ジェーンズは26日「防衛省が陸自の中・長距離攻撃能力用としてテストした徘徊型弾薬にはDrone81、Hero-120、Warmate 3、HX-2 Karma、SkyStriker、Altius-600M、Warmate 5が含まれると明かした」と報じ、豪州、イスラエル、米国、ポーランド、ドイツ製の徘徊型弾薬を検討しているらしい。
参考:Japan selects Drone40 loitering munition
米軍との相互運用性を気にするなら、中・長距離攻撃用の徘徊型弾薬はHero-120とAltius-600Mに落ち着くだろう
時事通信は3月13日「防衛省はドローン数千機を活用した沿岸防衛体制シールドの構築を目指している」「シールドは敵艦艇の迎撃や情報収集、レーダーサイト防衛などを担う10種類以上のドローンを組み合わせ、侵攻を試みる敵を多層的に食い止める構想」「同省は2026年度予算案に約1,000億円を計上して27年度中の実現を目指す」と報じ、防衛省は5月12日「装備品等の選定に係る手続の明確化・透明化のため、取得実績のない新たな重要装備品等を選定した際は選定結果を公表することにした」と発表し、小型攻撃用UAV-I型の選定結果を公表。

出典:防衛省・自衛隊
“事業の概要:我が国への侵攻を阻止・排除するため空中から車両等を捜索・識別し、迅速に目標に対処するため小型攻撃用UAV-I型を取得する。選定結果:新たな重要装備品の選定にあたり、既に実施を完了した実証結果を踏まえ、今後導入する機種に求める具体的な要求性能の検討等を行い、令和7年度予算に量産取得にかかる経費を計上した。そのうえで一般競争入札を実施した結果として機種が決定された。なお、ライフサイクルコストは引き続き精査を行っていく”
誰が落札したのか? 落札金額がいくらだったの? 小型攻撃用UAV-I型として何を調達することになったのか?といった最低限の記載がなく、予算を何に使うのか説明責任を果たすなら「小さなイメージ画像のみ」という選定結果の公表や改めるべきだ。

出典:防衛省
ジェーンズは26日「防衛省の担当者は陸上自衛隊の短距離攻撃作戦を支援する装備としてDefendTex製の徘徊型弾=Drone40を選定したと明かした。Drone40は味方部隊に近接する侵攻部隊への対処、離島に上陸した部隊への反撃、重要施設の防護を目的としている。Drone40の納入は3月下旬に契約を受注した丸紅エアロスペースが担当し、納入完了は2027年5月下旬を予定している」と報じた。
さらに防衛省の担当者はジェーンズの取材に対して「陸上自衛隊の中・長距離攻撃能力を強化する目的で他機種の徘徊型弾薬の試験も実施済みだ。中距離攻撃用として試験したシステムにはDefendTex製のDrone81、UVision製のHero-120、WB Electronics製のWarmate 3、Helsing製のHX-2 Karmaを挙げ、長距離攻撃用として試験されたシステムにはElbit Systems製のSkyStriker、Anduril製のAltius-600M、WB Electronics製のWarmate 5が含まれるという」と報じ、防衛省の担当者は中・長距離攻撃用として試験した徘徊型弾薬の選定について詳細を明かさなかったらしい。
中距離攻撃用に挙げられたDrone81(重量約3.5kg/ペイロード約1.7kg/航続距離20km/滞空時間30分)、Hero-120(重量約12kg/ペイロード約4.5kg/航続距離40~60km/滞空時間60分)、Warmate 3(重量約6kg/ペイロード約3kg/航続距離80km+/滞空時間60~70分)、HX-2 Karma(重量約12kg/ペイロード約4.5kg/航続距離100km/滞空時間は不明)は同一クラスの徘徊型弾薬ではなく、この中でDrone81は非常に小型な徘徊型弾薬に分類され、オーストラリア軍が限定的に採用しているぐらいで本格採用への動きは今のところ確認できない。
米陸軍、米特殊作戦軍、米海兵隊、イスラエル軍などが採用しているのはHero-120、ポーランド軍、トルコ軍、アラブ首長国連邦軍、韓国軍が採用しているのはWarmate、ウクライナでの実戦経験があるシステムはWarmateとHX-2 Karmaになり、最も先進的な機能を備えているのはAI制御による高度な自律性とスウォーム運用が可能なHX-2 Karmaになる。
長距離攻撃用に挙げられたSkyStriker(重量40~50kg/ペイロード5~10kg/航続距離100km/滞空時間2時間)、Altius-600M(重量約12kg/ペイロード3~4kg/航続距離160km/滞空時間1.5時間)、Warmate 5(重量約35kg/ペイロード5~10kg/航続距離100km/滞空時間1.5時間)も同一クラスの徘徊型弾薬とは言い難く、イスラエル軍と非公開の欧州顧客が採用しているのはSkyStriker、米陸軍、米空軍、台湾軍が採用しているのはAltius-600M、ポーランド軍が採用を予定しているのはWarmate 5となり、ウクライナでの実戦経験があるシステムはAltius-600Mのみだ。
中・長距離攻撃用の徘徊型弾薬に挙げられた各システムは特性が大きく異なるため、どれが最高の性能を備えているのかではなく「陸自の要求要件にどれが適しているか」で判断される可能性が高いが、米軍との相互運用性を気にするならHero-120とAltius-600Mに落ち着くだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Helsing





















アンドゥリルなら追浜工場で作ってくれる
Andurilの部品は、チャイナリスク回避のために日本製部品を使ってるみたいですね。
今年の1月の記事ですが、「実業之日本フォーラム」にこんな記事がありました。
リンク
陸自の主力火砲は19式、FH70と120mmRTで、いずれも米陸軍と同一の火砲ではない
03式中距離地対空誘導弾なども米陸軍と同一ではない
自衛隊のみならず、各国の主力自走砲パラディンやK9、RCH155などの間でも、車体やパワーパックなどの主要部品に恐らく同一性はない
各国の兵器が類似性があるのは工学的長所短所に共通性がある、その兵器を実際に使用するのも目的の一つだが、それらの兵器の特性を勉強する、対抗するための演習教材の使うなどの理由もあり一概に戦場で使用する為のものではない
ウクライナの実戦経験があろうとも対抗手段に対するアップデートが適切にされないなら虚仮威しにしかならない。日本が自発的に積極的なアップデートする訳ないので実戦からのフィードバックが適切になされるプラットフォームの選択するしかないよね。アンドゥリルなら日本法人もあるしフットワークも軽そうで弾頭重量も大きなAltius-700Mもあるからアリだとは思うがどうなるだろうか。ペイロードが増えている700Mなら弾頭重量変更による射程延伸も可能だろうから仕様違いも出てきそうではある。
ポンチ絵や昨今の状況を考えるに間違いなく陸自が要望するであろう性能に対舟艇が有ると思う。単に小型艇を狙うにしても波高が高い日本海側で小型舟艇を検出するのにミサイルに複数センサーを搭載し自律して対象の認識をする研究をしている辺り難易度が高いかもしれない。おまけにステルス性が高いUSVも狙いたいと言うなら難易度は更に上がる。
仮に対舟艇も重視するなら今の技術によりどれ位低コストで精度が高い認識が出来るのか、もしくは川重辺りが関わって日本独自仕様でインテグレードするのかは気になる所ではある。対舟艇機能を明確に持っているとアピールする徘徊型弾薬を導入するなら陸自だけに留まらずに海自や空自でも導入する可能性はあるよね。数に物を言わせて小型の船を使い侵攻に使う可能性はある訳だし、ウクライナがしたように艦艇に対する攻撃にUSVを使用するのは当たり前の世界になっている。
自衛隊もパランティアの指揮システム導入する以上
パランティアファミリーのアンドゥリルは申し分ない
パランティアは正直胡散臭いと思うが、アンドゥリルはパランティアファミリーとは言えないので信頼している。
上陸されちゃったら山や市街地だらけの場所でどれだけドローンを使えるかは疑問だから、まずは上のコメントも言ってるように、対船艇向けの能力を求められるだろうね
長く飛べて重い一撃を加えられるんなら、後はいかに安く量産性があるかが勝負かなと思う
>>予算を何に使うのか説明責任を果たすなら「小さなイメージ画像のみ」という選定結果の公表や改めるべきだ
↑ほんとそれ
公開していい情報の判断が防衛省単独では出来ないのか、あるいは本当に機密保護として有効だと考えているのか知りませんが
国民目線では何によって自分たちの生活が守られるのか、どのような兵器を買うのに税金が使われているのかを知る権利はあると思う。
世界がこんな状況なのに未だ防衛関連の情報に無関心な国民が多いことが原因なんだろうと思いますが、日本の国益に資する(オフセット契約など)話でもあるのにマスコミの追求もほとんどなく、政治家たちは与野党いずれもだんまりなのは異常だと思います。