軍事的雑学

軍事的雑学|F-35は1機116億円!P-1は221億円!防衛省が主要装備の単価初公表!

今回は防衛装備品のお値段の話。非常に興味深い資料を見つけたのでご紹介します。

参考ページ:防衛省 中期防別表装備品の単価について

おそらく初めて公表される防衛装備品の正確な単価!

防衛省が今年1月に、中期防衛力整備計画で契約した防衛装備品の単価を公表しました。

これは珍しい!

よく報道等で、○○○は“推定”幾らみたいな情報はありますが、正確な“単価(いわゆる、サポート費用とか、保守関係の費用が含まれていない、単純な防衛装備単体の単価)”が、はっきり分かるのは、管理人にとって嬉しいです。

例えば米国製軍用機(F-35Aの場合)なんかを導入する場合、交渉の窓口が米国政府になるのか、製造メーカーになるのかで費用が変わってきます。

窓口が米国政府になる場合を「対外有償軍事援助・“FMS方式”」と呼び、名目上は、米軍が現行で調達中の兵器なんかを、米軍名義で一緒に発注して数を増やし調達価格を引き下げ、さらに米軍による訓練やサポートが付いていると言う内容。

特に最新兵器などは、FMS方式でないと売ってくれません。しかし、FMS方式は米国政府によって手数料が上乗せされるのですが、この費用の算出方法が謎。

F-35Aを例にざっくり言うと・・・

機体価格+保守部品一式+メーカーによるサポート費用+FMSの手数料=総額

機体価格とは、単純な機体1機分の価格。これは製造ロットによって価格上下するので一定ではない。日本が40機のF-35Aを発注するより、米空軍や、その他の国のF-35Aと合わせて発注した方が数は増えるので、価格が下がる。それ取りまとめるためのFMS方式。

保守部品とは、予備のエンジンや、予め保有しておく交換部品、保守に必要な機器一式など。メーカーが海外にあるので、その都度必要になってから取り寄せようとすると時間がかかり、結果的に稼働率が落ちる。

サポート費用とは、メーカーによるサポートを受けるための費用や、ソフトウエアのバージョンアップに対する費用等が含まれたもの。さらにF-35のサポート費用には、ALIS(ロッキード社が開発した兵站・物流システムのソフトウェアの名称)の使用料も入っているとか。

FMSの手数料とは、謎である。※諸説あり

米国と日本が調達するF-35の価格に差があるのは、米国は単価を公表し、日本は契約の総額しか公表してこなかったので、総額÷調達数=1機あたりの価格で比べると、当然割高になります。

防衛省が単価を公表したのは、おそらく初めてなんじゃないかと・・・

航空自衛隊の調達単価をご紹介!

前置きが長くなりましたが、実際に公表された単価を見ていきます。

出典:航空自衛隊 F-35A戦闘機

まずは、F-35Aの調達単価は、116億円! 関連費用が抜けて分かりやすくなりました。でも高い!

※F-35Bの調達単価は今後の適正な装備品の取得に影響を及ぼすため公表しないそうです。

出典:wikimedia commons public domain 写真はE-2C早期警戒機

次は早期警戒機のE-2Dの調達単価は、262億円! これは現在、航空自衛隊が装備しているE-2Cの最新型。

出典:航空自衛隊 C-2輸送機

輸出も噂されるC-2輸送機の調達価格は、223億円! 以前は208億円程度と言われていたので、ちょっとお高くなった感じ。

出典:Boeing KC-46空中給油機

何かと問題の多いKC-46空中給油機の調達単価は、249億円! つい最近、製造工程の問題で、一旦ラインが止まってたけど大丈夫か?

出典:wikimedia commons public domain RQ-4 グローバルホーク

RQ-4 グローバルホーク無人偵察機の調達単価は、173億円! 高いけど、これには理由があって、この価格にはグローバルホーク運用のための、地上設備建設費用も入っているのでこんな価格に。機体本体だけなら25億円程度と言われています。

最後に少しだけ、海自・陸自の調達単価をご紹介!

今度は海上自衛隊と陸上自衛隊の調達単価!なんとなく、金銭感覚が麻痺してきた・・・

出典:海上自衛隊 P-1哨戒機

最近、話題になったP-1哨戒機の調達単価は、221億円! うーん、大型機になると200億円台ばかりで、高い、高い、と言っていたF-35Aが安く感じてしまう。

出典:海上自衛隊 MCH-101掃海・輸送ヘリ

3基のエンジンを搭載した大型掃海ヘリMCH-101の調達価格は、73億円! 他と比べると、「おぉ、安いな」と思いますが、十分高価です。感覚が麻痺してきました。

出典:陸上自衛隊 CH-47J輸送ヘリ

陸上自衛隊と言えばこれ!なんと昭和59年から調達を始めたCH-47J輸送ヘリの調達単価は、89億円!もう、価格については何も言うまい・・・

CH-47Jがなぜ、ここまで重宝されるのか?機外に吊り下げる方式で、最大12tまでの兵器や物資を輸送できるから!これに尽きる!

 

残りはこれで確認して欲しい!戦車から護衛艦まで単価が書かれています。

出典:防衛省 中期防別表装備品の単価について

護衛艦や潜水艦など、国内で製造が自己完結する防衛装備品に関しては、これまで公表された価格と大きな差はないと思いますが、特に米国からFMS方式で購入する防衛装備品の単価については、非常に分かりやすくなりました。

今までは全て推定だったので。

 

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 3月 11日

    これ見ると戦車がすげぇ安く感じる

    • 匿名
    • 2019年 3月 13日

    へー哨戒機とか輸送機は戦闘機よりずっと安いのかと思ってたわ。

    • ななし
    • 2019年 3月 27日

    長距離弾道ミサイルとか使い捨ての兵器なのに1000億くらいするんだっけ?
    軍事費が増えりゃそりゃ破綻するわ

  1. 2019年 3月 12日
    トラックバック:The best hoover carpet cleaner
  2. 2019年 3月 12日

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