軍事的雑学

命中率がたったの6%? 韓国軍が隠してきた「K11複合型小銃」の恥ずかしい性能

韓国が開発し、世界に先駆けて実用化したと自慢していたK11複合型小銃の「驚異的」な命中率が暴露された。

参考:“명중률 6%” 이것은 복권이 아니라 ‘소총’입니다

価格が高価で重量が重く、しかも命中しないというK11複合型小銃の結末

韓国が世界に先駆けて実用化したが、次々と欠陥が発覚し量産・配備が中止された「K11複合型小銃」について先月、韓国監査院が驚きの監査結果を公表し波紋を巻き起こした。

K11複合型小銃の開発状況を国会の要請により、韓国監査院が監査を行った結果、K11複合型小銃の開発初期段階で問題を把握していたにも関わらず、軍や防衛事業庁、開発を主導した国防科学研究所は評価基準を緩和し、基準を満たしていることにして量産化を強行した事実が明るみになった。

例えば、K11複合型小銃の照準を行うレーザー測定器は、反射率が低い目標に対して、正確な距離を得るためには、高出力のレーザー測定器が必要となるが、低出力のレーザー測定器を開発し、これを高出力のレーザー測定器と評価することで合格の判定を与えた。

さらに20mmグレネードランチャーの殺傷範囲や弾道特性を考慮せず設定された評価基準を用いて評価し、到底基準を満たしていないにも関わらず、これにも合格の判定を与えたため、K11複合型小銃は有効射程内での射撃にも関わらず、命中率が基準値よりも低い結果となった。

ここまでの事実は先月に公表されていたが「20mmグレネードランチャーが到底基準を満たしていない」という部分の具体的な数字を韓国メディアが暴露した。

K11複合型小銃の20mmグレネードランチャーは、敵が隠れている障害物(構造物)上空でグレネード弾を爆発させ、発生する「衝撃」と「破片効果」で敵を制圧することを目的としており、これを効果的に使用するためには、敵までの距離を正確に測る必要がある。

そのためにK11複合型小銃には、非常に大型なレーザー測定器を搭載していたが、これはこれで上記に書いたような問題を抱えている。

前置きが長くなったが、K11複合型小銃の20mmグレネードランチャーに軍が要求した命中率(有効だと認められる攻撃判定)は50%だったが、実際の命中率は、たったの「6%」だったという。

軍が行った性能試験(50発のグレネードランチャーを目標に向けて発射)では発射したグレネード弾が、ことごとく目標から逸れて爆発し、爆発が目標に到達したと判定されたのは、たったの3発しなく、その後の改良で、この命中率は「8.8%」まで改善したが、軍が要求した性能(命中率50%)に届くことはなかった。

それにも関わらず、軍はK11複合型小銃に「合格判定」を与え、K11複合型小銃の量産化を強引に進めた為、多くの不具合に見舞われる結果になってしまったのだ。

韓国監査院は、K11複合型小銃開発の中止を勧告しているため、恐らく軍も開発継続は断念するものと見られているが、そうなれば今度は、いい加減な開発を誰が行ったのか、韓国恒例の「魔女狩り」が始まるだろう。

管理人としては、これまでに製造され、不具合のため倉庫に山積み保管されているK11複合型小銃が、一体どうなるのかが気になるところだ。

K11複合型小銃による不具合の歴史
2010年10月 初期量産で生産された80丁のK11複合型小銃の内、38丁で問題が見つかった。
2011年10月 性能試験中に20mmグレネードランチャーの弾薬が爆発し兵士1人が負傷した。この事故原因(後に電磁波による誤作動と判明)が究明されるまで量産停止。
2012年5月 低温状態で搭載バッテリーの性能が低下する問題が判明。その後、K11複合型小銃の全量リコールが決定。
2012年7月 防衛事業庁が1万発もの実弾射撃を通じて、全ての欠陥について改善が完了したことを確認したと発表。
2012年10月 量産再開、2014年までに400丁のK11複合型小銃を生産することを決定。
2013年11月 陸軍へのK11複合型小銃配備を再開。
2014年3月 再び爆発事故が発生し、兵士3人が負傷し、量産・配備が停止される。
2014年7月 爆破事故の原因は、改良プログラムが適用されていない旧型の弾薬を使用したためで、K11複合型小銃の欠陥ではないと発表し、量産・配備を再開。
2014年11月 量産されたK11複合型小銃の検査において、問題が発生したため軍への納品が停止される。
6000発射撃耐久検査において、4000発射撃後、射撃統制装置に亀裂が入り、小銃本体へ固定していたネジに緩みが発生した。
2015年7月 抜本的な問題解決のため、K11複合型小銃の再設計(重量軽減・小型化)を行うことを発表。
2017年5月 K11複合型小銃の再設計が完了し、重量を1kg程度減らし、問題を解決したと発表し、量産を再開した。
2018年7月 再び、量産されたK11複合型小銃の射撃統制装置に亀裂が入り、量産が停止された。
2018年11月 K11複合型小銃 block2の開発予算が削られ、事実上、K11複合型小銃の改良が放棄される。
2019年4月 50回連続射撃を行うとバッテリーの内圧が上昇し爆発する可能性があると指摘される。
2019年5月 防衛事業庁は、4月、K11複合型小銃の開発中断を提案していたことが確認される。
2019年9月 国会の要請により韓国監査院が監査を行った結果、軍が判定基準を引き下げていたことが判明

 

※アイキャッチ画像の出典: Cinnamontrees / CC-BY-SA 3.0 K11複合型小銃

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 10月 02日

    20mmグレネードの威力が低く、ただでさえ正確な照準と信管作動タイミングの調整が必要なのに、FCSがポンコツであればさもありなん
    オマケに、20mmグレネードの弾道特性を把握しておらず、信管にも欠陥が有って何時爆発するかも不明とあらば、もうただの重たいだけの危険物だ。グレネードの威力が低すぎるから、直ちに致命的ではないがw
    しかしまあ、米軍の複合小銃が大コケした後に自信満々で開発したのだから、当初から予算をポッケナイナイする為だけの計画だったのだろう。それなのに10年以上もグダグダが続くとは、軍の統制はどうなっているのやら

      • 匿名
      • 2019年 10月 03日

      > もうただの重たいだけの危険物だ。
      名品棍棒ニダ

      • 匿名
      • 2019年 10月 03日

      20ミリグレード弾は威力が低すぎて暴発事故が数件あったにも関わらず、射手は皆『軽い怪我』で済んでいる・・・良かったのか悪かったのか

    • 匿名
    • 2019年 10月 02日

    小銃と手榴弾の方が……

      • せめて
      • 2019年 10月 03日

      せめて、小銃擲弾。

    • Al
    • 2019年 10月 02日

    なるほど、撃った弾が迷子になる迷品武器だったということですね。

    • ななし
    • 2019年 10月 03日

    あんな重そうな銃ね
    シュワルツネッガー位じゃね
    振り回せるの(鼻ホジ

    • 匿名
    • 2019年 10月 03日

    敵に塩を送る必要は無い

    • 匿名
    • 2019年 10月 03日

    もっと単純に考えて、擲弾発射装置付き自動小銃の発展型でよかったのに

    • 匿名
    • 2019年 10月 03日

    20ミリグレード弾は威力が低すぎて暴発事故が数件あったにも関わらず、射手は皆『軽い怪我』で済んでいる・・・良かったのか悪かったのか

    • 匿名
    • 2019年 10月 03日

    複合小銃OICWの開発元のアメリカも重量が増えすぎて不良品扱い。
    韓国はその後の開発なのに重量が増えてるし、バッテリーやFCS装置は防水してない・・・。
    アホすぎ。

    • 匿名
    • 2019年 10月 03日

    まだだ。銃剣突撃という可能性が残されている。

    • 匿名
    • 2019年 10月 03日

    日本も笑えないんだよなぁ小銃は‥

    • 匿名
    • 2019年 10月 03日

    グレネード弾も山積みですね。
    K-11本体 90挺 135億ウォン(1,500万ウォン/挺)
    グレネード弾 15万発(生産済み) 240億ウォン

    • 匿名
    • 2019年 10月 05日

    イギリスの迷銃L85がマシに思える。

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