軍事的報道

第4世代機需要が急増!ボーイングはF-15EX需要に生産ラインを拡張、ロッキードは新工場でF-16V需要に対応

米空軍が2020年の予算要求で導入を要求しているF-15EX(Xバージョンの複座型)を製造するボーイングが、まだ受注が確定していない状況で、F-15製造ラインの拡張に着手した。

参考:Boeing prepares St. Louis plant for likely Air Force F-15 orders

受注もしていないF-15EXのため、ボーイングは製造ラインを拡張する

現在、米空軍は8機のF-15EXを購入するための予算を要求した状況で、まだ2020年予算案は確定していない。

しかも、空軍がF-15EX導入のため、F-35Aの導入数は48機と、2019年より調達数が減っていることを問題視する、米国議会下院議員99人による超党派グループが、F-35を最低でも、あと24機追加購入するよう要求するなど、F-15EX導入を取り巻く状況は非常に流動的だ。

出典:Pixabay

それにも関わらず、製造元のボーイングは、ミズーリ州セントルイスにある工場で、F-15の生産ラインを拡張するための準備を始めた。現在、カタール空軍向けのF-15QAを36機製造するため、セントルイス工場の製造ラインは月産1機の体制を維持しているが、これを月産3機までに拡張するという。

もし、空軍の予算要求が通れば、今後もF-15EXを継続して取得し、最大で144機の導入が見込まれている。

ボーイングの関係者は、受注が確定してから動くのではなく、受注に先駆けて動き、受注が確定した時には、直ぐに生産に入れるよう準備を行うつもりだと話している。

恐らく過去、F-15の生産ラインを縮小した時、加工に用いる設備・機械・治具・工具などを処分せず保管していたのだろう。

それでも、倉庫にしまってあった、これらの機具を引っ張り出し、再び使用出来るようにするためには、少なくない費用が必要になるだろう。

なぜボーイングはF-15EX受注に、これほどまでの自信を持っているのか?

トランプ政権で国防副長官を務めるパトリック・シャナハン氏は、国防副長官に就任以前、ボーイングで30年以上働いていたため、F-15EX導入に動いているという噂があるが、このようなボーイングの動きを見ると、本当に噂だけと言うだけでは済まなくなってくる。

果たして、ボーイングの自信はどこからやって来ているのだろうか?

 

ロッキードはF-16の製造ラインを新工場に移す

ロッキード・マーティンは、テキサス州フォートワースにあったF-16の製造ラインを、サウスカロライナ州グリーンビルにある新しい工場に移転した。今後は、この新工場でF-16 block70(通称:V仕様)を製造し、バーレーンや、スロバキアなどの国へ販売する計画だと言う。

出典: public domain

参考:Lockheed Martin launches production of F-16 fighter jets in Greenville

現在、F-16Vと、旧型F-16をV仕様にアップグレードを行う需要が急増している。

2018年6月には、バーレーンが16機のF-16Vを購入、2018年12月には、スロバキアが14機のF-16Vを購入することに合意した。ブルガリアもF-16Vの購入交渉を進行中だ。一番最近では、モロッコと台湾がF-16Vの導入を決めた。

F-16シリーズは、4,588機が製造され、現在でも世界中で3,000機以上が運用されている。今後もF-16V仕様の需要は、当分の間は途切れる事がなさそうだが、問題が無いわけではない。

ロッキード・マーティンは、現在インドへF-16Vを「F-21」として提案している。

これは米国で製造されたF-21の完成品を、インドへ輸出するのではなく、インド自身が国内でF-21を生産する内容になっている。しかも、インドが製造したF-21を、第三国へ輸出することをトランプ政権が承認している。

ロッキード・マーティンには、当然、ライセンス料が振り込まれることになるだろうが、米国で製造したF-16Vと、人件費の安いインドで製造したF-21の、2つの選択肢がある場合、F-16V導入を希望する国は、どちらを選ぶだろうか?

恐らく、今後もF-16Vの導入国は現れるだろうし、現在3,000機以上が運用されている旧型F-16の内、何割かはV仕様へのアップグレードを行う事になるだろう。

もしインドがF-21を導入した場合、ロッキード・マーティンは、どうやってF-16の利権を守っていくのか?

 

アイキャッチ画像の出典:Pixabay

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 4月 28日

    F35が揃うまでの間に合わせなら別にF16でもいい気が。
    ミサイルキャリアーにしても、そんなに搭載して使うのか?とか疑問だし、正面に展開するF35にプラス護衛にF35を割かないといけないから、非ステルス機の都合を待つより機内搭載のF35を多めに飛ばした方が効率良さそうでは

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