今回は、無人機のお話です。ナショナル・インタレストで興味深い記事を読んだのでまとめて見ます。
参考記事:1 Thing Might Make the Air Force’s New Stealthy ‘Wingman’ XQ-58 Valkyrie Drone Revolutionary
現代の戦闘機パイロットは忙し過ぎる!
先日(3月10日付記事:軍事的雑学|たった3.3億円?米空軍のステルス無人戦闘機“XQ-58 ヴァルキリー”初飛行に成功!)もお伝えしましたが、ステルス無人戦闘機“XQ-58 ヴァルキリー”が初飛行に成功しました。

出典:wikimedia commons public domain XQ-58ヴァルキリー
この無人機を開発した会社によれば、XQ-58 ヴァルキリーの能力は完全自律機能だと言っています。
これは自律飛行だけでなく、任務を設定すれば、自力で飛んで、自力で目標へ近づき、自力で任務(偵察・攻撃・支援)を遂行する、この全てが完全自律的に行える事を目指していると。
なぜ、完全自律を目指すのか?
現代のパイロットは、忙しすぎると言っています。
特に単座の戦闘機パイロットは既に「タスク飽和」していると。
もちろんテクノロジーが進化し、コックピットをシンプル化し、アビオニクスが発達したにも関わらず、単座の戦闘機パイロットは、自機の周囲をアナログな方法で常に監視、センサー類を駆使して近距離から遠距離まで監視、同じ飛行部隊の仲間と、支援すべき地上軍の指揮官と常に交信しながら、戦闘機を飛ばし続けていると。

出典:Pixabay
もしこの状況で、半自律的な無人戦闘機への航法指示、目標への兵器発射・投下の調整などが加われば、そのタスク処理に追われ、敵機の接近に気づくことなく撃墜されるだろうと。
結局、これ以上のタスクをパイロットに押し付けるのは不可能なので、無人機は完全自律を目指すべきだと言う話です。
第6世代機とはいえ、1対30では勝負にならない気がする
このあたりの視点や発想は、実際の戦闘機パイロットでもない、もちろん飛行機を飛ばしたことさえない管理人には思いもよらない話でした。
そりゃ、そうですよね。

出典:Pixabay
昔は複座型の戦闘機なんて珍しくなく、F-4やF-14なんかは、後部座席にはレーダーや航法担当のレーダー迎撃士官が座っていましたから。それがテクノロジーの進化で単座型が当たり前に。
それだけパイロット1人かかる負担は大きくなるのは想像つくのですが、実際、そこまで忙しいとは思っていませんでした。
最近、なにかと話題になる、第6世代機のコンセプトに、必ずと言っていいほど出てくる無人機を活用した戦闘構想。有人機1機に対し、複数の無人機が編隊飛行をしながら任務に向かうシーンなんかが、コンセプト動画に登場しますが、自律飛行による編隊飛行が可能程度では、パイロットの負担が許容を超えるだけ。
ただ管理人が思うのは、米空軍が考えている完全自律機能が本当に完成すれば、もはや有人機が出撃する必要もないですよね?じぁ第6世代の有人機って、一体どんな役割があるのか? 無人機が使えない時のバックアップ?
中途半端な無人機では使い物にならず、パイロットが「タスク飽和」し、
完全自律機能を獲得した無人機なら、有人機自体の必要性がなくなり、
何のための第6世代機なのか・・・

出典:Boeing
第6世代機はオプションで無人機化できると言う話もありますが、1機、幾らになるのか分かりませんが、仮に1機100億円だとして、ステルス無人戦闘機のXQ-58 ヴァルキリーは、1機3.3億円(一度に100機の受注なら、1機あたり2.2億円程度まで安くなるらしい)程度を目指すと言っています。
こうなるとバカ高い第6世代の有人機を、無人機化する意味が薄れてきませんか?
もちろん人間が乗れる第6世代機なので、無人機に比べて性能が良いだろうと思いますが、それでも1対30では勝負にならない気がする。
ただし“完全自律機能”がいつ完成するのか?人間と比べ遜色のないレベルなのか?これが全くの未知数なので、夢物語と言えばそれまでですが。
ただ、第7世代と呼ばれる戦闘機は、確実に有人機ではなさそうですね。
もはや第7世代という呼び方をするのかも不明ですが・・・
名前から推測すると、この飛行機は3形態に変形して外宇宙よりやってきた未知の巨人(ry
戦闘妖精が現実味を(ry
ヴァルキリーって先代は核兵器投射兵器としては
無人戦闘システム(ICBM SLBM等)に敗れて開発中止になんたんだよな
後継はその無人戦闘システムってなんか因果やな