軍事的雑学

弾が真っ直ぐ飛ばない? 米国、F-35A搭載機銃の攻撃精度は容認できないレベル

国防総省が発表した年次報告書によれば、依然としてF-35は設計通りに機能せず多くの問題や欠陥が存在している。

参考:F-35’s Gun That Can’t Shoot Straight Adds to Its Roster of Flaws

F-35は依然として欠陥が多いが、ソフトウェアの問題については改善傾向を示す

発表された年次報告書によれば、F-35Aに搭載された「GAU-22/A 25mm ガトリング砲」は取り付けマウントのミスアライメント芯ずれ)ため、地上目標に対する攻撃精度が「容認できないレベル=銃弾の命中率が悪い」という問題や、ソフトウェアにも873件の欠陥があると指摘している。

因みにF-35BとF-35Cは、機外にガンポッドを携行するため攻撃精度は良好らしい。

国防総省は安全または戦闘能力に影響する「カテゴリ1」の欠陥13件(固定機銃の問題も含まれる)については、F-35がソフトウェア「Block4」にアップグレードされる前までにロッキード・マーティンが対応することを望んでおり、ソフトウェアに関しては2018年時に917件の欠陥があったが、その後に見つかった欠陥を加えても873件まで減少していると考えれば状況は改善に向かっていると言えるだろう。

ただ以前から指摘されている特定条件下でのサイバーセキュリティに対する「脆弱性」については解決しておらず、信頼性や稼働率、メンテナンスシステムに関する問題も依然として未解決にも関わらず、F-35の購入は加速していると指摘している。

信頼性や稼働率、メンテナンスシステムの問題を引き起こしているのは、恐らくF-35の運用や兵站支援を司る物流情報システム「ALIS」だ。

ALISは、F-35の機体運用状況や交換が必要なパーツや搭載機器の管理を支援するためのソフトで、F-35導入国(米軍を含む)全ての機体が「ALIS」を利用しているのだが全く機能しておらず、F-35の低い稼働率と高い運用コストの主犯と見られており、これまで何度かのバージョンアップ(修正)を行ったが問題は未解決のままで、国防総省のエレン・ロード次官(兵器取得・維持担当)は、ロッキード・マーティンが開発した「ALIS」を同社が開発中の「ODIN」で置き換えると明らかにした。

このODINは「運用データ統合ネットワーク(Operational data integration network)」呼ばれるシステムで、F-35導入国が追加費用を支払うことなく新しいシステムに置き換えるとロッキード・マーティンが米議会に説明しているが、このODINが稼働するのは2022年12月(予定)で下院軍事委員会は「時間が掛かりすぎでODINの完成を待つ余裕はない」と言っているが、果たしてどうなることやら・・・

結局、F-35には多くの欠陥が存在しているため導入は時期尚早と言われても仕方がないが、F-35以外に選択肢がなく、更新を先延ばしにするほどスケジュールに余裕がないため、現実的には運用しながら改善を行うしか選択肢がないのだが、このニュースを元にF-35叩きが再燃しないか心配だ。

 

※アイキャッチ画像の出典:pixabay

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コメント

    • 器用貧乏
    • 2020年 2月 01日

    F-35は色々詰め込まれているから、仕方ないこともある。
    ところで、レーダーのプログラムが90%以上共通のF-16Vは、大丈夫なのか?

    • 匿名
    • 2020年 2月 01日

    ガンポッドよりも精度の低い固定機銃って……
    A型も、スクランブル時はレーダーリフレクターを兼ねてガンポッド携行した方が良さそうですね……

      • 匿名
      • 2020年 2月 01日

      そうかも。
      スクランブル時に、威嚇射撃で命中したら洒落にならないから。

        • 匿名
        • 2020年 2月 01日

        一応、スクランブル時の警告射撃は対象の斜め前方で撃つので、間違っても当たる事は無いとは思いますがね

          • 匿名
          • 2020年 2月 02日

          韓国なら、やってくれる

    • 匿名
    • 2020年 2月 01日

    何でもかんでも一つの機種につめこむと複雑になってしまうんだろうなあ。
    逆戻りになるけど、ある程度機種を細分化したほうがいいんじゃないかな。

      • 匿名
      • 2020年 2月 01日

      というのがデジタルセンチュリーシリーズなんでしょうね。

    • 匿名
    • 2020年 2月 01日

    わざわざオーディーンとかイキった名前を付けてないでサッサとやれっていう。

    • 匿名
    • 2020年 2月 01日

    マルチロールとは万能機の言い換えである
    「なんにでも使える」場合往々にして「なんにでも使えるがちょっ足りな」くなる
    ものには限度があるという天意

      • 匿名
      • 2020年 2月 02日

      計画当初は、安上がりで済むはずだったんですがね

    • 匿名
    • 2020年 2月 01日

    F-35Aの機関砲はブロック3Fで機能解放されたばかりなので、実際に飛行してのテストができたのは最近、ということでしょう。
    F-35B/Cのガンポッドは機体に密着する上、形状もステルス性を維持できるようにしているので、A型にガンポッドマウントがあれば転用できるかもしれません。

    • 匿名
    • 2020年 2月 01日

    GAU25Aの「地上目標攻撃時の命中精度」が許容出来ない、というのは空対空時はどうなんでしょう?
    ミスアライアメントが問題、ということは調整とか簡単な修正のレベルでもない?既存の機体も簡単には改善できない問題と見ていいのでしょうかね?

      • 匿名
      • 2020年 2月 02日

      そもそもガトリングガンよりチェーンガンとかの方が良かった気が

      • 匿名
      • 2020年 2月 02日

      ネジを締め直してハイ終わりとは、いかんでしょうね。
      ステルス機特有の余裕の無さが、仇にならないことを祈りたいです。

    • 匿名
    • 2020年 2月 01日

    なんだチャンスじゃないか中露は攻めて来いよ

      • 匿名
      • 2020年 2月 02日

      わかった!エンジンが貧弱だがj-20で攻めに行くわwそれかステルス性が怪しいがSu-57で行くか、

        • 匿名
        • 2020年 2月 02日

        J-20のエンジンが貧弱だとなぜ言い切れるの?f-22に搭載されてるf119エンジンの性能を上回るとされるws-15エンジンの搭載がj-20には予定されてるんだけど。
        あとSu-57のステルス性能が低いと言える根拠は?
        su-57の性能は普通に脅威だと思うけど。

          • 匿名
          • 2020年 2月 03日

          su-57の性能は普通に脅威だと言える根拠は?
          あとws15がF119の性能を上回るとなぜ言い切れる?

    • 匿名
    • 2020年 2月 02日

    F35で地上に機銃掃射しようなんて国何処に有るのさ。

      • 匿名
      • 2020年 2月 02日

      アメリカはそれをさせたいから25mm口径にした訳で

      • 匿名
      • 2020年 2月 02日

      もともとA-10が担当していた近接航空支援(CAS)任務をF-35で置き換えるために25mm機関砲を積んでますからね。
      弾数が1/4くらいなので地上部隊にA-10ほど頼られるかは微妙ですが。

    • 匿名
    • 2020年 2月 02日

    匿名 :
    そもそもガトリングガンよりチェーンガンとかの方が良かった気が

    チェーンガン言いたいだけのニワカかよ。発射速度が遅すぎて対空戦闘に使えるワケねーし

    • 匿名
    • 2020年 2月 02日

    昔は機外搭載のガトリングガンは振動が酷くて使い物にならず、機首固定の方が良いと言われていたけど、機外搭載でも精度が出るとはねぇ
    個人的にはわざわざ新規開発する程、使う機会が有るのかと思う
    どうせ使わないけど保険に積んでおきたいという話ならマウザーのリボルバーカノンが良いんじゃないかと思ったり
    軽いし発射し始めの立ち上がりは早いし

    • 匿名
    • 2020年 2月 02日

    既に半ば成功が約束されたこの先数十年の飯の種
    頑張りどころだろうな

    • 匿名
    • 2020年 2月 02日

    紅茶国「これは、25mmリボルバーカノンの再開発のチャーンス!」

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