軍事的雑学

軍事的雑学|日本の技術と資金が欲しい?英国が「日本F-3戦闘機開発」にラブコールを送る理由

今回はANN NEWSが取材した「戦闘機開発の最前線、英軍事企業を取材」という動画の紹介です。

英国も米国も日本へのラブコールが熱い!

英国BAEシステムズが、戦闘機を生産するウォートン工場を訪ね、製造中のユーロファイター・タイフーンや、次世代の戦闘機操縦システム、英国とBEAシステムズが推進している第6世代戦闘機「テンペスト」について取材をしています。

BAEシステムズの担当は「主要国は軍事品を輸出し成功している、日本が望むならそれに加わらない手はない。防衛品の輸出は収益をもたらし経費削減を可能にする」と話し、米国のロッキード・マーティン社も日本と一緒にやりたいと話していました。

特に日本の技術力、世界最高水準のエンジン出力、 アクティブ・フェーズドアレイ等のセンサー技術は、ロッキードの2倍(ざっくり過ぎてよくわからない)だと紹介しています。

とにかく、F-3開発計画への、日本が持つ技術力と資金への、ラブコールが熱い(笑)

それから、朝日新聞の3月22日付の記事でも、英国の第6世代戦闘機「テンペスト」について興味深い事を書いていました。

参考:瀬戸際の防衛産業:上 戦闘機開発、欧米が攻勢

記事では昨年11月、英国大使館に日英の防衛産業企業の担当者が集まり会合を開き、その席で欧州防衛産業の企業による「テンペスト」売り込みがあったと。

BAEシステムズの担当者が日本の防衛産業企業を相手に「テンペスト」計画を説明し、日本と技術開発を進め日英の次世代戦闘機に適用したいと、日本の防衛産業企業に共同開発を提案したと言います。

 

FCASプロジェクトに遅れを取る、テンペストプロジェクトの焦り

英国とBAEシステムズが主導する第6世代戦闘機開発計画「テンペストプロジェクト」は、欧州のもう一つの第6世代戦闘機開発計画「Future Combat Air System(以下、FCAS)」に比べて、イマイチです。

これは技術的な意味合いではなく、ドイツ、フランス、スペインが参加するFCASプロジェクトに比べ、未だに正式な参加を表明している国がいない「テンペストプロジェクト」は、現実味が落ちると言う意味で、巨額な開発費の問題よりも、完成した戦闘機の量産数の一定数確保が出来ないければ、開発に踏み切れないためです。

FCASプロジェクトは、ドイツとフランスの共同開発に、スペインが正式に合流したため、ドイツとスペインの「ユーロファイター・タイフーン」導入実績だけでも200機近く、フランスの「ラファール」約130機、この3ヶ国だけで300機以上の需要が確保出来ているので、もはや欧州の第6世代戦闘機開発計画と言った風格になってきました。

こうなれば、他の欧州の国々がFCASプロジェクトに流れる可能性もありえます。

ただし不安要素もありますが・・・

一方の「テンペストプロジェクト」は、英国ですら正式な投資を行うか判断していません。

これは「テンペストプロジェクト」の成否が、英国以外の国の参加にかかっていると言う意味。しかも欧州は、英国自身のEU離脱問題や、ドイツとフランスのFCASプロジェクトに抑えられた感があるので、日本やインドに対し必死の売り込みをかけているんだと思います。

英国、ドイツ、イタリア、スペインの4ヶ国共同開発の「ユーロファイター・タイフーン」の実績から言えば、共同開発国だけの需要で約450機程度(輸出分は除外して計算)。

英国の次世代機需要を「ユーロファイター・タイフーン」の導入実績で計算すれば約200機程度、「テンペストプロジェクト」にGOサインを出すためには、最低でも、あと200機前後の購入先確保が絶対に必要だろうと思います。

イタリアが「テンペストプロジェクト」に参加すれば90機程度の需要を確保できますが、イタリアはイタリアで思惑があるようで・・・

 

日本の選択肢は?

日本としても、総額5兆円(この数字が正しいのかは謎)と言われているF-3開発計画を、国内需要だけでやるのかと言われると、うーんと言いたくなる。

まだ何も決まっていませんし、総額5兆円という数字の根拠が何なのかわかりません。

それでもざっくり計算すると、F-3開発計画を日本単独で行い、開発されたF-3を200機量産し、その総費用が5兆円掛かったとすると、F-3の1機あたりの単価は250億円ということになります。もしF-2の後継機として100機しか量産しなければ1機500億円です(笑)。

あくまで単純な計算の話です。

国も安保は値段ではないのは知っていますが、F-35の2倍から5倍の価格と言うのは厳しい気がします。

日本も、こういった現状を見越して、武器輸出三原則を防衛装備移転三原則に変更し、輸出という可能性を開いておいたのだと思います。

しかし輸出が可能になっても、日本が単独でF-3を開発し、輸出まで行うのは経験不足すぎて難しいと思います。やはり、どこかと組むのが最善の選択でしょうね。

もし日本が単独開発すると言うのなら・・・

私たちは必死に働き、税金を納めて支援するだけです・・・(笑)

 

※アイキャッチ画像の出典:航空自衛隊

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コメント

    • a
    • 2019年 3月 29日

    輸入品(予定)であるF-35に支払う100億(ざっと100億としておくけど)は
    全額アメリカに渡って日本から見ればきれいさっぱり消えてしまうけど、
    国産(予定)であるF-3に支払う150億だか200億(ざっ略)は大半を日本企業、日本人が
    受け取るわけだから、まず数割は日本政府の手に直接税金として戻ってくるし
    そうでない分も社員への給料や会社の設備投資として国内で経済効果として残るわけで
    単純に額面を比べるのはどうかなぁ

    その点からも外国企業をかますのは利益の流出になり好ましくないし

    • 匿名
    • 2019年 3月 29日

    本当に「共同」開発ならいいけど、ステルス関連技術や素材ばかり提供させられて本体開発は英国、生産販売も英国ってなると面白くない……i3ファイター概念図はともかく、23~25DMUを見る限り水平尾翼のないデルタ機を構想してる訳ではないのに、欧州特有のデルタ機趣味と共同開発できるのだろうか?
    737MAX問題で揺れるボーイング救済のために米国がボーイング製戦闘機(F-15Xとか)を買えと強要してくる可能性も否めないし、F-35Bの耐用年数が想定より不安みたいだし、自主開発も共同開発も楽な道ではないね

    国産ステルス戦闘機はロマンだけどね……

    • 通りすがり
    • 2019年 8月 06日

    他国が一目置く技術開発はどんなに税金が掛かろうとも、自国のみでやるべきと思う。
    それが今後の生き抜く全てであり、有事の際には自衛隊員の命を少しでも伸ばす事にもなる。
    完成品を売って回収すれば良い事。
    簡単な結論じゃないですか。

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