サウジアラビア関係者は昨年2月「英国を通じたGCAP参加協議は順調に進展している」と言及、朝日新聞も昨年11月「英伊日がサウジ参加の本格協議に入る」と報じたが、Breaking Defenseは9日「サウジ参加を検討すべき理由は幾つかあるが、英伊日がサウジの参加を望む理由は少ない」と指摘した。
参考:Why Saudi Arabia is interested in GCAP – and whether it should be
最終的に何処に着地するかはトランプ政権の出方次第なのだろう
イタリアのメローニ首相は昨年11月「GCAPの参加国を拡大する可能性について協議した」と明かし、朝日新聞も「G20で英伊日の首脳がGCAPへのサウジ参加を協議した」「今後3ヶ国は(サウジ参加に向けて)本格協議に入る方針だと複数の日本政府関係者が明かした」と報じて注目を集めたが、Breaking Defenseは9日「サウジ参加を検討すべき理由は幾つかあるが、英伊日がサウジの参加を望む理由は少ない」と報じた。
サウジアラビアの軍事産業総局長官は2024年2月「サウジにとって重要なGCAP参加は国防省が主導している。我々もローカリゼーションの観点から取り組みの一翼を担っており、英国を通じた協議も順調に進展している。サウジには選択肢があり何が必要かも良く理解している。ムハンマド皇太子が7年前に述べたように現地化が伴わない武器取引はありえない。これはサウジにとっての信念で我々は開発・製造・技術の分野で貢献するため技術者をGCAPに派遣するかもしれない」と述べたことがあり、Middle East Instituteのビラル・サーブ氏はBreaking Defenseに寄稿した中で以下のように述べている。
“GCAPは機体設計、技術的仕様、コストで不明瞭な点が多いが、最も興味深いのはサウジアラビアが英国、イタリア、日本と共に第6世代戦闘機の開発を望んでいることだろう。サウジ政府高官は防衛産業と経済的な理由を挙げてGCAPへの参加に関心があり、機体製造、関連技術、人材育成などの分野でGCAPの一部を現地化できるチャンスがあると考えている。さらにサウジが要求しているのは象徴的もしくは下位のパートナーシップではなく、彼らの防衛・経済的野心に見合った利害関係をもつ対等なパートナーシップだ”
“率直にいってサウジ参加を検討すべき理由は幾つかあるが、英伊日がサウジの参加を望む理由は少ない。そのためサウジの指導者が何を考えているのか詳しく調べる必要がある。英伊日がサウジ参加を認めることで「どいった利益が得られるか?」と点から考えるのは非常に良いスタートラインだ。GCAPは第5世代のF-35を上回ることを目指しているため、米国、中国、仏独西の第6世代プログラムと競合することになり、計画されている次世代の能力を考えると高額な費用がかかるのは間違いないだろう”
“サウジの資金力を活用してプログラムコストを削減するということは、GCAPの開発を加速させ、競合よりも実用化で先んじ、輸出までのスケジュールを圧縮(この過程で海外輸出による収益化が早くなる)し、英伊日が直面している国防予算の負担を軽減することが出来る。さらにGCAPを通じてサウジとの戦略的関係を強化するのも悪くない考えだ。9,250億ドルもの資金をもつ政府系ファンドの投資力、野心的な経済・国防改革、AI分野に対する1,000億ドルもの投資など、サウジは2030年までの世界経済に19.9兆ドル分の貢献をもたらすと予想され、どの国よりも将来に大きな影響を与えると考えられている国だ”
“英伊日の中でサウジ参加に最も積極的なのは英国で、安全保障分野における両国の関係は20世紀初頭まで遡ることができる。英国にとってサウジアラビアは米国の次ぐ重要な安全保障のパートナーであり、装備、訓練、助言、専門的な軍事教育など様々な防衛サービスを提供し、武器契約を通じてトーネード、タイフーン、ミサイル、爆弾、メンテナンス及びスペアパーツなど数十億ポンドの売上を上げてきた。サウジ駐在の英国人による継続的な支援がなければフーシ派に対する一連の軍事作戦は不可能だっただろう”
“そのため英政府はGCAPへのサウジ参加について国民やパートナーに説明して理解を得る必要が、特に日本を説得するためやるべきことがある。日本はサウジの人権問題を懸念しているものの、この抵抗はGCAPにおける自国産業の権益保護や取り分拡大を狙った交渉戦術の一環である可能性が高い。サウジが資金を拠出するのであれば産業面での利益を期待するのは当然で、サウジの軍事産業総局長官も「重要な現地生産が伴わない限り取引は成立しない」と言及しているが、サウジが関与する現地生産はプログラム全体のごく一部に限定される可能性が高いため日本の懸念は杞憂に終わるはずだ”
“逆に日本はプログラムコストの削減だけでなく地政学的な見返りも期待でき、サウジ参加は日本と湾岸諸国の関係を強化、第6世代戦闘機市場でのシェア拡大、安全保障分野における米国への依存度引き下げに役立ち、全体的に見れば失うものより得られるものの方が遥かに大きいだろう。いずれにしてもサウジ参加は英国内やパートナー間での合意が必要で、これがない限り何も決まらないが、こうした不確実性があるにも関わらずサウジ側はGCAP参加に対して熱心だ。これはサウジがGCAP参加交渉から何を得るかを真剣に考える時が来たことを意味している”
“サウジがGCAP参加で経済的な恩恵を得られるという主張には説得力がない。数十億ドルもの投資と引き換えに限定的な現地生産を手に入れても投資分を回収できるとは思えない。勿論、サウジの技術者が限定的な現地生産やメンテナンスを通じて経験という利益を得られるが、この僅かな利益のためサウジが大金を投じるとは考えにくい。地政学的に見るとサウジは英国との軍事的結びつきが如何に重要かを知っており、この関係をアップグレードしたいと常に模索し、2024年2月に両者は防空、装甲車、無人機システムなど陸上システムにおける協力で合意した”
“このような取り組みは両国が紡いできた長年の協力関係に基づいており、GCAP参加でサウジが英国から引き出せる恩恵を予想するのは難しい。同様にサウジが国益強化のためイタリアや日本との関係を強化する必要性がどの程度あるのかも不明だ。さらに安全保障面でもサウジの要求要件は第5世代戦闘機で、特に自国の防衛改革(Saudi Vision 2030のこと)と結びついたアプローチで満たすことができる。サウジはF-35を売却するよう米国に対するロビー活動も強化しており、もし米国がF-35を売ると言い出し、サウジも市場シェアや戦略的見地で優位性が確保できると確信できれば、喜んでGCAPと別れを告げるだろう”
“まもなく誕生するトランプ政権は外交政策の一環として武器売却を優先するはずで、サウジのGCAP参加をブラフと判断するかどうかは今後4年間のサウジ関係を占う強化な兆候になるだろう”
サウジがGCAPに参加することで得られるメリットは明確になっているものの、英伊日がサウジ参加を望む理由は少なく、サウジにとってもGCAP参加は選択肢の1つに過ぎないため、最終的に何処に着地するかはトランプ政権の出方次第なのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:GlobalCombatAir
金ないイギリスが場外乱闘で主導権握りたいだけのことをよくもまあこうもくだらない理屈をうだうだ捏ねられたもんだ
プログラムの遅れは許容できないって言ってんのに都合よく無視しやがって
部外者の評価だけで「英国の意見」どこにもなくない?
書いてるのが中東の専門家のアメリカ人だからGIGO側の事情なんてイギリス発の情報しか知らないんだろうって話
日本の懸念は矮小化されて伝わってるのがよくわかる
指摘にはほぼ同意なんですが部外者が自分の専門外の部分(「日本にとってのGCAP遅延のリスク」とか)を無視・軽視するのは当たり前で「都合よく無視」とか「矮小化」は悪意に取り過ぎでは…
自分が憤りを覚えているのは、その専門外の部外者の理解に現れている通りのイギリスにとっての都合のいい総意が作られてきた過程に対してです
ビラル・サーブ氏に悪意はないでしょうが、彼が無自覚に加担するサウジの参加というカードを使ったイギリスのメディア戦には悪意しか感じませんよ
「イギリスの」悪意、と決めつける根拠はなんなんでしょう。
個人的には「GCAPに上手くいって欲しくない勢のメディア戦」と考える方がしっくり来ますけど。
以前から何度か言ってますが英も(ついでに伊も)サウジに「日英伊と対等の発言力を持った25%(以上)の開発費出資国としての参加」なんか望んでないんですよ。理想は「純然たる完成品輸入」だけどそれじゃサウジが飲まないからオフセットやカスタムオーダーをどこまで認めるか…程度の話でしょう。
主導国ポジションを譲る気のない英とワークシェアと発言権を譲る気のない伊と要求仕様を譲る気がなく計画の混乱と遅延を避けたい日本とで、理由は違えど「サウジを対等な4国目として迎える」ことは望んでおらず、一方で日本としても例えば「英による完成品輸出」なら全面的に反対する気はなく、GIGO条約通り「協力」することになるでしょう(そして実際昨年後半「サウジは参加するとしてもGIGO締約国ではなくて準パートナーとしての参加になる」と関連記事にリンクのあるもの含め複数の報道が出てる訳です)。
にも関わらず「サウジの参画に英伊は全面的に乗り気だが日本が強硬に反対である」かの様に伝える報を「英のメディア戦」とみなす理由が分かりません。
GCAPにあんまり上手くいって欲しくない勢力(例えば日英伊にF-35をもっと沢山買って欲しい企業)のメディア戦と考えた方がはるかにしっくり来ます(今回米国&LMは余裕ぶっこいてるのかと思いきや昨年末LMが英産業界にがっつりロビー仕掛けて来ましたからね)。
サウジがアデン湾と紅海の通商保護を確約して、イエメンをボゴボコに叩き潰してくれるなら割と大歓迎なんだが
GCAPに入れるメリットがGCAPへの資金提供だけでは双方にメリットが弱いんだよね
中国やイランとの関係とかも不安なんだが、周辺地域の通商保障ぐらいはプレゼンス発揮してくれないと
バランサーでもコウモリでもなく空気だぞと思うわけで、そういうところが結局オイルマネーだけの国という感じしかしない
産業育成したいなら自国周辺のシーレーンぐらい守れよと
サウジに戦闘機を渡したらフーシ派にやったように都市にある拠点攻撃に使われて
それがTVなりに流れるかもしれんのよな
本邦が国会議員から一般国民に至るまで問題視しないならいいけどまぁそんなことは無いわけで
made in Saudiの別物として扱えば良いのではないでしょうか?
そにれ、GCAPが出来上がるのは10年以上先です。
そこ頃には、護憲派の人たちはほとんどが引退してしまってるでしょう。
日本の世論もだいぶ変わってると思います。
プレイヤーが増えれば増えるほど調整のコストが鰻登りに増え話が進まなくなる
本当にめんどくせえ
少数精鋭は正義
せめて開発があらかた終了してから製造の分野で協力してもらうとかのがいいんでない?
日本へのメリットがとても楽観的にみえる
サウジ参加でスケジュール圧縮というのも個人的には想像つかない
トランプ政権次第って言ってもGCAPとかFCASみたいな純戦闘機(?)と違って、NGADって戦闘機と爆撃機が合体したみたいな異質な機体でしょ
短期間の航空優勢でなく、物量と性能で制空権を目指す機体だし売ってくれたところでアメリカ以外で使えるのかアレ?
英国人が恐れているのはF-35だと思います。
確かにNGADが出来たところで米国以外に輸出を認めないでしょうが、それによって米国の輸出規制が緩和されて、F-35 を中東やインド、南米に売り出すでしょう。
そうなればタイフーンやラファールが速やかに苦境に陥るのは目に見えています。
アメリカ製兵器を買うという事は、後々までアメリカの顔色を伺い続ける羽目になる訳で…🙄
いつ何時アメリカ国内の政局で契約を反故にされサプライ品の入手が止まるかもしれない危険を背負うより、中露仏辺りの兵器を選ぶ層も結構居ると思いますが🤔
インドネシアの国防大臣もかつて「アメリカ製の戦闘機は性能はいいが、高価な割に(縛りが多すぎて)基地祭の展示飛行位にしか使えない」との言葉を残してますからねぇ…😌
実際問題として購入可能な第5世代機がF-35一択なので、入手できるかわからない中露仏辺りの第5世代機を待つよりアメリカ特有のリスクを背負いながらでもF-35を手に入れて周辺国に優位に立ちたいという国もかなり多いかと。
米政府はNGAD及びB-21を他国に提供する予定は無いです。日本へのF-22や豪州へのB-2供給を頑なに拒否した扱いと同じになるようです。
現在、米国が輸出許可するステルス機はF-35のみで、それはサウジアラビアも承知しています。
NGAD及びB-21の輸出もイスラエルやオーストラリア辺りならワンチャンなくはないと思いますが、今F-35を売ってもらえてないサウジは可能性皆無でしょうなぁ…
常々思うが、何故欧州人は第5世代への関心が薄いんだろうか?
欧州は航空産業でも弱くはないし、現にF-35開発に協力してきた筈なのに、何故自国に何の利益ももたらさないF-35 1強を放置しているのか?
もう国産機はF-35のお零れ需要をつつくしかないし、F-35が生み出す利益も大体LMが回収してる以上、英国人の焦りは日本の比ではないと思うが…
でも実際に納期を要求してるのは日本だし、英国は画餅をサウジに売り込むとか言う、多分正気ではない事に熱心で、方向性をとても間違えてると思う…
ウクライナの体たらくで第五世代いらねぇーになっているあたりはありそう。
Su-27のフランス改修キットとかのアビオ面での上限見切られているから
4.6PLUS世代で十分と思われているのかも
ロシア人の戦闘機はともかく、S-400以下からなる防空網相手に4.5世代機で勝てるか?と言う問題が…イスラエルは防空網を警戒してF-35を実戦投入している訳だし。
F-35需要を見るに、欧州人も第5世代機は必要と思ってるのでは?自分達では作れないようだが。
時期的に冷戦終結で余裕ぶっこいてたんで第五世代戦闘機は作らなかったんでしょう
作れなかったとは思いません
近年のロシア復活や航空機産業の維持のための第六世代戦闘機開発ではないでしょうか
その辺は日本と似てる気が締ます
日本は中国意識してるので脅威度ははるかに高いですが
「なぜ作らなかったのか」なら大国間での正規戦を考えてなかったからでは
テロ組織や中東などの反政府組織を空爆する程度でステルスなんていらないし
「今なぜ作らないのか」は定義としてのすそ野の狭さじゃないかな
第五世代の代名詞はステルスで無人機関連は二の次だから、新機軸の無人機がらみを取り入れたものを「第六世代」として売りたいし、それを第四世代に還流したら第四世代も売れて一石二鳥(というか第四世代で実装してステルス機へという流れみたい)
米国以外のNATO加盟国中欧州9カ国が導入/導入決定してるわけで、その総数は400機を越えます。有事において米軍が欧州に回せる数を加えれば十分な戦力になるのかと。第5世代機に関心が薄いわけじゃないと思いますよ。
例え導入の見返りが無くとも軍事的必要性を認め、国力に見合う戦力化に努めている例もあると思います。その戦略的補償、或いは代替が新型タイフーン導入なのではと愚考もします。
その現状を踏まえると、F-35と競合することになる欧州独自の第5世代機を開発するのはリスクしかないのでは。フランスはその辺を割り切ってFCASに注力することにしたのかと。ドイツがF-35導入予定数を抑えぎみなのもそれを見込んでのことかと思います。
ヨクト単位ですらいらねぇー>サウジ
サウジが入れば日英伊の資金面での負担は少なくなるでしょうが、開発スケジュールが短くなるとは思えない。
協議するとなっていますが日本としては拒否一択でしょう。
「共同開発が予算不足で遅延する」のはほぼお約束で、F-35ですら米国の負担がキツ過ぎる、と開発中止の可能性が報じられたことがあるくらいですからね。
その裏返しとして「潤沢な予算があればスムーズに進む」と部外者目線で考えてしまうのはまあ理解できます。
ただGCAPにおいてそれが当てはまるとは思わないし、サウジが金だけでなく仕様決定や開発に口を出すならむしろスケジュール的にはマイナスにしかなりませんからね。
部外者にはその辺の重みづけが理解できないのかと。
すでに浮かしたという開発費に関しては協議経費でマイナスになってそう
単独開発での技術的リスクによる遅延やコスト高騰を回避するのも目的の一つですので「浮かした開発費」の算出は困難でしょうね。
T-7Aみたいに射出座席周りでトラブったら自力解決不可能ですし米英がどこまで真剣に優先的に対応してくれるかは怪しいし、それで年単位で遅延すれば開発費も膨れ上がるし何よりF-2更新に間に合わなければ金額換算不可能な大ダメージです。
GIGOが管理する予算は大きく分けて次の二本立てです。
(a)運営予算(会計年度における実施機関の日常的な運営に必要な全ての支出及び長期的な財政計画)
(b)事業予算(会計年度におけるGCAPの目標を達成するために実施機関が遂行する事業財政計画及び長期的な財政計画)
今回のような協議は「運営予算」に該当しますので、GIGOが関わったとしても、直接開発費である「事業予算」に影響しません。GIGOの上に位置する各国政府間における協議は別途計上される類のものかと思います。
色々と前提が間違ってる気がする。
> サウジがGCAP参加で経済的な恩恵を得られるという主張には説得力がない。と引き換えに限定的な現地生産を手に入れても投資分を回収できるとは思えない
日英伊4:4:2になることすら嫌がって1/3を出すと言い張ってる伊がサウジの「(開発費として)数十億ドルもの投資」を許容するとは思えない。
「数十機分の代価として数十億ドル」ならあり得るが、それ丸々「経済的に回収」できるオフセットなんて普通ない(国内投資はあくまで「投資」でしかない)。
というか「戦闘機に関する費用だからオフセットも戦闘機関係」と決めつけてる様に見えるのも謎。
例えば開発費の英国負担分の一部をサウジが負担し英国が「安全保障のパートナーとして、装備、訓練、助言、専門的な軍事教育など様々な防衛サービスやミサイル、爆弾、メンテナンス及びスペアパーツ等で還元する」形とかならGCAPをサウジで生産するよりハードルはかなり下がる。
> 日本はサウジの人権問題を懸念しているものの、この抵抗はGCAPにおける自国産業の権益保護や取り分拡大を狙った交渉戦術の一環である可能性が高い
切れてた。
> 日本はサウジの人権問題を懸念しているものの、この抵抗はGCAPにおける自国産業の権益保護や取り分拡大を狙った交渉戦術の一環である可能性が高い
いやGCAPは発足時の声明の一文目に「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序」を掲げ、そのための手段と位置付けられた事業なので。
これを金であっさり覆す様では法治国家として先進国としてG7の一員としてどーなんよ、というお話。
とゆーかむしろ日本にそんな「腹芸」ができる様ならもう少し安心できるんだがw
現地化率にお金を出せるなら
ライセンス生産になるのでは
開発失敗リスクを負わなくて済むし
共同開発は構わないけど、分担生産だけはF-35でダメだと分かったからねえ。
トルコが抜けただけで大騒ぎだった。
と言ってもエンジン作れるのは参加国では英国と日本だけでしょうけど。
おそらく英は作れない(最終組み立てはさておき)
EJ200も独の工場での分業よ
RRからIHIとの協業を熱望したという経緯があるわけで、恐らくはIHIが開発に成功したタービン動翼/静翼等に適用のCMC加工技術が目的なのかと。
協業しても戦略的観点から加工技術の移転は不可かと。それらの部品はIHIが供給することになるんでしょう。
もはやイギリスにそんな能力ありませんよ
ATBありませんし
ATBって何?
エンジンの「生産能力」に関する物?
共同開発も、資金力を背景にした変更要求や
中国に情報売りかねないような動きがあったときに
英伊には殆どダメージなく日本だけが厳しくなるのでは
エンジンはRRが作れるのではないでしょうか
以前の記事で、サウジはカーンにも声を掛けてませんでしたっけ
とにかくサウジは早く第5世代かそれ以上の戦闘機が欲しくて、あらゆる可能性を試してるように見えます
でもトランプ次期大統領が「F-35、売るよ!」って言っても、サウジがGCAPを諦めない可能性もあるのでは…?
サウジがトランプ政権下でF-35を購入してもGACPへの投資は止めないんじゃ無いかなぁ。兵器分野でアメリカの影響力を少なくしたいだろうし、この地域でイスラエルより強い航空戦力を持つ事はそれなりに影響力を持ちますから。それにしてもビラル・サーブ氏日本の事情を全然理解してないですね。いや、氏の考えが普通で日本が特殊なのか
申し訳ございません。GCAPでした。
そもそも日本とサウジアラビアは70年に及ぶ友好関係を続けているわけで、ビラル・サーブ氏はその認識が欠けているか無視していますね。
サウジアラビアにとって日本は米国に次ぐ第二の輸出相手国で、2003年の「日アラブ対話フォーラム」設立、2016年の「日・サウジ・ビジョン2030共同グループ」立ち上げ等、経済分野を中心に協力関係構築が進展しつつあります。
日本・サウジアラビア間の相互友好関係構築は安全保障分野以外で盛んなのが実態です。
サウジアラビアが日本との二国間安全保障協力に消極的なのは先方の都合であって、日本側が同国の人権問題に懸念を持っているからではないでしょう。他国の人権問題に対する日本政府の外交対応は総じて鈍いと言えます。
日本側の第一の懸念は開発完了の遅延と報道されたはずですがね。
国際共同開発を決断した時点で本邦の思う通りには行かないことは承知していたでしょう
とはいえサウジ参画の話が出てからも日英伊での条約締結批准までしちゃってるので今さら4か国での一から交渉はあり得ない
F35におけるFACO相当の権限を与えるのと英伊が個別にサウジの航空産業育成支援するってのが落としどころでは
第五世代以上機のFACO施設はサウジの手に余ると思うなぁ。仮に作っても飛躍し過ぎだし他の機体に転用できる訳でもないのでサウジの既存産業への恩恵があんまりなさそう。
それよりMR(×O&U)施設とそれに必要な航空宇宙規格部品の生産工場の方が現実的で、実際の恩恵も大きいんじゃなかろうか。
軍事に限らず外国の日本に関する記事って
どこも自分たちの価値観と視点で解釈するから日本人が思ってることと全く違ったりして
ああ、海外からはそう見えてるのかってことがよくあるから面白い
日本側の関連公文書をよく読み解かずにレポートしたりしてるのはけっこう見られますね。
防衛装備三原則及び同運用指針は日本独自の政策なので、条約や協定と違って他国言語訳が広く流布してはいないのでしょう。下手すると存在さえ知らずに記事化してたりするかもです。
移転三原則及び同運用指針には、移転の可否決定に際し移転対象国の人権問題の有無を考慮するような文言はありません。
案外イタリアとかサウジからのソースも偏ってたりするんじゃないですかね…
別にBAEやRRに対する不信感は無いんけど、イギリス外務省君が想定以上にポンコツなんではと最近疑ってます
GCAPでの日本に関する海外の記事は、総じて戦闘機開発事業をビジネスと捉えてる感が強いと思う。
一方日本は中国の脅威が差し迫る中での、本来の意味での兵器開発としての色が非常に強いし切羽詰まってる。
だからこの記事のような、どこか日本人からしたらズレたような分析が多いのだと思う。ロシアがいるとはいえ目先の脅威が無いのは羨ましい限りで
対米不信からF-35を買わない国もあるから勝機はある!
…と言っても、そういう国は伝統的にフランス機を採用している国も多いし、タイフーン、トーネードみたいなイギリス機を採用してきた国って、開発国以外だと本当サウジくらいだし、イギリスがサウジに拘るのは何だかんだ分かるんだよな。
日本が組むにはアメリカは強すぎ、フランスは傲岸すぎでイギリスが丁度良いんだけど、セールスが…
性能で米機に対して目立った強みがなく、かといって政治的自由度では仏露機に及ばす、ですからね(一応タイフーンはオーストリアや中東各国にもちまちま売れてはいますが)。
その点GCAPは少なくとも大型双発な分、ペイロードや航続距離やアンテナサイズや電力・熱等の面では単発中型のF-35より有利なのはほぼ確実なので、それ以外の部分で大きく見劣りしなければ(そして去年の公明党がやらかしたドタバタみたいなので政治面の悪印象を持たれなければ)2040年頃以降のF-15E更新需要とかで勝機はあるんじゃないでしょうか。
殆どアメリカで作ってるF-35ですらサプライチェーンがあれだし船頭を増やしてはいけない