中東アフリカ関連

エジプトのラファール追加導入契約が発効、フランスを除けば同機最大の運用国に浮上

フランスのダッソーは今月15日、エジプトと締結した30機のラファール追加導入契約が正式に発効したと発表した。

参考:Rafale Contract for Egypt comes into force

エジプトのラファール追加導入契約は無事成立、インドネシアとの契約の行方は?

エジプト国防省はフランスから30機のラファールを追加導入する契約を締結したと今年5月に発表、海外メディアは契約総額は37.5億ユーロ/約4,930億円規模(推定)になると報じていたが、ダッソーはエジプトと締結した30機のラファール追加導入契約や正式に発効したと今月15日に発表した。

今年5月に契約を締結して今月15日に契約が発効したという発表の意味は「エジプト側が本買収に必要な資金手配を全て完了した=ダッソー側が確実な資金供給を確認した」ということを指しており、ダッソーは今年5月に締結した契約を履行するためエジプト空軍向けのラファール製造を開始すると発表したことになる。

出典:Public Domain ニミッツ級空母ハリー・S・トルーマンに着艦するラファールM

因みにラファールの追加導入資金はエジプト政府が25%を独自に工面、残りの85%をフランス政府発行の債務保証によって仏系金融機関がエジプト政府に融資する計画だったので、特に第三国への装備品輸出には調達資金の確保にも気を配る必要性(米国もFMS経由の装備品輸出の際に米系金融機関による融資オプションがある)が見えてくるのが興味深い。

逆に装備調達国の中にはプログラム毎に政府が債務保証を与えて国防省が必要な資金を海外の金融機関から調達する方式を採用している国や、装備調達プログラムに必要な資金を債券化して資金調達を行う国など様々で、装備品の海外輸出には装備自体の性能の他にも運用支援、保守サポート、オフセットの提案、調達資金の支援といった総合的な提案力(+高額な装備品ほど輸出先の安全保障政策へ貢献が求められる傾向が強い)が競合を出し抜き契約を勝ち取る鍵となるのだろう。

余談だがインドネシアもダッソーとラファール調達契約を締結していると言われているが、この契約も正式に発効するためには調達資金の手配をクリアする必要がある。

先日閉幕したドバイ航空ショーでインドネシア側の装備調達担当者とダッソー側の幹部が会談を行ったとの噂もあったが「調達資金の手配をクリアした」というニュースは今のところ発表されておらず、同国の装備調達は常に資金を何処から調達するのかで計画が行き詰まることが多い。

果たしてダッソーが「インドネシアとの契約が正式に発効した」と発表する日は来るのだろうか?

関連記事:フランスとの関係強化に動くエジプト、ラファール30機を37.5億ユーロで追加導入
関連記事:ラファールの追加導入を決めたエジプト、空中給油機や偵察衛星もフランスから調達か

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Alexander Cook

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 11月 24日

    石油産出国は、融資受けなくても資金豊富に
    思えるのだが。

      • 匿名
      • 2021年 11月 24日

      ミス、エジプトそんなに石油ないですね

      7
    • 匿名
    • 2021年 11月 24日

    ラファールを前から見るとブレーンコンドルに似ている。

    • 匿名
    • 2021年 11月 24日

    ラファール採用・追加調達にちょっと羨ましく思える自分がいる

    3
      • 匿名
      • 2021年 11月 24日

      4.5世代機なんて日本には必要ないけどね

      2
        • 匿名
        • 2021年 11月 24日

        日本でもスクランブル機として4.5世代機はいるよ
        頻回にあるスクランブルを全部5世代機でやっていたら金もかかるし機体寿命も短くなってしまい無駄が多い

        7
          • 匿名
          • 2021年 11月 24日

          出た

          2
          • 匿名
          • 2021年 11月 24日

          使い分けられるほど予算がないよ

        • 匿名
        • 2021年 11月 24日

        ならF-2も不要だし、まして4.0世代のF-15Jなんてゴミみたいなものだね。

        1
      • 匿名
      • 2021年 11月 24日

      分かる。
      カッコイイ。それがすべて。
      日本での導入が現実的でないのは、分かってる。
      それでもなお、カッコイイから羨ましい。
      4.5世代?運用?
      知らぬ。そんなことはどうでもいい。

      4
      • 匿名
      • 2021年 11月 24日

      日本にゴミはいらないけどね

        • 匿名
        • 2021年 11月 25日

        おっと、タイフーンの悪口はそこまでだ。

        1
    • 匿名
    • 2021年 11月 24日

    >>エジプト政府が25%を独自に工面、残りの85%をフランス政府発行の債務保証
    ん110%?

    1
    • 匿名
    • 2021年 11月 24日

    フランスのデザインは、やっぱりエロい

    3
    • 匿名
    • 2021年 11月 24日

    米国以外で西側第4世代の機体で輸出において他国が影響行使しにくい機体と言ったらコイツしかないよな。ユーロファイタータイフーンは複数国が絡んでいるし、グリペンだって機体の構成見ると国際色豊かだし。輸出考えたら自国メインの機体は強い。

    6
      • 匿名
      • 2021年 11月 24日

      登場したときは、なんだかんだと言われた機体だけど、いまだによう売れてますなぁ。

      4
      • 匿名
      • 2021年 11月 24日

      対空から対地対艦まで、一通りの兵装ラインナップをフランス1国で揃えているのも大きいね
      KF-21みたいに各国からバラバラに調達しているのでは、何処か1国でも問題が発生するとゴッソリと能力が欠落する可能性が付きまとうし

      4
    • 匿名
    • 2021年 11月 28日

    トップの写真、ラファールと同速度(低速)で飛んでるF-35が機体各部でめっちゃベイパー曳いてるけど、各部で渦を作りまくって凄い抵抗が発生してるんじゃないの?もしかしてF-35は低速性能が低くて、迎え角を相当大きく、上面に強い負圧作ってるのかな。

    空気抵抗が大きいことで有名なF/A-18も翼端からよくベイパー曳いてたけど、実はF-35も空力性能悪いのでは。

    ラファールが風に乗ってるのに対し、F-35は風を踏み潰してるというか。ナウシカだったらF-35よりラファールを好みそうだ。

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