軍事的雑学

軍事的雑学|F-22やF-35が1時間飛行するための費用は?戦闘機から無人機まで大調査!

今回はBusiness Insider JAPANの「米空軍機のレンタル代」という記事が気になったので、航空万能論的に、もう少し詳しく調べてみました。

参考記事:米空軍機のレンタル代は最低917ドル、F-22、F-35、B-1Bは?

固定翼機と回転翼機の請求レートとは?

そもそも、この記事の根拠になっているのは、米国の国防総省が毎年まとめている財務管理報告書です。この中の「Fixed Wing and Helicopter Reimbursement Rates」という報告書に、米軍が保有する固定翼機と回転翼機の請求レートがまとめられています。

これは、各航空機が1時間の飛行を行った場合の費用概要です。

出典:Pixabay F-22 ラプター

Business Insider JAPANの記事でも書かれている通り、請求レートは4つあり、①国防総省向けの請求レート、②その他の連邦機関向けの請求レート、③海外の軍への請求レート、④その他への請求レート。

記事では、③が「海外の軍への」と表現していますが、正確にはFMSと明記されています。分かりやすく書けば「FMS方式による購入国(軍)向けの請求レート」と言う意味だと思います。

これはFMS(対外有償軍事援助)方式で航空機を購入した国へ、米軍が航空機を空輸したときの、空輸費用の算出レートの根拠がこのレートなんだと思います。

あと、4つの請求レートがどれだけ違うのか?という点ですが、ぶちゃけ大きな金額の差はないんですよね。

例えば①が100ドルだとしたら、④だと200ドルくらいになるのか?それほどの差はなかったです。大きな差がある機種でもレート差は10%以内です。

でも、1時間のレート差が仮に300ドルあった場合、10時間の飛行で差が3000ドルなれば、個人的にはおぉぉぉぉと、思っちゃいますね。

では、航空万能論GF管理人が調べた58機種を見ていきましょう!

 

戦闘機・攻撃機部門

戦闘機や攻撃機の、1時間あたりの飛行にかかるコストです。

出典:Pixabay AV-8B ハリアー II

空軍
F-15C 21,290ドル
F-15D 21,109ドル
F-15E 17,071ドル
F-16C 8,374ドル
F-16D 8,274ドル
F-22A 36,455ドル
F-35A 17,701ドル
A-10C 6,118ドル
海軍(海兵隊)
F-16A 14,171ドル
F-16B 12,537ドル
F/A-18A 15,766ドル
F/A-18B 22,387ドル
F/A-18C 18,989ドル
F/A-18D 16,385ドル
F/A-18E 11,828ドル
F/A-18F 12,475ドル
F-35B 23,891ドル
F-35C 22,978ドル
AV-8B 13,152ドル

F-15C/Dが2万ドルを突破しているのは、機体の老朽化が原因かな?これは本当に高い。F-35Aよりも高い。国防総省の2020年予算要求で、F-15C/DをF-15EXでリフレッシュしようと言うのも分かるような気がする。

F-16の飛行コストは他機種と比較すれば安いですね。海軍の欄にF-16A/Bがあるのは、米海軍戦闘機兵器学校(あの有名なトップガン)に敵役機として配備されている機体だと思われます。

意外だったのは、海兵隊のAV-8B!飛行コストが思いのほか安い。整備に手間がかかると予想していたので、もっと高額なのかと思っていました。

F-22、F-35の3兄弟について、触れませんよ。

本当に、君たちは高いね・・・

 

大型機部門

大型機の1時間あたりの飛行にかかるコストです。

出典:Pixabay B-2 スピリット

爆撃機
B-52H 32,176ドル
B-1B 49,144ドル
B-2A 59,452ドル

ここだけは、もはや異次元・・・ B-2を1時間飛ばせば約650万円。10時間の任務に就かせれば6500万円!もはや何を言っているのか分からない・・・

 

出典:Pixabay C-17 グローブマスターIII

輸送機
C-130H 9,120ドル
C-130J 6,135ドル
C-17A 15,352ドル
C-5M 24,407ドル
C-2A 11,308ドル

C-2Aは、E-2艦上早期警戒機を改造した。艦上輸送機です。

 

出典:wikimedia commons public domain E-8 ジョイントスターズ

早期警戒機、電子作戦機など
E-3G 18,306ドル
E-4B 68,899ドル
E-8C 52,111ドル
E-2C 12,749ドル
E-2D 12,610ドル
E-6B 20,147ドル
EA-18G 10,861ドル
EP-3E 6,180ドル

E-4Bと、E-8Cが異常に高い。

E-4Bは空中の国家空中作戦センターという位置づけで、対電磁パルスを施された特別仕様。エアフォース・ワンの軍用機版と言えます。

E-8Cは早期警戒の対地上版。しかし、対空中の早期警戒機E-3に比べて、運用コストが高すぎませんか?

EA-18Gは大型機ではないんだけど、入れる場所を見失ったので、ここに入れています。

 

出典:Pixabay P-3 オライオン

対潜哨戒機
P-3C 7,896ドル
P-8A 8,774ドル
空中給油機
KC-10A 16,078ドル
KC-135T 13,463ドル
KC-46A 7,224ドル
KC-130J 8,277ドル
KC-130T 7,183ドル

日本も導入が決まっているKC-46A空中給油機の、飛行コストがKC-135に比べてお安い、約半分ですね。

 

偵察機・無人機部門

偵察機・無人機の1時間あたりの飛行にかかるコストです。

出典:wikimedia commons public domain RQ-4 グローバルホーク

偵察機・無人機
MQ-1B 577ドル
MQ-9A 557ドル
RQ-4B 6,785ドル
U-2S 11,927ドル
RC-135W 31,549ドル

RQ-1“プレデター”や、MQ-9“リーパー”の飛行コストが激安!

もちろん他に比べてですけどね。個人で負担しろと言われれば破産します。

あとRQ-4“グローバルホーク”と、U-2“ドラゴンレディ”の飛行コストの差。益々、U-2がRQ-4で置き換えられ行くんでしょうね。

 

回転翼機部門

ヘリコプターや、ティルトローター機の1時間あたりの飛行にかかるコストです。

出典:Pixabay V-22 オスプレイ

陸軍
AH-64E 5,694ドル
CH-47D 6,489ドル
UH-60M 4,188ドル
UH-72A 2,759ドル
海軍(海兵隊)
AH-1Z 4,115ドル
CH-53E 26,720ドル
MH-53E 21,573ドル
MH-60S 4,900ドル
MV-22B 17,854ドル
空軍
CV-22B 23,218ドル
HH-60W 8,680ドル

CH-53Eがありえない(笑)F-35よりも飛行コストが高いなんて、どうなってんだ?1997年当時は、たった3,175ドルだったのに・・・  ただ、CH-53Eの退役は既に始まっていて、既にCH-53Kの配備が始まっています。来年にはCH-53Kの飛行コストが出てくると思います。

如何だったでしょうか?

この請求レートが全ての国でも同じと言う訳ではないですが、興味深い数値ではあったと思います。来年も発表されたら、ぜひまとめて見ようと思います。

 

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 3月 17日

    管理人さんお疲れ様
    旧型たっかいなぁ……やはり整備がしんどいのとエンジンの燃費の差かな?

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