日本は島嶼防衛用高速滑空弾・早期配備型(Block1)の射程と速度を拡張した性能向上型(Block2A/Block2B)を開発中で、米国務省は25日「日本のHVGP能力向上型開発を支援するため機器およびサービス購入に関する対外有償軍事援助(推定総額3.4億ドル)を承認した」と発表した。
参考:令和5年度防衛関係予算のポイント
参考:令和6年度防衛関係予算のポイント
参考:令和7年度予算の概要
参考:令和8年度予算案の概要
参考:令和4年度 政策評価書(事前の事業評価)
参考:令和4年度 政策評価書(事前の事業評価)要旨
参考:Japan –Hyper Velocity Gliding Projectile (HVGP) Program Support
性能向上型(Block2A/Block2B)の実用化費用は現時点で推定4,294億円
日本は反撃能力を確保するため事実上の巡航ミサイル「12式地対艦誘導弾・能力向上型」の地発型、艦発型、空発型の3種、極超音速滑空体(HGV)を搭載する事実上の弾道ミサイル「島嶼防衛用高速滑空弾」の早期配備型(Block1)と性能向上型(Block2A/Block2B)、極超音速巡航ミサイルの「極超音速誘導弾」を開発中だ。
2024年度予算に12式地対艦誘導弾・能力向上型の取得費用やF-2の改修費用が盛り込まれ、防衛省は2025年8月「2025年度及び2026年度に地発型を熊本県の健軍駐屯地に所在する第5地対艦ミサイル連隊に、2027年度に静岡県の富士駐屯地に所在する特科教導隊に配備する予定だ」「2028年度以降に計画していた艦発型および空発型の運用開始についても前倒しの検討を進め、2027年度に艦発型を改修後の護衛艦てるづきで、空発型については茨城県の百里基地に配備予定のF-2能力向上型で運用を予定している」と発表。
防衛省は島嶼防衛用高速滑空弾についても「これまで2026年度から部隊に配備し実践的な運用を開始する計画だったが、2025年度に静岡県の富士駐屯地に所在する特科教導隊に配備した上で、同部隊を活用して実践的な運用の開始を2025年度に前倒しする予定だ。また2026年度には北海道の上富良野駐屯地及び宮崎県のえびの駐屯地に島嶼防衛用高速滑空弾を運用する部隊を新編して配備する予定だ」と述べ、小泉防衛相は今月6日「2026年3月末に地発型を熊本・健軍駐屯地に配備する」と、防衛省は今月10日「2026年3月末に島嶼防衛用高速滑空弾を静岡県・富士駐屯地に配備する」と発表した。
防衛省・自衛隊は、我が国への侵攻部隊を早期・遠方で阻止・排除するためスタンド・オフ防衛能力を強化し、この能力を早期に構築するため島嶼防衛用高速滑空弾の発射試験を行いました。https://t.co/UkwYraYIq4 pic.twitter.com/SjYyaRARsW
— 防衛装備庁 (@atla_kouhou_jp) February 7, 2025
島嶼防衛用高速滑空弾は早期配備型=Block1の射程は推定数百km、性能向上型(Block2A/Block2B)はBlock1よりも射程と速度が拡張され、Block2Bの早期型として一定程度の射程と必要最小限以上の性能を有するBlock2Aを2027年度までに、Block2Bを2030年度までに開発する予定で、防衛省は性能向上型の試作総経費を約3,030億円と見積もっていたが、2026年度までの試作経費は試作総経費の見積もりを上回る3,754億円(2023年度に2,003億円、2024年度に840億円、2025年度に37億円、2026年度に874億円)に達しており、この試作総経費には性能向上型の試験研究費は含まれていない。
米国務省は25日「日本政府に対して自国開発のHVGP能力向上型を支援するため機器およびサービスの購入に関する対外有償軍事援助(推定総額3.4億ドル)の可能性を承認する決定を下した」「これには試験準備、試験支援、輸送支援が含まれる」と発表し、ここには射場支援、試験用ユーティリティ支援(水道、ガス、電気)、射場監視、飛行終了システム審査を含む射場安全、無線周波数割り当て、試験計画作成、試験データ、環境およびサイト承認、事務所施設、管理サービス、試験機器の輸送、測定機器の調達、両国間の調整会議、その他関連するロジスティクスおよびプログラム支援の要素が含まれる。

出典:防衛省
米国務省が言及するHVGP能力向上型とは島嶼防衛用高速滑空弾の性能向上型(Block2A/Block2B)のことで、3.4億ドル=約540億円(おおよそF-35A×3機分)が性能向上型の試験研究費に相当し、試作事業は2030年まで続くため性能向上型(Block2A/Block2B)の実用化費用(現時点で推定4,294億円)はまだまだ膨らむ可能性が高い。
何らかの理由で試作総経費が当初見積もりを超えること自体は仕方ないとしても、見積もりを超えることになった要因については説明すべきだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:防衛装備庁





















もがみ型のVLSのスペース余ってるみたいだから搭載出来ませんかね?>滑空弾
あのステルス艦から極超音速ミサイルが飛び出して来たら米海軍だって困っちゃいますよ。
現在、高速飛翔体迎撃の為にGPI(滑空段階迎撃用誘導弾)をアメリカと共同で開発中なんですが、コレの他にHGV対処用誘導弾を日本独自で開発中なんですけど、HGV対処用誘導弾の第一ブースターを流用してしさくしてるみたいなんですよ。
基本これらも地上発射をするのを前提と考えてるみたいなんですけど、HGV対処用誘導弾を積むのと同時に高速滑空弾も使えるランチャーを船に載せると言うのはあるかもしれません。
もがみ型はそれより対空ミサイルなんとかして欲しいですね。
SeaRAMしかない現状では怖くてペルシャ湾にも行かせられないです。
まぁ掃海艇よりはましですけど。
もがみ型のVLSはStrike-Lengthみたいだからblock1で予想されているサイズならギリいける感じだが、機能制限して安く上げる為の艦にそんな物載せると言うのが理解出来ない。
陸上発射で島嶼防衛可能な射程を持っているなら艦船に載せて使用する必要は無いと思うし、敵基地攻撃能力の確保と言うならまず自艦をより強力に護る装備を確保してからの話。目に見えて厄介な装備を持っているならあらゆる手段を持って攻撃される可能性が高い。
欧州が野砲、ロケット砲に注力する中、日本はスタンドオフ兵器に全集中というのはそれぞれの仮想敵国、地政学的事情が反映されてて中々興味深いです。
複数のスタンドオフ兵器をどう使い分けするのか、長距離探知システムの構築、弾数の確保等、課題はあると思いますが研究、開発、配備と前倒しでどんどん進めていって欲しいですね。
欧州通常戦力条約で制限していたヨーロッパと、敵基地攻撃能力を自粛していた日本という足りないものが逆なだけだぞ。
戦車でいえばドイツの300台、ポーランドの610台に対し、日本は約570台だ。
弾道ミサイルは短距離でも攻撃性が高いから保有は駄目で、他方、巡航ミサイルは長距離でも可。実質的弾道ミサイルは島嶼防衛用と名がつけば問題なし。そろそろ言葉遊びから脱却してもいいんじゃないだろうか?
今が過渡期って奴なんだろう
現実が準備せざるを得ない状況になってきてる以上、今後はわかりやすさ優先でそのうち普通に弾道弾とかで呼ばれるようになるさ
わかりにくい名前だからそこまで面倒な活動家のターゲットになっていないのでは?(トマホーク比)という説があり、そういう意味では言葉遊びも有効なのではないかと。
弾道ミサイルは駄目で巡航ミサイルなら良いという理論は謎ですが。
今までせいぜい長くても300㎞ぐらいの対艦ミサイルぐらいしか持たなかったのに、一気に3,000㎞のミサイルとか、作ろうと思えば作れてしまうものですね
問題は3,000㎞先の敵を発見し、当たるまで監視して、ちゃんと当たったと戦果確認できる一連のシステムの構築ですね
こっちの方がもっと予算掛かりそうな…
高価そうな滑空弾、極超音速ミサイル、巡航ミサイルに、敵の艦隊防空システムを飽和させる安価な長距離シャヘド型ドローンもあったら、日本版A2/ADはより強固になりそうなんですが
防衛省の重点項目として衛星コンステレーションの構築が前から上がってて予算もしっかり公開されてるけど皆見ないね
ここでも正面装備ばかり取り扱うから仕方ないけど
スタンドオフミサイルの標的補足と戦果確認に活用される目標観測弾も、なんか存在知らない人多くて悲しいです…開発は順調なのに
まぁ…日本人は興味無いことにはとことん興味無いですから。
アソコで第三次世界大戦が起こってしまえばすべてが水の泡。ハッタリで躱す以外に何の手段も無い。
カネが掛かろうが、結果が微妙だろうが、無理押しでやり遂げる。それ自体がハッタリ。アメリカが黙認してる。頭の悪そうな(フリかも)野党党首が核武装とか言ってる。実に素晴らしい。
もしも本当に起きてしまえば引くしか無いと思うが、この段階では一点張りで良い。
契約内容からすると、「日本国内で最終的な試験ができないため、アメリカ合衆国内で試験を行うための費用」と言うことですね。
実用化が必要な装備である以上、為替レートや物価高などによる予算上昇はやむを得ないところがありますが、管理人さんのおっしゃる通り機密にならない範疇の情報開示は必要でしょうね。
よくぞここまで、漕ぎ着けましたね。
Block2Bの射程3000km、極超音速とは豪快なものです。
平和の為に抑止力が不可欠ですから、配備が進んでいくのを期待しています。
小泉防衛大臣が情報発信に積極的ですし、防衛予算の増額・自衛隊の待遇向上に世論も前向きですから、ドンドン情報公開した方が得策でしょうね。
あとの問題は量だよなぁ
中国の防空網突破できる量を備えないと抑止力にならんよね
数千発撃てる発射機と弾が要りそう……
極超音速滑空弾はその速度と飛行高度及び不規則機動で迎撃難度が非常に高いとされる攻撃兵器なんで、Block2A/Block2Bに対応可能な迎撃ミサイル等は中国も現状ないし近い将来では保有していないと推定されます。
量ではなくその質をもって防空網を突破可能な長距離攻撃兵器と言えるんじゃないですかね。一定数を保有すれば相手側にかなりの防衛負担を強いることになると思います。
これ、もうちょっと射程伸ばして(5000kmぐらい?)更にMIRV化して極超音速滑空体が複数目標に攻撃できるようになったら、
かなりの抑止力になるとは思うけど多分無理だろうなぁ…。名称は長距離島嶼防衛用高速滑空弾とかになるのかな?w
>もうちょっと射程伸ばして(5000kmぐらい?)
もう少し、500kmほど伸ばして 5500kmにしよう。そうすれば、核を積んでいないけれど大陸間弾道弾の出来上がり。
MIRVは核弾頭でないと、炸薬量が小分割されるだけで、ナンセンスなのでは。
設定上は島嶼防衛用の地対地ミサイルなので上陸された島の観測隊からの要請で撃つ設定。建前上は反撃にも使うので情報収集衛星で特定した飛行場とかでさかね。
本音は報復用なので原発に落ちてきたら原発、皇居に落ちてきたらソレなりに、女子小学校に落ちてきたらどうしましょうって感じでは?抑止力って奴です。
>何らかの理由で試作総経費が当初見積もりを超えること自体は仕方ないとしても、見積もりを超えることになった要因については説明すべきだろう。
まさに状況の変化だとは思う
多分これからこういうの増えるんじゃないかと
アメリカは自分の敵と戦わせたい民族に軍事援助するから、恐らくその為に予算増やさせたんだろうか
追加で数百億払って平和が買えるならまあ安いモンよ