軍事的雑学

軍事的雑学|パンケーキが空を飛ぶ?米海軍が開発した空飛ぶ円盤“XF5U”を見てみよう!

今回の軍事的雑学は米海軍が開発した、ヴォート社製、XF5U“フライング・パンケーキ”を取り上げたいと思います。

XF5Uの原型機、プロトタイプ“V-173”

まずは、XF5U“フライング・パンケーキ”の事を話すには、プロトタイプのV-173を知る必要があります。

プロトタイプの“V-173”とは、円盤状の機体、円盤翼とでも言えばいいのか?これを提唱するチャールズ・ジマーマンが設計した、機体が円盤状の全翼機のこと。

遠隔操作が可能な“V-162”という電動モデルを制作して、テストを行っていたジマーマンに米海軍が目を付け、開発資金の提供を行いプロトタイプの“V-173”が制作されました。

V-173は木材キャンパス地で作られ、F4Uコルセアに搭載されているプロペラを2つ取りつけ、動力には、軽飛行機用のContinental A-80(80馬力)2基が搭載されました。

初飛行は1942年11月に行われ一応成功します。

しかし、こういったタイプの共通する問題(日本海軍の局地戦闘機“雷電”とか)、エンジンの動力をプロペラに伝えるために延長されたプロペラシャフトや、ギアボックスで振動が発生します。

一説には地上試験でも耐えられないほどの振動が発生したそうです。

しかし、この振動問題をどの様に解決したのか不明w 

特徴的なのは、大きなコルセア用のプロペラを取りつけたので、地上に対して、機体の迎え角は22度という大きな角度を持っていたました。

この大きな迎え角、大きなコルセア用のプロペラ2基、円盤翼、試作機のため木材やキャンパス地で作られた軽量な機体のおかげで、ほぼ垂直に離陸が可能だったと言われています。

V-162による実験風景や、V-173の飛行シーンが動画で残っています。※無音動画です。

こういった珍機の場合、機体が現存することは珍しいのですが、この“V-173”はオリジナルが現存していて、スミソニアン協会が所蔵していますが、現在、テキサスの博物館に貸し出されているようです。

せめて、初飛行ぐらいさせてあげたかった・・・

いよいよ真打ち、XF5U“フライング・パンケーキ”の登場です。

プロトタイプの“V-173”のテストで、チャールズ・ジマーマンの提唱する理論が証明されたので、実用機の開発に移行します。

プロトタイプの“V-173”に比べ、XF5Uは、全金属製、重量は5倍、搭載エンジンは1600馬力を2基、12.7mm機銃×6、もしくは20mm機銃×4を備えるというもの。

最高速度は高度8500mで765km/hを発揮すると計算されていました。

しかし、XF5Uの開発は当初の開発期間も予算もオーバーし、最終的に1947年に開発が中止されてしまいました。実はこの時、初飛行が可能な状態まで完成されていたにも関わらず、米海軍は、これを破壊してしまいます。

あぁ、なんて勿体無い!

結局の所、XF5U開発メーカーのヴォート社が、じゃじゃ馬のF4Uの開発・改良に手間取り、XF5Uの開発を後回しにしたのが、そもそも開発が遅れた原因。

そして開発が遅れた為、ジェット機の時代が到来してしまいレシプロ機を開発する意味が急速に失われてしまったのが、XF5U開発計画に止めを刺すことに。

残念・・・ ロマン全開の機体なのに!

ロマン溢れる機体は、その殆どが不遇だ!

何故、XF5Uをジェットエンジンに換装しなかったのかっ!

なんて、管理人はお気楽に思っちゃいますけど。

ドイツのホルテンHo229にしても、日本の震電にしても、ロマン溢れる機体の運命はいつも残酷・・・ ある意味、ロマン溢れる機体である程度成功したのは、英国が開発したハリアーぐらい?

そのハリアーも、より実用的に近づけたのは、米国のマクドネル・ダグラス社がハリアーを元に、AV-8B“ハリアーII”を開発したから、それがF-35Bに繋がるわけで・・・

英国はアングルデッキや、蒸気式カタパルトを考案するけど、結局、実用化させたり、より実用的に昇華させていくのは米国なんですよね。

なんか話が脱線し始めたので、これにて終了。

最後に、XF5Uの実機は現存しないため、プロトタイプのV-173が、テキサス州ダラスにある博物館“フロンティア・オブ・フライト・ミュージアム”にあるのみ!

公式サイト:Frontiers of Flight Museum

是非興味のある方はテキサスへ!

管理人も行けるなら言ってみたいです。誰か一緒に行きませんか?(笑)

 

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