軍事的報道

トイレが詰まって使えない? 空母「ジェラルド・R・フォード」に新たな欠陥が見つかる

米国の政府説明責任局(日本の会計検査院に相当)が発表した3月24日の報告書によれば、米海軍最新の空母「ジェラルド・R・フォード」に新たな問題が見つかったと報告している。

参考:NAVY SHIPBUILDING: Increasing Focus on Sustainment Early in the Acquisition Process Could Save Billions

米国メディアは次の空母では安心して糞ができることを願う

報告書によれば空母「ジェラルド・R・フォード」のトイレなどに接続されている下水システムが想定外の頻度で詰まるため、システム全体を再設計するまで日常的に酸を主成分とする洗浄液で下水システム全体を洗浄する必要があり、この作業には毎回約40万ドル(約4,000万円)のコストが要求されるため仮に2日1回の頻度で洗浄作業を行えば1ヶ月で600万ドル(約6.6億円)が必要になる計算だ。

さらに政府説明責任局は空母「ジェラルド・R・フォード」の貨物用エレベーターにも問題があると指摘した。

空母「ジェラルド・R・フォード」の貨物用エレベーターは階層の異なるデッキ間で物資を移動させるために使用しているのだが、貨物用エレベーターの入り口が狭すぎてパレットジャッキやフォークリフトが入ることが出来ないため、貨物用エレベーターの手間で停止して手作業で貨物をエレベーターに積み込まなくてはならず貨物を下ろす際も逆の手順が必要になる。

出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Connor D. Loessin/Released空母ジェラルド・R・フォードの先進型兵器エレベーター

特に空母「ジェラルド・R・フォード」は艦載機に搭載する兵器運搬専用の「先進型兵器エレベーター」が上手く機能していないため、この貨物用エレベーターで兵器を飛行甲板に移動させているため問題は深刻だ。

政府説明責任局によれば、下水システムや貨物用エレベーターの不具合は空母「ジェラルド・R・フォード」固有の問題ではなくジェラルド・R・フォード級空母の設計自体に原因があるため、現在艤装中の2番艦「ジョン・F・ケネディ」でも同じ問題が発生するだろうと指摘しており、これを解決するには設計自体をやり直す必要がある。

政府説明責任局の報告書は、米海軍の艦艇建造プログラムが中長期的に水上艦や潜水艦の維持費高騰を避けるため十分な対策が講じられているかを調査したもので、ジェラルド・R・フォード級空母を含む6つの艦種を調査した結果、これまで報告されていない150を超える問題点が指摘され、これが原因で艦艇の維持費が約1,300億ドル(約14兆円)も過小評価されていたと結論づけた。

現在、空母「ジェラルド・R・フォード」は調達を継続するのか、調達を打ち切り小型空母の調達に切り替えるかを検討中で、政府説明責任局の指摘を報じた米国メディアは「次の新しい空母では乗組員が安心して糞をすることが出来るトイレを備えていて欲しい」と皮肉を込めた願いで記事を締めくくった。

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Cory J. Daut/Released

欧州独占なるか? ドイツとフランスが進める「次期主力戦車開発プログラム」正式始動前のページ

米海兵隊が部隊再編を発表!戦車を全廃、F-35B等の航空戦力も大幅削減次のページ

関連記事

  1. 軍事的報道

    米国防総省「日本へ提案してない」、次世代戦闘機「F-3」へのF-35用ソフトウェア提供を否定!

    英国のジェーンズは、日本の次世代戦闘機「F-3」開発のために、F-35…

  2. 軍事的報道

    ロシア製防空システム拡散抑制は不可能? インド、S-400導入による米国制裁回避に成功

    インド訪問中にトランプ大統領は25日、約30億ドル(約3,300億円)…

  3. 軍事的報道

    やっぱり無理だった? 韓国、名品武器と喧伝した複合型小銃「K-11」開発・量産を正式に中断

    韓国の防衛事業庁は4日、問題の多かった複合型小銃「K-11」の開発・量…

  4. 軍事的報道

    レーダー開発が進む第6世代戦闘機「テンペスト」、2020年代テストベッド機試験開始

    イタリア防衛産業企業のレオナルド S.p.Aは、英国防省と「テンペスト…

  5. 軍事的報道

    インド空軍、中国の戦闘機「JF-17 Block3」に対して仏製戦闘機「ラファール」は優位性を失う

    インド空軍は戦闘機ラファール導入によって得られる優位性は、大幅に性能が…

  6. 軍事的報道

    盗まれた契約を取り返せ?独次期フリゲート艦「MKS180」建造が裁判沙汰に発展か

    ドイツ海軍が引渡を心待ちにしている次期水上戦闘艦艇「Mehrzweck…

コメント

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    ユリシーズ禁止。

      • 匿名
      • 2020年 3月 25日

      なんでこれが実際に建造されたんですかね?
      トイレすら満足に使えないって…

      • 匿名
      • 2020年 3月 25日

      あれは幸運艦。
      これはべつのウンがついている。

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    うんがないですね

      • 匿名
      • 2020年 3月 25日

      いや、うんが付くんですよ。

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    この欠陥が一番まずいと思う。

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    素人的には何をどうしたらエレベーターの修理にそんな時間かかってるんだって思ってしまうんだけど

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    この空母に限らず、ジョージ・H・W・ブッシュでもトイレがしょっちゅう詰まる騒動があったと記憶してる
    原因は乗組員がゴミ箱代わりにトイレに文字通り「何でも」捨てるからだそうな

      • 匿名
      • 2020年 3月 25日

      それなら教育問題ですね。
      配管にフィルターを設置する方法もありかと。
      ただしフィルター清掃はかなり臭いそうですよ。

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    装備品にオムツか、オマルが記載されるかもね

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    ふんだりけったりとはこの事?
    今の米海軍は良い話が無いね。空母登場者にまで新型肺炎の感染者が出ちゃったし。

    • 匿名
    • 2020年 3月 25日

    それなら教育問題ですね。
    配管にフィルターを設置する方法もありかと。
    ただしフィルター清掃はかなり臭いそうですよ。

    • 匿名
    • 2020年 3月 27日

    下水の想定外の不具合はまあ理解できるが、貨物エレベーターにパレット突っ込めないとかホンマかいな、どんなアホが設計したらそうなるんじゃ

      • 匿名
      • 2020年 3月 30日

      インチとメートルが混在してたとか…

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 日本関連

    海外メディアも注目、横浜で護衛艦「いずも」の空母化工事が始まる
  2. インド太平洋関連

    日米からのオファーがない? 韓国空軍、日本のF-35整備拠点利用を否定
  3. 軍事的報道

    国産防衛装備品の海外輸出が実現!フィリピンが日本製警戒管制レーダー「J/FPS-…
  4. 米国関連

    本当に笑えない、米空母ジェラルド・R・フォードを苦しめるエレベーターの呪い
  5. 軍事的雑学

    空飛ぶスナイパー? ロシアの戦闘機「Su-57」は米軍の航空支配を効果的に破壊す…
PAGE TOP