軍事的雑学

軍事的雑学|韓国がインドへ欠陥戦車「K2黒豹」輸出を推進!2000輌の大量受注を勝ち取る国は?

インドのフィナンシャル・エクスプレス紙などによれば、韓国が開発した主力戦車「K2黒豹」を生産する現代ロテムが、インドに対し「インド国内で戦車を生産する準備は出来ている」という意思を明らかにしたと言う。

参考:Future Ready Combat Vehicle: South Korean ready to build FRCV armoured vehicle under Make in India

インドが進めている次期戦車FRCV計画

現在インドは、老朽化した200輌のロシア製T-72戦車を交換するため「次期戦車FRCV(Future Ready Combat Vehicle)」計画を推進中だ。

Attribution: Vivek Patankar / CC BY 2.0 インド版T-72「アジェヤMK-1」

インドは50トンクラスの戦車を必要としており、ロシア製戦車“T-14アルマータ”、ウクライナ製戦車“T-84オプロート”、フランス製戦車“ルクレール”、韓国製戦車“K2黒豹”レベルの戦車を望んでいる。

この計画に選定される戦車の車体は、自走砲や防空車両など、最大11種種類もの開発が予定されている戦闘車両の基本プラットフォームとして、約2000輌以上の生産が見込まれている。

ただし、この計画の応募するためには、いくつかの条件をクリアする必要がある。

まず計画に応募する企業は、インドに対し技術移転を行うことに合意し、インドで製造された部品を40%以上採用しなければならず、さらに戦車自体(後に開発される戦闘車両については、言及されていない)の生産は、インド国内で行う事が求められている。

そのため、計画に応募するためには実質的に、インド企業と手を結ぶ必要がある。

この計画には韓国の現代ロテムの他にも、BAEシステムズ(英)、ジェネラル・ダイナミクス(米)、KMW(独)、ネクスター(仏)、ポルスキー(ポーランド)、ロソボロネクスポルト(露)等、多くの有名軍需企業が応募を表明している。

 

果たして、海外企業から技術協力を受けて開発したK2戦車を輸出出来るのか?

韓国陸軍が採用している「K2黒豹」を生産する現代ロテムは、インドのモディ首相が掲げる『Make in India(インドでモノづくりを)』に合わせるためにも、他の軍需企業に先駆け、戦車を含む2000輌以上の生産を全てインド国内で行う意向を伝えた。

現代ロテムの試算では、この契約総額は50億ドル(約5600億円)規模になると見ている。

一見、他のライバルに先んじた格好の韓国だが、問題が無いわけではない。

出典: public domain 韓国のK1戦車

米国のM1戦車の技術を導入して開発された「K1」戦車や、その改良型の「K1A1」戦車を輸出しようとした際、米国の許可が下りず輸出することが出来なかった。その反省を活かして「K2黒豹」では、国産化が不要な部分以外は、全て国産化したため輸出に制約がないと言われている。

果たしてそうだろうか?

K2戦車に搭載されている、韓国型120mm/55口径滑腔砲は、国内開発された事になっているが、実際には、ドイツの軍需企業「Diel Defence」の技術協力を元に開発されたものだ。戦車の動力部分「パワーパック」についても、開発から10年たっても、変速機の実用化に成功しておらず、未だにドイツから変速機を輸入している。

開発が遅れていた、アクティブ防護システム(APS)についても、韓国は国内開発したとして「KAPS」と呼んでいるが、KAPSに使用しされているセンサー系の制御に使用されているソフトウェアは、イスラエル製という噂もある。

恐らく韓国が言う「国産」とは、国内で製造したことを指す言葉で、製造したものに対する知的財産権や、ライセンス生産した製品の輸出権を獲得していると言う意味ではない。

実際、トルコに「K2黒豹」の技術を輸出した際にも、車体や装甲技術しか輸出できず、韓国の技術を元に開発されたアルタイ戦車には、主要火器にドイツのラインメタル製120mm L44を採用、動力部分も韓国製ではない。恐らく技術に対する、知的財産権の問題が絡んでいるためだろう。

しかも今回は、次期戦車FRCVにドイツ企業が応募しているため、ライバルとなる韓国製戦車に使われている変速機や、技術のインド輸出を認めないと言い出せば、韓国側としては「インドに対し技術移転を行うことに合意」という条件を満たせなくる。

果たして、韓国の現代ロテムは、どうやって、この問題をクリアするのだろうか?

 

※アイキャッチ画像の出典:Attribution: Simta / CC BY-SA 3.0 K2 黒豹戦車

関連記事

  1. 軍事的雑学

    視界外戦闘も可能、F-35のステルス性能を損なわない新型「AIM-9X」は万能か?

    ドックファイトで活躍することを前提に設計されたAIM-9「サイドワイン…

  2. 軍事的雑学

    軍事的雑学|いずも型護衛艦「かが」海外派遣!海上自衛隊「ISEAD2018」を見てみよう|前編

    平成30年度インド太平洋方面派遣訓練“ISEAD18”とは、海上自衛隊…

  3. 軍事的雑学

    海上自衛隊への導入が検討される無人ヘリ「MQ-8Cファイアスカウト」とは?

    読売新聞は日本政府関係者の話として、中国との対立が激しい尖閣諸島地域で…

  4. 軍事的雑学

    軍事的雑学|どっちが強い?F-15C vs F-14A 中東で交戦する可能性浮上

    米国がイランへの制裁を再開したことで、一気にキナ臭くなった中東情勢。先…

  5. 軍事的雑学

    軍事的雑学|米国がF-35の引き渡しを拒否する?トルコのS-400導入の本気度は?

    今回はF-35のお話です。F-35導入国(予定)のトルコが、もしロシア…

  6. 軍事的雑学

    特殊塗料を塗った戦闘機「J-16」は、中国第3のステルス戦闘機になり得るか?

    中国人民日報傘下の環球時報紙(グローバルタイムズ)は、中国空軍が運用中…

コメント

    • 匿名
    • 2019年 4月 29日

    偉大なるヒマラヤ山脈があるから中国は無視、
    戦車は対パキスタン戦だけにフォーカス。
    なのでインド的な時間でゆっくっりと開発するのでは?
    (つうか、過剰とも言える?から、贈収賄の宝庫?)
    現在はT-72:2,000両、T-90:1,500両、砂漠用のアージュンー1:250両、アージュン-2(開発中):250両

    • 匿名
    • 2019年 4月 29日

    何を他のライバルに先んじるんだろう? まだマトモに完成してないだろ。

    • カオス
    • 2019年 4月 29日

    潜水艦でも似たような話がなかったっけ?。ドイツのライセンス生産品を売ろうとしてなんちゃらっての。

    韓国の戦車より老朽化しててもT72の方が良いと思うけど。

    • 匿名
    • 2019年 7月 18日

    自分たちで苦労して開発した技術でもないから、買ってきた金額を上回る回収さえ出来れば良いという発想で技術移転に対する抵抗感も無いんだろうな。
    国産名品という嘘を信じている韓国民は、ウリナラの優れた技術を小銭で売り渡すのか!!とか言っちゃってるけど。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

最近の記事

関連コンテンツ

PAGE TOP