軍事的雑学

軍事的雑学|韓国の潜水艦「島山安昌浩」の欠陥は予備浮力の少なさか?

昨年進水した韓国の潜水艦島山安昌浩。

韓国では国内で設計し、国内で建造した初めての潜水艦ということで大注目されています。ということで今回は島山安昌浩について調べてみました。

島山安昌浩型潜水艦とは?

韓国の島山安昌浩型潜水艦建造事業、正式には「張保皐KSS-Ⅲ」と言うのが正しいです。

頭についている「張保皐」とは、韓国海軍が初めて導入した潜水艦につけられた名前なので、韓国的には象徴的な意味があるのか、はたまたリムパックで伝説的な活躍(笑)をした潜水艦「張保皐」を誇りに思っているのか、韓国の潜水艦プロジェクトの頭には必ず「張保皐」とつくんですよね。

リムパックでの伝説的な活躍(笑)を知らない方のために少しだけ解説しておきます。

2004年、ハワイ沖で開催された環太平洋合同演習での事です。

韓国海軍は駆逐艦「忠武公李舜臣」を筆頭に艦艇3隻、航空機3機が参加していました。その演習の中で、参加国が2つのチームに分かれて模擬演習を行いました。

予め設定された海域に、米国の空母を中心としたチームと、それを襲撃するためのチームに分かれての演習です。

大韓民国海軍の潜水艦「張保皐」 出典:Wikipediaより

演習に参加していた韓国の潜水艦「張保皐」は、当然襲撃チーム。

そして演習が開始され何が起こったかと言うと、潜水艦「張保皐」が演習中に仮想魚雷(いわゆるアクティブソナー音の発信で攻撃したという合図にすること)を、敵チーム旗艦の米空母に仮想命中させ仮想撃沈させたと大喜び。

10万t前後の巨大空母をたった1200t程度の小さな潜水艦が仮想撃沈させたのは快挙だと・・・

伝説はまだまだ、ここからが本番ですよ(笑)

この演習中に潜水艦「張保皐」が、40隻以上の敵チーム艦船に仮想魚雷を発射して、仮想撃沈したので狂喜乱舞。しかも演習に参加していた日本の海上自衛隊護衛艦4隻全てを仮想撃沈したので、もうはや正常な思考回路はぶっ飛んでしまいます。

海上自衛隊護衛艦「はるな」 出典:海上自衛隊ホームページ

調子にのった韓国は、この事実を「あまりにも衝撃的な戦果(演習)を、ありのまま発表すれば、参加国の面子を潰してしまったり、日本や中国に警戒されてしまうのでは?」という意味の分からない配慮で、戦果を縮小した内容を発表するに留めたそうです。

この事実がメディアに知られる(我慢出来ずに漏らした?)と、衝撃的な演習戦果と同盟国や周辺国への配慮をした行動に、国民が涙(笑)

ここに韓国海軍伝説のリムパック事件が完成され、韓国では永久に語り継がれ、潜水艦といえば伝説のリムパックを知らないのか?という話に繋がりますw

いけない、話が脱線しまくった。

 

今度こそ島山安昌浩型潜水艦とは?

改めて島山安昌浩について調べてみました。(2回目)

まずは基本性能を見ていきます。

島山安昌浩型潜水艦(KSS-Ⅲ/BatchiⅠ)
全長 83.5m
全幅 9.6m
吃水 7.62m
乗員 50名
最高速度 20ノット
航続距離 10,000海里
基準排水量 3,358t
水中排水量 3,705t
価格 8,500億ウォン(日本円で約830億円程度)

所詮は軍艦の情報なので、一般的に出回る情報が正確なのかという点は何ともいえませんが、一応正確だと仮定した上で、注目すべきは基本排水量水中排水量の差がとても小さいこと。

これはどういうことかと言うと、潜水艦の予備浮力がとても小さいのではという疑惑が持ち上がります。

潜水艦が潜行するためにはメインバラストタンクの空気を抜いて、海水で満たして海中に沈みます。しかし、そこは軍艦なので戦闘やトラブルで損傷し、浸水しても予備の浮力があれば、これを調整して浮上したり、浸水による沈下を止めたり出来ます。

島山安昌浩型潜水艦は、大きさ的には日本のそうりゅう型潜水艦によく似ていますが、基本排水量は2,900tと島山安昌浩型潜水艦よりも軽く、逆に水中排水量は4,200tと大きい、これはそうりゅう級潜水艦の方が大きな予備浮力を持っていると考える事ができます。

潜水艦「島山安昌浩」進水式 出典:韓国大統領府 青瓦台

ではなぜ予備浮力が少ないのか?それは武装を見ていけば分かります。

島山安昌浩型潜水艦は、通常の魚雷発射管に加え、そうりゅう型潜水艦と変わらない大きさの船体に、垂直発射管VLS 6基をぶちこんでいます。そりゃ重くなるよね。

普通ならその分大きくすれば良いのですが、そこは韓国。大きくすれば建造費が増え、そうすれば同じ予算でも建造できる数が減ってしまいます。

韓国の国防予算は、額は大きくても、正面装備の見栄えにしか金を掛けないので、壊れたままのレーダーの改修費に予算がつかないなんて日常的光景。

だから張子の虎なんて言われるだとw

 

さらに恐ろしい島山安昌浩型の改良版

さらに恐ろしいのは、KSS-Ⅲ/BatchiⅡの基本設計が完了して今年中には建造に着手する予定ですが・・・

島山安昌浩型潜水艦(KSS-Ⅲ/BatchiⅡ)
全長 93.5m
全幅 9.6m
吃水 7.62m
乗員 50名
最高速度 多分変更なし20ノット
航続距離 多分変更なし10,000海里
基準排水量 3,700t程度
水中排水量 4,100t程度
価格 現在のところ不明

垂直発射管VLSは6基から10基へ増設、リチウム電池推進システムを採用するという噂です。予想ですが予備浮力がますますやばいことに・・・

極端なことを言えば、最大潜行深度で、少しでも漏水や、損傷からの浸水をしてしまえば、あっという間に予備浮力を失い、二度と海面に姿を現すことはないのでは?あくまでも極端な話ですけどね。

ただ日本も同じ様な手法で軍艦を建造して、やらかしたことがあります。そう、あの旧日本海軍友鶴事件です。あの事件で、船の復元性について高い授業料を払いましたから、それ以降、日本は比較的安全マージンを多めに取っていると思います。

日本海軍の水雷艇「友鶴」 出典:Wikipediaより

因みに、韓国は島山安昌浩型潜水艦を、国内で設計したとかいってますが、設計は英国企業のBabcock Internationa社が、韓国に事務所を作って、そこで設計したものです。

確かに「国内設計」間違ってないw

ソナーシステムから戦闘管制機器などももちろん欧州からの直輸入かライセンス生産品です。

韓国得意の得意に国産詐欺です。

韓国では、島山安昌浩型潜水艦のことを、そうりゅう型潜水艦に劣らないと言っていますが、管理人に言わせれば、安全性やタフさを最大限削って作られたのが島山安昌浩型潜水艦だと推測します。

あと所詮は欧州企業にマージンを支払っているので、1隻あたりの価格が高い。

韓国としては、これを海外に輸出して、儲けようと考えているみたいですが、売れるかどうかw

以上、島山安昌浩型潜水艦についてでした。話が脱線しまっくた!

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コメント

    • 匿名
    • 2019年 1月 30日

    韓国のKSSⅢが現状どうなっているのか知りたかったのですが
    今まで見たどの記事よりまとまっていて分かりやすかったです!
    ありがとうございました。

    • 匿名
    • 2019年 2月 05日

    リムパックの話は何がどうおかしいのか分からん

      • 匿名
      • 2019年 2月 05日

      予め決められた海域で←これがミソ

      • 匿名
      • 2019年 2月 07日

      40隻以上の艦を、ってのもそう。
      何本魚雷積んでるんでしょうかね。

      多分、ピンガー聞こえた艦=撃沈扱いとしたのではないかと。

      • 匿名
      • 2019年 2月 07日

      そもそもリムパックに演習に初参加の潜水艦はセレモニーとしてご祝儀でピンガー打たせてもらえる。
      当然リムパック伝説なんてものは日本も持ってますw
      日本も一部のアレな人が自慢げに書き込んでるんで、
      リムパック 海自 ピンガー ぐらいで検索かけると引っかかりますよ

    • 匿名
    • 2019年 2月 08日

    そもそも、韓国の領海は非常に狭い上に敵は北朝鮮なハズですが、何故か海軍や空軍の増強。いったい、どこと戦う前提なんでしょう?(笑)
    しかも、徴兵制でタダ同然の給与しか払わない兵士で兵員数を嵩上げして、費用を浮かして余計なものを作る割りに、空軍、海軍のように専門職でないと役に立たない部隊の正規兵の数が全く足りていないとか。パイロットや海兵の足らない戦闘機や軍艦をどのように運用するつもりなんでしょうねぇ。。。

    • 名無し
    • 2019年 2月 10日

    韓国の潜水艦の予備浮力が小さいというのはさもありなんですな、攻撃型イージス艦とかいうのもあるそうだし。
    LGだかサムスンだかのTVの電源コンデンサの耐圧が使用電圧と同じだったというのは有名な話。
    安く作れてウリ達の天才的な設計ニダとホルッていたが古くなるとコンデンサの耐圧が下がってすぐに壊れてしまう。
    アメリカでは個人で直せる人向けの補修キットがあるとか。

    • 匿名
    • 2019年 2月 19日

    現在北朝鮮と戦争中(休戦は終戦では無い)で、肝心の戦車などは朝鮮戦争中の老朽化した車両を更新できていないのに、「日本が持っているから、F-35が欲しいニダ、潜水艦が欲しいニダ、空母が欲しいニダ」という、とっても平和な韓国です。北のカリアゲ君も同様に、お花畑思考であってくれれば平和が続きそうですが。さてさてどうなることやら。。。

    • 774
    • 2019年 2月 27日

    基「本」排水量?
    基準排水量でなくて???

    • 匿名
    • 2019年 3月 02日

    • 匿名
    • 2019年 3月 05日

    冷静に分析すればいいのになんで(笑)とか入れるかな
    ふざけた文章だと嘘っぽくなる

    • 匿名
    • 2019年 3月 12日

    予備浮力の問題は最近だとスペインの潜水艦が有名ですね。 S-80
    建造途中で判明して改修して10m長くしました、3か所ぐらいに分けて延ばした
    で、S-80Plus ・・・約81m で別の問題も発生してるみたい。
    なんかAIP機関も怪しい。
     孫元一型潜水艦(214型)も愛称みたいなもの+どうも失敗作って思ってるのか?
    韓国ニュースでは正式名称の張保皐KSS-II(2)を使うのが普通

    • 匿名
    • 2019年 3月 12日

    判明してる事では
    一番の問題はVLS、とそれに搭載するミサイル
    (北朝鮮はSLBMを発射する為の潜水艦用VLSを海底に設置してテストを実施してます、ロシアのだけど出自も明確・・・ロシアから買った中古潜水艦、韓国のは出自が不明+テストのニュースが無い? もしかしてだけど艦艇用VLSをぶち込む? &それなら、VLSの全長=ほぼ内殻の全高じゃね? どの水深でミサイルを発射する? て疑問がある。
    耐圧の低下とか、居住区間とか、海中でのミサイルの保護とが付帯する問題としてある

    2番目が長魚雷、 
    アメリカのKT-44=MK44「短魚雷」+ハネウェルが改修したアクティブ・ホーミング(だけ、パッシブ・ホーミング、(航空機からの投下もアリの短魚雷なので)有線誘導は無い、酸化銀亜鉛電池による電気推進(Mk44当時、アメリカは内燃機関の問題を解決できなかったから)、2重反転スクリュー駆動 直径は340㎜なので、533㎜魚雷発射管からの発射はスイム・アウト方式(自分のスクリュー駆動で発進する)
    韓国はKT44を導入したと言われてる(アメリカ、韓国のニュースでも)が、シロザメはポンプジェットと言ってるし、直径は533mm
    ベースにしたと韓国が言ってるMU90(EU)も直径は340㎜

     シロザメ、アオザメ(短魚雷)はほぼ同じ時期に開発してる。 どっちも命中率が悪い、不発がテスト時に多発してる。
    선유도 중어뢰-II 何故か、ホル韓さんの別記事の様にイタチザメって新しい長魚雷(別名では黒鮫?)を開発してるのよね。なぜ?
    ちなみに 209型が対応してる魚雷(対船舶、対水面下、つまりは対潜ではない)はSUT で直径533m パッシブ・ホーミング/有線誘導
    212型はDM2A3、DM2A4(対潜、対船舶 スクリュー、電気式、パッシブ・ホーミング/光ファイバーでの有線誘導、DM2A1(対船舶 有線誘導  パッシブホーミング)
    ドイツが提供する214型に対応する魚雷は「Seahake」=DAM24Aの輸出モデル、209型-1500、214型に対応

      • 匿名
      • 2019年 3月 12日

      つう事で、新しく作ってるイタチザメって長魚雷には???が沢山つく(運用が確認された技術が無い、それは白サメでも同じ問題を抱えてる)

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