軍事的雑学

軍事的雑学|F-35全タイプの最新価格が判明!日本が導入予定のSTOVL仕様「F-35B」の価格は?

現在、世界各国で導入が進む、第5世代ステルス戦闘機「F-35ライトニングⅡ」は、空軍向けのA型、海兵隊向けのB型、海軍向けのC型の3つのバージョンが生産されている。

昨日の記事「ロッキード、F-35Aを8,028万ドル(約88億円)に引き下げ!優位を失ったF-15EX導入の行方は?」で、お伝えした通り、現在生産されているロット11でのF-35Aの価格が、ロット10よりも5.2%単価が下がり、8,920万ドル(約98億円)を記録した。

出典:pixabay F-35A

これは、F-35の価格が初めて9,000万ドル台の壁を突破したことになる。

しかし、これは生産数が一番多い、空軍向けのF-35Aの価格であって、海兵隊向けのB型や、海軍向けのC型の価格は異なる。

では、日本も導入を予定してるB型や、つい最近になって、やっと初期作戦能力を獲得したC型の価格はどうなっているのだろうか?

もはやF-35を「安い」と感じてしまう感覚が悲しい

現在、生産(ロット11)されているF-35全タイプの価格を、ロッキード・マーティンが公表している。

参考:Producing, Operating and Supporting a 5th Generation Fighter

海兵隊向けSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)タイプのF-35Bは、ロット11で1億1,550万ドル(約127億円)だ。

これはロット10で生産されたF-35Bよりも、5.7%価格が安くなっているが、同じロット11で生産されたF-35Aに比べると、30%も価格が高い。

出典:public domain 垂直着陸中のF-35B

B型は短距離離陸、垂直着陸を行うため、エンジンノズルが下向きに偏向し、リフトファンを備えた「F135-PW-600」を搭載しているなど、F-35シリーズの中で、部品の共通性が一番低く、完全に別の機体になっている。恐らく、そのあたりがA型より30%も価格が高い理由だろう。

海軍向けのF-35Cは、ロット11で1億770万ドル(約118億円)だ。これはロット10で生産されたF-35Cより、11.1%も価格が安くなっているが、同じロット11で生産されたF-35Aに比べると20%程度、価格が高い。

出典:Public Domain 空母「ニミッツ」に着艦したF-35C

C型は艦載機化のためのA型からの変更部分(主翼や尾翼の大型化、主翼の折りたたみ構造など)が多くなってしまった上、F-35シリーズの中で、一番生産数が少なくい。そのあたりが価格に反映されているのだろう。

こう見ると採用国も生産数も一番多いA型が、非常にリーズナブルに見えるが、B/C型も、2007年に始まったF-35の初期生産ロット(低率量産)の単価、2億ドル(約220億円)以上だった事を考えれば、現実的な価格圏内に落ちてきた。

ロッキードは、ロット12~14において単価を、ロット11(F-35A:8,920万ドル)よりも、さらに10%下げることを目標にしているので、ロット14での単価は8,028万ドル(約88億円)になる可能性がある。

航空自衛隊は過去、F-15Jを1機100億円以上(原型機F-15C/D 約32億円)をかけてライセンス生産をした記憶があるため、管理人にとっては、現在のF-35を「安い」と感じてしまう。

1機=100億円の代名詞であるF-15Jの記憶が鮮烈過ぎて、感覚が麻痺しているのだろう。

 

果たして、日本がF-35Bを導入するまでに、一体いくらまで価格が下がっているのだろうか?

 

※アイキャッチ画像の出典:pixabay F-35B

関連記事

  1. 軍事的雑学

    2021年12月の初飛行は無理? ステルス爆撃機「B-21 レイダー」開発に遅れが発生か

    米空軍は、ステルス爆撃機「B-21 レイダー」の開発について順調である…

  2. 軍事的雑学

    トルコ問題解決への決定打になるか?米国、非NATO主要同盟国にウクライナ指定を検討

    駐米ウクライナ大使館は、ウクライナに対し、非NATO主要同盟国(Maj…

  3. 軍事的雑学

    軍事的雑学|陸自・水陸機動団の実力は?本格的な上陸訓練「アイアン・フィスト」を見てみよう!

    今回は、陸上自衛隊の水陸機動団が、米海兵隊と共同で訓練を行った「アイア…

  4. 軍事的雑学

    軍事的雑学|韓国軍の最新動向!最新鋭3000t級潜水艦「島山安昌浩」が6月に初潜航試験!

    国会国防委員会全体会議で、去年に進水した「張保皐KSS-Ⅲ」の島山安昌…

  5. 軍事的雑学

    企画しては延期の繰り返し? 映画「トップガン」の続編を制作に34年もかかった理由

    いよいよ今年の夏、映画「トップガン マーヴェリック」が公開される予定だ…

  6. 軍事的雑学

    米空軍は大型爆撃機が足りない?ステルス爆撃機「B-21」追加調達、B-1、B-2退役延期を求める

    MITERは米国政府から提供される資金によって、政府機関のサポートを行…

コメント

    • 匿名
    • 2019年 5月 13日

    カットラスやサンダーチーフのようにならないことを祈るばかり

    • PO
    • 2019年 5月 13日

    2019年度予算にいずも型改修のための研究予算がとられてるから、今年にF-35B搭載に向けた改修内容を決めて、来年度2020年度から改修ってことになるのかな?いずもとかが、どっちを先に改修するのか?どのくらいかかるのか?も気になるな。
    中期防衛力整備計画H31~35ではF-35Bは18機調達になってるから、H32(R2/2020)からF-35B数機の調達とかかな?
    でもF-35Aは契約してから日本向け1号機がロールアウトするまでに4年、日本配備にさらに2年弱かかってるから、F-35Bが配備されるのは少なくとも来年に契約してもさらに4~5年は先ってことになるのかな?(2025年くらいに配備?)
    とすると急いでいずも型を改修しなくてもいいのか?それとも改修してから、米海兵隊とか英海空軍のF-35Bを載せてみたりすんのかな?

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

PAGE TOP