中東アフリカ関連

シリア反政府組織がアサド政権に勝利した要因、効果的な軍事組織への変貌

ロシア外務省は8日「アサド大統領は平和的な権力移譲を命じたのち国を離れた」と発表、なぜシリア政府軍がここまで急速に崩壊したのは謎に包まているものの、Financial Timesは「シャーム機構は民兵の集まりではない」「屈強で効果的な軍事組織に変化を遂げていた」と報じた。

参考:Syrian rebels topple President Assad, Russia says he left the country
参考:How Syria’s rebels became makers of drones and guided missiles

参考:Рыбарь

後様々な考察や検証が出てくると思うので「ドローンがシリア内戦の勝敗を決めた」と結論付けるのは時期尚早だろう

シリアの反政府組織=タハリール・アル・シャーム機構(HTS)は8日「ダマスカスを解放した」と、ロシア外務省も「アサド大統領は平和的な権力移譲を命じたのち国を離れた」と発表し、11月末に始まったHTSの攻勢はアサド政権の崩壊という結末で幕を閉じた格好だが、なぜ正規軍のシリア政府軍が急速に崩壊したのは謎に包まており、ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARも「(ホムス陥落からダマスカス解放まで)数日どころか数時間だった」「政府軍は抵抗しなかった」と匙を投げるほどだ。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

Financial Timesはダマスカス解放の3日前「如何にして反政府組織がドローンとミサイルの供給者になったか」という記事を公開しており、どうやらHTSは2020年の停戦案受け入れ後、ただの民兵の集まりから屈強で効果的な軍事組織に変化を遂げていたらしい。

“米国はイランが支援するアサド政権に対抗するためトルコやアラブ諸国を通じて反政府組織に武器を供給したため、2011年以降のシリア国内には武器が豊富に存在し、HTSにとって武器の調達は難しくなかったものの軍事組織としては非常に未熟で、根拠地としていたイブリド統治も残忍な手法を採用していたが、2016年にアルカイダとの関係を断ち切ると方針を転換して宗教的少数派にも寛容さを示すようになり、2020年3月にロシアとトルコが仲介する停戦案を受け入れた後に大きな変革が始まった”

出典:Telegram経由

“シリア政府軍との戦いに勝利するには「軍事力の組織化」「統一された思想」「戦場での連携」が必要だと考え、シリア政府軍の構造や英国軍の戦闘教義からインスピレーションを得て独自の軍事アカデミーを設立、この中で政府軍から離脱した将校やジハードに参加した外国人兵士が重要な役割を果たし、初級、中級、上級の3段階に分かれた計9ヶ月間の訓練を受けた民兵らは規律ある組織に生まれ変わり、さらに支配地域で独自のドローンとロケット弾の製造も開始”

“Financial Timesの取材に応じたアナリストは「住宅、ガレージ、倉庫を改造した工房でHTSはドローンを製造している」「アゼルバイジャンやウクライナと同じように手に入らない構成部品は3Dプリンターに頼っている」「必要な専門知識はネット上で入手可能だ」「ホムスの軍事アカデミーが2023年にドローン攻撃を受けたのはHTSによる概念実証だった」「HTSは今回の攻勢で小型ドローンよりもペイロードと飛行距離に優れた大型ドローンを投入した」「兵士を戦場に送り出す前にドローン偵察を実施している」「ドローンを使用して後方地域に離反を促すビラまで散布していた」と指摘”

出典:شبكة أخبار الشمال المحرر HTSが使用したミサイルの一種

“HTSはミサイル、ロケット弾、迫撃砲弾の製造にも投資を行い、そのお陰で火力投射能力が向上したためトラックによる自爆攻撃の必要性がなくなり、アナリストは「今回の攻勢でもHTSは前進方向に大量のミサイルやロケット弾を打ち込んでから進んだ」と述べ、もはやHTSの軍事力、組織力、攻撃アプローチは民兵時代のものとは別ものだ”

RYBARも「政府軍は反政府組織の攻撃を受けると後方の陣地に退却、放棄した陣地を占領した敵に砲撃を浴びせてから『陣地を取り戻す』という戦術を好んでいたものの、反政府組織はドローンを使用して後退するシリア政府軍を追跡し攻撃を加えてくるため従来の戦術が機能せず、さらにシリア政府軍は塹壕を掘ることを好まないためドローン攻撃に対して脆弱で、ドローンの性能や能力にも無知なため、ドローンが爆弾を投下するだけで『大砲の射程内に捉えられた』と思い込んで陣地を放棄し、敵は防衛ラインに生じた穴に飛び込んで来る」と述べ、シリア政府軍が好んでいた戦術がドローンの登場で機能しなくなったと表現したことがある。

Financial Timesの取材に応じたアナリストも「カウンタードローン能力が乏しいシリア政府軍にとってHTSのアプローチは新たな脅威だ」「HTSの兵士らはソーシャルメディアの使用でも規律を示し、政府軍への奇襲効果を確実にするため沈黙を守った」と指摘しており、HTSの攻勢が用意周到に準備されたものであると強く示唆しているのが興味深い。

因みにシリア政府軍が急速に崩壊した原因は複数あると思われ、今後様々な考察や検証が出てくると思うので「ドローンがシリア内戦の勝敗を決めた」と結論付けるのは時期尚早だが、それでもドローンが今回の戦いで果たした役割は小さくないはずだ。

関連記事:シリアの首都を反政府組織が3方から包囲、アサド政権崩壊は時間の問題
関連記事:反政府組織がホムス郊外まで前進、シリア南部でも政府軍がダルアー県を放棄
関連記事:反政府組織がハマー市を解放、シリア政府軍は装備を捨ててホムスに後退
関連記事:反政府組織が県都ハマーに侵入、シリア政府軍は街を放棄して撤退
関連記事:シリア内戦、ドローンの登場でシリア政府軍の戦術が機能しなくなった

 

※アイキャッチ画像の出典:شبكة أخبار الشمال المحرر

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コメント

    • 名前を入力してください
    • 2024年 12月 08日

    アサド政権が崩壊したらシリアに群雄割拠の戦国時代がやってくるでしょう。
    恐らく大量の難民が発生すると思いますが、
    西側諸国(特にドイツ)はそのことをちゃんと認識してるのでしょうか?

    30
      • wv3mj
      • 2024年 12月 08日

      一応HTSは非常に現実的な方針を示していますね(以下のとおり)。

      自軍の兵士に対して復讐の禁止、降伏したアサド軍兵士に身の安全を保障、アサド政府の統治機構の維持、全宗派・民族共同体に安全を保障、アサド政権の軍司令官や首相と調整して政権移譲に協力。

      可能な限り流血を避けようとする姿勢は見受けられます。
      今後どうなるかは不明ですが、上記の方針が上手くいけば大きな混乱は避けられるかと。

      43
        • 名無し
        • 2024年 12月 09日

        アフガニスタンのタリバン政権も、カブールを制圧した直後、まったく同じことを言ってたのを、まだ覚えてる。恩赦するを連呼。

        30
          • wv3mj
          • 2024年 12月 09日

          今のHTSはタリバンと違って現実・穏健路線ですからねぇ。
          HTSとタリバンを一緒くたに考えるのは宜しくないかと。

          13
          •     
          • 2024年 12月 09日

          イスラム原理主義色が強いのは、間違いないかな。
          欧米は独裁vs民主主義ばっかりだけど。世俗主義vs原理主義の対立が厄介なんだよな。
          最悪、アメリカ+イスラエル+クルドvs原理主義vsトルコvsシーア派かな。

          12
        • T.T
        • 2024年 12月 09日

        個人的には信用してないけど、上手くいけばそれに越したことは無い。そうなれば良いなとは思う。
        いくら反体制派との内戦とは言え収容所には鼻白むし、実績を示せれば幾らでも手の平を返す。
        だがイスラム国家樹立の目標は変わらないようだし、CNNの独占インタビュー動画での女性記者のヒジャブの印象は強く、その記事中でも既にHTSによる弾圧が始まっているとの報告が有ると記載がある。指導者本人は穏健派だとしても、組織としてそれが反映出来るかはジャウラーニーにしてもバッシャールにしても同じ事だと思う。

        2
        • ひぬら
        • 2024年 12月 11日

        HTSがまともかどうかの疑問もありますが、それ以上にHTSは欧米国家にテロ組織指定されている点が懸念材料。特に米国はシリア民主軍を支援して自軍も石油を奪うため居座っているので、HTS国家を承認するとは思えません。

    • ざる
    • 2024年 12月 08日

    どこかの国から支援はあったんでしょうけど反政府軍がこれだけのドローンを用意できるのが驚きです。
    今回やウクライナのが戦訓となってドローンテロが増えないことを願うしかないですね…。

    30
    • 無名
    • 2024年 12月 08日

    ダマスカス陥落の頃には正規軍が抵抗してる様子もほとんどないし、アサド大統領が逃亡したらアサド政権の崩壊を上層部が将校に通達したって報道もあるから、軍上層部も調略を受けていたか、政権を見限っていたのでしょう。
    上層部がすでに政権を支える気がないなら、やる気のない部隊を選んで重要拠点に送ったり、戦意の高い部隊は戦闘の起きてない地域に派遣したりできる。

    26
      • ふむ
      • 2024年 12月 08日

      シリアは資源あるとこは米軍に抑えられていて事実上資源国では無くなっているので、経済制裁が効いていたって話は聞きますね…
      内戦は終わったものとして軍縮して復興に努めていたものの捗っていなかったとか

      過去の内戦時に頑張って勝利に貢献しても仲間がクビ切られた上クビ切られた意義も見出せないのでは、残った兵も士気は低調だったんでしょうな…

      33
      • 朴秀
      • 2024年 12月 09日

      誰も真面目にやらなかったし
      アサドもあっさり逃げたのは良かったんでしょうね
      これからが大変でしょうけどうまくやってほしいです

      4
    • たむごん
    • 2024年 12月 08日

    アサド大統領が出国したため、ここから内戦に突入するのか、分割統治など何らかの解決策があるのか注目したいと思います。
    HTSの軍事作戦は見事で、シリア政府軍に反撃の隙を全く与えないとは思いもよりませんでした(イスラエルがシリア南部国境を爆撃、ヒズボラを牽制していたのも気になっています)。

    トルコは、シリア難民300万人以上いたこともあり帰還を進めていくと思います。
    新たなシリア難民が生まれればどこが受け入れるか不明であり、一般庶民にとっては苦難の道が待っているのかもしれませんね…(どの方向に逃げるのかなと…)。

    ヒズボラも、レバノン~シリア~イランの連絡を絶たれる形になるでしょうから、イスラエル軍=ヒズボラ・ハマスの戦闘にもどういった影響を与えるのか注目したいと思います。

    21
    • gepard
    • 2024年 12月 08日

    私はHTS攻勢の背後にトルコがいたという見方は少し疑問だ。HTSも侵略抑止と当初銘打っていたように一気にアサド政権を崩壊させる野心的なものではなく、ハリコフ攻勢と同じように当初の作戦が”上手くいきすぎた”ためになし崩し的に大規模化したものであったのではないだろうか。ダマスカスはHTSではなく潜伏していた寄せ集めの反政府派によって陥落した。

    エルドアンは野心的だが急速な権力の空白が生まれる予測不可能性は好まない現実的権威主義者だ。これほどの急速な事態の変化に頭を悩ませているだろう。ひとまずはクルドの殲滅を掲げるはずだ。
    より苦悩しているのはネタニヤフ政権だろう。ロシアの仲介もあって緩衝地帯だったシリアが消えたことでシリアがテロの温床に変えられるのは困る。ガザ・レバノン・シリアの三方向に派兵するのは消耗した国力を損ない、経済にマイナスだ。
    ロシアはシリア沿岸部の権益をどうするか次第だろう。新シリア政府はアサドと変わらずロシアの穀物と肥料が無ければ飢餓になる恐れがある。ここの権益は維持されるのではないかと今のところ思案している。
    1人負けはイランである。レバノンとの回廊を遮断されシリアのシーア派組織は大きく損耗し、ヒズボラが孤立する事態となった。イスラエルとの対決姿勢にも影響が出るだろう。
    アメリカは不干渉姿勢をトランプがさっそくツイートしているが、米軍基地とクルドをどうするかは大きな宿題となる。ディールを好む彼の今後に注目だ。

    40
      • Mr.R
      • 2024年 12月 08日

      ロシアはどう出るでしょうね。軍港の艦艇には昨日出港するよう指示が出され、今日には飛行場に複数の大型輸送機が飛来して脱出支援に当たっているとか。アフガンの米軍じゃないですが完全に閉店するようにも見えますよね

      31
        • ふむ
        • 2024年 12月 08日

        紅海基地作る予定だったスーダンも内戦ですし、ロシアの地中海やアフリカへの干渉の根拠地はどうするんでしょうね…
        アメリカで言ったら日本か韓国が吹っ飛んだからいの出来事では

        19
        • レバノン
        • 2024年 12月 09日

        あり得るのは親を失ったヒズボラがベイルート辺りにロシア艦隊を招待するとかですかね。

        7
    • はひふへ~ほ~
    • 2024年 12月 08日

    ロシアが手を引いているのはなぜだろうな?
    勝ち目がないからさっさと逃げたのか?
    ウクライナ戦に引き抜かざろう得なかったのか…
    しかしイスラエルも国境線は狭いとはいえ隣国になるし話がややこしいことになりそうだな

    11
      •    
      • 2024年 12月 08日

      中東から手を引くのかな。ロシア軍は黒海艦隊すら、微妙ですからね。別の味方としてイランと関係改善できたから、シリアに対するニーズ低下した可能性もある。国防を考えた場合、出費にしかならない。
      中東が西側、イスラエルの影響下になるのか、混乱か、グローバルサウスになるのか興味深い。

      22
      • 馬鳥
      • 2024年 12月 08日

      地中海艦隊の根拠地喪失ですから、ロシアにとって洒落にならない損失だと思うんですけどね
      ロシアに助ける余裕がなかったし、助けようにもあっという間に政権が崩壊したのでどうしようもなかったのかも

      31
        • 沿海部
        • 2024年 12月 08日

        現時点でラタキア、タルドゥース方面の旧政権軍も抵抗を諦めてるのでしょうかね?

        9
          • 馬鳥
          • 2024年 12月 09日

          アサドは国外に脱出したようだし
          政府はダマスカスをろくに戦闘を行わず開城、事実上降伏してますからね
          仮に軍部の残党が踏ん張ったところで縦深のないラタキア、タルトゥース地方を守る事は出来ないでしょう

          8
          • 無名
          • 2024年 12月 09日

          降伏するか、ロシアに亡命を求める軍人・市民は多そうですね。
          アサド政権を支えてきた地域だから報復を恐れてる市民も多いでしょう。

          6
    • 黒丸
    • 2024年 12月 08日

    過去は装甲車を改造して重装甲にして大量の爆薬積んで殉教者が自爆攻撃をかけてくるのが
    リンク
    今は爆薬量は少ないが致命的な爆発をもたらすドローンが高速で飛んでくる。
    対処時間が短く操縦者に恐怖を与えることがない分、ドローンは厄介なのがよくわかります。
    これが低価格で流入してシリアの反政府組織でも流通しているので、
    残酷な言い方かもしれませんが「人の命が安くなった」ことを実感しました。

    18
    • 匿名
    • 2024年 12月 08日

    (どうでもいいですけど)
    3年前のアフガニスタンでの似たような出来事が8月15日、今回のシリアの出来事は12/8と、日本での不吉な出来事と被っていますね…

    16
    • Mr.R
    • 2024年 12月 08日

    未確認情報ですが、アサド大統領が乗り込んだと見られる航空機が消息を絶った上、ロシアの通信社がアサド大統領は事故死したと報じているとか。
    事実なら彼はもう用済みってことですかね。あぁ恐ロシア。
    トルコは嬉々としてクルド人をシリアへ送り返すでしょうね。ぶっちゃけ我が国のちょっと見習って欲しかったり。

    10
      • クルド人
      • 2024年 12月 08日

      クルド人は現時点でシリアに根を張っており、トルコはテロの記憶もあり、寧ろこのシリアのクルド人勢力を破壊せんと何度も越境攻撃を仕掛けてきました。このクルド人勢力とHTSがまた争うのかは不明ですが、争う事になれば移民を送還どころかまた難民の群れが発生するでしょうし、予断は出来ません。

      17
        • 馬鳥
        • 2024年 12月 08日

        既にトルコの支援を受けるSNAとSDF(クルド系武装勢力)がマンビジ周辺で衝突していると言う話も出てますね

        ついでに南西部をイスラエルが好き勝手爆撃しているみたいですね

        15
          • ras
          • 2024年 12月 09日

          イスラエルは爆撃どころかゴラン周辺を占領しました。これに対してHTSはシリア領土の一体性を主張しましたが実際にどの程度衝突が起きるか、ですね。
          トルコもですが容赦なく残りのクルド地域に進軍してます。もうマンビジは落ちました。
          激動の紛争はまだ始まったばかりでしょうね。

          1
    • 名無し
    • 2024年 12月 08日

    >「アサド大統領は平和的な権力移譲を命じたのち国を離れた」と発表し

    さらっと書いてるけど、どうせあとは野となれ山となれなんだから、ここで徹底抗戦を命じることも出来る(もちろん、従うやつなんて大していないという前提であっても。)のに、平和的な権力移譲を命じたあたりに、妙な「戦い慣れている感」「損切りの上手さ」を感じる。

    ウクライナ大統領が同じ境遇になったとき、平和的な権力移譲を命令できるだろうか。

    28
      •     
      • 2024年 12月 09日

       元々イギリスで医療関係の仕事していて。長男?が死んで、独裁者引き継いで。軽い民主化不正追放を試みたら、親戚、利権団体に止められる。欧米には独裁者と非難され。小学校での英語教育を導入。アラブの春で、妥協するも、打倒を掲げる反政府組織は徹底抗戦。長期内乱に突入。
       この人自身は独裁者になりたかったのだろうか。

      28
        • かぼ
        • 2024年 12月 09日

        出来るだけ平和的、穏便に統治を進めようとしたら失敗した感じに見えますね
        独裁でないと統治不可能な地域を民主化するのは難しい

        21
          •    
          • 2024年 12月 09日

          韓国、台湾、東南アジア、中南米も革命というより、軍政から民政への移行ですからね。
          革命と内戦大好きなのは誰だ?

          6
    • イーロンマスク
    • 2024年 12月 08日

    なーんかイスラム国と同じような感じがする
    あのときも妙に統制された集団がいきなり出現したんだよな
    てことはモサドとかCIAあたりが暗躍した気がする

    42
    • 匿名
    • 2024年 12月 08日

    普通にトルコやイスラエル、ウクライナあたりの正規兵が入ってたでしょ。

    17
      • ido
      • 2024年 12月 09日

      ウクライナは余裕が無い(自国の戦線すら怪しい)、イスラエルは現状のアサド政権の方が使いやすいし、関与する代理勢力がシリアに無い。トルコは可能性がありますがわざわざHTSを使ってるので出る幕もないでしょう。一番可能性があるのは米軍では?シリア南部に米軍基地があり500名ほどの海兵隊が常駐しているので自由シリア軍に混じって戦闘していてもなんら不思議ではありません。

      7
    • paxai
    • 2024年 12月 08日

    HTSは小規模な工場で大量の軍需品を供給する事が出来たのか最初から短期決戦思想でガス欠寸前までブッパした結果なのかは分からない。
    ただ巨大な軍需工場が圧倒的優位を与える時代ではなくなったようにも思う。ウクライナの工場群には多くの打撃が与えられたが思ったより動いてるし。
    まあテスラのギガファクトリーみたいなのもあるのだが。ドローンなら大量の鉄鋼もプレス機も使わんしな。

    9
      • 通常兵器
      • 2024年 12月 08日

      ハマスやHTSみたいな草の根工場だとか、ウクライナのミサイル攻撃下の工場ならいざ知らず、本格的にミサイルだの砲弾だの作るには、大掛かりな工場は必須では?
      そういう通常兵器を切り捨ててドローン一辺倒にしても、
      アサド政権軍は兎も角、ロシアやイスラエルみたいな強力な軍隊には歯が立たないし。

      18
    • ハマス蜂起
    • 2024年 12月 08日

    なんと言うか、こういうのも去年のハマス蜂起みたいなんだよな。あれも地下壕内でせっせと簡易ロケット量産してたんだろ。

    11
    • nk
    • 2024年 12月 08日

    トルコの傀儡が主導権持って行くとは思うが、クルド人地域をトルコは潰したいだろうからどうなることか。
    アサドの次はクルド問題で周辺各国巻き込む形で、内戦が周辺各国と各勢力のスポンサーを巻き込む形で進むだろうなとは思うがどの様な決着見るかまるで見通せないがトルコの動きには一番要注目してる。

    15
    • 暇な人
    • 2024年 12月 08日

    政府軍がろくに抵抗もせず離散したのは疑問でしかない
    前回はISに包囲されても一年とか都市を守っていた軍だったのに
    なんらかの裏取引でもあったのか疑わせるほどだ、ウクライナをロシアにやるから、シリアは明け渡せとかな
    もしそうならシリアにとっては不幸の始まりでしかないというのに、ロシアにとって重要なのはわかるがウクライナなんぞとバーターしていいものではない

    12
    • 調略
    • 2024年 12月 09日

    それこそ軍上層部への調略があったんじゃないですかね。

    7
    • ラタキア
    • 2024年 12月 09日

    ラタキア、タルドゥースは現時点でも手付かずのまま放置されてるようですが、この地域も既に投降してるんですかね。

    8
    • 馬鳥
    • 2024年 12月 09日

    シリア政府自体、既に反政府勢力側との権力移行プロセスに入っていますね
    正規軍は抵抗する理由がないです

    15
    • いそきち丸
    • 2024年 12月 09日

    毎度毎度、管理人様の翻訳スキルは凄いなぁと思います。このfinancial timesの記事を以前読もうとしたけど、専門用語が多くて理解できなかったんですよね。模試で偏差値76とっても、まだまだ精進すべきだと思う所存。

    HTSの進化が、戦闘教義から思想まであるとは、本当に正規軍に匹敵するレベルだな。てか、新政府をHTSがこれから立ち上げるから、文字通り正規軍になるのか!以外と各地の勢力もHTSに各個撃破されるんじゃ無いか?旧政府軍の装備もほぼ無傷で手に入れて増強されるだろうし、
    米軍もウクライナ戦争やシリア内戦のような「最先端の戦争」は未経験だからな

    11
    • general
    • 2024年 12月 09日

    脱出に間に合わなかったロシア兵が反政府軍(厳密にはもう新政府軍と言っていいんだろうけど)に包囲されてタルトゥース近郊で攻撃を受けているとの未確認情報がありますね
    もし捕虜にでもされようものなら、捕虜を出すことなく脱出したアメリカのアフガニスタン撤退と比較されて嘲笑の的になりそうです

    6
    • cosine
    • 2024年 12月 09日

    新生シリア?を覗う上では、経済的には何処と組んでやっていくつもりなのかが気になるところです。
    そこの算段無しに怒りと勢いだけでやってしまったならば、それこそ現地民はどん底に落とされるわけで。

    その意味で、別にロシアとの関係が絶たれるわけではないような気がします。
    イスラエルもトルコもロシアと正面から事を構えるつもりは無いでしょうし。
    …というより、ロシアにアサド政権崩壊を呑ませる代わりに何かをもたらす取引が結ばれた結果なのでは?

    9
      • paxai
      • 2024年 12月 09日

      まずはHTSがアメリカにテロ指定されてるから外して貰わないと欧米との貿易は無理でしょうな。(ロシアにも指定されてるが)
      そしてトップのジャウラーニー氏もアメリカから1000万ドルの懸賞首だからこれも解除されないと動けない。
      サクッと気軽に解除できるのはプーチンなど独裁色強めの国ぐらいになるんじゃ・・・
      プーチンとエルドアンが不服そうに並んで貿易協定にサインする展開とか見てみたい。

      5
    • ななし
    • 2024年 12月 09日

    やれやれ、、、シリア政府は崩壊しないとの俺の予測
    は見事に外れました、、、

    二代目アサドは民族宗教的に融和的政策を進めていましたが、
    シャーム解放機構の統治はアサド以上の地獄絵図になる
    でしょう。タリバン統治のアフガニスタンより酷いですが、
    シリア人がそれを選択したのですから仕方ない

    ロシア・イランにとっては大打撃ですな

    7
    • 七資産
    • 2024年 12月 09日

    海外のコメント見てると、トルコがシオニストに下って攻めてきた裏切り者と非難(シーア派?)
    アサドを追い出しトルコの支援で防空や軍備再建してジハードできる(ゴラニ派?)
    が言い合いしてたな、そりゃユダヤ様に勝てないワナと思いた、まる
    反乱したのはヒズボラ和平?からなので、ヒズボラの弱体化というよりヒズボラ見捨てた事かなと
    戦国時代でも後詰めしないと見限られる、内戦で支援してもらったのに協力しなかった。
    イスラエル攻撃してたら外の敵が出来るから反乱出来なかっただしょう

    2
    • ななし
    • 2024年 12月 09日

    各国の対応を見るに、全員予想外という感じですね
    アメリカもトルコもイスラエルもロシアもイランも

    俺もアサドがここまであっさりロシアにトンズラするとは
    思ってなかったですわ、、、ばかタレw

    7
      • k.ziro
      • 2024年 12月 09日

      おやじさんの独裁を引き継いだだけで、結構いやいや大統領ししてたんじゃない?

      6
        • ななし
        • 2024年 12月 09日

        もともと兄が政権を引き継ぐはずで、自分は医者志望
        で政治には関心がなく、奥さんも親欧米だったわけですね

        兄が急死し、おやじに半ば強引に跡を継がされたわけで
        いろいろ批判はされていますが、大統領選挙もやってますし
        正真正銘の独裁国家である北朝鮮とは違いますよ

        7
    • クル
    • 2024年 12月 09日

    HTSと自由シリア軍が戦闘開始したみたいですね…
    イスラエルも大規模なシリア侵攻始めてるしどう収拾つけんだコレ

    7
    • ななし
    • 2024年 12月 09日

    いろんなご意見あるでしょうが、少なくともアサド政権は
    シリアの均衡を保つ為の「重し」にはなっていたわけで

    その重しがなくなった今、シリアの未来は「カオス」としか
    言いようがなく、当分は戦乱の嵐が吹き荒れる戦国時代です

    17
    • 匿名(大体週一)
    • 2024年 12月 09日

    アサド夫妻ははモスクワ到着、ロシアと反政府勢力は手打ちとなると「新政権」では外交関係は現状そんな変わんないかな?

    3
    • 58式素人
    • 2024年 12月 09日

    イスラエルは、ユダヤ人(=ユダヤ教徒)が多数派ですが、
    同国内に居住するドルーズ派イスラム教徒を同盟者(国民)とし、
    その軍隊にも組み込んでいたと覚えています。過去の中東戦争で戦ったとも。
    ですから、ドルーズ派の人達には軍隊経験者(満期除隊者?)が多数いるでしょう。
    中東では、国境を超えた同族間の交流は多いと想像します。当地では部族(氏族)主義なので。
    今回南部で蜂起した人達の中には、そうした経歴を持つ人達が混ざっているのでは。
    軍隊経験のある人達は一般人の中では軍隊組織の幹部になれるでしょうから。
    予期しない?形で予備軍?的なことができたのでは?。

    5
    • 無名
    • 2024年 12月 09日

    トランプ次期大統領はシリアの状況に関わるべきじゃないって言ってるのに、イスラエル軍だけじゃなくアメリカ軍もシリアの数十箇所以上を空爆。バイデン大統領の指示かな。
    IS系勢力が標的って言ってるけど。どうせ標的はアメリカに批判的な勢力全部。だろう。

    13
    • Aramasi
    • 2024年 12月 09日

    顧客が本当に必要だったものが、よりにもよって顧客が駐屯してる国で起こるとは何とも皮肉なもんだな

    5
    • らんらんるー
    • 2024年 12月 09日

    おっしゃるように、わかりやすい結論に流れないよう気をつけたいですね

    8
    • ダマスカス
    • 2024年 12月 09日

    実話を元にした「アラビアのロレンス」でロレンス(英国スパイ)が軍事支援して
    トルコ帝国支配のダマスカスを陥落させたが、部族対立が激しくなり失望した
    ロレンスが帰国し英国の意図通りになる 歴史は繰り返す

    4
    • ダマスカス
    • 2024年 12月 09日

    実話を元にした「アラビアのロレンス」でロレンス(英国スパイ)が軍事支援して
    トルコ帝国支配のダマスカスを陥落させたが、部族対立が激しくなり失望した
    ロレンスが帰国し英国の意図通りになる 歴史は繰り返す

    • 暇な人
    • 2024年 12月 09日

    南部で蜂起していたドゥールズ派とイスラエルが合流して彼らがイスラエルに領土割譲という話が出ているようだな
    イスラエルが緩衝地を設置するといって侵略開始した、シリア領ゴラン高原がそれだったはずなんだがなw
    ドゥールズ派はシーア派やアラウィー派からみてもさらに異端でそもそもコーランとは違う聖典あがめてる一派でそもそもムスリムとは思われてないからね。キリスト教とも対立してるが、ユダヤ教とはなぜか仲がいいのでこうなると思っていた、
    イスラエル内ではパレスチナ系には許されていない権利と義務が認められている。パレスチナ難民も多い地域だから浄化が行われるだろう。

    トルコが支援するテロリストと、アメリカが支援するテロリストと、イスラエルが支援するテロリスト、ISISやクルドも交じって戦国時代の始まりだ、
    アサドを追い出した事を後悔するのに長い時間はかからないだろう。カダフィもそうだけど独裁者の多くは必要があって独裁している。独裁者を排除したところでよくなることはあまりない。
    シリアの経済的苦境は油田地帯はアメリカが占領し経済制裁され、テロやイスラエルの爆撃などで復興が進まず、内戦で治水なども破壊されたことで食料も自給出来ない、シーア派をはじめとした各種武装勢力が割拠しているなどで誰がなってもあまり変わらん。経済制裁くらいはアメリカが解除してくれるかもくらいだ、指導者がテロ指定されているし、イスラエルの侵略を有利にするために解除しないとみている。

    4
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