軍事的雑学

軍事的雑学|丸腰に近い韓国型戦闘機「KFX」、米国製空対空ミサイル使用を禁じられる!

韓国メディアが、韓国型戦闘機「KFX」の開発は順調だが、搭載する兵器の問題について報じている。

参考:본궤도 오른 KF-X 개발, 남은 과제는 ‘무장 기술’

KFXの量産機が出てくるのは、どんなに早くても2030年前後

現在、韓国のKFX開発は、設計が大詰めを迎え、今年の9月には全ての設計を終える予定だ。

Attribution: 대한민국 국군 Republic of Korea Armed Forces / CC BY-SA 2.0 韓国空軍のF-5E タイガーII

しかし韓国空軍は、現在、運用中のF-5EタイガーIIの機体疲労が進み、KFXの完成を待たず退役が始まるため、航空戦力の「空白」が生まれると懸念している。

そのためKFXの開発を出来るだけ早く行おうと焦っているので、設計の完了を待たず、2月から試作機の製造を開始し、2021年には試作機が完成する予定だ。

韓国国会、国防委員会所属のアン委員長(共に民主党)は、2023年からKFXの戦力化を開始できると話している。

参考:안규백 “KFX사업 2023년부터 전력화 가능할 것”

試作機が予定通り、2021年に完成し、同じ年に初飛行を行ったとしても、2年から3年で、各種テストを行い、不具合を潰して修正し、KFXの量産をはじめると言うのは、現代の軍用機開発から見ると、あまりにも非常識だ。

出典:Public Domain YF-22とYF-23

米空軍のステルス戦闘機F-22ラプターですら、競争試作機(YF-22)の初飛行から、先行量産型1号機の初飛行を経て、正式に量産を開始するまで11年掛かっている。

恐らく、KFXの開発はどんなに順調に進んだとしても、量産機が出てくるのは2030年前後だろう。

 

KFXは、短距離空対空ミサイルしか搭載できない?

今回の話の本題は、KFXに搭載される兵器の問題だ。

以前の記事「軍事的雑学|日本とのF-3共同開発を狙う米国、機密のF-35用ソフトウェア提供を提案した狙い」でも、この問題に軽く触れたが、韓国は米国に対して、米国製の航空機搭載兵器の、KFXへの搭載=KFXのシステムへの統合を行うための、兵器情報を開示を要請した。

出典:Public Domain F-22のウェポンベイに搭載されたAIM-120“アムラーム”

具体的に言えば、空対空ミサイルのAIM-120“アムラーム”や、AIM-9“サイドワインダー”、空対地ミサイルのAGM-65“マーベリック”、空対艦ミサイルのRGM-84“ハープーン”など、現在、韓国空軍で使用している米国製兵器のことだ。

しかし、米国は韓国の要請を拒否したので、事実上、米国からKFXに米国製兵器を搭載することを禁じられたと言う意味で、米国製兵器の運用能力がない軍用機=丸腰の戦闘機が誕生したわけだ。

そのため、韓国はAIM-120“アムラーム”の代わりに、英国製の「ミーティア」を、AIM-9“サイドワインダー”の代わりに、ドイツ製の「IRIS-T」を搭載することにしたと記事には書いてある。

韓国はKFXを、最低でも120機以上を導入するつもりで、退役するF-5を完全にカバーするためには、200機近いKFXが必要になる。

果たして、ミーティアを開発したMBDA社と、IRIS-Tを共同開発したドイツ・スウェーデン・イタリアの企業が、情報開示に応じたのかは定かではないが、仮にKFXに搭載するためミーティアと、IRIS-Tを導入すれば、現在運用してる米国製兵器と丸かぶりで、似た用途の兵器を米国製戦闘機用と、KFX用とそれぞれ別に用意しなくてはいけなくなる。

これは完全に無駄でしかない。

Attribution: ILA-boy / CC BY-SA 3.0 ミーティア

更に韓国にとっての懸念材料は、ミーティアを開発したMBDA社(英国)と日本が、現在、ミーティアをベースに、AAM-4Bのシーカーを応用した新型ミサイルを共同開発していることだ。

現在、ミーティアには3つのタイプがあり、1つ目は、搭載サイズに制約のない第4世代機向けのタイプ、2つ目は、F-35のウェポンベイ内に搭載出来るようフィンのサイズと形状を変更したタイプ、3つ目は、日本と共同開発中のミーティア改良タイプ(日本ではJNAAMと呼ばれている)だ。

2022年に、共同開発を行ってるミーティア改良タイプの試射を行うことになってる。

韓国のKFXの量産機がでてくるのは2030年前後だ。

日本と共同開発している新型シーカーが優秀であれば、恐らく、既存の第4世代機向けと、F-35向けにも搭載されると考えるのが自然の流れだ。

2030年前後に生産されているミーティアには、日本が権利を持ったシーカーがもれなく搭載されていることになる。

KFXが実戦配備される頃には、韓国の頼みの綱であるミーティアを搭載するためには、日本の許可が必要になってくるという話だ。

果たして、日本政府は、日本の技術が採用されているミーティアを、韓国のKFXに統合するための情報開示に許可を出すだろうか?

まず、あり得ない話だ。

こうなると、韓国のKFXに搭載できる中長距離空対空ミサイルの選択肢が、自力開発という一択になってしまう。

Attribution: Alvis Cyrille Jiyong Jang (Alvis Jean) / CC BY-SA 4.0 KFX

韓国メディアによれば、KFXのblockⅠには間に合わないが、blockⅡが登場すると言われている2030年代後半には、韓国が独自に開発している空対空ミサイル等が登場してくるので、これをKFXに搭載する可能性が高いと予想している。

韓国のKFXは、2030年後半まで、短距離空対空ミサイルの「IRIS-T」だけで戦うつもりなのだろうか?

 

※アイキャッチ画像の出典:Attribution: Alvis Cyrille Jiyong Jang (Alvis Jean) / CC BY-SA 4.0 KFX

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 5月 07日

    キムチ汁と9cm砲しか残されてないやん!
    とう!w─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ

    • 匿名
    • 2019年 5月 07日

    F-5の代替なら、短AAMだけでも問題無いやん_

    • 匿名
    • 2019年 5月 07日

    韓国が冷静になれば、
    その瞬間に日本が開発に絡んだ兵器には拒絶反応を示すだろうから、
    情報開示請求が届くことは気にしなくても良いでしょう。

      • 匿名
      • 2019年 5月 08日

      厚顔無恥を地で行くからむしろ「日本なら情報開示するはず」「日本の過去の歴史を考えれば開示して当然」「(拒否されて)後頭部を殴られた思いだ」まであると思います

    • 匿名
    • 2019年 5月 08日

    韓国にはKF15とKF16もあるが、それとて補修部品が買えずに(作れずに)、自慢の共食い整備でやりくりしている状態。戦力にはならんよ。

    • モモちゃん
    • 2019年 5月 08日

    もー日本製=アメリカ製だって
    わかってないのかなァ
    おバカなちょんさん

    • 匿名
    • 2019年 5月 08日

    JNAAM装備したF-3と韓国型AAMを詰んだK-FXとの勝負。
    かわいそう過ぎて見てられない。

    • 匿名
    • 2019年 5月 09日

    もうF-5の戦闘機飛行隊は4個しか残ってないし200機もいらんでしょ

    • 匿名
    • 2019年 5月 09日

    機銃でドッグファイトこそが空のロマンだろう
    男らしい韓国空軍に相応しい

    • 匿名
    • 2019年 5月 10日

    アムラームやサイドワインダー自体はもはや普及したミサイルなので、技術流失を恐れてという線は薄いし
    実際、現在韓国が導入している、する予定の米国機には問題なく搭載できる。

    であるのにどうしてかと考えれば、自国向け戦闘機を製造する分には許可するし、エンジンの搭載も許可する(ユーロジェットが対抗馬にあるって事情もあるが)
    しかし第三国に輸出するのは米国製と競合するのでダメだということではなかろうか
    西側戦闘機で、米国製装備を導入しない、できない時点で相当販路は限られる

    • 匿名
    • 2019年 8月 31日

    METEORだけど
    いくら日本のシーカーが優秀でも、結局日本向け以外には採用されないんじゃないかな
    やっぱり大事なのは自国の雇用・取り分だよ本音は

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