGCAP計画に対する共通のコミットメントを確認し、今月末までに署名される国際契約を含む、GCAP計画を次の段階に進めることも協議する見込みだ」と事前に言及し、現地時間の14日午前11時ごろに日英首脳会談が始まった。
公式発表によれば日英首脳会談(少人数会合+本会談+ワーキングランチ)は約2時間40分で終了したと主張しているが、共同声明が発表されたのは公式発表の会談終了から約4時間後のことで、スターマー政権の苦しい政治的状況や財政的状況を考えると「GCAP計画に対する共通のコミットメント表明のみでやり過ごしたい」「共同声明には具体的な金額を盛り込まない方向で決着させたい」「7月7日のNATO首脳会議前まで国防費増額や国防投資計画の調整時間を稼ぎたい」と考えていても不思議ではなく、これに日本側が反発して調整が難航したのだろう。

出典:GlobalCombatAir
共同声明の中でGCAP計画に対する言及は「防衛産業を含む重要・新興技術における協力は、我々の集団的強靱性と経済安全保障の強化において重要な役割を果たす。GCAPを協力促進の触媒としつつ、産業協力・サプライチェーン連携、技術移転の活用及び専門知識の共有を通じて、防衛産業間の協力を更に深化することにコミットする」だけで、日本の外務省が会談結果を伝えるページには「両首脳はGCAPの下、GIGOとEdgewingの間で6月末に次の契約が締結されるよう支援することを通じ、次期戦闘機の共同開発を加速することで一致した」と触れている。
楽観的な見方をすれば「日本と英国はGCAP計画に対する共通のコミットメントを再確認した」と解釈できるものの、英国はGCAP開発のための複数年契約に必要な資金拠出について何も確約しておらず、6月末に締結する次の契約が「複数年契約」なのか「つなぎ契約」なのかも不明で、日本側にとっては相当不満が残る内容だろう。

出典:Edgewing
結局、GCAP開発作業の継続=複数年契約に移行できるのかどうかは「7月7日のNATO首脳会議前までに発表する」と約束している国防投資計画次第で、6月18日のメイカーフィールド補欠選挙で国政復帰を狙うマンチェスターのアンディ・バーナム市長が当選したら党首選へのトリガーとなるため、国防費増額や国防投資計画を発表できる政治的タイミングが本当に限られており、この問題をスターマー政権は期日ギリギリまで先送りする可能性が高いだろう。
ちなみに、スターマー首相はGCAP計画に対するコミットメントを再確認できたことについて「本当に嬉しく思う」と述べた。
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※アイキャッチ画像の出典:内閣広報官





















事ここに至るともう一刻も早くスターマー政権吹っ飛んでくれという他ないな…
時間稼いだところで改善する目はないだろうし
次のバーナムはさらに無理だろう
そしてその次のファラージ
いくらレームダック化した政権であるとはいえ、ここまで酷いとは思いませんでした。
「日本が英国に投資するので英国で雇用が増えます」しか言ってませんよ?
支持率70%の高市政権ですら
防衛増税なんか言い出せないわけで
高市首相の場合は、リフレ派なので言い出せないというより、いらんと思ってそうです。
周りが慌てて止めに入って、渋々と責任ある財政って言ってます。
米国のベッセント財務長官も危なさを感じて説得しに来日してます。
トラスショックみたいになると、米国も道連れになりかねないので。
トランプ政権の閣僚は全般的にダメダメだけど、ベッセントだけは超優秀です。
あいつが居なかったら、去年あたりに世界恐慌になってたかも。
>米国のベッセント財務長官も危なさを感じて説得しに来日してます。
何処ソース?
とりあえず、日経記事あたりを参照されては?
[日銀利上げ、背中押したベッセント氏 米国は日本版トラス危機を警戒]
6月末の締結する次の契約はおそらく再つなぎ契約でしょうね。これが今スターマー政権が日本に提示出来る最大限の答えだと思います。GCAPの開発の進捗を遅らせるようなことはしないという。
90億ポンドの5年間の投資計画はイギリスの政財界にそれなりのプレッシャー与へますので、仮に政権が変わってもGCAPを放り出すような事は無いと思います。
次のリミットは7月7日のNATO首脳会議ですか。この話題も中々尽きないですね。
追記
木原官房長官の会見でGCAPの6月末の契約は長期契約で最終調整中らしいですが、国防投資計画発表前にGCAPの長期契約は済ませる可能性もありますね。あくまで可能性の話ですが。
日英関係強化の流れについて、『日英同盟復活』つい少し前まで楽観的な声があったなあと…
安全保障に関わる国際開発においてこんな事をやっていては、イギリスが信頼できない国(政権)だと言われても仕方ないでしょうね。
やがて政権担うリフォームUKやリストアブリテンに比べたら
スターマーすらマトモな外交通じる首相
先々の見通し、慧眼と思います。
イギリス政府=イギリス経済に、しばらく期待しない方が無難だなあと見ています。
流石、ブレグジットなんて失政を選択する国だなぁ
あれは本当に…。
イギリスに、立地するメリットが喪失しましたよね。
おお
見事な先送りだ
日本「挨拶(政治的アピール)はいい、予算はいつ取れる?出来ませんでは良心がない」