軍事的雑学

軍事的雑学|韓国のF-35整備問題、「日本に技術的従属を強いられる」と警告する韓国議員

韓国の野党、正義党所属のキム・ジョンデ議員が、自身のFacebookに興味深い内容をアップしています。

参考:우리 전투기를 일본 가서 정비해야만 하는 상황

韓国は日本に技術的従属を強いられる状況に陥る?

彼の話を要約すれば、米国は韓国とのFMS方式によるF-35購入交渉時、技術統制及びオーバーホールに関する条件を受ける入れるよう要求。拒否すればF-35の販売を許可しないという態度に、当時の朴槿恵政権は要求の全てを受けいれる文書に署名した。

そのため契約書には、F-35をオーバーホールする場合、高度な軍事技術が流出する可能性があるので、オーストラリアか日本に用意された整備拠点にF-35を持ち込めという内容が反映されている。これは韓国安保が日本に技術的に従属することを意味する。

出典:ロッキードマーティン社

F-35は兵站・物流システム「ALIS」で、F-35の飛行情報、稼動状態、故障発生、構成品の交換、修理の申請など全ての管理要素を統合管理する計画だ。そのため、韓国が無断で部品交替したり、部品を分解する場合、米国はこれを直ちに識別して追跡できる。

F-35に搭載された多くの装備はブラックボックスで封印処理されているので、故障したF-35をむやみに点検・整備することさえ出来ない。もし、こっそり部品を開ければ、特殊なセンサーが直ちにこれを感知する。バッテリーを交換するだけでも、米国の監視と統制を受けなければ何もできない状況だ。

結局、これと言った代案のない私たちは、日本の整備拠点にF-35を持ち込むしかない。そのためオーバーホールを日本で行う度に、兆ウォン単位の国富が日本に流出することになる。

このような技術的従属により、日本は軍事的主軸国に浮上し、韓国は日本に従属する国に陥る。

 

韓国のF-35整備に関して、日本やオーストラリアへの依存率は99%に達する

韓国の国防部や国土海洋部の実務者との話し合いをすれば心中煮えくり返る。

韓国は軍民を合わせた航空需要だけを見ると世界5位圏だが、国内の航空産業は世界15位圏内にも入らないほど、航空産業の水準が低い。韓国よりも規模が小さいか、産業水準が低いイスラエル、スウェーデン、インドネシア、南アフリカ、スペインにさえ遅れをとっている。

そのため航空機の整備が、全て海外へ出ていくので、その費用も全て海外に落ちる。2017年度だけ見ても、民間航空の整備費用2兆5300億ウォン(約2480億円)の53%がシンガポールとモンゴルに支払われた。

軍用機に目を向ければ、さらに酷い状況が続く。

国防部資料によれば外注整備費用の内、海外へ整備を頼んでいる海外整備依存率が、F-16は76%、F-15Kは94%、E-737は100%に達する。今年から導入が始まったF-35の場合、さらに深刻な状況だ。

出典:pixabay

ステルス戦闘機の特性上4~5年毎に、ステルス塗料を塗り直さなければならない。これには莫大な整備費が必要とされる。ただし、音速飛行を3回行えば期間に関係なくステルス塗料を塗り直さなければならなくなる。韓国が40機導入するF-35の機体寿命は20年で、1機あたりの運用コストは2500億ウォンも必要だ。20年で計算すれば2兆ウォンもの運用コストが掛かる。

これが機体整備を行う日本とオーストラリアの餌になるのだ。韓国国内で整備が行えるF-35の部品整備の規模はせいぜい150億ウォン(約14億円)にしかならない。この分野での日本、オーストラリアへの依存率は99%になる。

日本とオーストラリアは黙っていても、韓国から金を儲けられる構造と言う意味だ。

 

韓国国防部や国防委員会では、日本で重整備を受けることは確定事項?

キム・ジョンデ議員が、Facebookに挙げた内容についての裏付け資料等は無いが、彼は国会の国防委員会の所属なので、このような関連資料を目にすることや、入手することは可能だろうと考えられる。

韓国が運用するF-35の、重整備(整備拠点での分解定期点検・搭載エンジンの分解整備)を、一体どこで受けるのか公式のアナウンスは出ていない。

導入契約当時の話としては、米国まで飛んでいくとか、オーストラリアで受けるという記事が盛んに出ていた記憶があるが、“オーストラリアか日本に用意された整備拠点にF-35を持ち込めという”という内容が契約書に盛り込まれているなら、日本かオーストラリアの2択になる。

出典:Public Domain

重整備の度に太平洋を横断し、空中給油機まで動員して無着陸でオーストラリアまで飛んでいくのは、パイロットの負担を想像すれば考えにくい。通常なら米軍のグアム基地を経由して飛んでいく経路を取るだろう。

そなれば韓国が嫌う、また別の経費が米国に落ちる事になる。

キム・ジョンデ議員の挙げた内容を読めば、オーストラリアか日本の2択にもかかわらず、日本で重整備を受ける前提の書き方をしているので、韓国国防部や国会の国防委員会では、日本で重整備を受けることは既に確定事項なのかもしれない。

あと“韓国国内で整備が行えるF-35の部品整備の規模はせいぜい150億ウォン(約14億円)にしかならない”という約14億円の部分についてだが、これは今年の2月に、F-35の構成部品の第2段階地域整備業者に韓国企業が選定され、航空電子、機械及び電子系統、射出座席の3つの整備を韓国企業が担当することになり、これを元に計算した金額が約14億円という話だ。

最後に指摘しておきたいのが、仮に20年間、韓国のF-35を日本にある整備拠点が受け入れ、2兆ウォンの費用が日本の整備拠点に落ちたとしても、その大半はロッキード・マーティンに還流されるという点だ。

その上、日本が韓国のF-35を受け入れるのか、現在の日韓関係では怪しいとしか言えない。

 

※アイキャッチ画像の出典:Public Domain

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 4月 06日

    もし日本が整備を受け入れたりしたら、不具合が発生した場合「日本の陰謀、日本は汚い、謝罪と賠償」の大合唱となるだろう。日韓関係がより悪化するのは目に見えているので、例え米国の指示であっても日本政府は拒否すべき。日本政府内に巣くう「ハト派、友好大好き派」の議員や官僚の動きには警戒が必要だ。

      • 匿名
      • 2019年 5月 23日

      その懸念は当初から言われてたな。
      日本にはどんな事をしても良い、どんな難癖付けても良いが国是になってる国から、整備を受け入れる馬鹿は居ない。

    • 匿名
    • 2019年 4月 06日

    日本で整備すれば、実行した人が親日派として処罰されるから、オーストラリアに行くと思う。

    • 名無し
    • 2019年 4月 06日

    韓国機など触りたくも無いだろ‼️ふんだくれ

    • 名無し
    • 2019年 4月 06日

    整備に出す子とも出来ずに飛べなくなるんじゃないかな

    • ななし
    • 2019年 4月 07日

    くやしいのう〜
    くやしいのう〜

    しらねーよw

    • 匿名
    • 2019年 4月 07日

    韓国がレッド側に行く場合、米国製武器はどうなるのだろうか
    使用はできなくなるだろうが、現物(技術)がレッド側に渡ることになる
    トルコの場合は、F-35の開発にまで関与しているのでF-35を売らなかったとしても一層の技術流出になろう
    イランのF-14は最たるものだが、米国がどのように対応するのか興味津々だわ

    • 匿名
    • 2019年 4月 07日

    まともに金払わねーだろうから拒否れよ

    • 匿名
    • 2019年 4月 09日

    そもそもお金が落ちるのはLM社にで、日本に落ちる金なんか雀の涙だろ・・・。
    F-35のエコシステムを、韓国空軍当事者以外まったく理解していないんじゃないか。

    • 匿名
    • 2019年 5月 19日

    費用が払えることを前提に話しているのが、なんとも微笑ましい。

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