中国関連

日米海軍にとって厄介な存在?世界最強の駆逐艦、中国海軍「055型ミサイル駆逐艦」が遂に公開!

中国海軍設立70周年を記念した観艦式で、恐らく現時点で、世界最強の駆逐艦「055型ミサイル駆逐艦」が初披露された。

参考:Китай показал самый опасный эсминец в мире

中国海軍設立70周年を記念した観艦式で初披露された「055型ミサイル駆逐艦」

1万2000トンの巨体に、112もの垂直発射セルを装備し、搭載される兵器も、長射程艦対空ミサイル「HHQ-9A」、艦対空ミサイル「HQ-16」、艦対艦巡航ミサイル「YJ-18」、艦対地巡航ミサイル「CJ-10」、垂直発射型対潜魚雷、弾道弾迎撃ミサイル「HQ-26」等、多種多様なミサイルを搭載可能だ。

引用:Defence Blog 055型ミサイル駆逐艦

前級の「052D型ミサイル駆逐艦」で、イージスシステムの模倣がほぼ完成し、「055型ミサイル駆逐艦」では、さらに中国独自のアレンジを加えつつ、急速な進化を遂げている。

「055型ミサイル駆逐艦」は、2種類の異なるアクティブ・フェーズドアレイ・アンテナ(AESA)を搭載し、1つ目はType346Bと言われるSバンドとCバンドのデュアルバンドAESAだ。2つ目は、XバンドのAESAで詳細は不明。3種類の周波数を使用することで、あらゆる対象物を検知できるだろう。

恐らく、レーダー性能は米海軍のAN/SPY-1と同等か、一部の性能は上回っている可能性すらある。

2種類の艦対空ミサイルのHHQ-9A(長射程・低空目標は苦手)とHQ-16(中射程・低空目標が得意)の実用化で、中国海軍の宿願であった艦隊防空の多層化が実現し、西側レベルと遜色がなくなった。

現在、1番艦の「南昌」が各種試験を行っているが、既に同型艦を5隻建造中だ。

今後、編成される空母を中心とした中国機動部隊を、防空面で支えるものと見られる。

 

「055型ミサイル駆逐艦」をさらに凶悪化させる新兵器を開発中

中国の情報筋によれば、最近、「055型ミサイル駆逐艦」に搭載される新しい武器の地上試験が行われ、無事成功したという話だ。

参考:В Китае испытали противокорабельную гиперзвуковую ракету

この武器は「YJ-XX」と呼ばれている、新しい極超音速(ハイパーソニック)ミサイルだ。

この新しいミサイルは1000km前後の射程を持ち、M5.0以上のスピードで飛ぶことができ、垂直に打ち上げ後、目標に向かって降下する際、軌道を自由に変更することで、SM-3やSM-6を装備する米海軍艦艇の防空システムを貫通することが出来ると主張している。

出典:public domain レーザー砲のプロトタイプ

恐らく、軌道を自由に変更しながら、突入してくる極超音速ミサイルを迎撃するには、既存の迎撃用ミサイルではなく、現在開発が進められている戦術高エネルギーレーザー(通称:レーザー砲)の方が適している。

遠くない未来に、この「YJ-XX」が実用化されれば、「055型ミサイル駆逐艦」は、日本や米国にとって、今以上に厄介な存在となるだろう。

 

※アイキャッチ画像の出典:pixabay

北朝鮮の「瀬取り」監視のため、オーストラリアが4度目となる航空機「P-8ポセイドン」派遣前のページ

歴史上初!飛行中のステルス爆撃機「B-2」コックピット映像をモザイクなしで公開!次のページ

関連記事

  1. 中国関連

    カタパルト射出に対応した中国海軍のJ-15Tは能力も大幅強化、長射程のPL-15も統合か

    中国の瀋陽飛機工業集団は14日、空母遼寧や山東で運用されている戦闘機J…

  2. 中国関連

    中国メディアが人民解放軍を批判、司令官達は新しい兵器システムに理解が追いついていない

    複数の中国人軍事アナリストは、兵器システムの自動化に一部の軍司令官の理…

  3. 中国関連

    インド太平洋軍司令官、まもなく人民解放軍空軍が世界最大の空軍になる

    インド太平洋軍司令官のジョン・アキリーノ海軍大将は中国の軍拡について「…

  4. 中国関連

    中国、潜水艦部隊を創設するタイ海軍に中古潜水艦2隻の提供を提案

    中国はタイ海軍に2隻の中古潜水艦(039型)提供を申し出ており、発注済…

  5. 中国関連

    国産空母「003型」で運用予定、中国海軍の新しい空母航空団の構成は米海軍レベル

    中国海軍は電磁式カタパルトを採用した国産空母「003型(2021年進水…

  6. 中国関連

    もう2隻目が完成? 中国、ワスプ級並な「075型強襲揚陸艦」を驚異的な速度で建造中

    中国は昨年9月、中国海軍初となる全通飛行甲板を備えた「075型強襲揚陸…

コメント

    • 匿名
    • 2019年 4月 30日

    中国海軍の急速な発展と能力向上は、凄すぎる!ただ、今の日本人は、まだ日米海軍が圧倒的に優位と思い込んでいる。特に米海軍は重大事故を頻発しているが、大半の日本人はいつものこととして気にしていない。
    気がつけば、10数年後に中国海軍横須賀基地となっているかもしれない。

    5
    • 匿名
    • 2019年 5月 01日

    アメリカも新型艦の建造は難しいだろうし、兵器開発も十分な予算投入できないでしょう。中国は軍拡真っ只中だし、工業力もある。抑え込むにも戦争に否定的で軍事拡大はどの国も難しい。
    手を打たずにこのまま進めば、質と数を揃えた中国軍が牙を剥きかねない。それでなくも武力による威圧をしかねない。

    2
      • 匿名
      • 2019年 5月 01日

      また、旧式艦を造ったか

    • 匿名
    • 2019年 5月 01日

    また、スクラップを造ったか

    • 匿名
    • 2019年 5月 02日

    ソースがロシア発のいつものフカシでは?チャイナ発かもしれんけど。

    • 匿名
    • 2019年 5月 12日

    よく日本人で敵国を侮る輩がいるが、これは侮ってはいけない。
    中国海軍の急速的な発展は、アジアの海の戦力差が傾いてきている。後数十年後には完全に中国の手中に治るかもしれない。だからこそ、日本は米軍やnato加盟国と提携し防衛に使うgdpの予算を増やし防衛強化をしないといけない。そのためには70年前制定された9条を改定しなければならない。時代は常に変化していってる。昔の産物は今では通用しない。右、左関係なく今の日本を、守る方法はそれしかないと言えると思う。

    8
    • 匿名
    • 2019年 5月 16日

    また支那人の誇大妄想ですね

    • 匿名
    • 2020年 1月 17日

    都合よく解釈し自身を騙す日本人は自身安全なんて他人事だろう。

    • 匿名
    • 2020年 2月 13日

    人も多く、成長し続けている国は軍事にもお金をかけ放題で正直羨ましい。
    国産戦闘機は作れないものか。

    1
  1. 中国の成長さえ認めることのできない国は正直やばいです。
    今こそアメリカとの軍事連携を強化し、より多くのお金を軍事活動などに使わないと

    1
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  2. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  3. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
  4. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
  5. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
PAGE TOP