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イスラエルとイランの停戦が発効、状況は不安定ながら停戦は機能中

イスラエルとイランはトランプ大統領の停戦案に同意、両国は猶予期間ギリギリまで戦果拡大に務め停戦が発効したが、イスラエル国防軍は「イランが停戦発効後に弾道ミサイルを2発発射した」「停戦違反に強力な攻撃で対応する」と発表したものの、今のところ停戦は維持されている。

参考:Israel says it agreed to bilateral ceasefire with Iran, will ‘respond forcefully’ to any violation
参考:Katz instructs IDF to ‘respond forcefully’ after Iran breaks ceasefire with missile attack
参考:Iran’s military denies it fired missiles at Israel after ceasefire

今のところイスラエルも具体的な報復に動いていないため、このまま停戦が維持されるかもしれない

トランプ大統領は23日「イスラエルとイランが段階的に実施する『完全かつ全面的な停戦』に合意した」「この停戦は24日午前0時頃(東部標準時)に始まり、両国は6時間かけて『進めている最終任務』を終結させ、その時点でイランは攻撃を停止する。イスラエルも12時間後(東部標準時の正午)までに攻撃を停止し、さらに12時間が経過後『戦争は終結した』とみなされる」と発表。

カタールのムハンマド首相は「アル・ウデイド基地攻撃に行われたイラン当局との会談で米国の停戦案に対する同意を確保した」と発表、イスラエル政府も「対イラン作戦は目的以上のことを達成し、核兵器と弾道ミサイルの差し迫った脅威を排除した。このことを考慮してトランプ大統領が提案した停戦案に同意する」「但し、イランが停戦に違反した場合は強力に対応する」と表明、両国はトランプ大統領が設定した猶予期間ギリギリまで戦果の拡大に努力し、イラン国営メディアも「イスラエルとの停戦が発効した」と、イラン政府も「停戦が発効したための今後は弾道ミサイルを発射したない」と発表。

しかし猶予期間が過ぎて停戦が発効した直後、イスラエル国防軍は「イランが弾道ミサイルを2発発射した」と警報を発令、カッツ国防相は「イランの停戦違反に強力な攻撃で対応する」と明かし、イランメディアは「停戦発効後にイランが弾道ミサイルを発射したと情報は誤りだ」と主張、今のところイスラエルも具体的な報復に動いていないため、このまま停戦が維持されるかもしれない。

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※アイキャッチ画像の出典:חיל האוויר

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コメント

  • コメント (18)

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    • 2025年 6月 24日

    流石に終わってくれぇ

    9
    • あばばばば
    • 2025年 6月 24日

    三日持ったら大したもの。もう怪しいけど

    12
    • 黒丸
    • 2025年 6月 24日

    イスラエルに指揮系統ボロボロにされたイラン軍は
    停戦指示をスムーズに伝達できるのだろうか?
    車載弾道ミサイルもあちこちに分散してるだろうし

    14
    • 58式素人
    • 2025年 6月 24日

    どうなのでしょうね。このまま停戦がうまくゆけば。
    ウクライナから見て、ロシアの協力国がまた一つ脱落したのかな。
    ハマスとヒズボラが壊滅状態になり、シリアからアサド政権が逃げ出し、
    次は、イランが米国提案のイスラエルとの停戦に応じ応じたわけですから。
    米国が、イランにどんな条件をつけたのかは判らないけれど。
    残るはベラルーシと北朝鮮でしょうか。順番に引き剥がされるのかな?。
    よその記事/動画では、米国の特使(ケロッグ中将)がベラルーシと
    6時間半にわたり交渉をしたとか?。この先どうなるのかな。
    すぐには変わらないかもですが、うまく運べば、残るは北朝鮮だけになりそうな。
    そして、カリーニングラードの飛び地はますます孤立する?、かな?。
    希望的観測かもですが、全部がうまく運べば、ですが。

    10
      • 納豆兵
      • 2025年 6月 25日

      どうかな? イランは全て失った訳ではないからな。
      むしろますますロシア・中国との関係を強めていくのは間違いない。
      今回の経験でイランもどのように軍事力を強めていくか学習しただろうし。

      2
    •  
    • 2025年 6月 24日

    かれこれ十年以上続いた紛争が終わるのだろうか?

    2
      • ななしのシロウト
      • 2025年 6月 24日

      朝鮮半島 1953年から71年間休戦中(小競り合いアリ)
      イスラエルとイランの紛争も完全に終了するまでは時間が掛かると思います

    • あるまじろ
    • 2025年 6月 24日

    ロシアの友好国であるイランが疲弊してイランの核実用化が先送りになった。
    日本としては比較的マシな決着……になるのかなぁ。

    国際法ガン無視で攻撃するのが一般化してる感じがするのと、民間人の死傷者が多数出てるのが凄い嫌だけど。

    13
    •  
    • 2025年 6月 24日

    思えばアメリカがイスラエルとアラブ諸国の反対を無視して、勝手にイランと合意を結んで、その後その合意も破棄した事から拗れてしまったこの長い長い紛争がアメリカ、イスラエル、アラブ諸国、イランの合意の元に解決に向かってるのは、まぁ収まりが良い話ではある。もうあれから十年、一つの時代の終わりでしょうかね。

    7
    • たむごん
    • 2025年 6月 24日

    ウクライナ戦争で、ウクライナに対空兵器が集められたり、多数を消耗していますからね。

    イスラエルが消耗した対空兵器、すぐに生産・輸入して補充することも難しいわけですから、イスラエルでさえも全て打ち尽くしたりノーガード戦法はとれないということでしょうね。

    イスラエル空軍は、初動200機発進以降も、極めてハイペースな出撃・イラン方面は長距離飛行なわけですから、長く継続しない前提で作戦実行していたのかどうかは気になるところですね。

    8
    • 素人
    • 2025年 6月 24日

    イラン側が既にフォルドから移動させたと主張し、ネタニヤフが「何処に運ばれたか『興味深い情報』を持っている」と述べた400Kgの濃縮ウランは現状どうなっているのだろうか。

    1.フォルドの地下にそのまま存在する。
      a.瓦礫に埋もれている。
      b.地下施設は破壊を免れてそのまま保管されている。
    2.フォルドから運び出されている。
      c.イスラエルによって爆破された。
      d.新たな場所で保管されている。

    米軍参戦前、最も安全と目されていたフォルド地下から事前に全量を運び出していたとは考え難い。一部を分散保管に切り替えたに過ぎないのではないだろうか。それすらダミーの可能性がある。
    かなりの量がaもしくはb、一部がcもしくはdといった可能性が高いと思われる。
    今回米国が停戦を提案し、イスラエル・イランがそれに同意したのは、米国、イスラエルが十分な量をaもしくはcしたと考えたか、あるいは仮にbもしくはdであったとしても兵器化するための濃縮後工程施設を十分に破壊したと判断したということだろうか。

    4
      • nednir
      • 2025年 6月 24日

      イスファハン地下にありそうってCNNの英語サイトなどに書かれてますよ
      それに濃縮ウラン自体を攻撃するのはリスキーで避けそうに感じるんですよね
      倉庫やトンネルが健在なまま監視システムが機能不全になってしまうと、ISなんかに渡るリスクが高まってしまうわけですから、地下施設を高確率で崩落させられるという根拠がないのに攻撃するのは得策でないでしょう

      6
        •  
        • 2025年 6月 24日

        CNNよりは遥かに正確な情報を握ってるイスラエルがそれを許容するのか?
        まぁ副大統領が言うように60%→90%濃縮が無理なら大丈夫論もあるけど。

        1
      • kitty
      • 2025年 6月 25日

      「400Kgの濃縮ウランはどこから運び出したの? それを考えてると一晩中寝られないの。」

      1
    • nk
    • 2025年 6月 24日

    取り敢えず沈静化しそうで何よりですね、いずれまた再戦でしょうからお互いどの様な備えをしていくべきなのかイランの方が色々と問題山積な感じで立て直しに数年はかかりそうですね。

    2
    • 名無し
    • 2025年 6月 24日

    イスラエルは今回の戦争で、
    航空優勢に関する姿勢をどう変化させるだろうか?
    日本に関係するところでは、GCAPについて二つの可能性がある

    一つ目は、イスラエルの中東における航空優勢は圧倒的なので、
    GCAPは脅威とみなすことが出来ない
    イスラエルはGCAPに寛容の精神を発揮して見守る

    二つ目は、イスラエルの中東における航空優勢を永久に独占するために、
    GCAPは将来の脅威となりうる
    イスラエルはGCAPに警戒心を発揮して妨害する

    どちらが実現するだろうか?

    1
    • 暇な人
    • 2025年 6月 24日

    もう早速攻撃してるようですな。
    あの国に約束を守るというのは無理な話なんです

    3
    • 山田さん
    • 2025年 6月 24日

    マフィアの抗争みたいなもので、どちらも支持できない酷い戦争でしたが、短期間で終わって何よりです。
    原油も暴落して、爆撃前の水準まで戻りましたし、日本としては一安心ですね。

    7

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