イラクは広域をカバーできる高度な防空システムにSAMP/TではなくCheongung-II(約28億ドルの契約)を選択、韓国製防空システムは中東地域で成功を収めつつあり、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラクと締結したCheongung-IIの契約額は95億ドル(1.3兆円以上)に達した。
参考:Iraq boosts air defenses with reported $2.8B deal for South Korean Cheongung-II
参考:Iraq Acquiring KM-SAM II Systems
この地域特有の不安定な事情を鑑みるとCheongung-IIが実戦を経験するのも時間の問題
フセイン政権打倒後に再建されたイラク軍の防空能力は非常に限定的で「広域をカバーできる高度な防空システム」の必要性が何度も叫ばれ、安全保障・防衛委員会は2021年「ロシア=S-400、フランス=SAMP/T、韓国=Cheongung-IIの中から防空システムを購入する」と明かし、2022年7月「イラクがSAMP/Tを選択した」と報じられたものの成立した取引はGM403のみで、業界筋は「間違いなくフランスはSAMP/Tをイラクに売却する用意があるだろう」と述べていたが、2024年6月「イラクがCheongung-II(天弓2、KM-SAM-II、MSAM-IIとも表記される)を売却して欲しいと韓国に要請した」という報道が登場。
Breaking Defenseは20日「イラク国防省が韓国と防空システム供給に関する契約を締結したと発表した」「韓国メディアもLIG Nex1がCheongung-IIを28億ドルでイラクに提供すると報じた」「この契約によってLIG Nex1は3ヶ国目(アラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラク)の輸出先を確保した」と、Aviation Weekも「イラクがKM-SAMIIを取得する」「このシステムを3番目に購入する国になる」報じ、どうやらイラクは広域をカバーできる高度な防空システムにSAMP/TではなくCheongung-IIを選択したようだ。
Cheongung-IIの迎撃弾はパトリオットシステムのPAC-3弾と同じ直撃方式(hit-to-kill)で、航空機や巡航ミサイルだけでなく弾道ミサイルに対するターミナル・フェイズの下層迎撃(韓国軍はCheongung-IIをパトリオットとTHAADの間の中間層迎撃として運用中)にも対応しており、1つのシステムは指揮統制車輌、レーダー車輌、発電車輌、ランチャー車輌×4~6(迎撃弾の装填数は32発~48発)で構成され、28億ドルの契約には8つのシステムが含まれているという情報もある。
どちらにしても韓国製防空システムは中東地域で大きな成功(3ヶ国と締結した契約の総額は95億ドル=1.3兆円以上)を収めつつあり、この地域特有の不安定な事情を鑑みると実戦を経験するのも時間の問題で、その評価次第で新たなチャンスを掴むかもしれない。
関連記事:サウジアラビアも韓国製防空システムを導入、天弓2の契約額は約32億ドル
関連記事:UAEを訪問中の文大統領、4,000億円規模の防空システム「天弓」輸出契約を締結
関連記事:UAE国防省、韓国製の防空システム「天弓/M-SAM」を4,000億円で購入予定だと発表
関連記事:フランス、競合したロシアと韓国を破ってイラクからSAMP/Tを受注
関連記事:米国の対ロシア制裁の影響、イラクの防空システム導入候補に仏製と韓国製が浮上
※アイキャッチ画像の出典:LIG Nex1
サウジ、UAEは分かるとして、イラクってのは…踏み込んだなあ
フランスもそうだけど、武器輸出で成功を収めるのは踏み込めた国なのかもしれない
イラクは米軍が駐留しているぐらいだし、不思議はないような。
韓国はイラクからT-50受注した実績もあるので、御縁はあったのでしょう。
昔はフランスのお得意様でしたけど、これからは韓国も結び付きが強くなりそうですね。
イラクはすでにT-50訓練機やK2小銃などを輸入しているし、そこまで不思議な取引ではないでしょ
二年前にはすでに仏露とコンペに参加していたわけだし
ところでSAMP/Tの契約はどこに行ったのか。
まさかセット注文だと思っていたのがレーダー車単品の発注だったとかさすがにそんなポカではないと思うが
ロシアはS-400提案しても引き渡しが出来るとは思えないんよね
ウクライナ侵攻で消費中なのに他国に販売する余裕があるのかと
となると韓国かフランスだけど、韓国が採用されたということは
韓国製兵器のコストパフォーマンスをアピールしたのかな?
フランスのもウクライナで使用中だから納期守れそうなのが
韓国だけだったとかなのかもしれないけど
このブログの過去記事、
2023.03.27 契約を履行し続けるロシア、アフリカ諸国に対する武器輸出で中国を抜く
はウクライナ侵攻開始後にも契約通りの武器引き渡しを続けるロシアについての記事です。この中ではS-400でさえ引き渡していると言及されています。
侵攻1年後の話でそこから1年半経過した現時点でのことまでは私は分かりませんが、ロシアが戦時経済へ本格移行した今になってウクライナ侵攻の影響で引き渡せないということは考えにくいと思っています。
よくある生産上の理由による引き渡し遅延は別として。
当該記事のコメント欄ではこんなの長く続かないよみたいな意見もあり、当時私も同感だったもののいまだロシア防衛産業の息切れは聞こえず、あの国を甘く見たなと反省しています。
今のイラクってどこを仮想敵国にしてるんだろ。
サウジとイラクは既に西側国家で、イランとの戦争想定?
ミリバラ2024においては、国内勢力とトルコが示されていますね。文中にはイランが登場しますが、イラクの現在の政治家でイランを敵視する人はかなり少ないと感じており、あくまでイランの支援を受けた勢力と敵対しているというのが私の見方です
トルコに関してはまあまあヤバいレベルでイラクを脅かしており、イラク政府の許可なしに越境して40kmくらい深入りしたところに拠点まで築き、爆撃を始めとする軍事作戦も実行しています。イラクにはこれを防ぐだけの軍事力がなく、外交方針も相まって口だけの弱い非難をしています。吉岡明子の論文が詳しいので是非
ミリバラ2024 中東北アフリカ章より引用 翻訳はパチパチ艦隊
イラク軍はISISとの戦いで成功を収めているが、脅威がなくなったわけではない。イラクは国内の様々なクルド勢力に対抗するイランやトルコからの圧力にも対処している。アンカラはクルド労働者党(PKK)と戦うイラク北部で繰り返し標的を攻撃している。バグダッドは攻撃作戦を比較的少数の部隊、特に評判の高い対テロ部隊(CTS)に頼ってきた。しかし、この部隊は不釣り合いに高いレベルの消耗に苦慮し、募集不足に耐え、「CTS 2030ビジョン」には調達資金が不足している。特に外部からの支援がない場合、バグダッドがそのような作戦を維持できるかどうかは疑問だ。同国はより自立的になるために軍の近代化を進めている。イラクは、イランと繋がりのあるものも含め、50余りの派閥からなる人民動員軍の規模を拡大しようとしている。一方で、政府軍、クルド人ペシュメルガ軍、人民動員部隊の関係は依然として流動的で、それぞれの取り組みの統一はほとんど進んでいない。
苦境がみて取れる
内乱に苦しむくらいなら独裁者に苦しんだ方がマシかもしれん
政権はイランシーア派と蜜月ですし、クルド問題絡みで軍事力が強いトルコととかな?
確かに気になりますね
駐留問題で揉めているアメリカはS-400を買うよりはましだろうけれどいい気はしないだろと想像
防空システムは当然実戦を踏むごとに改善されるでしょうから、自国が戦火に巻き込まれる前に実戦経験を積む可能性があるというのは、韓国的にも望ましいのではないでしょうか(そもそも戦争はない方が良いのは前提として)
1システムで再装填無しで最大48発確保しているというのは良いですね
ロシアの弾道弾攻撃を見ても、20発以上は同時に撃っているようですし、1発1発丁寧に撃ってくる保証はないですもんね
韓国なんて、隣国が攻め入ってくるとすれば
陸空からな訳ですし
なにより爆撃なりの攻撃が脅威ですし…防空システムの改善とかってのは
今の韓国はできる限りはしたいでしょうね。
停戦中とはいえ、またいつ来るか分かりませんし…
毎日経済(韓国紙)でも採用の一因をコストパフォーマンスだと推測してましたね。ただ、攻撃側の兵器に比べるとどうしても損してる気分にはなりますが。
SAMP/Tと比べてどうよかったのか知りたい
連続写真を見た感じ、コールドローンチなのかな
ランチャー車両もそんなに大きくない軍用トラック
ここら辺のコストを抑えてミサイルの数を増やす考えなのだろうか
韓国は東欧に続いて中東でも大成功を収めてますね。本当にすごい。うらやましい限りです。
アメリカ製兵器ですら調達の失敗が目立つ日本と比較すると本当にどうしてここまで差がついたのか。
残念でなりません。
>日本と比較すると本当にどうしてここまで差がついたのか。
日本は、「死の商人にならない」というのが、政治と国民の意思ですからね。自ら選んだ道なのだから、嘆くことは無いですよ。最近になって軌道修正を始めたばかりなので、はるか先を行く韓国を足元から見上げるような羨望があるのは仕方ないですよ。
私は「死の商人にはなりたくない」「武器輸出は日本の平和外交方針に反するものだ」と考える人たちは、本質的には善人であり、崇高な理念を持つ人達だと考えています。しかし実態としては、トヨタ車に代表されるように、民生目的で輸出されたものであっても軍事転用は容易なわけです。イスラエルがテロ攻撃に使用した無線機は日本製だったそうです。では、日本はそれらの事象に対して、調査や抑止や制裁を加えたのでしょうか?また、日本は世界最大の戦争国家である米国の兵器の購入に湯水のように金を費やし、軍事支援も何兆円と行っています。この際、「死の商人ではない平和国家」などというのはもはや、怠惰を誤魔化すための言い訳にしか聞こえません。実態や本質がなく、どっちつかずで何の実績もない「平和国家」というかワードは、日本の急激な衰退と共に、もはやこういった場での「言い訳」や「負け惜しみ」でしか聞かなくなりました。色々な意味で残念なことです。
>トヨタ車に代表されるように、民生目的で輸出されたものであっても軍事転用は容易なわけです
それは、包丁で人を刺し殺せるとか、乗用車で人をひき殺せるのと同じで、作った目的外の利用は使用者の責任であって製作者である日本国民の責任ではないのです。
日本国民としては「目的外の使い方をした人が悪い」のであって、軍事転用可能だから製造者が調査や抑止や制裁を加えろというのは、言い掛かりであり責任を感じることはありません。
よって、「平和国家を目指す日本」を「言い訳」や「負け惜しみ」と捉えるのは日本国民の感覚では理解できない指摘です。なので「色々な意味で残念」であるなら、そこで終わらず意識改革運動を始めてはいかがでしょうか。
仮に中SAM改あたりを提案できても価格協力で相手にならないと思われ。
死の商人って、儲けのためなら戦争当事者の双方見境なく武器を売る人であって、理念を持ってどこに売るかを判断している人は死の商人とは呼ばないのでは?
販路が広がれば、研究開発にコストを投じられるし、フィードバックも得られるので、輸出先があるのはいいことだよなー
リスクテイクの文化の違いですな
今の日本は口ばかり達者なので
まさしくおっしゃる通りかと思ってます。失敗を恐れないチャレンジ精神、外野から何を言われてもやり切るという信念、この辺りは本当に韓国の風土を全貌します。翻って日本は、衰退し続ける恐怖感だけが増大して何一つチャレンジせず、少しでも出る杭は打たれ、老人達は少しの変革でも恐れて大騒ぎするという有様です・・・。ここから挽回するどころか、高齢化が進んでこの傾向はますますひどくなっていくんでしょうね・・・
必死さの違いかと思います。
周りを超大国(彼らにとっては日本も超大国らしい)に囲まれ、北朝鮮がいつ攻めてくるかも分からず、貿易赤字も続いています。とにかく武器でも何でも売って稼がねばならない。
ちなみに台湾人も似たようなことを言っていました。
最近の日本も徐々に似たような状況になりつつありますが、まだだいぶ余裕がありますね。
ゆで蛙状態なのかもしれせんが。。。
いやいや、兵器関係を国が輸出の容認しだしたのは10年前のことだし
その時も共同開発の場合のみという制限があったでしょう?
去年改訂されたけど、ライセンス生産品をライセンス保有国に輸出とかそのレベルだし
自由に売れるわけじゃないですよ?
法律で禁止されてる以上、チャレンジもへったくれもありませんよ
脱法行為を推奨するなら別ですが
10年前と言いますが、では10年間、日本は何をしてたんでしょうか?日本は長らく保守政権が安定して与党政治を行ってきました。なんでそれだけの猶予がありながら、何一つ進んでいないのでしょうか?一方の韓国は頻繁に政権交代があり、親北左翼的な政党が政権を取ることも多かった。政治的混乱もそれなりにあったでしょう。そんな中でも韓国の防衛産業はやるべきことを粛々と進め、学習を続けて技術力を着々と高め、営業と難しい国内外での調整を行い、こうやって結果を出しているわけです。じゃあ我々は何をやっていたのか?政治家は?防衛官僚は?企業は?「失われた30年」というのは伊達ではありません。何もしなかったわけです。本当に何もしなかった。その結果が今、差となって現れているわけです。
釣られるのもアレですが、何一つ進んでないという部分に反論します。
2011年に民主党の野田佳彦内閣で国際共同開発とそれに伴う輸出三原則の緩和をして以降、安倍晋三内閣で防衛移転三原則と運用指針を改定し、岸田内閣でライセンス元の国への弾薬・迎撃ミサイルの輸出や次期戦闘機の輸出を解禁しました。
輸出実績に関してはフィリピン軍へのレーダーとベル412(8機)を除けばグアテマラ向けのベル412ヘリコプターだけですが。
この記事における韓国のミサイル輸出に関しては長年の韓国の努力の賜物なので、その事を褒めこそすれど、日本をディスる材料にするのは如何なものでしょうか。
インドにユニコーン(もがみ型の先っぽ)を輸出するってのもありましたね
まぁインド側に新型艦を建造する計画が無いと、どうしようもないですが
いや「完成品の移転」の実績こそ少ないですが、部品、素材、技術、情報の輸出や共同研究は行われてるし着実に増えていますよ。
GCAPもユニコーンの輸出も突然降って湧いた話ではありません。
昔から何かしら輸出してるデータはあるんですよね。グローバルノートの22年のデータ(小火器、軽火器、小口径砲、弾薬、トラック、技術移転、支援装備などは含まない)だとだと世界ランキング38位でインドやブラジルより上位という。江畑謙介ですら内訳が分かってなかったような。
何を言っているのやら。
韓国は朴正熙政権の時代から隙あらば武器を輸出しようと国をあげて輸出振興策を取ってきた。国民も全く武器輸出にアレルギーなどなく右左翼陣営とも武器輸出に積極的で政権交代なんて全く関係なく積極的に武器輸出を行っている。
韓国の輸出産業が弱かった80年代に開発されたK-1戦車なんて、アメリカに開発してもらったのに最初から輸出を考えていたくらいだ。潜水艦もしかり。T-50なんてF-16ブロック52のオフセットでLMに開発してもらったが最初から輸出ありきだった。とにかく韓国という国は武器輸出に何の抵抗もなく、核開発にも国民の大多数はは賛成だ。
日本には未だに武器そのものにアレルギーがあり、輸出でもしようものなら、会社に市民団体が押しかける。政権与党の公明党は武器輸出に大反対だ。何しろ1976年の三木内閣の時から2014年まで武器輸出を厳に慎んできた。2014年に緩和されたとはいえ、警戒や哨戒など限られた用途の武器しか認められず、搭載する機関銃さえ認められない解釈だった。最大手の三菱重工でさえ、F-35のライセンス生産に消極的で、ノックダウン生産の域に留まっている。
次期戦闘機のために少しは緩和されたが、攻撃的兵器の輸出はライセンス生産や共同開発品に制限されているのが現状だ。
現状は理解しましたが、負けた言い訳や、できない理由だけを並べ立てても詮無いです。そうしているうちに、日本は半導体で負け、液晶ディスプレイで負け、スマホで負け、家電で負け、韓国に負け続けてきたわけですからね。そろそろ勝ちのビジョンを持ってほしいものです。
負けた言い訳と言っても輸出したいと思ってる日本人なんて一部の軍事オタクぐらいで大体の国民はそもそもしたいなんて思ってもないし
万一輸出したSAMが民間機を撃墜しようものなら何で輸出したとか責任はどうだとか韓国と違って騒がれるのは目に見えてるからメーカーも国もそんなにやる気ないんだよね
トラブルあったらキャリアに傷つくだけだし
>輸出したいと思ってる日本人なんて一部の軍事オタクぐらいで大体の国民はそもそもしたいなんて思ってもないし
「貴方個人の感想」を根拠もなく「大体の国民」の意見にすり替えるのはやめましょう。
殺傷兵器の輸出で未だに国内で揉めてすんなりいかないのに個人の感想と話をすり替えてるのはどっちかねえ
軍オタはそういう事情に疎いから的外れになりがちなんだよね
GCAPで色々見てたんですが、「市民団体」の方が日本の武器輸出に未来見てるなぁと思えるんですよね
何しろGCAPが限定的に輸出OKになっただけで、「世界中でGCAPが使われ、GCAPが戦い、GCAPが民間人を殺傷する」と
そう主張する人が結構いました
ここを見てる人なら「そう簡単にGCAPや日本製兵器が売れるか」と思うでしょうけど、彼らはそうは思って無いようです
産経を除くと『東京新聞』が装備移転や輸出関連法に関して詳しく書いてるんですよね。結論部分を除けば割とソースとして有用だったりします。
そう言うのってなんて言うんですかね
「ツンデレ」の変種?
「アレルギー反応」じゃないですかね。
真っ当な批判をするためには
勉強して正しい知識をつけなければ説得力に欠けますからね
F-35は部品の分担生産ならまだしもラ国できるような作りの製品じゃありませんよ。
広域をカバーできる防空システムは、機材を揃えれば出来上がるのではなく
防空部隊としての訓練、経験を重ねて初めて成立すると思うのですが
イラクはそのあたり、しっかり対応できるのでしょうか?
フセイン時代の防空部隊なんてもう影も形もないので、基本人材育成から再出発ですが
人材選定をしっかりしないと、イラン経由で北朝鮮に情報流れるのでは。
対地、対艦誘導弾すらマトモにあてれない国の防空システムって大丈夫?
それを考えるのは導入を選択したイラクがすればいいでしょう。
韓国製防空システムもとい韓国製兵器全般について言えることだと思いますが、湾岸アラブ諸国での案件においては品質や価格やフォローアップと同じくらい、韓国政府の政治的スタンスが効いてたと思います。
同地での米国の評判がきわめて悪いという点を抜きにしても、米国は長いあいだ兵器の供給を政治領域と結びつけて供給停止を懲罰的に利用してきました。第三世界の指導者にとって兵器の使い方は外国政府からの国防だけではありません。国内の武装蜂起の鎮圧や未回収の領土の回収など、実に様々な使い方をしたいものです。しかし欧米諸国は特に後者を認めず、たとえ払込済みでも納品を差し止めてきます。韓国だって国際世論から真っ向批判されればわかりませんが、少なくとも米国や西欧のメーカーほど勤勉に懲罰的取引停止を吹っ掛けてはこないのではないか、そう思わせる政治的な空白感が顧客の安心に繋がっているのだと思います。
この分野で日本が韓国に伍する日が来るかという話題は耳目を集めがちですし私も関心がありますが、防衛装備の移転規則を緩和したところで平和主義・人道主義を国是にしている我が国として出来ない・やるべきではない一線が最初から存在していると感じます。この最終到達点の違いについては常に頭の片隅に置いておきたいと思いました。
韓国の兵器はあまりに格安すぎて儲けに乏しく、また生産キャパを圧迫する勢いで営業しているため自国の軍備に影響が生じかねないという状況です
国内からの批判もあります
それによって得られる外交プレゼンスを考えれば非合理的な投資というわけではありませんが、日本や西欧がこの路線を模倣しないからといって批判するのは短絡的でしょう
失礼ながら、上で指摘されている通り、そんな負け惜しみばかりで何一つ改善も進歩も無いから、日本は半導体もスマホも韓国に負けたのでは。このままでは差が広がるばかりでしょうに。
別に負け惜しみではなくて、最近まで本気で輸出する気が無かったのです。
何故かというと、武器なんか輸出しなくても十分に儲かってたからです。
きっかけは、東日本大震災で原発事故が起こり、原発止めるという暴挙に出てしまいました。
そのため発電用の燃料を大量に輸入する必要に迫られ、突如として巨額の貿易赤字が発生し始めました。
その前年まではずっと貿易黒字だったのですが。
そして徐々に切羽詰まってきて、耐えきれなくなって兵器でも売って稼がざるを得なくなってきたというのが現状です。
うーん、「〇〇だから〇〇した」「〇〇と言う状況に陥ったから〇〇せざるを得なかった」。すべてが状況に対する後付け、受け身の姿勢、泥縄の対応ですね。それを「言い訳」と言うのでは。後ろ向きで、自分から何かを進めよう、という主体性が全く感じられないです。こういうビジョンを持ってこういう推進をする、こういうリスクにあらかじめ備えるために、先手を打ってこのようなことを進める。本来はこうあるべきではないかと私は思いますよ。祖国の発展を願うものとして、是非、韓国の姿勢を見習って、我が国もこうあって欲しいものです。
私は軍需貿易に限って、韓国を短絡的に真似すべきかどうかという話をしています
半導体がースマホガーというのは全く別の話ですね
あいつがこうやって儲けてるから俺たちも真似しようというのはそれこそ受け身のやり方です
経済的な面で見ても韓国の武器輸出全て合わせても小松1社が民生品輸出する額に及ばないし民間からしたら普通の製品売るほうがずっと楽で利益率いいんだよね
兵器扱う商売なんて面倒くさくてたまらんし
全く同感です。
国家間の比較をするのであれば、その事象に対して国益レベルの視野でプラスになるかどうか判断するのが賢明だと思います。
また、武器は販売した客以外からは反発を得るような商品であり、更に薄利で売上だけ伸ばす営業手法なら、見習うべきではないと思います。そして、買った方が総合的に得なら購入するという選択肢も出てくるでしょう。安易に自国生産海外販売を礼賛出来るほど、日本は人材が余っていません。
儲かる分野に集中し、他は買うのが本来の在り方だと思います。更に、安定して購入出来る環境作りは外交の重要な役割です。
仰る通りですが、だからこそ国内の防衛産業、企業、部門が生存するためには輸出による規模と継続的需要の確保が必要なんです。
世界市場意識して開発したら日本の要求にマッチしなくなるので国産する意味がないです
世界で売れ線の兵器ばっか作るぐらいなら輸入したほうが安く済む
なんか韓国が絡むと途端に、日本はまだ負けてない(もうとっくに負けてますが)的な負けず嫌いな人たちが増えますね。なんとも不思議だ。
ウクライナ情勢とかだと客観的なんですがねぇ。まああと5年も経って、日韓の一人当たりGDPにもっと決定的な差がついてくれば、恐らくこういう人たちも大人しくなるかと思われます。しかし中国には敗北を認める人が多いのに本当に不思議なものですな。
IMFの統計だと去年の一人当たり名目GDPランキングは日本が34位で韓国は35位。というか一度も抜かれたことは無いんですが、どこのデータを参照してらっしゃるのでしょうか。
あと一人当たりGDPは人口が多ければ多いほど不利になる仕組みなので、日本より人口が少ない韓国が有利になりますね。ちなみに去年の中国は74位です。
>というか一度も抜かれたことは無いんですが
1人当たりの購買力平価GDPでみると日韓は逆転する。
日本 52,215 US$(世界38位)
韓国 56,552 US$(世界31位)
ヒント:ドル建て
購買力平価はあてにならない指標、というのはちゃんと経済知ってる人の間では常識ですが。
今年(2024年)のIMFの統計では名目GDPでも負けてますよ。
日本 33,138 US$(世界39位)
韓国 34,165 US$(世界36位)
勝ち負けは分野によるんじゃないですか?
まあ本記事の武器輸出に関しては大差で負けてるとは思いますが
>もうとっくに負けてますが
どこが?知財収入が多いのはどっち?GDPが上なのはどっち?G7加盟国はどっち?
日本が韓国に負けてるなら何で韓国人って日本に脱出して移住するし今だにアメリカなんかに移住してるの?
日本が韓国に負けてるなら何で韓国人って日本に脱出して移住するし今だにアメリカなんかに移住してるの?
日本が韓国に負けてるなら何で韓国人って日本に脱出して移住するし今だにアメリカなんかに移住してるの?
韓国のエネルギー保障を考えるとサウジ、UAE、イラクと産油国とビジネス的親密になるのは妥当な話ですな
産油国と親密になりつつイスラエルとは兵器開発で手を結んでこれまたビジネス的親密になっているのが面白いところです
イラクはトルコと緊張状態にあるそうですが、
トルコにはK9を供給し更にトルコのMBT開発に韓国が協力してパワーパックの供給もしているのも中々に興味深い
気付いてみれば中東へのプレゼンスが生まれているわけで国際政治的に非常におもしろいものですね
これ、まさかと思うけど現物取引じゃなかろうか?
80億ドル石油代金払ってない事件、実は完全には解決してなくてドルの高騰で韓国側の支払額が増えてるんだよなぁ
で、その増えた差額が払えてない問題があるけど、それを補う契約の一つかもしれない…
天弓シリーズはベースがロシアのS400と言われています。
ウクライナ侵攻でS400は結構迎撃できずにやられているようですが、こちらは大丈夫ですかね?
日本が韓国に負けてるなら何で韓国人って日本に脱出して移住するし今だにアメリカなんかに移住してるの?
日本が韓国に負けてるなら何で韓国人は日本に脱出して移住するし今だにアメリカなんかに移住してるの?