軍事的報道

激安な第4.5世代機誕生? 中国、第5世代戦闘機「J-20」の技術で輸出用戦闘機「JF-17」改良

中国はパキスタンと共同開発した第4世代戦闘機「JF-17 Block3(能力向上型)」の初飛行に成功したと、中国のグローバルタイムズ紙(環球時報の英字版)が報じている。

参考:JF-17 Block 3 fighter jet makes maiden flight, equipped with J-20 tech: report

第4世代戦闘機「JF-17」を第5世代戦闘機の技術でアップグレードした中国

JF-17(中国名:FC-1)は、中国がMig-21を改良したJ-7戦闘機をベースに米国の技術を取り入れた「スーパー7」という戦闘機を開発する予定だったが、天安門事件(六四天安門事件)の影響で米国との関係が拗れたため計画が頓挫、その後、パキスタンとの共同開発に切り替え、同国が導入していたF-16を参考にして開発が進められ、ロシアからの技術協力にも助けられ完成したのがJF-17だ。

同機の最新型「Block3」には、中国が開発した第5世代ステルス戦闘機「J-20」や第4世代機に用いられた技術が多数取り入れられており、西側の第4.5世代機と同等の能力を備えている可能性がある。

出典:Alert5 / CC BY-SA 4.0 エアショー中国2016でのJ-20

J-20に採用されているものよりも大きい「ホログラフィック広角ヘッドアップディスプレイ」や統合型の大型コックピットディスプレイ、J-10やJ-16に搭載している赤外線捜索追尾システム(IRST)やミサイル警報装置、新しく開発されたAESA式レーダーや、これまで採用していたロシア製「RD-93」とは異なる新しいエンジンを搭載しているらしい。

さらに民生技術を積極的に採用したことでコストの上昇を抑えることに成功したとも言っている。

JF-17の開発者によれば、アップグレードが施されたBlock3は、パイロットの状況認識が大きく改善され、戦闘効率が格段に向上するだろうと語っており、民生技術を積極的に採用したことでコストの上昇も最小限に抑えられたらしい。

出典:Shimin Gu / CC BY-SA 4.0 パキスタン空軍のJF-17

JF-17 Block2の価格は2,500万ドル(約27億円)程度で、Block3は3,200万ドル(約34億円)程度を予定しており、もし西側の第4.5世代機と同等の能力をもつ戦闘機が30億円程度で購入できるなら、海外市場で非常に有力な選択肢に浮上することになる。

補足:比較的価格の安いロシアの第4.5世代機でも、MiG-35で5,000万ドル、SU-30MK2で3,750万ドル(※2012年)、ロシア空軍向けのSU-35Sで8,000万ドル前後だと言われており、如何にJF-17 Block3が安いかよく分かる。

もちろん先進国が中国の戦闘機に手を出すことはないだろうが、武器禁輸措置の期限切れが目前で、政治的に西側製兵器の導入が難しいイランや、経済的に高価な西側製兵器の導入が負担にになるアフリカやアジアの国が興味を示す可能性が高く、中国は第4.5世代機の価格破壊機「JF-17 Block3」で海外市場に殴り込みをかけるつもりだ。

これまでJF-17はパキスタン、ナイジェリア、ミャンマーが採用し、計100機以上の海外輸出を行ってきた実績もあるので、Block3がどれぐらい売れるのか注目される。

 

※アイキャッチ画像の出典:Eric Salard / CC BY-SA 2.0 パリ2015航空ショーでのJF-17

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コメント

    • 匿名
    • 2020年 1月 03日

    未確認要素が多くて、よくわからない。
    ただ、価格は魅力的だね。

    • 匿名
    • 2020年 1月 03日

    性能や価格帯が全然違うけれど、F-16Vを連想させるようなインパクトのある商品が出てきたなぁ。
    これはもう完全にKFXが売れる見込みなくなったな。

    • 匿名
    • 2020年 1月 03日

    位置付け的には、東側のグリペンって感じでしょうか?
    JF-17は(中国名:FC-1)は、Mig-21ぽく古臭く見える時もあれば、F-16の影響が垣間見える時もあり、違和感覚える機体です。

    • 匿名
    • 2020年 1月 03日

    機首の細さでどんなレーダーに換装できるの?
    搭載できるミサイルはどんなの?
    って疑問はあるけど、隣国との争いがあるけど、F-16は・・・って国には魅力的かな? って思う反面、管理人さんが上げた3国以外に需要があるの? って疑問もあるなあ
     もっと需要の多い、国内の反政府ゲリア、国内のイスラーム系勢力、クルド人ゲリラ、ロヒンギャ系のゲリラとかなら、プロペラ機のエンブラエル EMB-314 スーパーツカノでも買うか? って国の方が多い(需要が多い)って気もする

    • 匿名
    • 2020年 1月 04日

    「中国は第4.5世代機の価格破壊機「JF-17 Block3」で海外市場に殴り込みをかけるつもりだ。」
    JF-17の主翼から後ろの部分を見るとF-16に本当そっくりね。
    今後はF-16V vs. JF-17の顧客獲得のコンペが世界中で繰り広げられるということか。

  1. F-16Vは結構高価格だから価格は魅力的かなあ。

    でも中国製エンジンなら運用中に墜落でロストしそう。

    • 匿名
    • 2020年 1月 06日

    搭載しているWS-13エンジンがスペック通りの性能ならGE F404相当なのでF-16 vs F-20近代改修パチモノっぽい感じもしますね。
    尾翼周りはF-16っぽいですが単発でF404相当のエンジンにF-16より少し小さくF-20とほぼ同質量とかF-20を想像してしまいます。
    JAS-39グリペンもですが、F404の単発機は米空軍T-Xでも多数候補があがりましたし、F-20再び、という感じがします。

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